原作2巻を読み返してて、そこでプールの時の先生を東山先生って思い切り平田が言ってるのを発見しました。
その為、最初水泳の先生の名前がわかってなくて違う名前にしてた部分を訂正しました。もしまだ残ってたらすいません。
誤、豪田。正、東山。
2023/3/5
「あはははっ♪ すごく綺麗な水の井戸。おいしいですよ、夢月さん!」
「うぐぐ」
少し前、南雲副会長がいずれ敵になる気がしたことがある。
あれはなんだったのかと少し気になり、会長や橘書記、葛城や一之瀬などに聞いて回った。
その結果わかったことは、副会長がなにか変革?だかを起こそうとしているので、警戒と対策云々……っぽい会長の所見だけだった。葛城や一之瀬の生徒会入りを阻んだのも、その対策とやらの一環らしい。
「夢月さん! この御札を持っていれば、風の後押しを受けることができますよ! なんてったって、風神様のお墨付きですからねっ!!」
「はぁはぁ」
警戒の中身も軽く聞いたが、僕が思うにすでに実現まで遠くない段階まできているし、会長が今更対抗策を用意しようとしてもほぼ失敗するだろう。
副会長の狙いが(本当かも含めて)どうあれ、表向きまともに働いている以上、会長では性格的に疑うことはできても、証拠もなく降ろしたりといった具体的な……言ってみればズルイ行動には出られないからだ。そして大きく動いた瞬間に察知されて、逆に対策されるまでが世のお決まりパターンである。
それなら尚更、葛城と一之瀬を早くから入れて自身で仕込んでやればよかったのに、それをしなかったのはブラック思考に侵されているからに違いない。
「あっ、あれで4つ目のスポットです! こんなに早く見つかるなんて奇跡ですね! これも守矢のお導きと考えると、夢月さんも入信したくなってきませんか?」
「ぜぇぜぇ」
ただ正直、僕にはこの辺はどうでもいい。
僕や友達にとって不利な変革をしようと、それは僕の敵と思えるにはひと押しが足らない。
そのひと押し―――理事長や校長、あるいはその政敵のような存在と南雲副会長が手を組むことさえなければ、場合によっては協力もできるだろう。
―――もしかして、僕はその可能性を無意識に感じ取ったから、副会長が敵になるかも? と思ってしまったのかもしれない。
そう、現時点で僕が敵だと明確に考えているのは、味方でもある学校組織だけである。一応、綾小路の父ちゃんも保留枠だけども。
「いい風ですね! この島にも守矢の分社を建てたくなってきました! 信者である夢月さんが手伝ってくれるなら助かるんですけど?」
「だぁあああっ! さっきからうっせぇバーカ!!!
ぜぇはぁ言いながら、必死に走ってた僕が見えてなかったのか!? 運動部でもないんだから、身体能力選抜メンバーについてくだけで精一杯なんだよっ!」
「勿論、把握済みです☆」
「なおタチ悪いわ!
