”ノーネーム本拠地”
ノーネーム一行は、ペルセウスとの戦いから平和な時を過ごしていた。そんなノーネーム
で、何やらひと波乱ありそうな予感がする―――――
コン、コン。コン、コン。
「雪音、雪音、起きているかしら?」
「はい、起きていますが」
ガチャ、
「おはようございますぅ、何か用ですかぁ?」
「お、おはようございます」
「雪音さん、これを見てくれる?」
「リリさんに飛鳥さん達も、その封筒がどうかしました?・・・・・・・・これは、面白
そうじゃないですか!少し待っていてください」
雪音は楽しそうな様子で寝間着から着替える。普段着に着替え終わると皆で十六夜達を起
こしに行く。
少女達移動中―――――
”ノーネーム書庫”
「無理して付き合う事ねぇのに。まぁ、こいつなりにリーダーとして努力してるって事
か?」
ドタドタドタ、キィ!
「十六夜君!!」
「ああ、お嬢様。休めzzzz」
「起・き・な・さぁい!!」
タ、タ、タ、タ、ビュウン!!キィィィィィン!
「うぅ、痛いです・・・・・・」
「キャアアアアアアア、ジン君!?」
「オイオイ、お嬢様、寝起きにシャイニングウィザードはやめろよ」
「そんな事より十六夜君、これを見て!!」
そうしてシャイニングウィザードを受け倒れているジン君をよそに十六夜に手紙を見せ
る。すると、十六夜は手紙の内容を音読し始める。
「火龍誕生祭だぁ?クソが、面白そうじゃねぇか。さっそく行ってみようぜ?」
「ノリノリね」
「それにしても、どうしたんですかそれ?」
「黒ウサギが秘密にしていた様なの。春日部さんが偶々見つけたのだけれど」
「だ、駄目ですよ。ここから北の境界壁までどれくらいあると思ってるんですか!?」
「こんな面白そうなお祭りを秘密にされてたんだね、私達、グスン」
「毎日コミュニティを盛り上げようと頑張っているのに、グスン」
「これは、黒ウサギ達に痛い目見てもらわなきゃかもな、グスン!」
(うっわ凄いウソ泣き。ドン引きだー)
〚そう言う主さまも凄い棒読みなんじゃが〛
「あの、聞いてます?」
そんなこんなで十六夜達はジンを道連れに火龍誕生祭に行くのだった。
数時間後
十六夜達の残した手紙を読んだ黒ウサギ
「黒ウサギへ。北の境界壁で開催される火龍誕生祭に参加して来ます。お祭りの事を秘
密にしていた罰として、今日中に私達を捕まえられなかったら四人でコミュニティを脱
退します。死ぬ気で探してください」
プルプルプル、クシャクシャ!ビリィ!!
「あの問題児様方わぁぁぁぁぁ!!」
こうして黒ウサギVS問題児ご一行との鬼ごっこが幕を開ける――――
※
”サウザンドアイズ支店近くの店”
「さてと、北側に向かう方法だが、せっかくだから面白おかしく行こう」
「「賛成」」
「ここから北側の境界壁までの距離を知らないから言えるんですよ。今なら笑い話で済
みますから、かえりましょう?」
「ジン君、ここから北側の境界壁までどの位ありますか?」
「はい、ざっと九十八万キロですかね」
「「「わぁお」」」
「もう諦めまょう?」
「嫌よ、黒ウサギ達にあんな手紙を残したのに」
「おうよ!」
「じゃあ、サウザンドアイズにいきましょうか?」
「「「賛成!!」」」
そして白夜叉に直談判にいくのだった。
「つう訳で北側に連れてけこの野郎」
「いきなり脅迫とは礼儀を知らぬのぉ小僧。まぁ座れ、招待者としてそれ位の事は考え
ておった」
「ほう、話が早え」
「その前に一つ問おう、おんしらが魔王に関するトラブルを解決するとの噂があるよう
だが、誠か?」
「ええ、それは本当よ」
「それは、コミュニティのトップとしての方針か?」
「はい!」
「それではジン殿、東のフロアマスターとして正式に頼みたい事がある。良いかな?」
「は、はい!」
そして現在―――――
バァン!バァン!
「おぉ、やってますねー。それにしても活気があふれてますね」
白夜叉に案内してもらった十六夜達は、黒ウサギから逃げている。耀は早々に捕まって
しまったのでいないが、雪音はゲームで食べ物を取りながら何処かの屋根の上で十六夜
が始めたゲームを眺めていた。
「被害がヤバそうですね、修繕どうするんでしょうか?と、こっち来る!?」
「ゆ、雪音さん!?こんなところにいたのですか!?」
「ど、ドウモー」
「おい、その団子後で食わせろ!」
「分かりました。私は皆の所に行ってるからね?」
「了解だぜこのやろぉ!」
雪音は、皆の分の団子を買って白夜叉の所に戻るのだった。その道中、騒ぎがあったよ
うだがその時には白夜叉の居るコロシアムについた後だった。
「ジン、リリ、久しぶり!」
「元気そうで良かったです」
「魔王に襲われたと聞いたから、会いに行きたかったんです。無事で良かったです」
「でも、驚いたよ。サンドラがフロアマスターだなんて」
(あれがサラマンドラの新たなリーダーですか良いですね)
〚〚年寄り臭いですよ、マスター/主さま?〛〛
(だまらっしゃい!それにしても「近づくな、名無しの小僧が!!」!?)
