二十年前。”江ノ島神社・奥津宮”
「個の名が必要なら、タギツヒメと呼ぶがよい」
「そんな、江ノ島に封じ込めたのも・・・・・特務隊を送り込んだのも・・・・」
「そうだ、折神紫。全ては、お前をおびき出す為の演出に過ぎない。我が生存する最も高い可能性。それは、我がおまえに成り代わることだ」
「紫、絶対耳を貸しちゃ駄目!あいつを倒す!それだけだよ!」
「でも・・・・倒す為には・・・・・・」
「紫様、ご命令ください。務めを果たせ、と」
「務め?」
「お願い、篝。タギツヒメを封じて・・・・・」
「はい。・・・・・辛い決断をさせてしまい、申し訳ありません」
「本当に・・・・・・するんですか・・・・・・・」
「ええ、皆で過ごした学校生活。とても掛け替えのない私の宝物です美奈都先輩・・・・あなたの事、苦手でしたけど、今はいっぱい感謝しています」
「篝・・・・何言ってるの?」
「タギツヒメ!お前は私が封じる!その為に、私はここにいる!はぁぁぁぁぁぁ!!」
ザシュ!
「篝のひとつの太刀が、タギツヒメを貫いた・・・・だけど・・・・!」
「無駄だ。その程度では我を―――――」
「隠世の果てまで、私と共に落ちろ!」
「なっ!篝!?」
「行くのなら・・・・私が繋げます・・・・・ふんばって下さい!」
「へ?」
「はぁぁぁぁぁ!!」
ガァァァァァン!!
「嘘!?・・・・・・だけどありがと!」
”隠世”
祐奈に後押しされた美奈都は迅移も使い篝の元に急ぐ。
「・・・・・篝!」
「美奈都・・・・先輩・・・・?」
「手を・・・・・掴んで!」
「駄目です!それだと・・・・・あなたまで!」
「しのごの言わずに掴め!篝!」
「美奈都先輩・・・・!」
「代わりに・・・・・わたしの半分をくれてやる!だから篝を・・・・・篝を助けて!」
”現世”
突如祐奈が美奈都を吹っ飛ばした為、紫は祐奈を問い詰める。
「祐奈!なぜ美奈都を・・・・・・隠世から戻れなくなるのよ!?」
「うるさいですね・・・・・二人が戻ってくる方が良いでしょう?黙って見ててくださいよ」
「・・・・・・篝・・・・・美奈都!」
「折神紫。我は取引を提案する」
「取引・・・・・?」
「このまま隠世に落ちれば、我という自我は消滅するだろう。そうすれば、数十年は現世には戻れない。だが、自我を失おうとも我の存在は不滅だ。いずれ隠世から抜け出し、現世へと戻るだろう。これを繰り返してきた折神家の者ならば理解できよう」
「何が言いたいの?」
「我と同化しろ。そうすれば藤原美奈都と柊篝の命は救われる」
「なにを・・・・・」
「はぁ私が居る前で堂々と脅しですか?」
「「!?」」
「忘れていた、という反応ですね?」
「貴様は反対なのか?」
(とこよ・・・・もう・・・限界だから勝手に話して・・・・・)
『はぁ、何を勘違いしておる。主さまは反対も肯定もせぬよ』
「なに・・・あなたはだれ?」
『わしか?名は今は隠させてもらおう。わしは祐奈の味方ゆえな?貴様がどんな判断をしたとしても構わんし主さまも助力してくれるじゃろう・・・・・だがタギツヒメと言ったか?おんしが被害を出した場合は主さまと共に止めるゆえ覚悟するのじゃな。それでは後は任せたぞ?』ドサ!
という事があったのだった。そして二十年の時がたった現在、タギツヒメは被害をだしたのだ。雪音はとこよから教えられた通り、戦っている。
「大荒魂を鎮めるには、己を犠牲にして隠世に引きずり込むしかない・・・・それは柊篝・・・・・・私の母の使命だった。しかし、母は現世に帰って来た。全ては可奈美の母、藤原美奈都とそれを送り出した雪代祐奈。そして折神紫がタギツヒメと契約したおかげだと言うのか?」
「脈々と受け継がれてきた折神家の務め。だが、紫は二人の生還を選んだ。最もそこにいるお前は最後まで分からなかったがな」
「タギツヒメ・・・・・私は言ったはずだよ?貴様が被害を出すのなら必ず止めると」
「ほう、なら貴様は私が現世に残っても良いとでも言うのか?」
「それは少し違います。私は大人しくしろと言っているんです」
「戯言を・・・・・いくら数が増えたところで無駄な事。絶望に打ちひしがれろ」
タギツヒメは驚異的なスピードで御刀を可奈美に向け斬りかかる。雪音は万全の状態では無い為早すぎて捉えきれない。
「ぐふっ!」
(早い!?)
