エクシヴァルワールド ヒーローズ   作:銀祐

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超魔機神の出現によって惨敗に喫し、ゼロとオーファンが死に絶えてしまったユウキ達はどのような行動を始めるのだろうか…?


命の華

辺境伯居城 謁見の間

 

ディード「そうか…我々に仇なしたレジスタンスの象徴である機神を葬り、その支部を壊滅させたのは言うまでもないがムゲンザーク様が与えた超魔機神の力は見事なものだったぞ…」

 

バルゼリクス「ありがとうございます…しかしXVGSの連中は既に逃げられてしまいました…」

 

エンヴィリオ「僕達をここまで本気にさせた彼等には称賛に値したいものですけどね~♪」

 

ディード「…まぁ良い、XVGSの件は彼等に任せるとしよう…さぁ、そなた等の出番だ」

 

そう言ったディードはシャオラン、サクラ、キョウジュ、ツムギリア、タツマキ、フブキの6人を呼び出す

 

エンヴィリオ「誰かと思えばシャオラン君達ではないか、十分休暇は取れたかね?」

 

シャオラン「十分疲れを取れました。それに超魔機神の力は実に素晴らしい…俺達にもそのような力があれば良いと思いますが…」

 

バルゼリクス「お前達にはまだ早い…それよりキョウジュにタツマキ、ディード様に与えたライネビロンの強化改造は済んだのか?」

 

キョウジュ「既に完了しています」

 

タツマキ「後は実戦でXVGSをレジスタンスごと痛めつければいいという訳です」

 

バルゼリクス「それは頼もしい…」

 

そう言った後エンヴィリオはサクラ、ツムギリア、フブキへ視線を向けた

 

エンヴィリオ「以前は母艦で様子を見てばかりだった君達に問うけど何もしない訳にはいかないよね?」

 

サクラ「初めからそのつもりです。特に合体した機神のいない連中など戦闘員以下の雑魚に等しいものですから」

 

ツムギリア「それにXVGSの連中が何をしでかすか分かりませんが何をやってもボンクラ呼ばわりされても仕方がないようなものです」

 

フブキ「最早ブレイブマシンなど理解できないガラクタ同然でしょうね」

 

シャオラン「ディード様、XVGSの打倒は我々にお任せください。超魔機神の前には無力に等しくなった奴らを倒せるのはまたとないチャンスでございます、どうか出撃許可を…」

 

レガシードル到着し、レジスタンスの戦力を下に見ていたが故の慢心が招いた敗北したシャオラン達…煮えたぎるような憎悪を胸のうちに隠し、名誉挽回の為にユウキ達XVGS、レジスタンス掃討を進言する姿にゆったりとしながら目を細めた

 

ディード「…いいだろう、お前達の好きにするがいい…」

 

シャオラン「ありがとうございます!」

 

そう言った後シャオラン達6人は出撃準備に取り掛かる。その様子を見たバルゼリクスとエンヴィリオはディードに向けてこう言い放つ

 

バルゼリクス「いいのでしょうかディード様?あのような身内に任せておいて」

 

ディード「シャオラン達の機体は以前よりも強化されている、XVGSの奴等が何をしても無駄な事に等しいからな…」

 

エンヴィリオ「XVGSが苦しみ、虐げ、絶望する姿を見ると楽しい気分になりますよね~♪」

 

そう言いながらXVGSをレジスタンス諸共葬ろうと考えていたからこそ自分達の身内であるシャオラン達に任せる事にした

 

レジスタンス本部

 

アスカ「…もう大丈夫なのか…?」

 

アマネ「…大丈夫です…それよりも私が休んでいる間に辺境伯軍が超魔機神を投入し、ゼロとオーファンが、レアを始めとしたビクティム、カノーネ部隊が第十一支部と共に」

 

ユウキ「それじゃあレアさんは…?」

 

無言で頷いたアスカ達にユウキ等は悟る…レアはユウキ達を逃がすため、超魔機神バルゾディアックとエンデヴィルザーに挑み、傷つくも自爆し命を散らした…その事実がユウキ等に深く肩にのしかかる

 

マリエラ「……そうよ……」

 

ミホノカ「レアさんは初めからそのつもりだった…あなた達に託したの…命をと引き換えに」

 

レキウス「…もし君達がレアさんと同じ立場だったらどうしていた?君達も彼女と同じことをする…そうだろう?」

 

ユウキ達は自分の無力さ、思慮の無さをようやく気づきふらついた…今までこの世界の人々の必死の生を怒りに任せて戦うと決めつけていた。そんな彼らを理解すらしなかった事、そんな自分たちを助ける為…未来を託すためにレアをはじめとした面々へ無言で黙祷するしかなかった

 

アマネ「もう、残された時間はありません…ゼロ、オーファンを復活の為に聖なる泉を探す事を最優先とします…ユウキさん達は機体整備が終わり私たちと共に出発します」

 

アスカ「…オレも行く」

 

マリエラ「もう、まだ治ってないのよ!マルス、あなたも行くの?」

 

マルス「うん…何があるかわからないし。無茶はしないから安心してマリエラ」

 

マリエラ「はいはい…病み上がりが三人もいるんだし医者としてついてくわよ?アマネもいいわね?」

 

アマネ「わかりました…ナガラさん達は本部で待機をおねがいします」

 

ナガラ「また俺達お留守番かよ…」

 

リシア「仕方ないだろ」

 

ルキナ「思えば私達除け者扱いされてますよね…?」

 

そう言ったナガラ達を見てサツキ、シズノ、アリサ、コトナの4人は「よっぽど出番がなかったよね…」と口には出さず思った

 

コトナ「ナガラ達だけじゃ心細い気がするけど…」

 

そう言ったコトナの言う通りナガラ達だけでは本部の守りを行うのかが問題である。そこへレキウスとミホノカがこう言い放つ

 

レキウス「なら、俺とミホノカ、ゼンイツとホリア、シグレンとフェイルを含めて残ろう…やる事が山積みだしね」

 

ミホノカ「まだ物資も兵站も充実まで程遠いので…未だ健在な各支部とのつなぎには適任ですから」

 

トウマ「そういう事なら心配ないな」

 

モロハ「なら、決まりだな」

 

チサキ「ハイレガシロードなら超魔機神に対抗できる…けど今の私達じゃどうすればいいのかしら…?」

 

タクヤ「そこなんだよな~無闇矢鱈に改修するにも時間がないしさ」

 

頭を掻くタクヤにマシロはホロスフィアを幾つも展開、撫でるように今までの戦闘ログを精査しながら皆に顔を向けた

 