てか、勝手に信者にするんじゃない! お前はマジで何回断りゃ諦めるんだよ……」
「ふふっ。諦めたらそこで試合終了ですよ?」
「ほんっとうに、試合終了して…早く」
必死に移動しつつ、どうでもいい想定を深刻っぽく妄想していたが、全くの徒労である。
もはやこんな愚にもつかない現実逃避では、緑の暴走特急を誤魔化せない。
自然の中に入ってテンションが上がっているのか、硬直が解けた後の東風谷は元気いっぱいだ。何で私物をほとんど没収されたはずなのに御札なんか持ってるんだとすらツッコめない勢いがツライ。
トドメに某監督の名言まで放たれ、僕はミッチーの対戦相手の気持ちを実感する事態となっていた。
現在は10箇所目?くらいをチェックして、ちらほらAクラスの生徒を見かけ出したところなのだが、僕の足が小鹿のようになってしまい休憩している。
小一時間、悪路もある道をひたすら動き続けた文化部など所詮こんなもの。
そんな道程でぴったり僕の横について勧誘しながら、息一つ乱さない東風谷がおかしいのだ。
ちなみに、船酔いの影響でいまだ万全の体調とはいえないのに、四方はその洞察力を生かす為、柴田と安藤さんをサポートに付け、偵察に行ってしまった。
ここまで、能力(差はあるが)はあっても体力がない僕と四方がスポットを交代で探索・発見し、それぞれに運動能力が高いサポートを付けて合流と離散を繰り返しながら、ここまでスポットを取得してきている。
確かにこの方法で、短時間に10?もスポットを取れたのは大きい。最初の方に拠点にできそうな井戸スポットを見つけて、一之瀬に伝達できたのも幸運だ。
だが―――。
「どう考えても僕いらなかっただろう! 東風谷のペアは安藤さんにしたほうが効率的だったって!」
これが僕の心からの主張だ。
だが今は強く断りきれない事情もあって手がつけられない。
この緑のは突っ走ってる時は中途半端だと全く止まらないし、話もまともに通じないのだ。
例えば。
「まあまあ。これからは私が担ぎますから、夢月さんはスポット探しに集中してください」
「は? 担ぐっておまっ―――うぉあ!」
「よっこいしょ!」
こんな風に。
僕を担ぎ上げる筋力(なんか筋力じゃない気もするが)と、悪路も高低差もある場所で男子を運搬する発想。
マジ東風谷さんパネェわ。
しかし、そもそも四方達も戻ってないのに何故担ぐ?
「HEY、夢月。それから東風谷ガール。
君たちはいったい何をしているのかね?」
「夢月さんを担いでいます」
「米俵の気持ちになっている」
「Why?」
「「……さあ?」」
「「「……?」」」
そんな担ぎ上げられて思考が乱れている時に話しかけられたから、ついなんとなくのノリで返してしまった。
いや担がれた瞬間に、唐突に頭上から降ってきた高円寺も悪いだろう。
ラピュタでもやってたのか? とか聞かなかっただけ冷静だと自分では思う。悪い。これ冷静じゃなかったわ。
ある日、島の中、東風谷に担がれていると、高円寺と出会った。
そして妙な沈黙と疑問符の只中にいる。
……僕達は本当に何をやっているんだ?
哲学について考察しているかのような時間は僅かで終わり、3人ほぼ同時に自分を取り戻した。
それから高円寺に先程の集会?での感謝を伝えた後、待機・休憩がてら僕達は世間話している。
「なるほどねぇ。東風谷ガールに島中駆け回らせることにしたというわけだ」
「そ。本当はしばらく島で遊んだらリタイアしたかったんだけど、僕は停学分を稼がなくちゃいけなくてさ」
「高円寺さんも私と同じ感じですか?」
「いや? 私は島を一周りしてひと泳ぎしたらクルージングに戻るとするよ」
東風谷が見せたキーカードを興味なさ気に手に取り、瞬時に重要な部分を見抜く高円寺。
その様子から、Bクラスと同じ戦略ではないことがわかって、人知れずホッとする。この高円寺か綾小路と1週間も競うと、流石に東風谷でも負担がやばい事になると思っていたのだ。
まぁそっちは置いといて、頼みたいこともあったのでちょうどよかった。
「ああ、いいなぁ。僕もそうしたかった。
……ところで高円寺。それってすぐじゃないと駄目か?」
「ん? なにかあるのかい?」
「折角の無人島だし、夜に月見でもどうかなって。三日月だけど」
「ほう。つまり私に佐倉ガールのエスコートを頼んでいるのかね?」
「流石は高円寺。そう、誘いと頼みだ。船に戻る前にこういうのも一興じゃないか?」
「ははは。確かに以前の夜空は美しかった。こちらにも興味はあるし、理由付けは充分か。それに夜道を綾小路ボーイだけでは流石に不安もあるねぇ。
……OKだ。私に任せたまえ」
「ありがとうございます! 帰りは私が責任を持って送り届けますので、心配しないでください!」
