アフリカユニオンの拠点内部に突入したリョウマのグレンタイガ、ヒュウガのシアンロウガ、コウタのティラノーガは既にもぬけの殻だという事が明らかになっていた。因みに先程の生体兵器の群れを殲滅した後、ビーストモードからビークルモードに変形している
「一体これはどういう事なんだ…!?ここが奴等の拠点なのは間違いないはずなのに……」
「まるで俺たちを誘ってるみたいだな…」
ヒュウガとコウタは、ここがデザストロイアにおけるオレイワルドスの拠点である事を確信したとしても罠かもしれないと考えていた
「オペレーターからの通信が入ったそうだ、何かあるに違いない」
そう言ったリョウマはアルバトロス級航空戦艦ヒュドラのオペレーターとの通信回線を開くと衝撃の事実を知る事になる
『ビーストマシンパイロットの皆さん、どうやら本物の拠点はアーブラウにある事が分かりました。恐らく奴等は我々の戦力を分断するつもりです』
アルバトロスのオペレーターからの通信を聞き、驚愕する一同。オレイワルドスの狙いは偽の拠点に何らかの方法で本物と見せかける事で戦力を分散させる事である。その事を聞いたのはアフリカユニオンにいるリョウマ、ヒュウガ、コウタ達だった
「俺たちまんまと奴等の策に嵌められたという事か!他の皆もこの事を知ってるとしたら……!!」
「とりあえずこんな所に長居は無用だ!急いでアーブラウの拠点に向かうぞ!!」
「ちょっと待て、何やら敵の増援が来ている!!」
ヒュウガとリョウマが言った後、急いでここから離れる事になるがコウタの一言により、敵の増援が出て来る。先程倒した生体兵器の群れがまだ残っていたのだ
「そう簡単には行かせないという事か…!!」
リョウマがそう言った後、時同じくしてオセアニアの拠点ではこの事を知った香澄達は急いで戻ろうとした矢先に残った生体兵器の群れが行く手を阻んでいた
「まだ残っていたなんて…!祐誠君達の所へ急がないとならないのに……!」
「私達がやるしかないわね……」
香澄とルイジアがそう言った後、更に時同じくしてSAUの拠点では蘭穂たちも急いで戻ろうとした所に残った生体兵器の群れが立ち塞がっていた
「そうと分かれば向かおうとしてたのに何でこんな事になったのよ…!?」
そう言った蘭穂は文句を言いながらここにいる仲間たちで迫りくる生体兵器の群れに向かっていった
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その頃、本当のデザストロイアにおけるオレイワルドスの拠点であるアーブラウでは医師の服を着た青紫ロングの男、ホストのような服を着たピンク髪の男、会社員のような服を着た緑髪の男の3人がモニター越しに戦況を把握していた
「まさかここまでやるとは思いもしなかったよ、大人しく我々と同じようになればいいものを…ここぞとばかりに邪魔をするとは……それにあのガンダムフレームのパイロットは彼女に任せている以上、私たちもそろそろ動くとしようか…」
「言われなくてもそのつもりだ」
「あんな連中に俺らが劣る訳ねぇしなぁ!!」
3人は、祐誠と総司が乗るブレイブビーストマシンを始末するために出撃していった
その頃、本当のデザストロイアにおけるオレイワルドスの拠点であるアーブラウでは上空にいる敵と地上にいる敵を一掃した祐誠のファルケンと総司のイグレウスはビーストモードからビークルモードに変形した
「これで全部か…それにしてもブレイブビーストマシンにこんな機能があるとは思いもしなかったが…」
「それよりもアレスさんが心配だ、早く行こう!!」
祐誠と総司が拠点内部に突入しようとしたその時だった。そこへ現れたのは嘗てグランストライアに現れたギャラルホルンの3人が乗っていたグラドニアスを構成する3体のマシンが現れる
「あれはまさか…!?グラドニアス!?」
祐誠がそう言った後、3機のマシンがそれぞれ上半身、下半身、バックパックへと合体し、グラドニアスの姿となる
「来るぞ!!」
総司は何かを仕掛けてくる事を察知する。グラドニアスがホーミングミサイルと肩部ビーム砲で攻撃を仕掛けてきた。ファルケンとイグレウスは咄嵯に回避した後、僅かな弾幕で攻撃する
「「何!?」」
そこへグラドニアスがクローハーケンで2体を捕らえ、引き戻した後でそのまま放り投げる
「「うわあああああああああ!!?」」
放り投げられた2体は地面に激突してしまう。それからグラドニアスは弾幕が尽きても体制を立て直そうとしたファルケンが掴まれ何度も硬い地盤に叩きつけられ、イグレウスが踏み潰されていた