マシロ「私達で超魔機神に対抗出来る方法はその後…データが揃うまでは」

 

ユウキ「僕達の機体の整備を優先しよう…」

 

戦いで傷ついたブレイブマシンの整備にそれぞれの機体へ向かった。しかしある問題にぶつかる

 

ユウキ「ダメだ…今の武装じゃ超魔機神どころかオレイワルドス軍の機体に対抗出来ない…」

 

ヒマリ「一体どうすればいいのかな…?」

 

ティアナ「何か武装があれば良いと思いますね…ん?あれは?」

 

ブレイブマシンのボディの整備は終わった。しかし今まで使っていた武器が使い物にならなくなっていたからだ。ティアナが見つけたのは解体されたビクティム、カノーネ、それらに使われていたであろう武装だとわかる

 

ベレストルカリバー(グレートソード)、オートクレール(デュアルソード)、

レガシオンソード(ソード&シールド)、アラドヴァンサー(ランス)、

アイムルバード(アックス)、レガシオンマグナム(ガン&シールド)、

マナブラストガン(デュアルガン)、ベレストライフル(ライフル)、

ベレストランチャー(ランチャー)、フェイルバリスタ(ボウガン)

 

複数体分の武装…資材搬入機材を確認していたゼンイツとホリア、シグレンとフェイルが気づいた

 

ホリア「それは廃棄予定の武装…品質検査落ちのばかりしかないけど」

 

タクヤ「ホリアにゼンイツ、それにシグレンとフェイル?」

 

ティアナ「あ、あの…この武器を私たちのブレイブマシンに使わせてください、おねがいします!」

 

ゼンイツの前に足早に近づき頭を下げるティアナ、ユウキ等が驚く…今までの彼女なら頭を下げ頼んだりした姿をみたことがなかったからだ

 

ゼンイツ「あ、頭を上げてよ。廃棄予定の奴だからさ…」

 

フェイル「それに超魔機神の強さは圧倒的なのはわかってる、対抗できるのはハイレガシロードじゃないと…」

 

シグレン「でも君達はこのような敵をどう立ち向かうのかが問題なんだけどね…」

 

トウマ「それはもうわかってる…今のままじゃ太刀打ちできないのは言うまでもないさ…」

 

自分達の無力さを実感し、歯がゆい表情を浮かべたユウキ達であったが今のままでは勝ち目はないという事を知っても、先ずはゼロとオーファンの復活が最優先だと考える。そこでホリアがユウキ達にあるアドバイスをする

 

ホリア「今のあなた達には太刀打ちできない上ゼロとオーファンの復活が最優先なのは分かるけどハイレガシロードだけに頼っていいはずはないのは知ってのとおりね…だけど一体だけの力だけではなく二体以上の力で対抗すれば何とかなるに違いないわ」

 

シズノ「二体以上の力ですか…それって一体…?」

 

ホリア「後はあなた達で考えなさい、それより整備が終わったなら早くアマネ達の所へ向かってちょうだい。私達は本部で戦闘待だから」

 

手をひらひらさせホリア達は去っていく。ユウキ達は準備に取り掛かった。武装のアッセンブリとそれに対応したOSの微調整…なれぬ機材に悪戦苦闘した時。手が差し伸べられる

 

レジスタンスメカニック「んなんじゃ日が暮れちまうだろ坊主!」

 

レジスタンスメカニックA「パイロットのアンタラには手が余るだろ…ちょうど暇だしな…そうだろてめぇ等!!」

 

レジスタンスメカニック「「「「「おう!!」」」」」

 

オレンジ色のツナギにパンダナを巻いた壮年の男性を筆頭に今まで静観を決め込んだメカニックが声をあげ、蜘蛛の子を散らすようにブレイブマシン、装備する武装へ取り付き手早くアッセンブリをはじめていく

 

レジスタンスメカニック「ソード、シールドは質量比及び慣性駆動系OSを更新、認証システムを坊主と嬢ちゃんたちの機体に固定!足回りの重心分散も忘れるな!!」

 

ユウキ「な、なんで…僕達に?」

 

レジスタンスメカニックチーフ「さあな…とにかく武装と機体は俺達が仕上げておく…休んでろボウズ」

 

くしゃくしゃとユウキの頭を撫で作業に戻るレジスタンスメカニックチーフ…矢継ぎ早に指示を飛ばしていく姿に頼もしさを感じた

 

レジスタンスメカニックD「チーフ!ミサイルコンテナ接続終わりました!!」

 

レジスタンスチーフ「よし、手の空いた奴らからシステム周りの調整だ!ソードはハニカムシェードコーティングを急がせろ!」

 

一時間後、レガシードル製の武装を装備したダイユーシャ((ユウキ/ティアナ/ヒマリ))、ダイカイザー《(タクヤ/チサキ/マシロ)》)、フラガルシオン((モロハ/サツキ/シズノ))ブラスティオン((トウマ/アリサ/コトナ))ホバーカーゴに搭載後、アスカ、マルス、マリエラ、アマネ、ユウキ達は聖なる泉のある場所とされる地へ向け森林地帯をぬけていく

 

マルス「おやっさん達…完璧に仕上げたみたいだね」

 

モロハ「本部づきになるぐらいだからな。んでシズノ、レキウスの言ってた伝承について調べたのか?」

 

シズノ「最果てより来たりし数多の災厄…古代レガシードルに現れたナニカまでしか…あとここからが難解なんです。“想うモノとありたいと願い、嘆く人々の願い…「黒きモノ」、自らの血を枯れし泉に落とす…数多の輝き称える聖なる泉、共に皇咒の華は咲き乱れる”と…その“黒きモノ”が残したものらしいです…」

 

サツキ「聖なる泉と皇咒の華が何なのか気になるけど…」

 

アリサ「“黒きモノ”…って?」

 

アリサの疑問にシズノが見せたのはレキウスが記録していた“ある壁画”…抽象的に彫られた泉?と咲き乱れる華?、その中心に黒い人影?…腕?から血を流したレリーフだ

 

シズノ「レキウスさんが知る伝承には、“黒きモノは自らの名前、姿を見せることを特に嫌っていた…”としか…でも」

 

アリサ「でも?」

 

シズノ「……優しいヒト?なのかも…今でも語り継がれるのはそうじゃないかと」

 

少し言い淀みながら結論づけるシズノ…あくまで推測の域は出ないが、直感的に感じたのだ

 

トウマ「とりあえず行ってみるしかないらしいな」

 

