TALES of RE: ABYSS テイルズ オブ リ アビス 作:酎はい人形
だが、チーグルの習性としてそれは考えにくいのではないかと疑問を持ったルーク(パチモン)
その真相を自分の目で確かめる為、ティアと共にチーグルの森へ向かう事を決めた二人だった
朝
・・・もとい、昼近く
ティア「・・・ーク?」
あぁ、とっても寝心地良し・・・
コレならいくらでも寝れちゃう・・・
ティア「ルーク!いい加減起きて」
アレ・・・?・・・もう朝か
ルーク「・・・お・・・おはよーーーーーー」
目を開けると顔を近づけて起こすティアが目の前にいた
ルーク「うぉぉぉぉあぁぁぁ!!」
驚いてベッドから転げ落ちる
いやいやどんなドッキリだよ!
独身男性にその起こし方は心臓に悪いんだぞ!!
ティア「驚かしちゃったかしら・・・?」
ひっくり返ってる俺に声をかける
・・・ええ・・・見たらおわかり頂けるであろう・・・
ルーク「寝起きで驚かすのやめてくれ・・・ホントビビった」
ティア「だってルーク全然起きないんだもの」
ルーク「全然って・・・俺どんくらい寝てたんだ?」
体感的には朝の7時くらいと予想
何だかんだ疲れてたから結構寝た感凄いけど
ティア「もうすぐお昼になりそうよ」
な・・・なんだと・・・!?
ウッソやん!
寝過ぎた・・!
ルーク「マジかよ!完全に寝坊したわ!」
ティア「まあ、色々あったんだし疲れてたのだと思うわ」
ルーク「ごめん・・・チーグルの住処に行くって俺が言い出したのに」
言い出しっぺが寝坊するというダサさ
・・・面目ねぇ
ルーク「すぐ支度する!ちょっと待っててくれ」
ティア「ええ・・・それと・・・」
ティアが剣を差し出す
ルーク「これって・・・」
ティア「これからの旅路に、木刀だけでは不安でしょ?・・・それに・・・」
ティアが口篭らせる
ティア「とにかく!これからはこれを使いなさい」
ルーク「マジか!ありがとなティア!・・・ってお金足りたのか?」
ティア「ええ大丈夫よ」
ティアからの贈り物・・・
大事に使わないと!
ルーク「わざわざ悪いな」
ティア「ルーク、謝ってばかりじゃない」
ルーク「・・・はっはっは。悪ぃ」
ティア「ほら、また」
なんだこれ・・・
完全に口癖みたいになっちゃってる
ルーク「大事に使わせてもらうよ」
ティア「ふふ・・・」
買って貰った剣を腰に帯刀する
コレは・・・とても良いですな・・・
あ、そうだ
ルーク「この木刀・・・売れっかな」
ティア「どうかしら・・・1ガルド位には売れるんじゃないかしら・・・」
ルーク「ボロボロだしな・・・」
これ売ったら逆に迷惑になりそうですな
まあ持ってても仕方ないし・・・
売り飛ばしちまうべ!
支度を整え、宿を後にする
道具を整頓し、出発の準備を整える
・・・しっかし
ルーク「・・・へへへ」
ティア「どうかしたの?」
やべ・・・また声に出てたわ
ルーク「いやさ、こうしてしっかり武器を装備してるとさ・・・。何か冒険が始まるって感じがしてさ!」
ティア「そういう所は子供っぽいのね」
ルーク「べ、別にいいだろ!?男っていうのは常に心に冒険心宿らせてるもんなんだよ!」
ティア「・・・男の子ってみんなそういうものなのかしら?」
ルーク「そういうものなんだよ」
多少大袈裟に言ったけど・・・俺だけじゃないよね?
そういうものだよね?