「サンクス! 助かったよ高円寺。時間は最初の点呼後、場所は船から下りて真っ直ぐ行った林の先にある開けた所の予定だからよろしくな」
高円寺は予想通りすぐリタイアするようなので、その前に月見に誘ってみるともう一つの目的も察して頼まれてくれた。
鬼龍院先輩もだが、彼らとの話はサクサク進んで気持ちがいい。
それにこういう時―――いや普段からか―――彼の女子に対しての気遣いはなかなかのものだ。佐倉も安心できることだろう。
誘いと頼みを承諾されてからはたいした話題があるわけでもなく、お互いに進んできたルートでのお勧めスポット(試験のではなく絶景スポット)を話していた。
そしたら思いのほか話が弾み、東風谷がどこからか取り出したトマトを齧りながら、3人で大自然の魅力を語り合った。
「お前ら、なにやってんの?」
「な? こ、高円寺???」
「はぁはぁ」
「愛里さん!!!」
「むきゅーっ……」
そうしていると四方達が戻ってきて、それに佐倉と綾小路もついてきた。
幸運が続くものだ。
気づくが早いか、東風谷は真っ先に佐倉に駆け寄って抱きしめている。
東風谷のおかしなテンションも、これで多少落ち着くことだろう。
僕達の中で一番佐倉を心配していた東風谷だが、佐倉が探索に出る可能性は少ないのではないか。自分と会えない間に危ない目に遭わないか。と、不安を抱えていたことに僕と四方は、最初のスポットを発見したあたりで気づいていた。
というか、それがあったから僕は余力の限界まで気晴らしの勧誘に付き合ったのだ。四方が放置していたのもきっと大体同じ理由だろう。
だから、『散歩』に出る確率の高い高円寺か綾小路に遭遇できたら、天体観測を口実に確実に佐倉と会える機会を作ろうと思っていた。
高円寺がその頼みを承諾した直後に、実際に会うこともできたのだからもう言うことはない幸運だ。
しかも、佐倉がリタイアする場合の保険も打てる状況が労せずして転がり込んできたのである。
今は、探索と東風谷に抱きしめられて疲労している佐倉を除いて、高円寺に綾小路の注目が集まっているが。
……うん? ああ。正確には、高円寺が手で遊んでいた東風谷のキーカードに、かもしれない。
試験の性質上、キーカードを他クラスの生徒に渡す事例はあまりなさそうだったので、驚いている原因はこれっぽい。おまけに小さく笑った高円寺が綾小路に向かってキーカードをパスしたせいで、余計に混乱度合いは増してしまったようだ。四方達まで凝視している。
ちなみに、担任に頼んでいたリーダー指名のペナルティ解除は、80万PPで成立したらしい。
ただ勿論デメリットもあった。
7日目の最終日に他のクラスのリーダー指名ができない。
それに加え、他のクラスからリーダーを指名された場合、Bクラスのマイナスはなくとも、正しく指名したクラスには+50試験ポイントが入るといったものだ。間違えば-50ポイントなのも据え置きである。
まぁこの程度なら、みんなで仲良くがモットーの我がクラスには問題ないデメリットだろう。
その『みんな』の範囲を学年全体に広げて拡大解釈すれば、デメリットですらない。
元々、一之瀬は他クラスを指名や攻撃はしなかっただろうし、他クラスが上がる分にはむしろ歓迎なスタンスである。
しかしそういえば、隠れて動くか蹴落とし合いを学校に誘導……推奨?されていたっぽいので、うちみたいな大っぴらなWINWIN戦略はあまり考慮されない可能性があったことにようやく気づいた。
このような方針を選択するとは、まったく一之瀬は常識外れな学級委員長である。
とある島の中央付近。
友達同士とはいえ別クラスの者達と遭遇したことで、お互いの情報交換が行われていた。
話に参加していないのは、動けない佐倉と無言で佐倉を抱きしめている東風谷。それに「大自然の中に佇む私、美しすぎる……!」とかナルシっている高円寺である。
さっきまで僕と話していたのに、余裕綽々の二人ともが会話に参加しないとか、こいつらはなんなんだ? 僕は結構疲れてるというのに。
ともかく、まず僕が東風谷と話してる時に高円寺が降ってきたことを言うと、四方達は事情をほぼ察することができたようだ。
その後は綾小路と佐倉用に、月見やBクラスの基本方針、四方達の報告にも補足される形で伝えておいた。
佐倉は東風谷の胸に埋まりながら、綾小路は頬を引きつらせながら、月見の誘いやその他を大人しく聞いていた。
当然だが、東風谷のキーカードは快く返してもらえている。
「つーわけで、僕達は島の南を廻って10箇所「12箇所な」……12箇所のスポットを占拠したところで、Aクラスの奴らが北側との境のスポットに入ってるのを発見した。
だから、南側だけで満足して帰るところだ」
「……………………それをオレに話してもいいのか? 特にリーダーとかペナルティ解除とか色々ぶっちゃけすぎじゃ……」
「別にいいんじゃね?