タクヤ「…あと少しで砂漠地帯を抜ける。そろそろブレイブマシンに乗っておく」

 

ユウキ「僕は後で行くよ…それまでは休んでて」

 

ティアナ「私はもう少し伝承解明をシズノちゃんと一緒進めておきますわ」

 

それぞれやるべき事をやる為に動き出したユウキ達、少し離れた居住区でベッドから体を起こしたアマネ、その脈を取りながらため息をついた

 

マリエラ「レキウスの言ってた伝承通りになればいいけど…藁にもすがるってこういうコトね」

 

アマネ「いいえ、信憑性は高いです。レキウス陛下、いえレガシードル王家は古代から続く王統。黒きモノへの感謝、そして伝えたい為に遺した…私たちの使う機神、機神召喚武具はもしかしたら…コホ、コホ」

 

アスカ「アマネ!」

 

アマネ「砂ホコリのせいですよ。それより警戒を怠らないでくださいね」

 

マルス「…了解…マリエラ頼むよ」

 

マリエラ「はいはい、ほらアマネ、横になったなった〜」

 

ゼロとオーファンを蘇らせる為に奮迅する姿はアスカ、マルス、マリエラの目にどう映ったかはわからない。索敵を厳にし砂漠地帯を抜けた一行の前に巨石が乱立した大地が姿を見せた

 

此処から先は歩きで行くしかない…一行はホバーカーゴから降りた。アマネが手にしたクリスタルスフィアから浮かぶ地図…レギウスが伝承に記されたモノをレガシードルで該当する地域を算出したモノだ

 

ユウキ「アマネさん…。この近くに聖なる泉がありますよね?」

 

アマネ「伝承に記された特徴を照らし合わせました。結果…ココで間違い無いです」

 

ヒマリ「もしかしてあれじゃないのかな?」

 

アリサ「泉の水どころか華すら見当たらないぞ?」

 

マシロ「本当にこの場所で間違いないんでしょうか?」

 

アマネ「確かにこの場所です…やはり」

 

口淀むアマネ…目の前に広がるのは、泉の水は枯れ干からびた大地だ…しかし機神ゼロ、オーファンを蘇らせるにはココしかないのだ

 

シズノ「諦めてはいけません…伝承の通りにすれば泉の水が湧くはず…そうなんですから…!」

 

モロハ「そのカギを握るのが「黒きモノ」、自らの血を枯れし泉に落とすか…」

 

トウマ「その「黒きモノ」って一体何なんだよ?」

 

ユウキ「わからない…でも伝承にカギがあるはずだ」

 

アスカ「…そう簡単にはいかないらしいな…」

 

沈黙を守っていたアスカの手にした端末からアラートと共に投影されたのは戦艦を後方に全面左右に部隊を展開したオレイワルドス軍だ…予めアスカとマルスが半径数キロ圏内に配置していたサーチャが捉えたリアルタイム映像にタクヤは歯噛みした

 

タクヤ「オレイワルドス!こんな時に限って…!」

 

マルス「どうやら機神を失った事を好機に出撃したそうだね…どうする?」

 

ユウキ「…ヒマリにシズノ、アリサにマシロは引き続き伝承の解読を。僕達は奴らを迎え撃つ!」

 

ヒマリ「ブレイブマシンは一人欠けても動かせるけど性能は低下しちゃうけど大丈夫なの!?」

 

ティアナ「出来るだけ時間稼ぎをしますので大丈夫です!」

 

ユウキ「行くぞ皆!!」

 

そう言った後ヒマリにシズノ、アリサにマシロはアマネ達と共に伝承解読を続行し、ユウキ達はブレイブマシンに乗り込んだ。問題は一人でも欠けてしまえば性能が低下してしまうという事である、それでもやるしかないのだ

 

聖なる泉、近辺上空

 

シャオランとサクラのデュラクローズ、ツムギリアのエルドラゴニス、フブキのアシュレギオン、そしてキョウジュのエルドライネビロンにタツマキのアシュライネビロン、数百を超えるドラムローバ、ビアレイザー

 

シャオラン「出てこいXVGS!ここに居るのはわかってるんだ!!」

 

ユウキ「言われなくても初めからそのつもりだ!!」

 

全周波帯で向けられた通信、外部へ向けた声が空を震える、眼下に広がる大地からダイユーシャ、ダイカイザー、フラガルシオン、ブラスティオンが応えるよう飛翔し構えた

 

ティアナ「デュラクローズ2体にエルドラゴニスとアシュレギオン…それに未確認機?」

 

キョウジュ「先程の戦いで失った俺達の為にディード様が下賜されたライネビロン…どうだ懐かしいだろ?」

 

モロハ「…そ、その声は…まさか」

 

サツキ「キョウジュ・ガエンブルムにタツマキ・ニムロディレフね!!」

 

自分達にとっては思い出したくない。いや辺境伯軍に属し加担した消しようがなく、償いきれない罪の証“ライネロビン”。ソレを乗機を失ったキョウジュ、タツマキの二人の為に新たな力を与えられ姿を見せた…ユウキはキッと歯噛みした

 

タツマキ「覚えているよな?…お前達が乗った機体を俺達好みにした…」

 

サクラ「あの時は何も出来なかったけど今回はそうは行かないからね!」

 

ツムギリア「目障りでボンクラなお前達をそのガラクタ諸共叩き潰さないと私達の気が済まないけどね…!」

 

フブキ「そのために私達6人がここへ来たという訳だよ、雑魚と変わらないXVGS…ここがお前達の墓場になるのさ!!」

 

タクヤ「ぐ、こいつ等…!!」

 

ユウキ「タクヤ、落ち着くんだ…出来るだけ時間を稼ぐんだ!」

 

性能を低下した状態の4体のブレイブマシン…まず仕掛けたのはダイユーシャとフラガルシオン。ベレストルカリバーを構えドラムローバ、ビアレイザーから撃たれたミサイルを切り払い、フラガルシオンが加速と同時に2体をまとめて撫で切る、規格も違う筈の武装だが手に馴染むような使い心地に驚いた

 

モロハ「凄い切れ味だな、今まで使っていたのとは大違いだ」

 

ユウキ「そうだけど気を抜いちゃダメだ!今は出来る限りの事に専念しないと!!」

 

レジスタンスメカニックの面々によるブレイブマシンとレガシードル製武装との入念な調整、機体OSの最適化した腕にモロハは唸るも、今は思考を切り替える…一方でブラスティオンはフェイルバリスタ、ダイカイザーはベレストランチャーで迎撃しながら次々とドラムローバやビアレイザーを蹴散らしていく

 

