エクシヴァルワールド ヒーローズ   作:銀祐

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孤独/解放“ウチナルケモノ”

アーブラウの拠点上空

 

「カタパルト、スタンバイ。進路クリア、ガンダム・ベリアル、発進どうぞ」

 

「アレス・ルセディス……ガンダム・ベリアル……出撃する」

 

アルバトロスのオペレーターな声が無機質なコックピットに木霊する中、更に電光掲示板らしきものから「BRAKES」、「THROTTLE」「CATAPULT」の順で右の列が「CLEAR』に変わった瞬間、反電磁反発作用による加速Gに耐えながらアレスのガンダム・ベリアルが勢いよく打出された

 

「続けてブレイブビーストマシン。ファルケン、イグレウス、カタパルト固定…権限を当該パイロットに移譲します」

 

「近導祐誠、ファルケン、行きます!!」

 

「篠村総司、イグレウス、行きます!!」

 

続いて祐誠のブレイブビーストマシンであるファルケンと総司のイグレウスも出撃し、上空から拠点に突入する事になった。自由落下しながら逆噴射し衝撃を和らげ着地した面々はあたりを索敵を開始し拠点へ道を取る

 

「アレスさんのガンダムを追ってみる事にしたんだけど、ここで間違いないのかな…?」

 

「ここがもしオレイワルドスの拠点だとしたら尚更だ。それに目の前にいる奴等に集中しないとな…!」

 

総司と祐誠が言った後、レーダーから生体反応が感知される。そこには以前難民キャンプを襲った時に見た生体人型兵器で飛行可能に改造を施されたモノだったが群れを成していた。その生体兵器はかつて難民キャンプの人々を虐殺し、正体が人間だったことから躊躇っていたせいで何も出来なかった事を思い出した祐誠と総司はすぐに気持ちを切り替えると戦闘態勢に入る

 

「まさか飛行能力を付与させたのか……!?」

 

「例えそうだとしても僕達はここでオレイワルドスを倒すために戦うんだ!!」

 

総司と祐誠がそう言った後、祐誠の言葉に応えるようにファルケンはソニックガンを構えて生体兵器群に攻撃していく。それに続いてイグレウスは内蔵ビームガトリングを生体兵器群に向け撃ちはなつ。祐誠と総司は生体兵器に対する哀れみよりも倒すことを優先し、それが自分を変えていく事に繋がると信じていた。しかしビーストマシン2体は少しずつ押され始めていた

 

「…ち…予想より数があるな…」

 

その真下、地上で戦うアレスのガンダム・ベリアルは拠点の地上で待ち構えた生体兵器群の一体に深々とラミネート・ザンバーを突き立て、盾代わりにしながら誘導と同時にダインスレイブを撃ち、斬り払う様は悪魔のように見えるだろう。だがガンダム・フレーム一機では無理がある

 

同じ様に、ファルケンとイグレウスは飛行型生体兵器群に、ソニックガンやミサイルで打ち落とすが倒しても倒しても切りがない、弾薬の残りも後わずかの警告が鳴り響く

 

デザストロイアの現状を生み出したオレイワルドスと何も知らずにギャラルホルンを解体してしまい、綺麗事ばかり並べて、不利になれば自己養護する事しかできない今までの自分達に対して怒りを覚えた祐誠と総司は今ここで立ち上がらなければ、また誰かを守れない気がする。だからここで負けるわけにはいかない…心の中で叫んだ時、ファルケンとイグレウスの瞳が光りコンソールパネルが展開、赤い文字が明滅しはじめた

 

「な、なんだこれ?…うわああああああああああ!!」

 

祐誠達の意思に応えたかのようにファルケンとイグレウスは戦闘機形態から、隼と鷲のような姿へと変形。ファルケンとイグレウスは光に包まれ、生体兵器群をすり抜けた…またたく間に切り裂かれていく。その姿はまるで獲物を狩る獣のように俊敏だった

 

”クワァオオオオオオオ!!!”

