シンフォギアと鬼滅を差し置いて、こっちで新年の挨拶となりました!
追々更新しますので少々お待ちを……
また今回からこの小説は一人称視点に戻します。
吉井君がDクラスへ宣戦布告へ行っている間、私は雄二に呼び出された。一応言っておくけど告白じゃない。私は雄二に恋愛感情はないし、反対に雄二だってそうでしょう。まあ私が小学校を転校して以降、雄二とは中学時代に何回か会った事はあるけど、そこで好きになったりはしなかったし。
話を戻して、私を呼び出したのはDクラス戦での私への指示だった。そこで告げられたものとは……
「戦わずに隠れろってどういう事?」
「今回の主戦力は姫路を使う。お前は回復試験が終わってもここで待機だ。」
さっきFクラスの皆の前で、私の事をもう一人の主戦力だって言っていたくせにどういう事?私と瑞希ならDクラス相手に無双出来ると思うけど。
「何でそんなことをする必要があるの?」
「Dクラスの代表、平賀源次を確実に討ち取る為には、主戦力である姫路とお前のどちらかを使うしかない。だが姫路の点数は、ここに通ってる連中なら誰でも知ってる」
「つまりAクラスに勝つ為の布石として、データが存在しない私の情報を徹底的に隠すつもり?」
「その通りだ。だからDクラスでお前の出番はないと言っても良い」
それなりの理由があるなら受け入れる。けどさ、それじゃあつまんないんだよ!
出番が無いんじゃDクラス戦ずっと暇じゃん!私にも何かやらせてよー!
「不満か?まあ敵の足止め工作くらいなら構わない。だがやりすぎるなよ?」
お任せあれ。この浦方マリ、妨害工作は得意中の得意。
試召戦争は召喚者同士は直接手を出してはいけないルールがある。だけど裏を返せば
「ちなみにAクラスの代表は誰だと思う?」
「え?何なの突然?」
「良いから、答えてみろ」
Aクラスの代表。つまり学年の中で一番の高得点者、主席という事になる。
だけど、そんな凄い人想像出来ない……いや待てよ?もしそのAクラス代表が知らない人だったら、雄二が態々こんな問いを出すわけがない。まさか知り合い?だとしたら、一人しか思い浮かばない。
「まさか……この学園にいるの?」
「察しが良くて助かる。そう、Aクラスの代表はあの翔子だ」
「やっぱり……」
霧島翔子。水無月小学校に通っていた時の同級生。雄二とは対象的にあまり口数は多くないけど、あの子は将来、絶対に美人になると確信してたなぁ……。
でも翔子とは私が小学校を転校して以来、一度も会っていないから、ちょっと気まずいかも。
彼女は覚えた事は絶対に忘れない。だから私より成績は優秀なんだよね。確かによく考えてみれば翔子が学年主席っていうのも納得出来る。
「だがそれ以外の連中なら、お前の実力はこのクラス以外知らない。Dクラス連中との戦いで、お前の実力を知られれば、Bクラスでの戦いで姫路以上に警戒されるだろう。だからこの戦いではお前の実力は徹底的に隠す。」
そういう事なら仕方ないか。
「分かった。今回は大人しく、裏工作に回る……」
「騙されたぁ!!」
おや、Dクラスへの宣戦布告の使者を務めてきた吉井君が帰って来た。何か襖をものすごい勢いで開けて教室に転がり込んできたんだけど……何があったんだろ?
「やはりそう来たか。」
「やはりって何だよ?!やっぱり使者への暴行は予想通りだったんじゃないか!」
確か戦国時代だと使者を殺したりするのは道理から外れた下衆な行動って聞いたことあるけど、まあ今は戦国じゃないしそれはどうでもいいか。にしても吉井君の制服ボロボロじゃん。
「吉井君……大丈夫ですか……?」
瑞希は優しいねぇ。真っ先に吉井君の身を案じるなんて。可愛いし優しいし、勉強も出来る。こんな三拍子揃った子はなかなかいないよねぇ。
「あ、うん……大丈夫。ほんのかすり傷だから。」
「吉井、本当に大丈夫?」
わぉ……一瞬モデルさんかと思っちゃった。彼女もFクラスなんだね。へぇ、2人の女子に心配されるなんて、吉井君ってモテるんだねぇ。
「ウチが殴る余地はまだあるんだ……。」
前言撤回。暴力的な台詞が聞こえるのはまあ置いといて。あ、名前聞いてなかったな。
「あ、浦方さん……だっけ?ウチ、島田美波」
「あ、よろしく。マリで良いよ。」
「じゃあウチの事も美波って呼んで。」
さっきの暴力的なセリフは吉井君限定なのかな?でも結構フレンドリーな人だから気が合うかもしんないね。
「お前ら、屋上でミーティングを行うぞ。マリ、裏工作は任せたぞ。」
「オッケーイ」
屋上へ行っている間、私は裏工作の準備だ。念の為に鞄の中から護身用にデスソース饅頭をブレザーの内ポケットに入れておく。これは私が最初に開発したひみつ道具なのだ。あとは胡椒団子と……っ!曲者!