タクヤ「何とかして持ちこたえないと!」

 

チサキ「勿論そのつもりよ!」

 

コトナ「お姉ちゃん達が伝承の解明に専念してる以上あたし達がやらないと!」

 

トウマ「当然だ!!」

 

ドラムローバ、ビアレイザーへマルチロックと同時にミサイルが発射、蜘蛛の子を散らすように捉え爆発していく一方。可能な限り時間を稼ぐために

 

―聖なる泉―

 

ヒマリ「…シズノちゃん、まだ伝承の謎が解明できないの!?」

 

シズノ「言われなくても分かっています…ですが「黒きモノ」の血が何なのかまだわかりません…!」

 

アリサ「それさえ分かれば苦労しないけどね…「黒きモノ」って一体何なんだよ!?他の一節も調べないと」

 

マシロ「…ユウキ君たちが持ちこたえている間に私達で何とかしないと!」

 

伝承の解明に悪戦苦闘しているシズノ…伝承にある黒き者から一旦離れ伝承の一節、一節を再び読み解き始めていく、微かに空気が震え、空に光が煌めかせ時間稼ぎするユウキ等の姿をみたアスカとマルスは読み解くマリエラ、アマネの前に立つ

 

アスカ「……出る」

 

マルス「マリエラ、お願い」

 

二人に渡したのは色褪せひび割れだらけの機神召喚剣バルムンク、機神召喚大剣バスターソード…微かに視線を交わし背を向けカーゴへ駆け出した

 

マリエラ「も、もう…怪我人なのにバカ…」

 

アマネ「…マリエラさん…今は」

 

マリエラ「わかってるわよ。私たちができることぐらい…必ず帰ってきて…約速なんだから」

 

二人の姿を見送るアマネとマリエラ、シズノ達はなぜ行かせたのかと疑問に想う…しかし今は共に聖なる泉の復活のカギとなる「“黒きモノ」の血”、伝承の一節に再び目を落としていく…

 

大勢の敵に対して多勢に無勢の中、ダイユーシャ、フラガルシオンは必死の攻防を繰り返す。飛翔と同時に加速し剣を奮い続ける、背後からミサイル、ビームが迫り被弾ぐらりとバランスが崩れるも歯を食いしばり立て直した

 

一人でも欠ければ性能が落ちる重大な欠陥を抱えたブレイブマシンは本来の力を発揮できないからだ。戦術的な観点から言わせれば分離機能を持たない多人数乗り機は柔軟性が欠けたモノだとわかる。XGVS側の巨大兵器開発技術レベルはそれほど高くないのだ

 

負担が倍加し、その事を気にしながら戦うという事が僅かなスキを生み、ビアレイザー、ドラムローバが3機編隊でダイユーシャの背後から迫り振り返るが反応が遅れた、しかし分厚く巨大なナニカがビアレイザー、ドラムローバ3体を纏めて貫いた

 

ユウキ「一体誰が…?アレは?」

 

マルス「いくよ…」

 

アスカ「一人あたり三十……任せた」

 

巨大なナニカ…大剣を引く抜き無造作に投げ捨てるのは濃紺に赤い塗装、背部に巨大スタビライザー兼バーニアをもち、遅れてきた白銀に金の塗装に巨大な砲身と片刃を組み合わせた複合兵装、小さな翼を六枚広げた2機のビクティムからの通信で、コレに乗るのはアスカとマルスだ

 

ティアナ「でもその機体で大丈夫ですか!?傷はまだ癒えてないんじゃ…」

 

アスカ「問題ない…」

 

マルス「ありがと…今はわかってるね?」

 

サツキ「この際だから仕方がないわね…」

 

モロハ「ああ、わかってる…シズノ達はまだなのか…?」

 

アスカ「乳繰り合いたいなら離脱しろ…」

 

モロハ「な、この!!」

 

マルス「気を悪くしないでね、モロハくん!」

 

伝承の謎を解き明かそうとするシズノ達を心配など不要と言わんばかりに、射線に入ったドラムローバ、ビアレイザー数十体を纏めてビームで薙ぎ払うアスカ、ドラムローバを深々と分厚い刃で撫で斬り足場代わりに蹴りとばし加速、捻りながら回転しながら細切れにしていくビクティム…加勢した2体のビクティムの圧倒的戦闘力にゾッとするユウキらダイユーシャ達…ドラムローバのパイロットはビクティムのカラーを見てワナワナ震えだした

 

ドラムローバパイロット「あ、あれは、まさか“死を呼ぶ凶鳥”!そして“白銀の堕天使”!!」

 

死を呼ぶ凶鳥、白銀の堕天使…辺境伯軍が何故レジスタンス壊滅に手こずるのか…ソレはドラムローバ、ビアレイザーを駆逐していく2機のビクティム・カスタムによるモノが大きかった。戦場で相対した辺境伯軍にとって悪夢そのものだったが、機神が現れた頃を契機に消え死んだとされていた。それが今現れた事は伝播しビアレイザー、ドラムローバ部隊は恐怖に陥る様子を見たシャオランたちはと言うと…

 

キョウジュ「奴等、あの出来損ないの機体のせいで戦線が…」

 

ツムギリア「わからないけど何か良からぬことをしそうに違いないよ」

 

フブキ「なんなんだよあの二体は!しかも連携を取っているなんて!!」

 

タツマキ「このまま黙って見てられないぜ!」

 

サクラ「そう言うと思ったわ…どうするシャオラン?」

 

シャオラン「知れた事を…俺とサクラはあの機神もどきを叩く、キョウジュ達はXVGSを出来るだけ惨たらしく痛めつけろ」

 

キョウジュ/タツマキ「了解!」

 

シャオランとサクラのデュラクローズ2体がアスカとマルスのビクティム・カスタム2体に迫る。更にキョウジュのエルドライネビロンにタツマキのアシュライネビロン、そしてツムギリアのエルドラゴニス、フブキのアシュレギオンがダイユーシャ達へ迫る

 

キョウジュ「本当はあの機神にリベンジするつもりだがこの際は仕方ない、先ずはお前からだ!!」

 

エルドライネビロンはダイユーシャに向けてガエンブレードを横薙ぎに振るうが、ダイユーシャのベレストルカリバーで防ぎ火花が散る

 

ユウキ「くっ…!!」

 

タツマキ「あ?どうした反撃しろやあ!?」

 

アシュライネビロンはレギオンブレードガンが縦横無尽に振るわれる…本来の75%しか性能を引き出せないフラガルシオンも攻撃するがベレストルカリバーでしのぎ防ぐだけで精一杯だ