 

意識ははっきりしながらまるで手足のように動くのを実感する二人…ファルケン、イグレウスのオーラがバリアの役割を果たしつつ超加速により刃のように研ぎ澄まされた威力は凄まじい衝撃波を伴い触れただけで粉々に粉砕していく

 

「……イグレウス、ファルケンが認めたか……コチラもやるとしょう……ベリアル、開放しろ」

 

群がる地上の生体兵器群に埋もれたガンダムベリアルの瞳が赤く輝いた瞬間、辺りが弾けた…紅い光を瞳から奔らせる生体兵器群を引きちぎり、薙ぎ払う姿…全身から排熱しながらかける姿は獣、いや悪魔そのもの、つまり阿頼耶識システムのリミッターをすべて解除したからだ。そこからは地獄絵図ばりの凄惨さが生み出されていく

 

「……殲滅完了…祐誠、総司、道は開けた…掃討しだい内部に入れ」

 

オイル、肉片、血に塗れたガンダムベリアルの周りに生体兵器の成れの果てが散乱する中、二人に告げ、地下シャフトへ迷わずアレスは向かった…そこで新たな出会いがあるとは知らずにだ

 

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オセアニアの拠点

 

同上空に待機していたアルバトロス級航空戦艦アドラーからカタパルトが展開し、オペレーターが4体の陸戦型ブレイブビーストマシンの発進準備が整った事を報告する

 

「進路オールクリア。発進準備完了。いつでもどうぞ」

 

「藤宮香澄、ライガスト、行きます!!」

 

「湊城結那、パンサルド、出撃します!!」

 

「ルイジア・ヤシオネル、モスファント、行くわよ!!」

 

「ハルカ・サレンディア、ボアグランド、行くわよ!!」

 

オペレーターの号令とともに4体の陸戦型ブレイブビーストマシンは勢いよく発進する。その後唯一の飛行型であるプテライオスも出撃する

 

「続いてプテライオス、発進どうぞ」

 

「西條カレン、プテライオス、出撃します!!」

 

そう言った後、出撃したプテライオスは上空から周辺を調べなが旋回し、それ以外の4機は二手に別れて行動する。右側からライガストにパンサルド、左側からモスファントにボアグランド、地上から左右同時に突入する事を試みる事にした。まず右側の方では結那がある事を言い出す

 

「香澄、あまり無理をしない方が良いわ」

 

「キアラさんのカウンセリングで多少は良くなっているけど、確かに完全とは言い難いのはわかってる……それでも私は戦えるよ」

 

難民キャンプの惨劇で心に大きな傷を負った香澄を心配する結那だったが、今の香澄は以前までの無力だった自分とは違う事でその言葉には強い決意が感じられた 。一方左側の方ではルイジアとハルカが何か語り合っていた

 

「もし仮にこの拠点が偽物だったらその時には本物のオレイワルドスの場所を探す必要がありそうな気がするけど…」

 

「そうかもしれない……だけどここがオレイワルドスの拠点であるとしたら尚更放置できないわ!」

 

ハルカとルイジアはそうして覚悟を決めると左右同時に突入したその直後、カレンが香澄達にある事を伝えた

 

「皆さん、敵の反応です!身構えて下さい!!」

 

そう言ったカレンに応じる香澄達は直ちに戦闘態勢に入る。そして彼女達の目の前に現れたのは余りにも信じがたいものだった

 

「あれは難民キャンプに現れた生体兵器…!?」

 

「まさか、こんな所でまたあの時と同じ光景を見ることになるなんてね……」

 

香澄と結那の言うとおり嘗て難民キャンプによる惨劇を齎した生体人型兵器の群れが目の前に姿を表した。ルイジアとハルカの方も現れたのを確認したのかすぐに臨戦態勢となる

 

「躊躇う事なんてない……!私達はもう二度とあの時の惨劇を繰り返さない為に戦うわ!!」

 

「その通りよ、あの時の私とは違うって証明してみせるんだから!!」

 

ハルカとルイジアがそう言った後、一斉に動き出した。しかし相手は難民キャンプを壊滅させた生体兵器で以前戦った時よりも強化されている事は間違いなかったがビーストマシンの装備であるミサイルや滑空砲で対抗していく。生体兵器も黙っているはずもなく攻撃してくる。プテライオスのカレンは飛行型生体兵器のレーザー攻撃を回避しながらミサイルやソニックガンで撃ち落としていく。生体兵器に対して手加減は一切しなかったが群れ為す生体兵器の数に苦戦を強いられる事になるが、その中で必死に抗い続ける。特に香澄は難民キャンプでの惨劇によって心に大きな傷を負ったのだが、これ以上繰り返すわけには行かないと言う思いが彼女を突き動かしていた

 

”グオオオオオオオ…!”

