引き続き大荒魂討伐の説明がされる。次の説明は篝が大荒魂を鎮める際どんな方法を取ったかについてだった。
「私は篝さんの言葉を聞き、大荒魂討伐の真実を調べる決心をしました。あの大災厄で、紫が用いた方法。折神家でも一部の者にのみ伝えられてきた鎮めの儀。古い文献を手掛かりにして、突き止めることができました。それは・・・・・・」
「柊篝の命を引き替えにタギツヒメを隠世へ引きずり込むものです」
「・・・・・・・・・・・・」
「隠世へ・・・・・・命と引き替えに・・・・・?」
「そんなことが可能なのか?」
「可能だ。刀使は御刀の力を使い、隠世の様々な層の力を使うがまれに隠世の深淵にまで到達する力を待つ者もいる。篝先輩の迅移や祐奈先輩の神速がそれだ。迅移は隠世の層の時間の流れの違いを利用し、加速する技だ。」
「深く潜れば潜るほど、加速するんです。ですが、理論的な限界値までそれを突き詰めたら・・・・どうなると思いますか?」
「一瞬が永遠に近づき、無限になる。戻ってこれなくなる。」
「そうだ。篝先輩は、無限の層まで到達できる能力の持ち主だった。御刀で相手を刺し貫き、理論上最高速での迅移を行う。そして相手もろ共隠世へ引きずり込む」
「ナンと・・・・・・」
「心中技ってことか」
「篝先輩は、そんな役目を担わされていた。最初から命を捧げて荒魂を鎮める覚悟だったんだ」
「ですが篝さんは生還されています。それは美奈都さんが、ぎりぎりで篝さんを救ったからです」
「お母さんが?」
「それでも二人は文字通り、命を削ったんです。刀使の力を失ってその数年後には命まで」
「じゃあ、二人はそれが原因で・・・・・・・」
「おかしいですネ。二人がタギツヒメを隠世に追いやったなら、折神紫は何者なのデスか?」
そう、そこで疑問が生まれた。その疑問に姫和が答える。
「母は、大荒魂を鎮め切れなかったんだ。一時的にその力を奪ったに過ぎない。奴は恐らく折神紫に憑依している。そして、二十年前の時を経て復活しようとしている」
「待って。じゃあ、元の御当主様はどうなったの?」
「荒魂に侵食された者は・・・・・・」
「そうです。あの日から、あれはすでに姉では無かったのでしょう。二日前のあの日、私は拝殿で見てしまったのです。紫が、内に潜む何者かと対話している、その姿を。私は確信しました。紫の姿をした、あの荒魂こそ。大災厄で討伐されたタギツヒメなのだと」
あかねは悔しそうに顛末を話す。雪音は少し違う部分がある事に気づき、後で指摘しようと決める。
「私は、その事を手紙にしたため、篝さんの助力を願いました。姫和さん、あなたはそれを読んだのですね?」
「・・・・・・・はい」
「少し指摘をさせてください」
「なんですか?」
「その、荒魂に侵食されという所です。前提として紫は侵食はされましたが自我は残っていますよ?」
「そうなのですか!?」
「なぜ雪音が知っているのデスか?」
「私もその場にいましたし、何よりこれは初めて言いますが・・・・・・私は紫よりも先に荒魂のノロを取り込んだことがあります」
「な!?大丈夫なのか?」
「大丈夫な訳がありません。私、吐血したでしょ?あれはノロをある御刀に貯めこみ爆発させる技で、残ったノロを無理やり処理した反動なんです。私は大荒魂じゃないからね?」
「そうだったのか。なら今度研究に付き合ってくれないかね?」
「多分無理だと思いますが一応やりますか」
「無理とは?どういうことですか、祐奈先輩」
「私の中に居るのが原因で多分外に出すのはヤバい可能性があるから。二十年前はギリギリ暴走しないで済んだからね」
〚中のとはなんじゃ、中のとは。〛
(すみません、それ位しか説明できないんですよ)
「制御はやはりできないのかね?」
「いえ、できますよ?ただ、ノロが変質したりするんです。私自身の力なので今は暴走の心配は無いです」
「そうですか」
そして話は終わり翌日。今日はお祭りがあるらしい。可奈美達は鍛錬をしているので雪音は一足先に行ってみることにした。
「皆楽しんでますね。あともう少し時間がたったらイベントが始まりますから私達も行こうか」
数時間後
”ノロを祭る社”
「丁度説明初めてますね、ああ、刀使の起源についてか・・・・・・少し補足しましょう」
雪音は、フリードマンが説明している所に行き累さんの言った言葉に補足を付け加える」
「犠牲者、荒魂が・・・・・・・」
「それじゃあ、私たちがやってきたことって」
「刀使たる者、御刀を使い荒魂になってしまったものを祓い鎮める。その行いは、ちゃんと人を救ってきたわ!」
「累さん、人だけでなくちゃんと荒魂も救われてますよ?」
「ああ、雪音くんは巫女の家系だったね?君たちも荒魂を斬る以上巫女としての勤めもちゃんと受け継いでいかなきゃならないってことさ」
「「「「「「・・・・・・・・・」」」」」」
和室の一角にてフリードマン、あかね、累さんで話をしていた。雪音もそこに入ろうと決め、ふすまを開ける。
スウ―――――、カタン。
「よろしいでしょうか?」
「祐奈くんか、君は彼女達がどんな決断をすると思う?」
「そうですね、まぁ受け入れられないでしょう。ですが彼女達なら・・・・・良い方向に行けると信じています」
キュオォォォォォ!