ルーク「さて、チーグルの住処に行くんだったよな。エンゲーブから北東の方だったっけ」
ティア「そうよ。でも、本当に真相を掴めるのかしら」
掴めるんだけどなぁ・・・
この先のイベントって、俺的ジアビス鬱ランキングの一つのアレなんだよな・・・
ルーク「駄目元でってやつよ。何か・・・気になるっていうか」
ティア「考えても仕方ないわ。行ってみましょう」
ルーク「まだ色々問題片付いてないけどな・・・。旅券の事とかイオンの事とか」
ティア「一先ずそれは後で考えるとしましょう。気になるのであれば行動してみるのも良いと思うわ」
ルーク「そうな。それじゃ行ってみるか!」
チーグルの住処に歩み進める
ーーールグニカ平野
グゥーーー・・・
お腹が鳴る
ルーク「・・・」
ティア「・・・」
ルーク「・・・聞こえたかね?」
ティア「隣を歩いているのだから聞こえるわ」
お恥ずかしい・・・
そういえば朝飯っていうか昼飯っていうか・・・食うの忘れてた
ティア「休憩にしましょう。食事を作るわ」
ルーク「え!?作ってくれるのか!?」
嬉しすぎるやろ!
女の子と手料理とかオジサン超嬉しいんだが!
ティア「ええ」
準備をしてくれるティア
生憎俺料理なんて作ったことないしな・・・
助かるよ・・・
数分後・・・
料理ができたようだ
・・・料理?
ルーク「お・・おぉ、美味そうなおにぎりだな」
料理・・・うんコレは料理だ!
ティア「今作れるのはこれくらいしか・・・」
ルーク「いや、おにぎりも立派な料理だって」
もぐもぐと食べる
うんうん美味しい!
ルーク「こうやって外で食うおにぎりも良いもんだな」
ティア「味付けは大丈夫?」
ルーク「ああ。美味しいよ」
それにこのロケーション!
更に女の子が作ってくれたおにぎり!
不味くなる要因なんて一つもない!
ティア「・・・良かった」
こんな時だけど、ぼのぼのしててええな・・・
ティア「さあ、食べ終わったし行きましょう」
ルーク「食うのはっや!ちゃんと良く噛んで食べたか?」
ティア「あまり食事に時間を摂らないから・・・」
ティアって軍人だもんな・・・
食事の時も有事の際に動ける様にしてきたんだろうな・・・
ルーク「ちょ、ちょっと待っててくれ。すぐ平らげちまうから!」
おにぎりを口いっぱいに放り込む
ルーク「おひ!(よし!)おああふぇ(お待たせ!)」
ティア「ちゃんと口の中の物を飲み込んでから話しなさい・・・」
勢い良く食い過ぎて喉に詰まりそう・・・
鼻からおにぎり出てきそう・・・
ーーーチーグルの森
入って早々、知っている人影がいた
あれは・・・
ルーク「おい、あれって導師イオンじゃないか!?」
魔物に囲まれたイオンがいた
ティア「危ない・・・!」
ルーク「やべぇ!」
剣を抜き、イオンの元へ駆け出そうとする
その時だった
イオンを中心に巨大な魔法陣が出現する
ほぼ同時に光の柱が魔物を掃討する
あれは・・・ダアト式譜術じゃないのか!?
だとしたら・・・!
イオンの元に駆け寄る
イオンの体は今にも倒れそうになる
ルーク「おい!大丈夫か!」
体を倒れる寸前に抱える
セーフセーフ!
これ使うとこうなっちゃうのよな・・・イオン
イオン「だ、大丈夫です。少しダアト式譜術を使いすぎただけで・・・」
イオンが立ち上がる
イオン「あなた方は、確か昨日エンゲーブにいらした・・・」
ルーク「ルークだ」
イオン「ルーク・・・。古代イスパニア語で『聖なる焔の光』という意味ですね。いい名前です」
ティア「私は信託の盾の騎士団、モース大詠師旗下情報部第一小隊所属、ティア・グランツ響長であります」
イオンが驚く
俺も驚く・・・
めちゃくちゃ長い口上をよく噛まずにスラスラ話せるな・・・
イオン「あなたがヴァンの妹ですか。噂は聞いています。お会いするの初めてですね」
どうしよう・・・
ここで俺なんか言った方が良いのだろうか
確か本物のルークはこの辺りで妹って聞いてすげぇ驚いてたと思ったけどな・・・
ルーク「妹・・・か」
ティア「・・・」
ティアが俺を少しだけ見たような気がした
・・・そりゃそうだ
・・・気まずいよな
まあ俺は知ってたからアレだけどさ・・・
ティア「・・・ごめんなさい。秘密にしておくつもりはなかったのだけど・・・伝えづらくて」
ルーク「うーん・・・まあそうだよな」
ティアの立場からしてみたら、そりゃそうだ・・・
その上俺も顔馴染みっていうか、師匠っていうか
ルーク「・・・まあ前も言ったろ。落ち着いたら話してくれればいいって。お前自身もさ・・・」
なんというか、フォローになっているのだろうか・・・
年頃の女の子を慰めるのって難しい・・・
ティア「・・・ありがとう」
そんな話をしている時だった
イオン「チーグルです!!」
うお!?