 

”ブオオオオオオオ…!”

 

”キュオオオオオオ…!”

 

弾幕が尽きて絶体絶命に陥ったその時、ここで負けたらまた多くの人が犠牲になる。それを黙って見ているなんて出来ない。あの時の惨劇によって心の傷を負っても逃げずに戦い抜く。そんな彼女たちの強い想いがブレイブビーストマシンに応じてビーストモードを開放した。ライガストとパンサルドは戦車からライオンと豹に変形、モスファントとボアグランドは重戦車からマンモスとイノシシに変形、そしてプテライオスは戦闘機からプテラノドンに変形する

 

”ガァオオオオオオオオオ!!!”

 

まずはライガルドとパンサルドが生体兵器の群れに突撃して道を切り開く。更には生体兵器を捕らえた後に噛みついて引き裂き、体当たりで粉砕し蹂躙する

 

”ブァオオオオオオオオオ!!!”

 

続いてモスファントとボアグランドがその巨体を活かして生体兵器を踏み潰し、押し退ける。更には鋭い牙で生体兵器を突進で貫き、吹っ飛ばしていく

 

”キュルオオオオオオオオオ!!!”

 

そしてプテライオスが飛行型生体兵器を鋭い翼で薙ぎ払い、地上の生体兵器群を口から放つ精神エネルギーによるビームで一掃する。これにより生体兵器の群れは全滅した後、5体のビーストマシンは拠点内部でみたのは人影すらなかった

 

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SAU

 

アルバトロス級航空戦艦カリストからカタパルトが展開し、オペレーターが5体のブレイブビーストマシンが出撃準備をパイロット達に伝える

 

「各ブレイブビーストマシン、発進準備完了。いつでもどうぞ」

 

「宮川蘭穂、グライノス」

 

「姫凪彩璃、バイソルド」

 

「カナエデ・ジョアンベール、ペガトリクス」

 

「レオナ・ユメノシュタイン、ユニコルドス」

 

「東郷ミリヤ、トリケルドス」

 

「「「「「出撃します!!」」」」」

 

オペレーターにこの事を伝えられた後、5体の陸戦用ブレイブビーストマシンはSAUの拠点に向かって進撃した

 

「ここは私達に任されたんだから、絶対に成功させましょう」

 

「えぇ、そうですね……」

 

「問題はここがデザストロイアにおけるオレイワルドスの拠点かどうかなんだけど…」

 

「言われてみればそうに違いないわ。尚更早く行かなきゃいけないがするのは確かな気がするもの」

 

カナエデとミリヤ、彩璃とレオナが話していると、蘭穂がある事を言い出す

 

「皆、おしゃべりはその辺にして頂戴。敵が来るわよ!」

 

彼女の言葉に全員が即座に警戒態勢を取ると、そこに現れたのは以前難民キャンプを襲撃した生体兵器だった。そしてその数はおよそ20体程だ その生体兵器は以前の個体よりは中型、つまりMSサイズだったがそれでも十分に脅威である事に違いはない

 

「あの時の生体兵器…!!こんなところで出てくるなんて……!!」

 

「だけどあの時の私達とは違うわ!!ここで私達が頑張ることが出来ればきっと変わることが出来るはずよ!!」

 

「そうですわ蘭穂さん。今度こそ私達の手で終わらせないといけません!」

 

彩璃と蘭穂、カナエデが言った後、相手は前回とは比べ物にならないくらい強いのは明らかだが、それでも自分達なら勝てると信じながら臆することなく立ち向かう事にした。5体の陸戦型ビーストマシンはカノン砲やミサイルで迎撃する。するとミリヤはレオナにある事を言い出した

