バカとアクマと召喚獣   作:レーラ

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初めてイタズラの案が来ました!ありがとうございました!

まだまだ募集してますので、是非案を教えて下さい!


第十一問 VS Bクラス 終幕編

「雄二!」

「うん?どうした明久と……マリか?」

 

 私と吉井君が教室に入る。まあ吉井君はともかく主力その二の私が戻るなんて普通考えない。

 

「話があるんだ」

「……とりあえず聞こうか」

 

 冷かすわけでもなければ真面目に吉井君の話を聞こうとしている。それだけ吉井君は真剣なんだ。無論、私もだけどね。

 

「根本君の着ている制服が欲しいんだ」

「ブッw」

 

 この真剣な空気だというのに、吉井君ときたらそんな変態的な事をかましてくれた。お陰で私は思わず吹き出した。

 

「お前に何があったんだ?」

 

 当然の反応だよね。

 

「あぁ!いや、その……えぇっと……」

「まあ良いだろう。勝利の暁にはそれくらいは何とかしてやろう」

 

 あっさり受け入れられた。まあ雄二は吉井君の事を変態的な意味で捉えてるし、良いか。私に害が及ぶわけじゃないし。

 

「で、それだけか?」

「それと、姫路さんを今回の戦闘から外してほしい」

「理由は?」

「言えない」

 

 カッコいいねぇ吉井君。さっきのくだりが無ければ。

 

「どうしても外さないと駄目なのか?」

「どうしても」

 

 雄二が顎に手を当てて考え込む。そりゃあそうだ。主力の一人、しかも最大戦力の瑞希を外すなんて正気じゃない。下手すれば一気にこちらが劣勢になるどころか敗北しかねない。だけど、あのラブレターを人質に取られた今の瑞希はハッキリ言って戦力にならない。

 酷い言い方になるけど、『真に恐れるべきは有能な敵ではなく、無能な味方である』とナポレオンが言っていたそれとまさに同じ状況だ。

 とはいえ事情を説明せずに瑞希を戦線離脱させるなんて、かなり無茶を言っているのは明らかだろう。

 

「条件がある」

 

 しばらく考え込んでいた雄二の口が開いた。

 

「姫路が担う予定だった役割をお前らがやるんだ」

 

 おっ、吉井君の意思を汲み取ってくれたみたい。正直瑞希の役割を吉井君が担うというのは無茶かもしれないけど、その無茶を何とか押し通すしかない。

 

「もちろんやってみせる!それで、僕は何をしたら良い?」

「タイミングを見計らって根本に攻撃を仕掛けろ。科目は何でもいい」

「皆のフォローは?」

「ない。しかもBクラス教室の出入りは今のままだ」

 

 私が瑞希の代わりにその役割を果たせれば良いんだけど、如何せん瑞希のように全科目がAクラスレベルってわけじゃない。

 さらにBクラスの教室にいる戦力は大幅に削られてしまっている。私がフォローに入らなければ破られるのも時間の問題だ。

 仮に奇跡的に私が蹂躙出来たとしても、根本を倒せるだけの点数なんて残らない。だったらここは吉井君に任せるしかない。

 何より、涙を流すヒロインを助けるのはヒーローの仕事だしね。

 

「じゃ、私はBクラスの出入り口で遊んでくるわ」

「待て、それなら俺も……」

「あ、そうだ雄二。その前にやってもらいたい事があるんだ」

「やってもらいたいだぁ?」

 

 乙女の純情を弄んだアイツには100倍にして返さなきゃね。とりあえず便箋と、ペンが鞄に……あったあった。

 

 カキカキカキカキ……。適当に折りたたんで……出来上がり。

 

「はいこれ。職員室にいる適当な先生に渡しておいて」

「おう……。げっ……お前、よくこんなエグい事を……」

「おっと、それ以上は言わない事。それじゃ、雄二の代わりにDクラスに合図出すから、よろしくね〜」

 

 振り返りもせずに手を振りながらFクラスの教室を出た私。

 

 さて、根本……。私を出し抜いてふざけた真似をした事、社会的な意味での死を持って贖ってもらおう。

  

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 さて、Bクラスの教室の前まで来ました。予想よりもだいぶやられちゃってるねぇ。これじゃ作戦を始める前に破られるかな。

 しかも援軍が来ないで諦めムードになりかけてるし、本当にマズい。何とかして士気を高めないと……お?ちょっと待てよ?

