>>1「すべてのポケモントレーナーは孵化厳選をやめろ」 作:一宮 千歳
「俺別の地方に修行出るわ」
「そうか、頑張って」
スターミーボロ負け事件の翌日、俺はダイゴにそう告げた。
もともと予定してた事ではある。
一つはホウエン地方というかトクサネシティ生まれトクサネシティ育ちで人生を終えるのが味気ない。
もう一つはジムトレーナーの育成激務がしんどい。
さらにもう一つはダイゴに勝ちたいが、ホウエンの外のポケモンにその可能性がありそう。
まあ決定打はガンメタスターミーでボロ負けして悲しいがほんとに勝ちたいので武者修行でもせなならんと思ったのだ。
というわけでいくぜ、新たな手持ちという宝を探しにパルデア地方に。
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「ジムトレーナーを」
「やめるってききました」
フウとラン(ちいさい。前世でいう小学生入りたてぐらい?)に捕まった。
まあ予測はしてたんだよな。
「けどなあ、トレーナーなら修行に出るもんだろ。俺はそれがちっと遅かっただけで」
「お兄ちゃんは」
「ブリーダーてきせいがあるのではなしがややこしい」
と言われてもなあ。決めたんだからその通りにならないですか。だめ?
さてこの世界、手持ちとして連れ歩ける数もトレーナーの資質として関係がある。特に6匹を連れ歩けるようなトレーナー全体の12%と微妙に少なめであり、そういう奴はブリーダー適性があると評されポケモンブリーダーという専門職の道が拓かれたりする。
俺の場合ブリーダー適性があり、その上で家系としてジムトレーナーだったのでジムに採用され、育成義務のある6匹を手持ちとして生活する日々を過ごしていたわけだ。
それがいなくなるとまあ、手持ち上限が1〜2匹で精一杯というのが人間の5割のこの世界。周りの負担はちょっとばかし増える。
「ぎょうむこうりつ?のていか?だって」
「かれなしのせいかつはかんがえられないのに……どうして……びくんびくん?だって」
「あいつらエスパーなんだから読心防御しとけよ……!」
快く送り出してくれたはずの同僚ジムトレーナーたちがロリショタに心を読まれて引き止めたがってたのが後からわかったらどうしたらいいんですかね?
なお、読心防御しとけよをトクサネジムへのメッセージと受け取り、フウとランは帰って行った。
俺は転生者だからエセ未来予知ができるだけでエスパーじゃないから普通に読心防御とかできない。
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旅に出る前の現時点の手持ち!
例のガンメタスターミー!
以上!
ちゃうねん。これには深い理由がある。
まずホウエンで捕まる可能性があるのがラルトス系、ケーシィ系、アサナン系、バネブー系、ルナトーンソルロック、ヤジロン系、チリーン系、ソーナンス系、ネイティ系、キリンリキ系、そしてダンバル系である。
この中で積極採用したいのが居なかった。エルレかサナあたりは有力候補と言えたが、ラルトスやキルリアの捕獲難易度が高い。あとめざめいしが一般流通してない。
あと、そもそも全部人工的に整備された土地しかなく草むらがないトクサネシティでは捕まえようがないのである。
一方でスターミー、これは適当な海パンやろうや釣り人、みずぎのおねえさんに頼めば一山幾らでヒトデマンを捕まえてきてくれる上、デパート通販で買った水の石を使ってやれば即戦力かつ適性ありポケモンとして育成開始することができる。自力で捕まえてないから、信頼関係がないということ聞かない可能性があるけどね。
入手難易度はリアルでポケモンをやる上で大きな壁なのだ。
GTSとかミラクル交換は…ない。何故かない。
あれば孵化余りはそっちに放流しろという文句も言えたんだが、ないからしょうがない。別の世界ならあったりすんのかなあ。なんでないんだろうなあ……
ジムからのツテで別地方のエスパータイプのポケモンを引き取る、それも考えたのだが、一番欲しいのがメタグロスメタのほのおエスパー。しかしマフォクシーやグレンアルマ(グレンアルマは名前とタイプしか知らんよ)をわざわざ進化させてから逃す奇特な人間がいるはずもなく。
そう、パルデア行きを決めたのは求めるほのおエスパーであるグレンアルマという未知のポケモンの入手可能性に賭けてのことである。すでに取ったチケットで向かう先は、マリナードタウンという場所らしい。
前世ではパルデアという地方はなかったので、多分転生してからの本編かスピンオフだろうとアタリをつけている。
パルデア地方について、転生者掲示板で知ってるやつに聞いてみるか……
トレーナーの連れ歩ける数の統計:
1匹:10% 2匹:40% 3匹:13% 4匹: 13% 5匹:12% 6匹:12%
2匹が圧倒的に多い。なんでかというと、最低限同じタマゴグループのオスメスを持てるようにというアルセウスの計らいなんですね(本編に全く関与しない設定)
その世界で孵化厳選を否定してる主人公くん。