「「ぐあああああああ!!!」」
そろそろ頃合だという事でグラドニアスはイグレウスを蹴飛ばし、ファルケンを投げ捨てた後、右腕部のエネルギーを伸長させて刀身を形成させたデスペラード・ソードでトドメを刺そうとしていた
「くそっ…僕達はここで終わりを迎えるべきなのか…!?何も成し遂げる事なく、罪を償う事もなく、こんな所で断罪されるべきなのか…!?」
「そんなのは絶対に間違ってる……!こんな事がまかり通っていい筈がない……!!こんな理不尽、こんな運命は間違っている……!!僕達は…僕達は…こんな所で終わる訳には行かないんだ!!」
祐誠と総司は自分たちの死を受け入れようとしていたがそれを否定しながら、グラドニアスの攻撃に抗おうとする強い意志に応じた時、ファルケンとイグレウスの瞳が光りコンソールパネルが展開、赤い文字が明滅しはじめた
「まさかもう一度あの形態になるのか…!?」
「違う…この感じは…!?」
グラドニアスのデスペラード・ソードが迫った瞬間、ファルケンとイグレウスは間一髪その攻撃から脱出すると同時にコクピットブロックが変形し、操縦桿が収納され、円筒形状アームシリンダに足も同じなる
「これってつまり人型形態にもなれるんじゃないのかな!?」
「わからない…そんな気がする…!!」
戸惑う総司と祐誠だが、爪だった部分は両腕となり、背面から両足が現れ、ビーストモードの頭部を前倒しにして前傾姿勢となり、人型機動兵器そのものとなった
「先程のビーストとは違う形態だと!?人型にもなれると言うのか!?」
グラドニアスの搭乗者はそう言いながらも、その圧倒的な力を感じ取っていた
「どうやらまだ戦えるようだね祐誠」
「あぁ……!!」
そう言った総司と祐誠はメカノイドモードのイグレウスとファルケンでグラドニアスに攻撃を仕掛ける。グラドニアスがミサイルとビーム砲で応戦するも、悉く回避していく
「調子に乗るなよクソガキが!!」
憤慨するグラドニアスはクローハーケンで攻撃するも、何故かいなされてしまう。今度はこちらの番だと言わんばかりにファルケンとイグレウスは主兵装であるアサルトレールガンでグラドニアスに攻撃し、ダメージを与えていく
「ぐっ…!おのれ!!」
歯噛みしていたグラドニアスの搭乗者はこのままではまずいと思い、切り札であるデスペラード・アークを発射する
「こうなれば、デスペラード・アークで全てを終わらせてくれる!!」
グラドニアスの胸部から強力なエネルギー砲が放出された直後に、ファルケンとイグレウスは散開、ビーム射線軸をすれすれで加速、急旋回と共に加速した
「何!?」
驚愕するグラドニアスの搭乗者をよそに、ファルケンは中型のバスターソードを、イグレウスは両手式の銃剣を手に地表すれすれを滑るように接近、すれ違いざまに斬りつけた
「くっ……!」
業を煮やしたグラドニアスはデスペラード・ソードで反撃するが、ファルケンとイグレウスはそれを回避してファルケンが大型ブレードで斬りかかり、イグレウスが銃剣で斬撃を繰り出す
「グラドニアスの腕が…!?」
グラドニアスの両腕が切り落とされていく。搭乗者はファルケンとイグレウスの持つ想定外の強さに驚愕し、このままでは勝機はないと判断していた後、通信回線を開く
「通信回線か!?」
『よくぞ私達を追い詰めたそうだね。このまま大人しく我々の同類になれば良かったものを……』
「グラドニアスのパイロットだな?何者だ!?」
祐誠の返答に応じたグラドニアスのパイロットは、自身の正体を明かした
『私はオレイワルドス信教組織、
『同じくカオルド・ブローティア』
『そしてコジロウ・ナランジャ!』
医師の服を着た青紫ロングの男はアイブラム、ホストのような服を着たピンク髪の男はカオルド、会社員のような服を着た緑髪の男はコジロウと名乗る
「アイブラムにカオルド、そしてコジロウ、難民キャンプで僕達にあの惨劇を引き起こさせたのはお前たちが仕組んだ事だな?何もかもお前達が僕達にそうさせたと言うのか!?」
『そうだとしたらどうする』
祐誠の言葉に対してそう返したアイブラム
「やっぱりそうか…一体何を考えてこんな酷い事をする!?」
『これ以上話すつもりはない』
アイブラムはそれだけ言い残し、グラドニアスごと転移した
「逃がすか…ってあれ?何だ?」
「まるで力が抜けていくような気が…」
そう言った祐誠と総司は意識を失っていく