ガキィン!!
「危ないですね、貴方・・・・・ジン君達を殺す気で振りましたね?」
「「「!?」」」
「雪音、居たのか?」
「ええ、とは言っても最初から居たわけではないです」
「兄様!彼らはかつての盟友、一方的にこちらから盟約を切った挙句にその態度は!」
「いい加減にせんかマンドラ!」
白夜叉余計なもめ事に発展する前に止めに入る。マンドラはそれでも話すのをやめな
い。
「サウザンドアイズも余計な事をしてくれたものです。南の幻獣北の精霊東の落ち目
とはよく言ったものです。此度の噂も東が北を妬んで仕組んだものでは?」
「マンドラ兄様!!」
「その噂とやらが依頼の内容ですか?」
「サウザンドアイズの一人が予言をしたのじゃ、火龍誕生祭にて魔王襲来の兆しあり
とな」
「「「!?」」」
そんな中飛鳥はどうしていたかと言うと―――――
※
同時刻、北の境界壁の商業区にて飛鳥は不思議な生物と友達になったのだった。
「別に取って食おうってわけじゃないの。はいこれ、友達の証」
「?・・・・・!オイシイ!」
「フフ、仲良くなった事だし貴方の名前を教えてくれる?私の名前は久遠 飛鳥よ」
「ラッテンフェンガー!」
「それがあなたの名前?」
「コミュ」
「コミュニティの名前なの?それじゃあ貴方の名前は?」
「ラッテンフェンガー!」
「まあ良いわ、一緒に展覧会を見学しましょう」
そんな事を話していた。果たしてこの妖精は誰なのだろうか?
ところ変わって先ほどの魔王襲来の話。
「ま、魔王襲来の予言!?」
「正直以外だぜ、てっきり跡目争いとかそんな話だと思ったんだが」
「何!?」
「内容を聞かずに引き受けたのはおんしらじゃ。あやまりはせんぞ?」
「そりゃそうだ。だが、それで俺達に何をさせたいんだ?」
「魔王はこのわしが相手をするゆえな、そなたらには露払いを頼みたい。それでは気に
食わんか、小僧?」
「まあ、魔王がどれ位か知る良い機会だ。だがな、別に何処かの誰かが偶然魔王を倒し
ても問題はねえよな?」
「良かろう、私が許す」
こうして魔王襲来に関する会議はひと段落したのだった。その夜飛鳥達はサウザンドア
イズ支店に泊まることになった。
(どうしましょう、温泉一人で入れないものでしょうか?)
「そう言えば雪音さん、今回は一緒に入らない?」
「あのぉ、えぇっと・・・・・・」
「そう言えば一緒に入った事が無いですね。どうしてなのですか?」
「それは・・・・・・分かりました。理由は中で話しましょう。浴衣は自分の物を使い
ますので遠慮します」
ガラガラガラ、カポーン。
「その、一緒に入らない理由でしたね」
「・・・・・・・なんで?」
「は、恥ずかしいんです!」
「「「「恥ずかしい?」」」」
「そうです、今まで他の女性と入るなんてしてこなかったんですよ」
「そう、可愛い一面もある物ね」
「そうじゃな」
「笑わないでくださいよ!?私は先に出ますから!」
ガラガラガラガラ、ピシャン!!
雪音が去った後の湯ではこんな事が話されていた。
「それにしても、多分もっと別の理由もあるでしょうね」
「では、いずれその理由を話してもらいましょう!」
「その事なんじゃがな、あやつは近々箱庭を去る予定だそうだ」
「「「!?」」」
「それは本当なの!?」
「ほ、本当じゃ!あやつが自分から相談してきたのじゃ。揺らすな!」
その後白夜叉による魔王襲来の説明を初めて一日が終了した。
こんにちは、ユキネコネです。今回は火龍誕生祭です。雪音さんがお風呂に一緒に入らなかったのは今までそう言う機会がなかったのもそうですが、一番はそういうのに無頓着だからですね。そして、とうとう雪音さんが次の世界に行く話が出てきました。予定では火龍誕生祭が終わったら次の世界に移ろうと思っております。雪音さんの浴衣は自前ですが皆さんのご想像にお任せ致します。因みに、マンドラの剣をはじくのに使ったのはアゾット剣です。それでは次のお話で。