「……!」
ちっ……デスソース饅頭を避けたか……!私とした事が、鞄に注意がいっていたせいで土屋君が姿勢を低くしてスカートを覗き見しているのに気付かなかった……。一体この人は何者なの?
「土屋君。私のスカートを覗くなんて良い度胸だね?」
「……!!(ブンブン)」
「畳の跡が残ってるよ。」
「……!!(ブンブン)」
こいつ白切りやがった!……っといけないいけない。思わず素が出る所だった。けどここまでバレてるのに否定し続けられるその精神力は本当に凄い。逆に感心しちゃうわ。
「何色?」
「紫……っ!」
おっと失礼。うっかり胡椒団子を投げちゃった☆
胡椒団子。泥団子の中に大量の胡椒を混ぜてこねて、さらに砂と故障をまぶして纏わせる。割れた時に砂と胡椒が舞うので目潰しにも使える。
しっかしこの距離で避けるなんて、どんな身体能力をしてるんだか……。まあいいや。お仕置きは後でどうとでもなるし。さて、まずは地形把握の為に視察だ。
うーん、Dクラスへ行く為には渡り廊下を行くしかない。もしここに仕掛けをしたら味方を諸共巻き込んでしまう。だけど正面からぶつかっても、学力で勝てるわけがない。
「あ、そういえばFクラスの正面に文化部の部室があったような……。」
というわけで文化部の部室、お邪魔しまーす。このカーテンにロープ……お、良いものあるじゃぁん!これなら渡り廊下にも使えるし……ちょっと骨が折れるから男子の何人かに手伝ってもらうか。ふっふっふっ……楽しみだなぁ!
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ついに始まった試召戦争。雄二の指示通り、私と瑞希は回復試験に臨んでいる。
私は日本史と世界史以外の強化をある程度回復出来ればそれで良い。
今回の主役はあくまで瑞希。なるべく高得点で出陣出来るよう、私は150点くらい稼いですぐに戻らなきゃ。
万が一もないと思うけど、帰って来てたらもう雄二がやられてました、なんてなったら洒落にならない。英語と物理は100点以下でも他が取れていればそれで良いんだから。
『て、鉄人?!嫌だ!補習室は嫌なんだ!』
『黙れ!捕虜は全員この戦闘が終わるまで補修室で特別講義だ!終戦まで何時間かかるか分からんが、たっぷりと指導してやるからな!』
あ、鉄人の声。召喚獣の体力はテストの成績と同じ数値になる。もし0になったらその時点で戦死、補修室へ連行されて、そこで待っているのは鬼の特別講義。嫌だなぁ……。
『た、頼む!見逃してくれ!あんな拷問耐えきれる気がしない!』
『拷問?そんな事はしない。これは立派な教育だ。補習が終わる頃には趣味は勉強、尊敬するのは二宮金次郎、といった理想的な生徒に仕立て上げてやろう』
流石の金ちゃんもそんな教育は望んでないと思う。
『お、鬼だ!誰か助けっ……い、イヤアァ(バタン、ガチャッ)』
嗚呼……可哀想に。アーメン。だけど、一々気にしていたらキリがない。今は集中。
数十分後……
「高橋先生、採点お願いします!」
「では、点数を確認します。」
2-A担任であり、2年の学年主任。いかにも見た目がキャリーウーマンの高橋先生。メガネをクイッと一度上げると、赤ペンを出して採点を始めた。
ヤバい、何か緊張してきた。けど今度は名前もちゃんと書いた。流石にあんなことがあったらもうそんな凡ミスはしない。
「確認しました。それでは試召戦争に参戦して結構です。」
「え?!は、はい!」
いや早っ!え?あれだけの量をもう点数だしたの?!いや、でもそれはそれで好都合!急いでFクラスの教室へ向かう。
「雄二!状況は?!」
「もう帰って来たのか。まあ大方予想通りの展開だ。」
Fクラスの教室に戻った私は前線には出ず、その後ろから戦いを眺める。今木下君率いる前線部隊が渡り廊下でDクラスの人達と交戦しているけど、DクラスとFクラスの点数の差を見ればどうなるか大体予想はつく。
それはさておき、前線のメンバーがが減ってるなぁ……。木下君も危ないって聞こえたし。そろそろやるか。
隠し持っていたインカムのスイッチを入れてと……
「始めるよ、準備してね。」
『了解ですマリさん!』
二階の渡り廊下に待機させた男子数名に通達したし……
「誰か!島田さんが錯乱した!本陣に連行してくれ!」
「島田落ち着け!吉井隊長は味方だぞ!」
「違うわ!こいつは敵!ウチの最大の敵なの!」
味方どうしで何が起きたの?まあとりあえず、秀吉君は戦線から離脱させよう。
「全員戦線後退!渡り廊下から離れて!」
「承知した!全員後退じゃ!」
おっ木下君、機転が利くね。皆を上手く纏めて後退した。って吉井君まだ動揺してる?!もう逃げ遅れてるじゃん!まあ一人取り残されても良いか。
「逃がすな!追え!」
「待ってくださいお姉様ぁー!」
よし、Dクラスの人達が来た。さて、いよいよだね。
「今だよ!」
『了解です!』
Dクラスが渡り廊下を渡る途中で黒い天幕が降りた。
「さあ、レッツパーティターイム!」
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明久side
まずい……僕らの戦い方を見て、時間稼ぎをしてるって事に気付かれた。
しかも斥候の報告で、Dクラスは数学の木内先生を連れ出したみたいだ。
木内先生は採点が早い。このままだと一気にケリをつけられる……!