てか、佐倉の為にもDクラスの誰かには教えておいた方がいいと考えてたから、ここで僕と関係ある3人だけと会えたのは助かったぐらいだ」
「佐倉の為? どういう意味だ?」
「いや、わかるだろ。
佐倉が万が一リタイアする事態になった時に、リーダー指名分でマイナスの帳消しをしてほしいってこと。リタイアしなかったら、そっちの丸儲け」
「……わかるわけないだろ。それに、それじゃあBクラスにプラスがないじゃないか」
「プラスとかそんなのどうでもいい。
うちはさっき言ったとおり指名されても問題なくできたから、いっそ全クラスに指名されてもWINWINなんだよ。それなら僕が不安要素解消の保険に利用してもいいじゃん」
「これに四方達は納得しているのか?」
綾小路はこの言い分に納得できないのか、今度は四方達に聞いていた。綾小路ほどの思考能力で納得できないとはあまり思えないのだが。
「あー、これほとんど左京の案なんだよ。本人曰く、誰も困らない安全な案、らしいから信じてもいいんじゃないかと思ってな」
「一之瀬や四方、星之宮先生は一気に決定まで持ってかれて悩んでたけどな」
「私は実働とサポートしかしてないからよっぽどじゃなければ反対できないし、一之瀬委員長もそういう理由なら納得すると思う」
「左京は停学時や生徒会、さっきのアレがあるからなぁ」
嫌な信用と太鼓判である。
でも一応支持はされてるみたいだし問題ないか。
「……少しお人よしすぎないか? もっとこう…オレを含むDクラスを疑うとか、裏切りの可能性とかあるだろ?」
「「ふっ」」
「今まで話に入ってこなかったのに、こういう時だけ鼻で笑うのやめような、東風谷に高円寺」
笑いが漏れてしまう気持ちもわかるが、僕としては笑えない。
それにしても、なんでWINWINに収まる話で、友達を疑ったり裏切りがどうとかが出てくるんだ? 綾小路って、裏切り上等の修羅の世界で育ったの? なんかちょっと前からブラックすぎる背景が垣間見えてるんだけど。
もはやブラックルームとかブラックハウスとかで育ちました、って言われても「あっそう」と軽く流せそうなレベル。まぁそんなわかりやすい名前なわけはないんだろうけども。
「東風谷達が笑うのもわからないでもない、ってのは置いといて。
―――なぁ、綾小路。裏切りは想定するべきことじゃないと思わないか? 信じられなきゃ、そもそも契約だって約束だって成立しないだろ? それができなくなる事を考えたら、信じた方が絶対楽だって」
「もしそれで裏切られたら……?」
「その時はその時で、思い知らせてやればいいだろう。
面倒臭いのは嫌いだけど、一線を越えられた場合に何もしないほど僕は聖人じゃないんでな」
「そうだな。その時は俺もやってやるさ」
「そんな人が出たら、今度は私が真っ先に行って退治してやりますよ!」
頼もしいことだ。
四方と東風谷がやってくれるなら、僕は何もしなくてもいいだろう。
佐倉と一緒に待つというのもまた一興である。
……でもそんな時に本当に何もしなかったら、不思議とより面倒な事態に発展しそうな予感がした。
僕達Bクラスの情報はだいたい話しきったので、次は綾小路の番だ。
佐倉は柴田や安藤の前では内弁慶モードに入れないだろうし、高円寺はそもそも情報交換するタイプではない。
消去法で話すのは綾小路となるわけだが、その綾小路がいつになく混乱―――いや、最近の綾小路って結構笑ったり慌てたりしてね? もう無表情が崩れるのも珍しくないというか、『いつになく』混乱…なんて言えないような……?