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アーブラウ オレイワルドス拠点
同地下メインサーバルーム
金属音がけたましく木霊するサーバルームに2つの影がみえる…流れるような艷やかな金髪、肩に赤のストールが目立つくろづくめの少女、赤金の瞳を向け白髪に赤いメッシュ、濃紺に赤のラインが入った装甲服姿の少年…アレスが銃を構え背後に飛びながら、短くも分厚く透明な片刃曲剣を大きく振るい迫る少女に躊躇すらなく撃つ
「……弾道予測、迎撃します」
「くっ…」
銃無機質な眼差し、声と共に銃弾を弾き、切り捨て火花を散らせ、強く踏み込み間合いが詰まる…逆袈裟に腹を凪ぐよう振るわれた刃がせまる。アレスは咄嗟に右手に構えたグリップで受け止め胴へ膝蹴りを叩き入れ、反動を利用し離れた
「…腹部ダメージ軽微……接敵対象の脅威度設定をあげます」
「…(この反射神経、反応速度、接触時の違和感……普通の人間には到達出来ない……)……質問に答えろ…お前は“人間”か?」
空になったマガジンを新しいモノに変え、銃口を向け少女に問うアレス…
「……応答拒否……戦闘継続します」
「く…(速い!?……だが)」
「動作予想…そこです」
振るわれた幅広の曲刀の一撃がスライドフレームを深々と裂き、返す刃の切っ先が装甲服の肩を切り飛ばし、壁に突き刺さる…少女が逆袈裟、袈裟、凪抜き、回し蹴り、捻りを入れた足刀、対するアレスも抜き手、足払い、同回し蹴りからの銃弾を浴びせるなどするも次第に押さ始めた。当たれば間違いなく死ぬ必殺の一撃だ
「っ!(正確無比だな…だがそれ故の弱点がある!)」
思考分割しながら少女と戦闘しながら戦術を組み立て、迫る彼女の進路上にあっさりと傷ついた銃を投げた。わずかに動きが止まる…無表情な顔が微かに変わるのを見逃さず、傷ついた銃へ全弾撃ち込んだ!!
「!?」
ひしゃげた銃に残された火薬が大爆発、爆炎と共に火球になり少女を飲み込んだ…アレスが使う銃…サンジェルマンファウンデーション“アルケミスト”が開発したモノ。外観は既存のものとは変わらないが、弾丸一発辺りに都市部が使用する半月分の電力が新型コンデンサに蓄積、新型火薬と合わさる事で瞬間的な破壊力を秘め、銃身部には電磁レールバレルが組み込まれた“試作小型電磁投射銃砲”
(この手は使いたくなかったな……)
ほぼ使い切らない状態で破壊された場合、極小規模の核融合が発生する危険性がある。それを知るのは基本設計に携わったアレスならではのやり方だった…火球に飲まれた少女を見ていた時、肘から下の左腕、右腕が斬り飛ばされた
「…!?」
「………避けられました…」
蹲るアレスが見たのは…エネルギー火球が消えさり傷一つすらない少女の姿…カツカツと歩き切り飛ばした左腕をみて止まる…断面から火花がチリ、金属フレームが露出してる。わずかに一瞥しながらカタールブレードを振りおろそうとした
その時、世界が書き変わった
「!?」
今、まさに刃を振りおろそうとする少女、アレスの間が割れた…幾つもの魔法陣?が展開、その内より巨大な“濃紺と赤に彩られた巨大で禍々しい腕”が阻むように現れたのだ。少女はカタールブレードを構えなおすも、割れたあちら側にいる黒い存在。その異質さに本能的に警戒心を顕にした
「想定外…異質………撤退です」
カタールブレードを収め幾重もの転移魔法陣の中に溶けるように少女が消え、アレスと巨大な腕が残される…割れた向こう側には2つの深緑に輝く目がみている…
「……何故来た……還れ…」
“……………”
明らかな拒絶が込められた声に割れた空間の向こうにいる“ソレ”は時を巻き戻すように消えた…
「………オレがお前を必要とするまで…ソチラにいろ……“ᛖᛉᚲᚺᛖᛋ”…」
赤金の瞳を輝かせ立ち上がると同時にサンジェルマンファウンデーションへデータ転送を終える電子音が鳴り響いた…
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????
ムゲンザーク拠点
「……ゼシア、コレをどこで見た?」
「デザストロイア…本拠点施設……あれはナニ?」
帰還したゼシアはムゲンザークに拝謁しデザストロイアでの顛末を報告を受けていた…しかし、彼女の口からデザストロイアで見たモノにわずかに顔を歪めながら応えた
「…あれは嘗てディードに任せたレガシードル、我等の支配地に現れた“黒い機神”に相違ない……アレは“外にあるモノ”だ……」
歪んだ笑みを浮かべ、肩肘を付きながら虚空を俯瞰した