「レッツパーティターイム!」
何か浦方さんの声が聞こえたような……
バサァ バサァ
えぇっ?!何で天幕が降りたの?!っていうか見えないんだけど?!
「ぶぇっくしょん!」
「な、何だこれ……ふぁっくしょんっ!」
ハァックション!な、何これ?!胡椒?!ハァックション!!
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ふっふっふーん。あの天幕には私お手製の故障団子を砕いて、それを乾燥させた故障と砂を大量に馴染ませた、名付けて胡椒天幕。
幕が広がった瞬間、埃のように撒き散らされた胡椒が、包囲されたDクラス生徒を襲う!
「は、ハックション!」
「な、何だこれぇ?!」
「め、目がぁ!目がああぁ!」
よし、効果的面!いくらグラサン掛けた大佐であっても、それだけじゃ防ぎきれないよ。
「何で僕までえぇぇ?!」
あれ吉井君?何で逃げ遅れてるのかな?
狭い渡り廊下に胡椒と砂が舞えば、視界を奪われくしゃみが止まらない。そうなれば、すぐにでもその場から離れる。でも、私はそれを読んでおるわ。
「五十嵐先生!召喚許可を!」
「ゲホッ!ゲホッ!しょ……承認します!」
そう、あの渡り廊下にはもう一つ階段がある。だけご胡椒と砂が舞ってる空間にいては、意識から外れて、真っ先にDクラスの教室へと向かうでしょうが、そこに辛うじて化学が得意な人達で奇襲させれば……
「戦死者は補習!!」
いくらDクラスといえども、視界も奪われては召喚獣を上手く操れない。しかも、こっちはゴーグルとマスクのフル装備。だからこっちが俄然有利。
「よし、奇襲部隊はすぐにそこから離脱!2階を経由してFクラスへ!」
とは言っても奇襲部隊の数は限りなく少ないし、点数だってそこまで高くはない。本当に不意討ちの為のもの。
引き際を見誤れば奇襲部隊が全滅して戦力を失ってしまう。もちろん逃走経路もちゃぁんと確保済みだからね。だって……
「のわああああぁぁぁーーーー!!」
二階の廊下に貼ってあるテープを切ったら小麦粉が落ちるようにしておいたから。
本当は床にローション塗りたくりたかったけど、色々後が面倒になるからこうなったんだけどね。
それはそれとして吉井君は大丈夫かな?
「何て事をするんだ君は?!」
あ、吉井君が裏から帰って来てた。
「あれ仕掛けたの浦方さんだよね?!」
「当たり前じゃん。」
「さも当然みたいに答えないでよ!」
だって聞いてきたんだから答えたんじゃん。そもそも逃げ遅れた吉井君が悪い。
けど、ここまでやればもう十分かな?後は雄二の作戦に任せよっ。
ピーンポーンパーンポーン
《連絡致します》
あ、校内放送だ。この声は……誰だっけ?巣鴨君だっけ?
※須川です
《船越先生、船越先生。吉井明久が体育館裏で待っています》
ん?体育館裏で待っている?告白のシチュエーションにピッタリな場所に何で……ん?告白?
「ねえ雄二、船越先生って何者?」
「船越は45歳の独身女だ。婚期を逃して、単位を盾に生徒に交際を申し込む……」
「ゑ?」
そんな人いるんだ……
《生徒と教師の垣根を越えた、男と女の大事な話があるそうです》
「吉井隊長!アンタぁ男だよ!」
「感動したよ!まさかクラスの為にそこまでやってくれるなんて!」
何かFクラスの皆が感動してるけど、当の本人は貞操の危機に瀕してるせいか、絶句してるよ。
「皆!吉井隊長の死を無駄にするなぁ!」
その死は社会的な意味で?
「須川ああああぁぁぁーーーー!!」
怒りで泣き叫びながら逃げてっちゃったよ……。
まあけどDクラス正面の道のりは胡椒天幕でガラ空き。攻め込むなら今しかない。
じゃあ後は頼んだよー
その後、姫路瑞希Dクラス代表・平賀源二に奇襲を仕掛けて討ち取った事で、Fクラスの勝利を納めた。
バカテスト 物理
問 以下の文章の( )に正しい言葉を入れなさい。
『光は波であって、( )である』
姫路瑞希の答え
『粒子』
教師のコメント
よく出来ました
土屋康太の答え
『寄せては返すの』
教師のコメント
君の回答にはいつも先生の度肝を抜きます
吉井明久の答え
『勇者の武器』
教師のコメント
先生もRPGは好きです。
浦方真梨香の答え
『バルス』
教師のコメント
私は例の大佐ではありません。