ハイスクールF×T   作:リン オクムラ

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帰還します2

 

「ここがイッセーがいたっていう異世界か…?」

 

「何もないね」

 

フリードの術式魔法によって開かれた先にあったのは、人間界でも冥界でもない真っ赤な大地と、それ以外には浮かんだ岩のようなものしかない果てしない闇の世界だった!

 

『いや、確かにここは俺たちのいた世界ではあるが、ここは次元の狭間だ』

 

「次元の狭間…私たちの世界にある時の狭間と似たようなものか…」

 

『ほとんど同じものだと思って構わない。冥界に向かう前に少し用があってな。相棒、それがお前が探してたものの一つだ』

 

「これって…!?」

 

「人…しかも死んでるじゃねえか!?」

 

「それにどうなってんだコイツ!?イッセーと同じ匂いがすんぞ!?」

 

『ソレはサマエルの毒によって崩壊した相棒の元の体の残骸だ』

 

「イッセーさんの…」

 

「この体には今もまだサマエルの毒が残ってるからな。曹操相手に使えるかも知れねえって思ってさ」

 

『今の相棒ならヤツ相手に苦戦などしないだろうがな』

 

「まあ、念のためだよ。もしかしたら今後出てくるかもしれない敵に使えるかもしれねえし」

 

それに、と付け足す。

 

「俺の体に残ったサマエルよりもっと大事なヤツを連れ出すのと礼をいうためによったんだ」

 

「ドライグ、戻った?」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

「なんでこんなところに子供が…」

 

「いや、それだけではない…この娘から感じる魔力…」

 

「尋常じゃねえ。下手したらアクノロギア並みだぞ」

 

『こいつは無限の龍神であるオーフィスだ。言ってしまえば俺たちの世界で最強の存在の一角だ』

 

そう。俺はこいつとグレートレッドに礼を言うためにここまできた。

っていうかこうやって考えるとこの世界の最強のドラゴンのオーフィスよりも強え魔力持ってるアクノロギアがどれだけヤバかったかよくわかる。本当によく勝てたよマジで。

 

 

「ようオーフィス!久しぶりだな!」

 

「…?我数時間しかここにいない」

 

「あー、そっか。そうだよな。…まあいいや。助けてくれたみたんだよな。ドライグから聞いたよ。ありがとなオーフィス」

 

「ドライグの体はグレートレッドが作った。我は少し力を与えただけ」

 

「それでもさ。あとグレートレッドもありがとな」

 

と、言っていたらいきなりオーフィスが足元というか俺たちの足場のグレートレッドを叩き始める。

 

「我グレートレッド倒す」

 

とのこと。というか和解したわけじゃないんだな。

 

「えっと…どうしたのあの子いきなり地面叩き始めたけど」

 

「オーフィスはグレートレッドのこと嫌いらしくてさ。あと、俺たちが立ってるのは地面じゃなくてグレートレッドっていう巨大なドラゴンなんだよ」

 

「「「「「ドラゴン!!?」」」」」

 

「なんだお前ら気づいてなかったのか?」

 

「あんたは気づいてたわけ!?」

 

「匂いでわかんだろ」

 

「わかるか!?」

 

「ウェンディも気づいてたの?」

 

「うん。ドラゴンの匂いもしたし、鱗も生えてるから」

 

そんなふうに騒いでいる間にもオーフィスはペチペチとグレートレッドを叩き続けている。まあ威力は多分ペチペチなんて擬音のレベルじゃないんだろうなぁ。

 

『それはそうとグレートレッドよ。相棒をそろそろ元の世界に戻してやりたい。頼まれてくれるか?』

 

グォォォォとグレートレッドが唸り声で答えると同時に、

 

『とーあるくーにのすみっこにおっぱい大好きドラゴン住んでいる〜♪』

 

子供たちの歌うおっぱいドラゴンの歌が聞こえた。

 

『これは願いだな。相棒を呼ぶ声。夢幻を司るグレートレッドがそれに反応しているのか』

 

「ていうか何、おっぱいドラゴンって?」

 

「こっちでの俺のあだ名というか称号というか。まあ、特撮のヒーローやってたんだよ。その名前」

 

「お前のイメージってこっちでもこんななのか」

 

『俺からすると忌々しいことこの上ないがな。俺は断じて乳龍帝などではない!!』

 

「イッセーのこれもここまで来ると褒めるしかねえ」

 

「ですねぇ」

 

『だがこの忌々しい呼び名も今は少し懐かしく感じる。頼むグレートレッドよ。相棒をこの声の者たちの元へ送り届けてやってくれ』

 

グレートレッドが投射する映像の中には悪魔に対するアンチモンスターや英雄派に蹂躙されながらも希望を捨てない子供たち。必死に戦う悪魔のみんな。そして、こっちの世界での俺の仲間たちがいた。

 

「なあ、オーフィス。お前も一緒に来ないか?」

 

「我も?」

 

「ああ。お前も俺たちの友達だからさ。一緒に行こうぜ!それに外は次元の狭間よりもずっと楽しいんだ!!」

 

「そうだ!イッセーの友達なら俺たちの仲間みてえなもんだしな!!」

 

「…我もドライグたちと一緒に行く」

 

「それとさ、俺のことはドライグじゃなくてイッセーって呼んでくれ!みんなにもそう呼ばれてるからさ」

 

「ーーーー我とイッセーは友達。おまえたちとと共に行く」

 

俺はオーフィスの手を取る。

 

『さて、ついたら真っ先に闘いか』

 

「っていうか何よあのでっかいの」

 

『超獣鬼と豪獣鬼か。確か英雄派の魔獣創造の持ち主がシャルバに暴走させられた末に生み出された悪魔のアンチモンスターだ。映像を見る限り魔王の眷属たちが対処しているようだが決定打に欠けているようだな』

 

そういえば、俺がサマエルの毒で倒れる前にそんなことがあった。何気にあのモンスターの出自が気になってたんだけど、あの時の奴らかよ。

 

「異世界行って早々あんなのと戦うのね…」

 

「いいじゃねえか。それも妖精の尻尾(ウチのギルド)らしくて」

 

「フッそうだな。見せつけてやろう。ギルドの力を」

 

「ああ!燃えてきた!!」

 

次元の狭間に穴が開く。そして、俺は元の世界へ帰る。

待ってろよみんな!!

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