 

「レオナ、あまり無理をしない方が良いですよ?」

 

「大丈夫よこれぐらい。それに私はもう逃げたくないの」

 

「……そうですか。では私も一緒に戦います。貴方の支えになれるように……!!」

 

「えぇ、頼りにしているわ」

 

そう言ったミリヤとレオナは互いに言葉を交わした後、戦闘に集中した。蘭穂たちはビーストマシンの火器を駆使して生体兵器を次々と撃破していく。だが相手は前回の個体よりも強化されている。いくら蘭穂たちが強くても苦戦は必至だった。弾幕が底をついていたのだが彼女たちは諦めなかった

 

”ブルオオオオオオ…!!”

 

”ヒヒィィィィィン…!!”

 

”バオオオオオオオ…!!”

 

ここで何もしなければ多くの人の命が失われてしまう。逃げたらそれこそ本当に後悔する。だから戦って勝つしかない。例えそれがどんなに辛い戦いになろうとも、必ず勝って見せる。そんな彼女たちの想いが5体の陸戦型ブレイブビーストマシンのビーストモードのプロテクトが解除される

 

グライノスとバイソルドは戦車形態からサイとバッファローに変形、ペガトリクスとユニコルドスは高速戦車からペガサスとユニコーンを合わさった二頭の馬に変形、そしてトリケルドスは重戦車からトリケラトプスに変形した

 

”ブルオオオオオオオオオオオオ!!!”

 

まずはグライノスとバイソルドは生体兵器群に向けて突撃し、それらを根こそぎ蹴散らしていった後、生体兵器を角で貫き上げて放り投げる

 

”ヒヒィィィィィィィィィィン!!!”

 

続いてペガトリクスとユニコルドスは縦横無尽に駆け抜けながら生体兵器を蹂躙し、角から放出する精神エネルギーによるビームで撃ち抜く

 

”バオオオオオオオオオオオオ!!!”

 

更にトリケルドスはその巨体を活かした突撃で生体兵器の群れを薙ぎ払い、突進させて生体兵器を撥ね飛ばす。その後角から放つ精神エネルギーによるビームで一掃する。これにより生体兵器の群れは全滅した後、5体のビーストマシンは拠点内部へ向かうも空だった

 

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アフリカユニオン

 

拠点の近くでアルバトロス級航空戦艦ヒュドラの格納庫からオペレーターはカタパルトが展開し、3機のブレイブビーストマシンのパイロット達にこう伝える

 

「カタパルト、スタンバイ。進路クリア。ブレイブビーストマシングレンタイガ、シアンロウガ、発進準備完了。いつでもどうぞ」

 

「リョウマ・ミソロヴェイル、グレンタイガ、出ます!!」

 

「ヒュウガ・ミソロヴェイル、シアンロウガ、出ます!!」

 

オペレーターにこの事を伝えた後、リョウマのグレンタイガとヒュウガのシアンロウガは出撃する

 

「続いてティラノーガ、発進どうぞ」

 

「コウタ・カノングラム、ティラノーガ、出ます!!」

 

コウタのティラノーガも出撃すると、先程出撃した2体と合流し、アフリカユニオン拠点に向かって進撃した

 

(正義のためとはいえ結局は弱い自分を守るために自らの過ちを正当化するための独り善がりに過ぎなかった…俺達のしてきた事は何だったんだろうか…?だけどそれでもう終わりにしよう。これ以上はもう嫌だ……!!)