 

 ニヤリ←悪魔のような顔

 

 

「皆!」

「ま、マリさん?!マリさんが来たぞ!」

「俺達の戦女神が来たぞぉ!」

 

 え?私いつのまにかそんな渾名つけられてたの?

 まあいいや。とりあえず、この状況で手っ取り早く士気を上げる方法が一つある。だけど一つ、確認しなきゃいけない事がある。むしろこれに全てが掛かっている。

 

「皆よく聞いて!皆は女子と付き合った事はある?」

「い、いきなり何ですかマリさん?!」

「そりゃあ……俺達はバカだから女子とは無縁だし……」

「俺も」

「俺もです!」

 

 よし、それでいい。寧ろそうであってくれないと逆に困る。

 

「そうかそうか。それはさぞかし同情するよ」

「え?どうしたんすか?」

 

 こんな大事な戦いの最中にこんな話をするなんてどうかしてると、我ながらそう思う。だけど、こっからが本番だ。

 

「だって向こうの大将、根本にはガールフレンドがいるんだからねぇ!」

 

 な、何いいいいぃぃぃーーー?!

 

「相手はCクラス代表、バレー部のホープと謳われている小山って人だぁ!」

 

 何いいいいいいいいいぃぃぃーーーー?!

 

「しかも……手作りのお弁当まで作ってもらってるそうだあああぁぁ!!」

  

 

 

 

 なあぁにいいいいいいいいいいぃぃぃーーーー?!

 

 

 

 

 理不尽な怒りが頂点に達した時、異端審問会FFF団は鬼の補習など諸共せず、容赦無き殺戮の使者となる。

 

 by 福原先生

 

 え?何で今福原先生が出て来た?ま、良いか。それよりも、皆死神みたいなローブを着てる。予想よりかなり凶悪なカルト集団が出来上がっちゃったよ。傍から見たらヤバい集団だよ。

  

 だけど……計画通り☆  

 

 手っ取り早く士気を高める方法。それは怒りだ。日本の一向一揆も然り、欧州の革命や現代の集団デモもそうだけど、民衆を動かすには倒すべき敵が必要になる。そしてそれは、自分達が虐げられた事による怒りによってさらに激しくなる。

 今回はFクラス男子の劣情を煽って、憎悪すべき敵を殺めんと躍起にさせる。そうなれば彼らは死兵となって死にもの狂いで戦うだろう。例え根本を倒せずとも、Bクラスの連中を道連れに出来る。

 

(だけど本当に付き合ってるか分からないし、100%の適当で言ってるだけなんだよね)

 

 だってその二人の事について転校してきたばかりの私が知るわけないし。

 

「卑怯者の塊がリア充、それがBクラス代表、そして私達を見下している!悔しいか?!」

 

 

 悔しいでぇす!!

 

 

「奴が憎いか?!」

 

 

 死ぬ程憎い!!

 

 

「リア充はぁ?!」

 

 

 爆殺じゃあああぁぁーーー!!

 

 

「その意気だ!野郎ども!殺っちまええぇーー!!」

 

 イエスマム!!

 

 誰がマムじゃ。

 

「殺せえぇぇ!!」

「な、何だこいつ等?!補習が怖くないのか?!」

「く、来るな……ぎゃああああぁぁ!!」

 

 あーあ。召喚獣も死神になってるよFクラスの人達。だけどその勢いは凄まじい。正直ドン引きだよ。 

 同時に助かった。これ以上戦力を削られたら、作戦はオジャンになる。

 

「あと三分……!」

 

 作戦開始は午後の三時。時計は今は二時五十七分を指している。だったら私も一暴れするか。

 

召喚獣召喚(サモン)!」

 

 召喚獣を召喚した私は比較的兵力が少ない左側の出入り口の戦いに参加する。昨日根本の奸計で囮役を買った時も数学で戦ってたけど、一点も削られなかったから戦える。

 

「根本くーん!一緒に遊びましょー!!」

 

 とりあえず適当な挑発。けど少しテンションがハイになってたのか、何か薬やってるみたいな感じになってる。

 

「浦方か。生憎お前とやる気はないんでね。お前ら!あいつを仕留めろ!」

 

 根本の命令で、前線から控えていた後詰めの連中が追加で押し寄せてきた。

 

「コイツらじゃ相手になんないよ。すぐに片付けてやるよ!」

 

 

Fクラス 浦方真梨香 VS Bクラス1

              Bクラス2

              Bクラス3

 

 

数学   265点   VS  151点

              146点

              171点

 

「「「おい!俺達の名前は?!」」」

「モブなんぞに構ってる時間はなぁい!」

 