色違いのミュウが居る!!
黄色のチーグルだ!!
ルーク「ホントだ!案外早く見つけたな!追いかけよう!」
チーグルに向かって駆け出す
イオン「ヴァンとの間で・・・何かあったのですか?」
ティア「そ・・・それは・・・」
イオン「いや、追求しない方がいいですかね」
ティア「すみません。私の故郷に関わることです。できることならルークやイオン様を巻き込みたくは・・・」
二人の方を見る
何か話してるのか?
ルーク「二人とも!見失っちゃうぞ!?」
イオン「行きましょう!」
ティア「え?あ、はい!」
二人もルークの元へ向かう
チーグルを追うも、先程のチーグルを見失ってしまった
ルーク「どこ行ったんだろうな・・・。見失っちまった」
イオン「大丈夫。この先に行けばチーグルの巣があるはずです」
ルーク「お?そうなのか?」
ティア「どうしてイオン様がそのことを?」
ティアの問いかけに答える
イオン「はい・・・実はエンゲーブでの盗難事件が気になってちょっと調べていたんですよ」
それは良い事かもしれないけど、ちょっと危機感が足りてない気が・・・
せめて護衛を連れなさいや・・・
イオン「チーグルは魔物の中でも賢くて大人しい。人間の食べ物を盗むなんて、おかしいんです」
ティア「ルークの考えと同じなのですね」
イオン「そうなんですか?」
え!?
うんうんまあまあそうそう・・・
何つったっけ俺・・・
ストーリー進行に準ずるあまり・・・何を言ったか定かじゃない
ルーク「お?おう・・・まあな」
イオン「同じ考えの方がいるとは・・・」
・・・すぅー・・・・・
何を言ったか朧気だけど、なんかそれらしい事は言った気はする
イオン「という事は、お二人もチーグルのことを調べにいらしたんですか」
ルーク「まあ、そんな感じだよ」
そんな感じ・・・なんだけど・・・
果たしてストーリー進行に沿って行くことが正しいのか・・・
ルーク「しっかし、導師イオンを連れて行くのは流石にリスクあり過ぎるよな・・・」
ティア「当たり前よ!イオン様を危険な場所にお連れするなんて!」
イオン「ですが・・・。お願いします!僕も一緒に連れていってください!」
ルーク「うーん・・・」
・・・いや、寧ろ近くにいた方が守りやすいかもな
というかここで別れてもどうせ来ちゃうだろうし
ルーク「・・・よし、分かった。一緒に行こう」
イオン「よろしいんですか?」
ティア「ちょっとルーク!!」
ティアに怒られる・・・
・・・女の子に怒られるのも良いものだな
ルーク「冷静に考えてみろよ。ここで導師を村に送ってもまたここに来ちゃうだろ?」
イオン「・・・はい、すみません。どうしても気になるんです。チーグルは我が教団の聖獣ですし」
ルーク「なら、俺たちが導師を守って進んだ方が遥かに安全だと思うぞ?」
ティア「それは・・・」
イオンが俺に近寄る
イオン「あ、ありがとうございます!ルーク殿は優しい方なんですね!」
ルーク「そ、そんな事ないって!それと、あのダアト式譜術は使っちゃダメだぞ?戦闘は俺たちで何とかするから」
俺の手を握り、キラキラした目で俺を見る
イオン「守って下さるんですか。感激です!ルーク殿!」
すぅー・・・・
男の子・・・だけどさ・・・
イオン可愛いなおい・・・
いやいやバカか俺
ルーク「いやいやいや良いって別に!それよか、俺の事はルークでいいよ!ルーク『殿』なんてくすぐったいからさ!」
イオン「はい!ルーク!」
ルークと共に歩き始めるイオン
ティア「・・・もぉ」
ティアも二人の元に急ぐ
ーーーチーグルの巣の前
入口の前にリンゴが何個か落ちている
その一つを拾うイオン
イオン「このリンゴには、エンゲーブの焼印がついていますね」
ティア「やはりチーグル達が・・・それにこの木。獣の気配がするわ・・・」
イオン「チーグルは木の幹を住み処にしていますから」
入口にスタスタと歩き始めるイオン
ルーク「ちょ、イオン!危ないだろ!」
ティア「追いかけましょう!」
イオンを追う二人
ーーーチーグルの巣内部
数十匹のチーグルに囲まれているイオン
おぉ・・・可愛いな・・・
一匹テイクアウトよろしいでしょうか?