 

ヒュウガは難民キャンプで起きた出来事に対して罪の意識があり、それを晴らすためだけにブレイブビーストマシンに搭乗している

 

「そろそろ見えて来たぞ、これより俺たちはアフリカユニオンの拠点に突入する!!」

 

リョウマがそう言った後、3体のビーストマシンはアフリカユニオン拠点に突入した直後、そこへ待ち受けたのは30体ほどの生体兵器の群れだった

 

「難民キャンプの惨劇に出てきた奴等がお出ましとはな……!!」

 

そう言ったコウタはリョウマとヒュウガと共に生体兵器の群れに立ち向かった。ビーストマシンの火器を中心に攻撃する事で生体兵器群を蹴散らしていく。だが敵は大勢いるため、苦戦は免れなかった

 

「くそっ!俺たちだけでは大勢の敵を倒せるのは流石に無理がありそうだ…!!」

 

「諦めるな!ここで諦めたら今まで何のために頑張ってきたのか分からなくなるだろうが!!」

 

「そうだ!俺たちは今までの自分を乗り越えるためにこの機体を託されたんだ!!こんなところで終われるわけがない!!」

 

苦戦を強いらそうな事を言うコウタだが、そこへリョウマとヒュウガが今までとは違う覚悟を持った目をしながら言い放ち、敢然と立ち向かった。その後、火器の弾幕が底をついてしまい最早成す術もない状態に陥ってしまう

 

この時3人は思った、考えてみれば自分達のせいで難民たちがあんな悲劇に見舞われる事になった。こでやらなければまた同じ悲劇を繰り返す事になる。自分達の犯してしまった罪をこの手で清算するためには何としても為すべき事を成し遂げなければならないと……

 

”ガァオオオオオオオ…!!”

 

”ウオオオオオオオオ…!!”

 

”グルァオオオオオオ…!!”

 

3人の諦めない思いに応じたビーストマシンはその雄叫びと共にビーストモードを開放した。グレンタイガとシアンロウガは戦車形態から虎と狼に変形する。更にティラノーガも重戦車からティラノザウルスへと変形した

 

”ガァオオオオオオオオオオオオ!!!”

 

グレンタイガは素早い動きで生体兵器の群れを翻弄し、その後爪で切り裂き、噛みつき、口から放つ精神エネルギーによるビームで打ち抜く

 

”ウルオオオオオオオオオオオオ!!!”

 

シアンロウガは身体を縦に回転しながら生体兵器の群れを蹂躙し、鋭い爪で切り裂き、その後口から放つ精神エネルギーによるビームで一掃する

 

”グルァオオオオオオオオオオオオ!!!”

 

突撃するティラノーガは生体兵器を噛みつきながら吹っ飛ばし、尻尾で薙ぎ払いながら一ヶ所に纏め、その後口から放つ精神エネルギーによる強力なビームで根こそぎ焼き尽くした

 

この状況下で逆転した3体のビーストマシンは襲い来る生体兵器の群れを殲滅し、拠点内部へと突入したが…オセアニア、SAU同様もぬけの殻だった…

 

///////////////

 

アーブラウ“オレイドワルス”拠点

 

拠点地下最深部メインシャフト…中枢サーバルーム

 

「……」

 

メインシャフトエレベーターからガンダムベリアルが姿を見せる…辺りを見回しコックピットハッチを開放、ワイヤで降りる…辺りを警戒しながらメインサーバへ壁伝いに駈け扉の前に立つと、取り出したデバイスで暗証コードを解除し、中へ入り見たのは無数に並ぶシリンダー…そこに浮かぶのは人と獣を合わせた人だったモノが標本のように並ぶ

 

「……」

 

無言でコンソールを操作。いくつものウィンドウを開き指で弾いて閉じていく…その手が止まる

 

「コレか…」

 

生体兵器に関する膨大なデータ、流れるようにピアノを引くようにタイピングし数兆をも超えるプロテクト、ファイヤーウォール(攻勢防壁)を展開を忘れずにデータ転送を開始した時。気配を感じ振り返り見たのは金髪をアップテールし、豊かな胸、体のラインが解るようなピッタリとした黒い服、オーバーニーに赤いストールを背中から肩にかけた少女が見ている…紅金の瞳を向けアレスは腰に収めた拳銃に手を伸ばす

 

「……オレイドワルスか?」

 

「…侵入者を確認…排除します」

 

手にした片刃の大剣を構え地を蹴り振るう少女、アレスは迷わず引き金を弾き、乾いた音と弾かれたような金属音がけたましくサーバルームに木霊した

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