>>1「すべてのポケモントレーナーは孵化厳選をやめろ」   作:一宮 千歳

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アカデミー入学と御三家ゲット

船上の人から雲上の人へとクラスチェンジした。

はい、マリナードタウンから即そらをとぶタクシーに乗りこみ、移動させてもらっているだけですね。

マリナードタウンから徒歩で移動してバトルがてらスターミーのこの先の方向性を考える、という案も一瞬浮上したが、徒歩で砂漠越えとかしたくないし……砂漠越えた後の道のりも徒歩だと大概きついみたいし……それなら公共交通機関使うかあ……ってなったよね。

 

さて改めて確認、俺のパルデアでの目的は

アカデミー入学に伴うパルデア御三家のゲット、

グレンアルマのゲット、

そしてアカデミーの宝探し枠としてパルデアのジム制覇。

この三つだ。

 

四天王とチャンピオンの撃破まではあんまり考えてない。

なぜって、それができちゃったら掲示板情報的にパルデアのリーグに所属することになりそうだからな。オモダカって人マジでなんなのぉ……

 

あと、できるか微妙だし。

 

現時点でダイゴのメタグロスにガンメタ張って(型の読み負けという要素はあれど)手が出なかったし、

洋上バトルという特殊環境とはいえタチバナのフローゼルにも同様。

この2戦の負けを踏まえると、この世界の上澄み勢としての入門試験たる四天王とチャンピオンとのバトル、そこは"もう少し先"の目標として置いといた方がいいだろう。具体的には5年とか……いや、フウとランがジムリーダーになるのはもうちょっと早そうだ。RS/ORAS本編開始頃には達成してたいものだけど、実際いつになるかはわからない。俺の才能ってどんなもんなんかな……

 

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「上から見ると小さく見えたけど、全然そんなことないな…デッカ……」

 

タクシーの運ちゃんに聞いたところ、一度退学したとかのよほどの事情がなければ入学試験などはなく、希望者は随時受け入れしているということだ。

また、事前の履修登録は必要なく、その日やってる受けたい授業を都度履修する方式のよう。まあ、学生が履修できる全授業をきちんと受けた上でじゃないと、卒業試験はさせてもらえないそうだけど。

それがグレープアカデミー。今日から俺の学舎となる学校の名前……!

 

エントランスホールの受付窓口のお姉さんとお話し。入学希望。宝探しが楽しみなこと。他地方出身で住むところがないので寮希望。生まれた地方ではジムトレーナーをやってた、などなど。

 

「それでは最後に、本学に入学するあなたのお名前をお聞かせください」

「ああそういや名乗ってなかったですね。ルバートっていいます。よろしくお願いします」

 

植物の名前や色、宝石の名前ではない、というのはちょっとコンプレックスがある。お前はモブトレだ、と言われてるようで。

いや、盾・シルドミリアとか付けられてたらそれはそれで困ったけどさ。

 

「はい、よろしくお願いします。……寮については空きもありますので、すぐに入寮できますよ」

 

マジか、ラッキー。早速部屋でゴロゴロします!

 

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部屋のベッドで寛いでいる。

すごいの、この部屋コンロが二口あるキッチンがあるのよ。

鍋の煮込みとフライパンでの焼きをやりたい局面は多いので、大変ありがたい。さらにトイレと洗面所別で、一人暮らし環境としてはすごい快適。

さすがにお風呂は共同浴場だったけど。

 

パルデア地方の子供がちょっと羨ましくなっていると、ノックの音がした。

 

「はーい、ちょっとお待ちください…っと!」

 

だらけきったすがたになっていたので、ちょっと身だしなみを整える時間が欲しい。

その旨を伝えると、落ち着いた男性の声が聞こえてきた。

 

「いえいえ、突然お邪魔していますから、ゆっくりで構いませんよ」

 

……なんか聞き覚えある気がするけど俺ダメ絶対音感(声だけでCVを当てる能力)持ってないからわかんないの。

 

「お待たせしました……どちら様でしょうか?」

 

ドアを開けると、そこにはバイオレットカラーのジャケットにプレミアボールを直接6つくっつけたとんでもないファッションセンスのおじさんがいた。ベルトじゃねえのかよ。直付けは実用性さておいてもヤバいだろ。

 

「私がグレープアカデミーの校長、クラベルです」

「こうちょうせんせい!?!?」

 

このファッションセンスが……校長……だと……?