 

モロハ「今のままじゃ勝てないのは確かだがシズノ達が来るまでは何としても…!」

 

ツムギリア「舐められたものだねぇ…その程度の攻撃で倒せると思うな!!」

 

フブキ「今度はこちらから行くよ!!」

 

ツムギリアのエルドラゴニスはメガブレスガン、フブキのアシュレギオンはレギオンライフルから放たれた光弾が迫るも、ブラスティオンとダイカイザーは何とか回避、近接戦に持ち込もうとブラスティオンはレガシオンソード、ダイカイザーはオートクレールを振るう。ツムギリアのエルドラゴニスはガエンランサー、フブキのアシュレギオンはレギオンセイバーで攻撃を仕掛ける

 

ツムギリア「ふん、ガラクタなど私達の敵ではない!!」

 

タクヤ「ふざけんな!例えそうだとしても最後まで諦めないぜ!!」

 

フブキ「今のお前達など戦闘員以下の雑魚を蹂躙するも同然だね!!」

 

トウマ「思いあがるのも大概にしとけよ…!!」

 

シャオランとサクラのデュラクローズにビクティム・カスタムは大剣を舞うように振るい撫で斬るが寸前でかわされた…が間髪入れずにアスカのビクティムが構えた大出力ビームカノンで砲撃、相手はオレイワルドス軍指揮官機のカスタムタイプ、一筋縄ではいかない

 

アスカ「くっ…!」

 

シャオラン「いくら命中した所でかすり傷しか付けられない程度で倒せると思うな!!」

 

デュラクローズの腕部“ガントレットセイバー”の刃が振るわれる…咄嗟に背後へ下がるアスカのビクティム・カスタムは片刃剣へ切り替えて反撃するもかすり傷程度のダメージだ。お返しと言わんばかりにガントレットバスターが迫るも難なく躱す…一方のマルスのビクティム・カスタムは大剣で攻撃するがサクラのデュラクローズがメガアックスで防ぎ、強引に吹き飛ばした

 

マルス「ぐあっ…!」

 

サクラ「いくら足掻こうとしても無駄よ、あなた達に勝ち目何てないんだから!!」

 

サクラのデュラクローズのメガアックスの刃をスレスレで回避機動をとるアスカとマルス…関節部が悲鳴をあげ所々からスパークするのが目に見えてわかる、二人に合わせて強化されようとも機体性能を限界まで引き出した事が原因だった。その時、ダイユーシャ達4体のブレイブマシンが吹っ飛ばされてくる

 

ユウキ達「うわああああ!!」

 

アスカ「ちっ!」

 

マルス「ワイヤ射出!!」

 

ダイユーシャらに懸架ワイヤーを巻き付かせ逆墳と同時に減速、押し留めた…気がつくとツムギリアのエルドラゴニス、フブキのアシュレギオン、そしてキョウジュのエルドライネビロンにタツマキのアシュライネビロンがシャオランとサクラのデュラクローズが見下ろしてる

 

シャオラン「最早XVGSなど所詮は一人で抱え込むほど身勝手な愚か者に等しい!このまま一気に殲滅してやる…」

 

シャオラン達は茶番は終わりだと思い、今のままでは無力に等しいダイユーシャ達を徹底的に苦しめようと考えていた

 

シャオラン/サクラ「タオーステイル!!!」

 

キョウジュ/ツムギリア「ドラゴンファング!!!」

 

タツマキ/フブキ「ソードブレイカー!!!」

 

そう言いながらシャオランとサクラのデュラクローズ、ツムギリアのエルドラゴニス、フブキのアシュレギオン、そしてキョウジュのエルドライネビロンにタツマキのアシュライネビロンはオールレンジ攻撃でダイユーシャ達を完膚なきまで抹殺しようとしていた

 

回避機動をとりつつ武器で応戦するがビットの動きが速い。性能が低下したブレイブマシンはダメージが蓄積し装甲が溶解、砕け穿たれていく…ビクティム・カスタムがフォトンセイバーを抜き投げ刃に向けフォンライフルを複数回撃つ…フォトンセイバーの刃に当たり拡散したフォトン弾がビットを落とした事で収まるが、武器と弾幕が尽きてしまった

 

ユウキ達「ぐわああああああああ!!」

 

サクラ「アハハハハハ!ちっぽけなものよねぇXVGS!!いくら抗おうとしても所詮は不器用で不完全な人間、良心や理性があったとしても救う価値何てないのよ!!」

 

まるで自分達が特別である事を理由に信じる事や理解する事も出来ない人間を見下すように判断するシャオラン達だったがそこへ満身創痍のビクティム・カスタムが加速しボロボロの武器を構えた

 

マルス/アスカ「っ!」

 

エルドラ、アシュラに肉薄したマルスのビクティムが振るう大剣がメインセンサーを2機同時に貫くもひだりあを吹き飛ばされた瞬間、アスカはゼロ距離砲撃を行う…最大出力稼働でついに砲身が溶け爆散、右腕装甲もろとも吹き飛ぶ。コックピットのモニターが半分死んでるがその瞳から光は消えてない。むしろ強さを増してる…その姿がユウキらを震わせた

 

ユウキ「皆諦めるな、最後の力を振り絞ってでもヒマリ達が来るまで頑張るんだ!!」

 

モロハ「言われなくても分かってるさ…!」

 

トウマ「アリサ達が伝承を解明するべく頑張ってるんだ…」

 

タクヤ「ゼロとオーファンを復活するまではここで死ぬわけには行かない!!」

 

火花をちらし耐えるダイユーシャ達…シャオラン達に立ち向かうもはやスクラップ寸前のビクティム・カスタム

 

その頃のシズノ達はまだ伝承の謎が解けていないまま悪戦苦闘中で戦況を見ると確信した通り自分達がいないブレイブマシンではどうする事も出来ない上で焦燥を抱いてしまう

 

ヒマリ「…このままだとユウ君達が…」

 

マシロ「シズノちゃん、まだ解明できないの!?」

 

シズノ「…まだ伝承の謎が解明していません…想うモノとありたいと願い、嘆く人々の願い…黒きモノ、自らの血を枯れし泉に落とす…それが何なのか未だに謎なんです…」

 

アリサ「それじゃあ絶望的じゃない!今のあたし達じゃ成す術無しかよ!?」

 

マリエラ「まだ、諦めちゃダメよ…私たちが今できることは何?」

 

このままどうする事も出来ないと絶望するアリサ達をマリエラが叱咤する…隣で無数のスフィアを浮かべ伝承をあらゆる角度から解析と解釈を含めた解読を勧めていくアマネもこちらを向いた