「可奈美!!」
「うぅぅ・・・・・・姫和・・・・・ちゃん・・・・・」
「流石は、藤原美奈都の娘と言うべきか。いずれ恐ろしい手練れに育つかもしれん。しかしまだ雛だ。美奈都の域までまだしばらくかかる。さて、どうする。母と同じ秘術を使うか?その御刀を当てられれば・・・だが」
「くっ!」
「無理だ。お前の剣は私に届くことはない。折神紫を超える刀使は、この世に―――――」
居ない。と答えようとしたその時、可奈美が起き上がって来た。だが雰囲気が違う。雪音はそれを知っていた、だが今の雪音は万全の状態では無い。その為仕方なあの鎖を破壊することにした。邪魔にならないように数キロほど離れた位置で行う。
「ありえない、ありえない、藤原美奈都は死んでいる!」
「らしいね!」
「このような未来は・・・・・」
「でもこうして戦ってる!」
(さて、やりますか。もう鎖はほぼ残っていない、とこよとは話すことが出来ない。なら耐えて見せますとも!)
ジャラジャラジャラ!パキィ、バキィン!!
(っ!・・・・これからどうしましょうか、雪花どうすればいいでしょうか?)
〚すみませんマスター・・・・私からは何も言えません〛
(そうですか。ならせっかく壊しましたが後処理をしましょうね~)
因みに今の状況は姫和が四段階迅移を撃とうとしている最中だ。雪音は取りあえずで後先考えずに壊したのでそのまま事後処理に移った。
プルルルル、プルルルル、ガチャ。
「もしもし、祐奈です。はい、久しぶりの仕事です。内容は少し情報統制を・・・・・・正確にはマスコミなどをを黙らせておいてくださればよいです」
『お嬢、何故このような事を?』
「当主としてではなく友達の為ですよ」
『おぉ、お嬢に友達が!てめぇら!お嬢に新しいご友人が出来たぞ!今日は赤飯だ!』
「大袈裟ですね・・・・・・切りますからね?」
ピッ!
「それじゃ、私はしばし退散しておきましょう。皆さんに迷惑をかける訳にも行きませんので・・・・」
その夜、隠世へと逃れるタギツヒメは、自らの一部である荒魂を切り離し、空高くに打ち上げた。荒魂は飛び散り、関東一円に降り注いだ。それは、まるで流れ星のようだった。
数日後
大荒魂討伐から四ケ月が過ぎた。雪音は自身の実家でテレビを付けていた。理由は雪音が行った情報統制についてだった。刀使の評判や五箇伝にはあまり被害が無かったものの、やはり鎌倉特別危険廃棄物漏出問題については隠せず今は折神朱音様が刀剣類管理局の長となり自体収束にあたっている。その為各地域の刀使達は所属関係なくバラバラに編成されている。雪音はと言うと実家の方に赴き試練の最終段階及びタギツヒメと可奈美達が戦うまでは隠世で過ごそうと考えていた。今日はその為に準備をしていた。
「よし、準備も出来たし暫くの間師匠の所で修行を開始だ!」
こうして雪音の地獄の適応試練がスタートした。その頃、舞衣達はと言うと―――――
「それでは報告させていただきます。調査対象になっている10人の刀使の内、各学園指揮下にいる6人の情報は入手出来ました。ただし、安桜美炎さん、山城由依さん、鈴本葉菜さんの三名は、主に警視庁指揮下への出向と異動の繰り返しで全く情報が入って来ませんでした。そして皐月雪音改め雪代祐奈の情報については捜索隊をだして探しましたが一向に見つかる気配はありませんでした」
「そうなんだ・・・・美炎ちゃんとはスマホで連絡を取ることもできないんだよね・・・・・」
「綾小路の二人、ユイやハナはどうなんデスか?」
「私・・・・その二人の連絡先は知らないから・・・・・」
「ミルヤは、二人の連絡先、知りまセンカ?」
「すみません、どちらもわかりません。鈴本葉菜とは、連絡先を交換出来るような状況ではなかったので・・・・・」
「報告を続けさせていただきます。現在分かっていることは、現時点で益子薫さんが群馬にいて衛藤可奈美さん、十条姫和さん、糸見紗耶香さんが鎌倉にいるということだけです」
こうして各刀使達は忙しい日々を過ごすのだった。
どうも、ユキネコネです。今回から雪音さんは隠世に籠ります。タギツヒメとの絡みも用意する予定ですのでお待ちください。暫くは現世の方は雪音さん不在で進みますご了承ください。次回は篝さんを登場させようと考えております。どうぞお楽しみください。それでは次のお話でお会いしましょう。
刀使ノ巫女の世界はいつまで滞在する?
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ゲーム版の最終回まで居る!
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アニメ版の最終回だけで良いかな。