「!菊一文字・・・・・そうですね、やりましょう!」
「ああ、そうだね。これも舞草の役目と言うことかな?」
その夜、可奈美達は決断の答えを聞かれる。結果は舞草と行動を共にするという結果だった。あかねはその決断を尊重し、忠告を言おうとしたその時だった。
「大変です!?」
「何事だ!」
(とこよ、もしものときは不知火と菊一文字を両方使います。良いですね?)
〚分かった・・・・存分にふるえ〛
どうやら先の騒ぎは特別機動隊、すなわち折神家にバレたと言う事だった。
捕まらない為にいそいで潜水艦に向かう。潜水艦の周りには機動隊が沢山配備されていた。雪音は力を使う。
「撃ってくるデスか?」
「多分ね?見てごらん、彼らはスペクトラムファインダーを装備しているだろう?舞草の連中は人間だ、摘発するのにあんな物が必要だとおもうか?」
「いえ?思いませんよ」
「すぐ近くだ、気をつけろ!」
ガチャ!
「このままでは我々は荒魂として処理されるぞ!」
「では、私がやりましょう」
「!?」
「大丈夫なのかね?」
「今回は無茶をしても大丈夫なんですよ。封印解除・・・・・」
ドクン!ドクン!ドクン!
「皆さんは待っていてください・・・・・・」
そう言いながら振り向いた雪音に皆驚愕する。雪音の目は親衛隊と同じように、だがそれよりも赤く光っていたからだ。
「大丈夫なのですか!?」
「・・・・・・・不知火」
何もない所から赤黒い刀が出現する。それを地に刺しながら叫ぶ。
『動くな!きさまらぁぁあ!?』
「なっ動けない」
「今の内だやるならやれ!」
「分かった貴女は潜水艦に乗ってください」
「分かったありがとう・・・・・」
急いで潜水艦に乗り込み出航する。そして一夜明け翌日皆がブリーフィングルームに来て作戦を考える。作戦を考えていた時、それは始まった。
「「「「「「!?」」」」」」
(はじまりましたか)
刀使全員の体が三体に透けて分裂し、直ぐにもとに戻った。フリードマンだけがなっていなかったのでエレンが理由を聞く。
「グランパは、何ともなっていませんでしたネ」
「ああ」
「フリードマンさん、何か知っているんですか?」
「この現象は、刀使にしか起こらない。以前同じ現象が確認されたことがある。二十年前のことだ。おそらく隠世で何か大きな変化が起こったのだろう。・・・・・そして大荒魂が出現した」
「でしたら、真っ直ぐ横須賀に向かいます。フリードマンさん、報道陣を集められますか?」
「なるほど、マスコミを使うのか「きゃっかです」なに?」
「ほら、姫和言うなら言う!」
「ああ、あかね様、私達は横須賀からは別行動をします」
「・・・・・何をするつもり?」
「攻撃は最大の防御と言いマス!」
「貴方達・・・・・・」
「止めても無駄なようだね、あかね様と言い君たちと言い。本当に刀使というのは・・・・・」
「わかりました。ですが、せめて私に出来ることをします」
「所で、横須賀から鎌倉までどうやって辿り着く?」
「ねえ、アレ使えない?S装備用コンテナ!」
こうしてS装備用コンテナに乗り込んだ可奈美達は打ち出されるのを待つ。そして横須賀港、あかね様の演説が始まった。
「どうか皆さんのお力をお貸しください!」
ガシャン!ガシャン!ガシャン!ガシャン!ガシャン!ガシャン!ガシャン!
ハッチが次々に開かれていくどうやら出撃の準備が整ったようだ。一つ、また一つと打ち出されていくそして自分の番になった。
ガシュ、シュゴオォォォォォ!
「これは攻撃ではありません。今飛び立ったのは、私たちの希望なのです!」
こうして、人類の希望が飛び立ったのだった―――――
ユキネコネです。今回はなぜか急ピッチで進めています。本当に謎です。次回は胎動編の最終回です。どうぞこれからもよろしくお願いします。それでは次の話でお会いしましょう
刀使ノ巫女の世界はいつまで滞在する?
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ゲーム版の最終回まで居る!
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アニメ版の最終回だけで良いかな。