イオン「通して下さい」
チーグル「みゅーみゅーみゅみゅみゅ!」
ルーク「導師、チーグルと対話できるのか?」
イオン「チーグルは教団の始祖であるユリア・ジュエと契約し、力を貸したと聞いていますが・・・」
チラッとティアの方を見る
ティア「・・・」
トロンとした目でチーグルを見てる・・・
可愛い物好きの君なら、そんな反応だよな
コレで本人は隠してるつもりなのが・・・尚良し!!
チーグル族長老「・・・みゅみゅーみゅうみゅう」
長老が声をかけると、チーグルたちが道を開け始める
チーグル族長老「・・・ユリア・ジュエの縁者か?」
シャ・・・シャベッターーー
・・・って俺は驚く訳もない
ティア「チ・・・チーグルが、喋ったわ!」
代わりにティアが驚いてくれたな
チーグル族長老「ユリアとの契約で与えられたリングの力だ。お前たちはユリアの縁者か?」
再び問いかけてくる
イオン「はい。僕はローレライ教団の導師イオンと申します。あなたはチーグル族の長とお見受けしましたが」
チーグル族長老「いかにも」
ルーク「どうして、エンゲーブから食べ物を盗んだんだ」
そうそう
これは一応聞いておかないとな
チーグル族長老「なるほど。それで我らを退治に来たという訳か」
ルーク「そんな物騒な事しに来たわけじゃないさ。どうして草食のチーグル達が、わざわざ人間の食べ物を盗む必要あるのかなってさ」
長老は下を向きながら応える
チーグル族長老「・・・チーグル族を存続させるためだ」
ティア「食べ物が足りない訳ではなさそうね。この森には緑がたくさんあるわ」
チーグル族長老「我らの仲間が北の地で火事を起こしてしまった」
うーん・・・
ミュウ・・・の事だよな
チーグル族長老「その結果、北の一帯を住み処としていた『ライガ』がこの森に移動してきたのだ・・・。我らを餌とするためにな」
イオン「では村の食料を奪ったのは、仲間がライガに食べられないためなんですね」
チーグル族長老「・・・そうだ。定期的に食料。届けぬと、奴らは我らの仲間をさらって食らう」
イオン「ひどい・・・」
ルーク「・・・」
実際問題ライガはまだ交渉の余地を残してる辺り、まだ理性があるよな・・・
自分たちの住み処を燃やされたら、普通は激昂してチーグルを食い尽くしちまうだろうし・・・
イオン「これでは、本来の食物連鎖の形とは言えませんね」
ティア「ルーク。真相は判明したけど、あなたはこの後どうしたいの?」
どうしたい・・・か・・・
元々こうなる事は知っていたんだ・・・
ルークとして立ち回るなら・・・
・・・・・・・
いや・・・俺は・・・
今は俺がルークなんだ
俺がやりたいのは・・・
ルーク「ライガと交渉しよう」
ティア「・・・!」
イオン「さすがです、ルーク。僕も同じ事を考えていました」
ルーク「というか、そもそもライガって喋れるのか?」
イオン「僕たちでは無理ですが、チーグル族を一人連れていって訳してもらえれば・・・」
長老が近寄る