 

「本日入学のルバートさんですよね。あなたの相棒となるポケモンをお連れしましたよ」

 

校長自らそんな雑務を担当する……?

俺は訝しんだ、高い立場にある人物が雑務をする、それは人材不足か何らかの企みがあるかの二択!

 

「こちらはほのおワニポケモンのホゲータ。食べることが大好きで、よくきのみを焼いて食べようととしますが、焼き加減を失敗しているところがよくみられます。

また、こちらはこがもポケモンのクワッス。綺麗好きな性格で、羽から分泌されるジェルで常に身綺麗に整えていますね。

そして最後に紹介するのはくさねこポケモンのニャオハ。体から発する甘い香りに、トレーナー、ポケモン問わず魅了されてしまうものが多いですね」

 

でも御三家にめちゃくちゃ顔綻ばせてるんだよなクラベル校長。ここまでの善人オーラは見たことがないわけで、ほな黒幕ちゃうか……。いやそれだと人材不足ってことになるが? 大丈夫かグレープアカデミー?

 

「しかし、ルバートさんの事情を少々お聞きしています。なんでもパルデア地方でしか発見されたことのないほのおタイプのグレンアルマを探しにきており、手持ちにはスターミーというみずポケモンが既にいる、と。そうなると防御的な相性セオリーとしてはニャオハを選ぶのが良いのではないか、と思うんですよね」

 

クラベル校長の言葉に、こくりと頷く。

現時点で水炎が手持ちに入る予定がある以上、追加で水か炎を入れるのは偏りができてしまう。

その偏り、意図して作るのも良いのだが、手持ちの総数にはまだ余裕がある。それならばタイプを散らして幅広い相手に対応するのが良いのではないか、という案だ。

 

「そこでですね、ルバートさんはブリーダー適性もおありということで、実は少々訳ありのニャオハを連れてきています。……目のところ、よく見てあげていただけますでしょうか」

 

促されてニャオハを抱き上げ、目を見てみればなんと右目が紫がかった赤で、左目が青紫……オッドアイだ。

 

「右目は通常みられるニャオハと同じなのですがね、左目が色違い、と呼ばれる個体のものと同じでして。突然変異的にこうなっていると思われるのですが、やはり本学内で"経験の浅いトレーナーではこういった特殊個体を育成できるか"という意見がありまして……ああ、ヤレユータンに説法ですか」

 

ジムで未成熟ポケモンの育成担当だったころ、一度だけ色違いポケモンの育成担当になったことがある。色違いなんて珍しいからよく覚えてる、種族はムンナだった。同僚全員が「なんとなく俺(私)の手に負えない気がする」という言葉を残して辞退が相次いだ結果だが、俺が育成する限り何の変哲もないムンナと変わらない育成感だったので、普通に育成して普通にムシャーナに進化した。今はどっかの四天王の切り札になってるとか聞いたかな。原作知識的にたぶんカトレアだ。

 

「完全色違いの育成経験もありますけど、育ててみればなーんにも変わらない普通のポケモンですよ。ありがたがる意味も避ける意味もわかんないくらいに」

「ははは。そういう感性の持ち主にこそ、このニャオハのトレーナーになるのがよいのではないかと、私は思うのですよ。……いかがですか?」

 

実際内心は特殊個体って言われるとわくわくするけどな! 降って湧いたイベント、主人公感。転生者のサガ。これ断るやつおる?おらんでしょ。

 

引き渡しがかなり恣意的になってしまったが、以後の育成について便宜を図るわけにはいかない、けれどもクラベル校長と生物学担当の先生の所にたまに顔を出して欲しい、と言われた。そんくらいならお安い御用です。

 

 

こうして俺はニャオハ(オッドアイ)をゲットした。

ボールから出してしばらく遊んでたけど人見知りしないいい子です。

あ、進化先は掲示板でネタバレ済み。ニャオハが立つ日が楽しみだな。




以前目にした考察勢の考察ではRS/ORASとSVには相当時間の開きがあって(RS/ORASがかなり古い過去)、
だとするとフウとランがジムリーダーになってないのにクラベルが校長やったり推定カトレアが四天王やってるとする今作設定はその考察と矛盾するんですが、
そこは独自設定タグの出番です。
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