 

アマネ「…アスカ、マルスさん、ユウキさんは私たちを信じて今こうして戦ってます…集中してください、今できることに」

 

アマネの言う通りだが、このままユウキ達、ボロボロのビクティムが攻撃を受け被弾しながらも刃を振るう姿に胸が痛む…大事な人が戦ってるのに冷静なアマネ、マリエラにシズノは声を張り上げた

 

シズノ「でも!このままじゃ…おかしいですよ!まだ怪我も治ってないアスカさん、マルスさんを行くのを止めないなんて!心配じゃないんですか!!」

 

ヒマリ「シズノちゃん…」

 

シズノ「このままだと二人が死んじゃうんですよ!なのに、なんでこんなに落ち着いていられるんですか!!アマネさ…っ!?」

 

アマネに詰め寄り背を向けたままのアマネの肩を掴んだシズノはハッとした…微かに肩が震えてる、傍らにあるアスカの機神召喚大剣バスターソードを握りしめながらだ。隣りにいるマリエラの表情は普段とは違い、バルムンクを包むように抱きしめる姿を見て悟った

 

冷静を装いながらもアスカ、マルスを胸が引き裂かれるような想いを胸にしまい込み“二人が戦う為に必要な力を取り戻す”…強い想い…シズノは悟ると、再び解読に取り組み始めた

 

アリサ、マシロ、ヒマリにはアマネ、マリエラの心の内など解らないモノ。しかしシズノだけは二人への想い“互いを信頼し無事を願う姿”を理解した。焦る気持ちを必死に耐え、伝承を解読するマリエラ、アマネ、シズノ…スフィアに傷だらけのビクティムにデュラクローズの凶刃が迫るのを見て、頭の中が真っ白になり手を止め、ひび割れたバルムンク、バスターソードを強く抱きしめた目を閉じた

 

想うのはアスカ、マルスへの深い想いと共に溢れ出した涙が枯れ果てた大地に零れ落ちた時、虹にも似て暖かな、淡い光が溢れ出し枯れ果てた泉から不思議な水が湧き出した

 

アリサ「これは一体…!?」

 

シズノ「…まさか……!?」

 

溢れ出した泉からいくつも虹が生まれ、大地が瑞々しさを取り戻す光景にシズノは伝承の一節が蘇る

 

 ―想うモノと共にありたいと願い、嘆く人々の願い―

 

想うモノ、つまりは機神の乗り手…つまりマルスとアスカ。共にありたいと願い、嘆く人々の願い…マリエラ、アマネの深く慈愛に満ちた祈り…シズノはようやく意味を理解した。脳裏にイメージが流れた

 

“なんで、なんでなの…私と一緒に生きるっていったのに…”

 

ひび割れ朽ちた機神?を前に悲しみ涙を零す女性…何も応えない機神…彼女の想い人だとシズノはわかった…風が揺れ気配を感じ振り返りみたのは黒衣の人物だ

 

“………”

 

無言でゆっくりと腕を出し、短剣で手首に刃を入れ血が滴り落ちると泉が湧き出し、機神と彼女の周りに華が咲き乱れ機神の瞳に光が宿り、ボロボロの装神衣姿の青年へ変わるのをみて涙を流しながら抱きついた。二人の姿に胸が熱くなったとき黒衣の人物のフードが風に煽られた…シズノはその素顔をみた

 

シズノ(い、今のは…聖なる泉の記憶?、あの黒衣の人が…まさか黒きモノ?)

 

流れ込んだイメージに困惑するシズノをよそに、不思議な彩りの虹が二人を暖かに包み込み、ひび割れ朽ちたバルムンク、バスターソードがフワリと浮かび大地へ刺さると集まり形ちをなしていく

 

アマネ(この光…装神聖域と同じ?でも…)

 

柔らかな光の中でそう感じるアマネ、マリエラの目の前に不思議な色彩を持つ花が二輪が花開き咲いている…手に取ると甘く柔らかで身体の芯まで香りが染み込んでいく

 

シズノ「これが…レガシードルの伝承に伝わる皇咒の華…」

 

光の中で、ひび割れ朽ちたバルムンク、バスターソードを手にし、華を近づけた時、溢れた蜜が落ち光が広がりまたたく間に修復、宝玉に華が吸い込まれ神秘的な刻印が浮かび上がるやいなや飛び去る

 

ヒマリ「一体どうなっちゃってるの!?」

 

マシロ「ひょっとして…マルス君とアスカ君が二人を呼んでるのかな…?」

 

アリサ「そんな悠長な事言ってる場合か!?ユウキ達が大ピンチだぞ!!」

 

シズノ「わかってます…でも…彼らを信じましょう…大丈夫…必ず戻って来ますから」

 

胸元で手を握るシズノにアリサ、マシロ、ヒマリは信じ待つことを決めた

 

アスカとマルスのビクティム・カスタムを飲み込み、周囲から強い輝きが放つようになった

 

シャオラン「何だ!?何か起きているんだ!?」

 

ユウキ「これは一体…?」

 

何が起こったかわからないと思う程不思議な事が起きていたのかもしれない、それはボロボロになった2体のビクティム・カスタムが砕け散り勝利したと思ったシャオランは信じられないものを見た…超魔機神に敗れたゼロ、オーファンの姿に身震いした

 

モロハ「ゼロとオーファン…蘇ったのか…!」

 

トウマ「もしかしてアリサ達が伝承の解読に成功したのか…?」

 

ゼロ、オーファンの中で、アスカとマルスが装神衣を纏い浮かび、装神域を見回している

 

アスカ/ゼロ“…ここは…ゼロの中…アマネ?なぜここに??“

 

マルス/オーファン“…マリエラもなんでさ?“

 

アマネ「わかりません…ですが今は目の前の敵を」

 

マリエラ「そういう事よ…じゃいくわよアマネ」

 

ゼロとオーファンアマネは機神召喚扇“ドラグナ”を開き舞い、マリエラは獣神召喚甲ノヴァを正面に構え地面へ殴りつける…雷鳴が空を駆け巡り、大地が激しく震え揺れだした

 

アマネ「神鳴し天翔ける龍、今ここに顕れよ…双龍皇機ドラグーン」

 

マリエラ「大いなる大地の守護せし鎧纏いし獣、求めに答えいでよ!獣機甲神ノヴァ!!」

 

雷鳴と共に空から双龍皇機ドラグーン、大地を割りながら獣機甲神ノヴァが顕現と同事にマリエラとアマネは光と共に装神域に取り込まれ、巫女服にも似た装神衣のアマネ、チャイナドレスと武道家を併せた装神衣へ身を包むマリエラがうなずくとマルス、アスカは手にしたバスターソード、バルムンクを大きく構え力ある言葉を叫んだ

 

アスカ/アマネ“融皇合神!!”