チーグル族長老「・・・では、通訳のものにわしのソーサラーリングを貸し与えよう」
そう言うと、長老はチーグルを一匹呼び始める
チーグル族長老「みゅうみゅみゅみゅみゅう~」
そうすると、一匹のチーグルがでてきた
チーグル族長老「この仔共が北の地で火事を起こした我が同胞だ。これを連れていって欲しい」
そう言うと長老は、そのチーグルにソーサラーリングを渡す
ミュウ「ボクはミュウですの。よろしくお願いするですの」
ルーク・ティア「「かわいい」な」
ハモってしまった・・・
ティアの方を見ると、照れ隠しか向こう向いている・・・
ものっすげぇ恥ずかしい・・・
ルーク「あ、えっと・・・よろしくな」
ミュウ「はいですの!よろしくですの!」
こうしてチーグルの巣を後にする俺たち
・・・さってと、だ
ここからが正念場だ
これで交渉失敗したら正規ルート・・・
もし成功したら・・・
ここが本当にターニングポイントになるな
果たしてどうなるか・・・
そもそもねじ曲げるのが許されるのか・・・
チーグルの巣を出ながら、そんな事を考えていた
ミュウ「みなさん、見て下さいですの」
そう言うと、ミュウは突然火を吹いた
ルーク「うお!びっくりした」
ミュウ「どうですの。すごいですの」
ティア「今のは?」
ミュウ「ボク、炎を吐けるですの。だから通訳以外にもお役に立てるですの」
あれか!
四角ボタンを押すと出るあれか!
ミュウ「仲間に迷惑をかけた分ボク、頑張るですの」
イオン「確か、チーグル族は炎を吐ける種族でしたね」
ミュウ「はいですの!でもミュウのは特別ですの!」
ティア「特別?」
ミュウ「ミュウはまだ子供だから、ホントは炎なんて吐けないですの」
ふむふむ・・・
ミュウ「ところが!ソーサラーリングですの!これのおかげで、炎を吐けるですの!」
ほうほう・・・
ミュウ「それに幾ら炎を吐いても疲れないですの」
そう言うと、何度も炎を吐くミュウ
なんだこのテレフォン的なショッピングみたいな紹介は・・・
いやいやというか!
ルーク「おいおいミュウ!分かったから炎吐くの辞めろって!燃え移っちまう!」
ミュウ「みゅ!?・・・ごめんなさいですの」
・・・この仔は自分がやっちまったことしっかり自覚してるんだろうか
ティア「でも、この大きさの炎だと、あまり実戦向きとは言えないわね・・・」
ミュウ「みゅうううぅぅ・・・」
落ち込むミュウ
ティア「あ、ごめんなさいミュウ・・・」
ルーク「いや、でも何かしらにはきっと重宝するさ。戦闘だけが使い道って訳でもないし」
ミュウ「みゅ・・・!」
ルーク「とは言え火元には注意って事で、俺たちが吐いて欲しいって時に吐いてもらうってことで良いか?」
ミュウ「はいですの!わかりましたですの!」
元気になるミュウ
正直俺はこういう小動物めっちゃ好き・・・
近所に居た猫ちゃんとかめちゃくちゃ可愛がってたしな
イオン「ルークは、本当に優しいのですね」
ルーク「な、なんだ急に!」
イオン「いえ、何でもありませんよ」
イオンが微笑む
優しい・・・のか?