ともかく、その綾小路が何か聞いておきたいことがあったようだ。
「話す前に聞いておきたいんだが、何でここに高円寺が?」
「あん? さっき降ってきたって言っただろ」
「……最初はオレ達3人で探索していたんだが、いきなり早足でいなくなってな。一度は追いつけたんだが、結局逸れたんだ。
だから左京達とトマト食ってるの見た時はたまげたぞ」
「待て。
いきなりいなくなった? 佐倉といる時に?」
「ああ」
勘だが、これは―――。
「高円寺、もしかして気を遣わせたか? 船のとこで僕がぶち上げたことが影響してたらすまん。
それと僕が言うのもなんだが、ありがとな」
「なんでそうなるんだよ! 女子を置いてったんだろ!?」
「それはそうなんだろうけど、その場に綾小路もいたんだよなぁ。だったら佐倉の友達として感謝するのが当然というか……」
「どういうこと? ただの身勝手じゃないってこと?」
佐倉を手助けしてくれたのか?
そう思った僕が高円寺に向かって頭を下げていると、柴田と安藤さんが引っかかったのか突っ込んできた。佐倉や綾小路もこちらに顔を向けている。
そこで一応、綾小路に確認すると頷かれたので、高円寺が抜けて探索組が3人から2人になったのは事実だろう。これだけだと確かに高円寺がアレに見えてしまうが、それではおそらく真相には達しない。
だから、こうじゃないかと思う推測を話しておいた方がいいだろう。特に佐倉に誤解?されると支障が出る可能性がある。
「あーっと、そのあたり想像と違ったら悪いんだけど。
僕が思うに、高円寺はまず軽く速度を出して、これについてこれないならリタイアした方がいいよ。綾小路に手助けしてもらえば船までは行けるだろ。って、佐倉に伝えようとしたんじゃないか?」
「え?」
「それで一度は追いつけたんならとりあえず大丈夫と判断して、そこでヒントやアドバイスしてから消えそうな印象なんだがどうだ? 女子にはわりと紳士的な奴だし、微妙に手助けしても不思議ではない……と思うんだが」
「あっ! 自然の森とは呼べない、迷わないって」
「それが合っているなら、なんて解りづらい……」
「いやいや。話してみればわかりやすいだろう。多少意地悪にも感じなくはないけどさ」
どうやら佐倉には心当たりがあったようである。
まったくの見当はずれでなくてよかった。
「……ハハ、ハーッハッハ! EXCELLENT!
やはりわかっているねぇ!
ああ、夢月の懸念も問題はないよ。なぜなら、アレがなくとも完璧な私なら同じ行動になっただろうことは明白だからねぇ」
「ってことは、普通に感謝だけが残ったって事だろ。
ありがとう。高円寺の見立てで大丈夫なら、佐倉をそこまで心配する必要はないみたいだな」
「愛里さんを気遣っていただいて、ありがとうございます高円寺さん!」
「……………………ふっ。まったく、たわいも“ある”部員達だ」
後のことを考えると高円寺には恩を売りまくりたいのに、逆に売られまくっている件。
四方や綾小路に対してもそうだが、僕には恩を売る才能がないのかもしれない。
ペナルティ解除の額は、1D20の出目の10万倍で判定。
今回、出目が8だったので80万PPに。
……後で思い至ったけど、もし200万になってたら貧乏なBクラスとかいう変なことになってたかもしれない。