 

超音速で寄り添うようにゼロ、ドラグーンと共に舞うと未知のフィールドが形成、巨大な紋章が浮かぶ。火花を散らし胴が割れ左右の竜頭がスライド、両腕、脚が延長し瞬間的に再構築、胸部装甲がフロントアーマーへかわりガラ空きのボディが顕になる…

 

ピィィィィ!

 

炎に包まれたゼロ、飛翔形態のまま胴へドッキング、固定アームがつかみ引き込みロック、全身から黄金の炎を羽のように舞わせながら手が力強く握られ、翼が幾重にも開く中せり上がる頭部に兜を装着、瞳に光が灯り虹よりも鮮やかな数多の次元を顕わすような極彩色の翼が左右6対が大き羽ばたく

 

マルス/マリエラ“超獣合神!!”

 

不可視の円環の中心にオーファン…地をかけるノヴァが分解…いやパーツになり光の鎖が伸びる…装神空間内に浮かぶマルスの四肢に幾何学文様が浮かびあがる流し、ドッキングと同時に各部ジャッキが火花を散らしロッキング。背中に逆三角形の強固な装甲部、腕部にドリルが、最後に厳つく金に輝くアンテナが付いた兜が装着され瞳に光が走り、背中に巨大な翼が展開。ありとあらゆる文明、“すべての次元世界”の言語ですらない文字が円環を描きあたりを煌々と染め上げた

 

古代レガシードル、その創成期に現れた最果てより来たりし災厄、必死に抗い明日を、平和を願うレガシードルの人々の想いに呼ばれた来訪者“黒きモノ”が与え遺した“機械仕掛けの神”の力

 

その名は!

 

      

 

天翔機帝マグナカイザー(テンショウキテイマグナカイザー )!!!」

         

 

超獣皇神オーディアン(チョウジュウオウシンオーディアン)!!!」

 

 

シャオラン達オレイワルドス軍にとって畏怖の象徴であり想定外の敗北に喫した機体であるハイレガシロードが現れた事で動揺していた

 

キョウジュ「ま、まさか再び俺達の前に現れるとは…」

 

タツマキ「だがこっちは6体、今の俺達に敵うわけがねぇ!!」

 

シャオラン「またしても想定外な事を…XVGS諸共抹殺してくれる!!」

 

ツムギリア「あれが兄さん達を敗北させた機神ね」

 

フブキ「私達の目の前に現れたのなら好都合だよ!!」

 

サクラ「徹底的に苦しみ、惨たらしく葬ってやるわ!!」

 

シャオランのデュラクローズとキョウジュのエルドライネビロン、タツマキのアシュライネビロンがマグナカイザーに向けて攻撃し、サクラのデュラクローズとツムギリアのエルドラゴニス、フブキのアシュレギオンがオーディアンと対決する。2体のハイレガシロードに迫る

 

アスカ“……来るか”

 

アマネ“アスカ、相手の数はこちらより有利、ですが対処できます”

 

エルドライネビロンとアシュライネビロンが左右からそれぞれの得物を手にし斬りかかるが虚しく空を切るばかり…残像を残すように回避起動を取るマグナカイザーに苛立ちが増すばかり、今度は三次元機動からの挟撃へと移るシャオランのデュラクローズ、その刃をバスターソードの刃に滑らせいなし、掌底をコックピットブロックめがけ叩き込み反動を利用し距離を取る

 

マルス"…マリエラ、アレを使う!!"

 

マリエラ“はいはい、まかせて…んじゃ今までアタシのマルスを痛めつけた分だけド派手にぶち抜くわよ!!”

 

オーディアンの瞳が輝く…肘から下が分解…いや再構築し現れたのは推進機が左右に展開した巨大な衝角ドリル、轟音と共に超高速回転し辺りの空気が激しく震え、“アチラ側の世界“が開いたかのような竜巻がドリルへ収束させながら構えたのをエルドラゴニアス、アシュレギオンが気づいた

 

オーディアン/マルス&マリエラ“剛腕粉砕っ!弩級螺旋激拳“〘ドリルッ!クラッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!〙

 

ツムギリア「な、何だ!機体が!!」

 

フブキ「ひ、ひいい!!」

 

豪快にマルス、マリエラの裂帛の叫びと共に撃ち出された弩級螺旋激拳“〘ドリルクラッシャー〙”は、すべてを飲み込む嵐と共に迫る…攻撃するも止まらずエルドラゴニス、アシュレギオン、デュラクローズは圧倒的な破壊力を秘めた嵐に飲まれ装甲が深々と切り刻まれながら打ち上げられる様はユウキたちにも見えていた…オーディアンが気づきゆっくりと左手をかざし、幾つもの円環がダイユーシャらを包み込んでいく

 

ユウキ「ダ、ダイユーシャの損傷が!?」

 

ダイユーシャの損傷が“まるで時を巻き戻すように消えていく様”に息を呑む、ソレはダイカイザー、フラガルシオン、ブラスティオンにも起きていた…更には専用武装までも完全に修復された事が火気管制システムも以前とは違う

 

モロハ「ま、まじかよ…機体、いや武器まで治ってやがる」

 

復活したマグナカイザー、オーディアンの強大な力、常識をぶち壊すほどの不可解な現象…明らかに異質な存在だとようやく気づいたキョウジュ、タツマキ、ツムギリア…明らかに格が違いすぎる

 

キョウジュ「く、なんてパワーだ!前とは段違いだ!!」

 

フブキ「あの機神…こんな力を何故持ってる、一体どうなってるの!?」

 

ツムギリア「これは何かの間違いだ!」

 

タツマキ「ふ、ふざけやがって!」

 

キョウジュ「修復されても同じことだ!!」

 

虚勢と共に叫び、ダイユーシャとダイカイザーはキョウジュのエルドライネビロンとツムギリアのエルドラゴニスと戦い、フラガルシオンとブラスティオンはタツマキのアシュライネビロンとフブキのアシュレギオンと対決する。先程は劣勢だった時とは全く違い、シズノらが居ないのに関わらず機体コンディションがフル回復したダイユーシャ達はもはや遅れを取ることはなく攻撃をいなし回避しながら蹴りを、牽制攻撃を加えていく

 