オリジナルのルークは確かここでミュウに『ブタザル』っていうあだ名つけたけど、そんな事言えないし・・・
というか普通に接してるだけなのにそんな評価貰ってもな・・・
ルーク「ほら!早くライガの所に行くぞ!」
みんなを催促する
ティア「ええ」
イオン「はい」
ミュウ「はいですの!」
歩き始める三人と一匹
さて、ここからだ
いよいよ対面って訳か・・・
ライガ・クイーンに・・・
果して、交渉なんて出来るんだろうか
出来なければ正規ルート・・・それはつまり
・・・くっそ
ティア「ルーク?」
心配気に俺に声を掛ける
おっと、いけねぇ
顔に出てたか
ルーク「ん?どうした?」
ティア「心配なのね?」
その通りだよ・・・
正直胃が痛い
食ったおにぎりが出そうなくらい・・・
ルーク「・・・心配というか、交渉出来なかったらどうしようって思ってさ」
ティア「そうなったら、戦闘は避けられないかもしれないわね」
ルーク「・・・ああ」
・・・そうなんだ
このままだと絶対に交渉は失敗する
つまりそれは・・・全く変わらないストーリー展開になる
未だに俺には正解が分からない
変わらないストーリー進行が良い事なのかが・・・
ルーク「なあティア。俺、出来れば戦いで全て解決するっていうのは避けたいんだ」
ティア「え?」
ルーク「甘い考えって事は分かってる・・・。分かってるんだ」
ティア「・・・」
ルーク「でもそれを言い訳にして、可能性のある選択肢を潰したくないんだ」
ティア「でもルーク。その可能性を信じて死んだら、元も子もないのよ?」
ルーク「分かってる。だから一つ頼みがある」
ティア「え?」
ルーク「交渉には俺とミュウの二人で行こうと思う」
足を止めティアが俺に向き直る
ティア「な!何を言ってるの!?」
その声に驚き、イオンとミュウも足を止める
イオン「どうしたのですか?」
ミュウ「みゅ?」
ルーク「いや、交渉の時だけだ。戦闘の意思はないってところを示さないと、まずライガは聞く耳を持たないだろ?」
ティア「同じ事よ!あまりにも危険すぎるわ!?問答無用で襲ってくるかもしれないのよ!?」
ルーク「・・・交渉が無理だと俺が判断したら、俺の合図で加勢して欲しい」
ティア「リスクが高すぎるわ!?それにーーーー」
ルーク「ティア」
ティアを止める
ルーク「俺を信じてくれ」
真っ直ぐティアの目を見て言う
ティア「・・・」
何の根拠も勝算もないルークの言葉
それなのに何故なのかしら・・・
どうして信じてみる気持ちになるのだろう・・・
普段の私なら絶対に止めている彼の作戦
でも・・・それでも・・・
きっと彼なら・・・
そんな予感をさせてくれる
ルークなら・・・
・・・思いの他怒られたでござる
いやしかし、ここまでのリスクを背負う理由はある
理由としては、助っ人が来ることを知っているから
それも強力な助っ人が
だが、この助っ人が来たら恐らくライガは駆除されてしまう
だからこそなんだ
戦わないっていう選択をするのは
正直な話、加勢の合図をするって言うのは殆ど嘘だ
ハナからするつもりは無い
絶対交渉を成立させる
いや、させてみせる
ルーク「・・・」
ティア「・・・」
イオン「・・・」
ミュウ「みゅう・・・」
沈黙が・・・怖い
でも、信じて欲しいからこそだ
ティアが後ろを向く
ティア「・・・バカ」
ルーク「え?」
あれ?
バカって言った?
ルーク「なっ!」
ティア「分かったわ・・・。あなたを信じる」
ルーク「へ?」
イオン「危険な賭けですね・・・。大丈夫なんですか?」
そりゃ大丈夫な訳ない
でも、俺が弱気じゃみんな沈んじまうよな
ルーク「ああ。やってみせるさ」
ミュウ「みゅう!ボクもがんばるですの!」
どうやら俺の案を呑んでくれた・・・
ルーク「・・・ありがとな、ティア」
ティア「・・・」
ティアに声をかける
さて、気合い入れっか!
頬を叩き、今一度気合いを入れ直す
ルーク「絶対成功させてやる・・・!」
三人と一匹は、ライガの元へ向かった
人物帳
ミュウ
チーグルの森に生息する聖獣の仔共
ルークと出会う前、ライガの森を燃やしてしまったために、一族に多大な迷惑をかけてしまう
寒さとネズミにめっぽう弱いが、性格は極めてポジティブ
本来のルークからの度重なるイジメにも動じない