 決して考えるのが面倒くさかったわけではない。

 

 私が一度に三人の召喚獣を相手にしないと、タイマンで戦ってる他の人の方へと流れてしまう。今は私が出来る限りBクラスを削らないと、作戦に支障をきたす。

 

「おらぁっ!」

 

 私の召喚獣が持つ鎖鎌で、早速一人を仕留めた。さらに、私の背後を取ろうと襲いかかる不届き者には鎖についている棘鉄球を顔面にぶつけて討ち取る。

 だけど、倒す度に次々と戦力が投入され続ける。ただでさえ私は召喚獣の扱いに慣れていない。攻撃を受け止めるだけでも点数は一桁削られてしまう。

 しかも私は三人を一度に相手している分、削られるのも早かった。 

 

 265点→201点

 

 何とか猛攻を凌いでいるけど、他の皆が次々と倒れ始めた。これは本当にヤバくなってきたぞ。

 

「そろそろ諦めたらどうだ?昨日から教室の出入り口に集まりやがって。暑苦しい事この上ないっての」

 

 お?投降勧告かな?けど、アンタがリア充(適当)である限り、私達はアンタに頭を下げるつもりなんて毛頭ない。

 

「生憎、軟弱な代表の手下にやられる私達じゃないっての。そっちこそ、そろそろ出て来ないと(色んな意味で)ヤバいんじゃないの?」

「頼みの姫路さんがいないFクラス相手に、態々俺が相手してやるほど暇じゃないんでね」

 

 ムカつくわその上から目線。

 

「ま、あんた相手に瑞希は勿体ないからね」

「けっ、口だけは達者だな。だがそうだなぁ……お前が俺達の味方をするなら、お前の設備だけはそのままにしてやる。何だったら、俺の右腕として……」

「オロロロロ!」

「やめろ!吐くなぁ!」

 

 私とした事が、今の提案には吐き気がしたわ。いや、ヤバすぎて吐いちゃったよ。これじゃヒロインじゃなくてゲロインだよ。

 

「さっきからドンドン壁が煩えな何かやってるのか?」

「さあねぇ〜?人望の無いアンタへの嫌がらせじゃない?」

 

 マジで何やってんだろ?

 

「けっ、言ってろ。どうせもうすぐ決着だ。お前ら!一気に押し出せ!」

「よし、体勢を立て直すよ!みんな下がって!」

 

 死神軍団を一旦下がらせる。そして私が殿を務める。チラッと時計を見ると、午後三時になった。

 私の役目は果たされた。

 

 

 

 

「だああぁぁーーーーーっしゃああああぁぁぁーーーーー!!」

 

 

 

 

 雄叫びと共に、Bクラスの壁が豪快に破壊された。崩れた壁の向こうのDクラスの教室にいた吉井君率いる奇襲部隊がやって来た。

 召喚獣で壁を壊したから、その分の痛覚が本人にも伝わっている。その証拠に吉井君の右手が赤く腫れ上がっている。 

 

「なっ?!」

 

 流石に壁を壊してやって来るなんて予想出来るわけがない。根本もこれには動揺している。 

 すかさず奇襲部隊の一人、美波が根本に勝負を申し込む。

 

「遠藤先生!Fクラス島田が……」

「Bクラスの近衛が受けます!」

 

 まだ戦力を削り足りなかった。破壊した壁から根本まで20m。Bクラスの広さを呪ってやりたい。

 

 だけど、それこそが吉井君の狙い通りだったのだろう。

 

「ムッツリィィィィーニ!!」

 

 吉井君が叫んだのが合図となった。何と窓から二人がBクラスの教室に入って来た。

 Bクラスのエアコンの室外機が壊れた事で熱が籠もっていたのを換気する為に窓を開けていた。当然、室外機が壊れたのが雄二の戦略とは露知らず、開けてしまったのが根本にとって仇になった。

 

「Fクラス土屋康太、Bクラス代表根本に保健体育勝負を申し込む。」

 

 近衛部隊がいない根本は文字通り丸裸。保健体育の教師、大島先生が召喚獣召喚フィールドを展開した。これで根本は勝負せざるをえない。

 

「くそぉっ!」

 

 

Fクラス 土屋康太 VS Bクラス 根本恭二

 

保健体育 441点  VS  203点

 

 

 土屋康太が召喚した召喚獣の小太刀が根本の召喚獣を一閃で仕留めた。

 

これによってFクラスの勝利が決定した。

 

 

 

 

 

 




根本への制裁は次回へ持ち越し!さあて、どうなるかなぁ?
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