キョウジュ「おのれ…!!」

 

タツマキ「ならば…!!」

 

追い込まれたキョウジュたちはもう一度オールレンジ攻撃を仕掛ける事にした

 

キョウジュ/ツムギリア「ドラゴンファング!!!」

 

タツマキ/フブキ「ソードブレイカー!!!」

 

こうなる事を予測したダイユーシャ達は同じ手は二度も通用しないという意味で破る策を思いついた

ユウキ達「アクセルドライブ!!!」

 

ブレイブマシンに搭載された特殊能力の一つであるアクセルドライブはスピードを上昇する事が出来る強化プログラムで機動力が向上する…速いビットへの対抗策は既にマルス、アスカらが見せたモノを参考にベレストルカリバーを投擲、回転する刃へビームを打ち込む。拡散したビームにビットが次々と落とされ、キョウジュ達にも襲いかかる

 

キョウジュ/タツマキ「ぐわああああああ!!」

 

ツムギリア/フブキ「きゃああああああ!」

 

ユウキ「タクヤ、ここで合体技を試すのはどうだ?」

 

タクヤ「合体技か…やってみるしかないな!!」

 

モロハ「トウマ、俺達もやるぞ!!」

 

トウマ「OK兄さん!!」

 

まずはダイユーシャとダイカイザーからである。両者ともベレストルカリバーを持ちながらエネルギーをチャージし、刀身に闘気を纏った後高く飛び上がりながら発動する

 

ユウキ/タクヤ「ブレイブストラッシュDD(ダブルドライブ)!!!」

 

ブレイブストラッシュは刀身にエネルギーをチャージし、力、速度、闘気をコントロールし三位一体…そのまま銅を薙ぎ切る!

 

キョウジュ/ツムギリア「ぐわああああああ!!」

 

これによりエルドライネビロンとエルドラゴニスは大きなダメージを受ける。続いてはフラガルシオンとブラスティオンでこちらもベレストルカリバーを使い、光のオーラを刀身に纏いながら2体同時に飛び上がり上空から斬撃を繰り出す合体技の名は…

 

モロハ/トウマ「グロリアスビッグバン!!!」

 

タツマキ/フブキ「うぎゃああああああ!!」

 

その名の通りグロリアスレイとビッグバンスラッシュを合わさった合体技で光のオーラを纏った巨大な剣から衝撃波を放つ。これによりアシュライネビロンとアシュレギオンは大きなダメージを受けた

 

シャオラン「どうなっている…?まさか俺達がここまで追い込まれているなんて…あり得ないぞ…!!」

 

サクラ「これがキョウジュとタツマキを打ち負かした機神の力…!!」

 

アスカ"……五月蝿い奴らだ"

 

マルス"…向こうもカタがついたみたいだね…"

 

アマネ“……アスカ、マルス、ファィナリテ666行きます”

 

マリエラ“いきなりファィナリテエンド666!?…言っても聞かないわよね?ん、じゃぶっつけ本番でぶちかますわよ!!”

 

アスカ/マグナカイザー“…マルス、行くぞ”

 

マルス/オーディアン“…あわせる!!”

 

全刧次皇剣マグナブレイド・ラグナ、その結晶化した超次元規模破壊エネルギーが刧次物質化した刃、神魔刧断滅砕剣ガルムブレイドのみどりにも似た輝きを秘めた刃がを構え飛翔加速、空へ翔け自由降下と変則的機動にデュクラローズは翻弄され。僅かな隙が生まれた

 

サクラ&シャオラン「きゃ!/うわっ!?」

 

マグナカイザーの拳、オーディアンの蹴りが2体の胴へ刃を叩きつけ空へ打ち上げた…激しく揺れながら姿勢制御するサクラ、シャオランが見たのは、2つの光刃がぶつかり不可思議な文字ととも生まれた衝撃波がデュラクローズを拘束、身動きすらできない。2機の超機神は螺旋起動を描き迫り、再び左右に別れ、加速とともに大きく横薙ぎに袈裟切り振り抜いた

 

    

 

天翔刧断!(テンショウゴウダン)全刧次皇剣(ゼンゴウジオウケン)マグナブレイド・天鱗嶄(テンリンザン)!!!!」

    

 

神魔刧断滅砕剣(ジンマゴウダンメツサイケン)ガルムブレイド・無限砕牙(ムゲンサイガ)!!!」

 

シャオラン「うぐああああああ!!!」

 

サクラ「きゃああああああ!!!」

 

翠と赫の光がいくつモノ軌跡を残し数百、いや数千の剣閃が煌めき止むと、構えたままの超機神、その中間に棒立ちのまま立ち尽くすデュラクローズが立ち尽くしてる

 

ゆっくりとガルムブレイド、マグナブレイドを軽く振るうと、シャオラン、サクラのデュラクローズの身体に数え切れぬほど深々と断ち切られたような傷跡が刻まれ、放電と共に大爆発、爆炎を背にし雄々しく立つオーディアン、マグナカイザーの瞳が輝いた

 

キョウジュ「俺達だけではなくシャオラン達の機体まで…!!」

 

タツマキ「これ以上の戦闘は無意味だ!引き上げるぞ!!」

 

キョウジュ達が機体を半壊しながら駆けつけ、大破した2体のデュラクローズを持ち上げ捨て台詞を残し退却していった。そしてダイユーシャ達が駆けつける

 

ユウキ「アスカ、マルス…無事か!」 

 

マルス“君たちこそ…”

 

アスカ“…ああ”

 

モロハ「ま、コレで一件落着ってヤツだな…ん?」

 

アスカ“…こういう事はしたことはないが…”

 

手を伸ばすマグナカイザーとオーディアン。ダイユーシャ、フラガルシオンはその手を黙って握りしめた。2体のハイレガシロードとブレイブマシン2体を夕焼けが染めあげていく姿はアリサ、シズノ、ヒマリ、マシロの胸が熱くなるのを感じた

 

新たな命を得て復活したマグナカイザー、オーディアン。ユウキ達と共にレガシードルに勝利の凱歌が響く日は近いだろう

 




次回予告
復活を果たしたゼロ、オーファンに喜び沸き立つレジスタンス、ユウキ達は真の意味で仲間として受け要られた

大規模反抗作戦まであと3日と迫る中、僅かな休息を取るユウキの前にアスカが顕れる

アマネを診るマリエラはある事に気づく

疲れ湯船で眠るシズノは夢現の中で黒きモノと再びまみえる

エクシヴァルワールド ヒーローズ
嵐の前に

ソレは福音となるのか?それとも…
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