それは、悪戯のレパートリーの少なさである……
どなたか真梨香にしてほしい悪戯はありませんかああァァ!!
次の日、消費した凶悪兵器たちを補充した私は走って学校へと向かう。運動代わりにもなるし。
ちなみに朝食はウィダーinゼリー。これなら10秒で必要なエネルギーを摂取出来るから便利だよね。マスカット味美味しい。
そして、摂取し終えたらこの袋をあのゴミ箱へボレーシュウウゥーーート!!
カランコロン←ゴミ箱に入った音
「超☆エキサイティング☆」
決まった……!これはガッツポーズせずにはいられない!
「何してるの?」
「ひゃいぃっ!何だ翔子か、ビックリした……」
後ろから急に話しかけられるとビックリするよもう……。そういえば、翔子の両隣にいる女の子達は、翔子のクラスメイトかな?って、え?!
「どうしたの?私の方を見て……」
秀吉君が女子のスカートを履いているだとぉ?!初めて会った時からやっぱり女の子なんじゃないかって思ってたけど……可愛い……!
「秀吉君、薄々感じていたけど……やっぱ女の子だったんだね……」
「違うわよ。秀吉は私の双子の弟。私はその姉の木下優子」
え?双子?まさか〜
「何よその何言ってんだお前みたいな目は?!失礼な人ね!」
「マリ、本当の事。この子は優子。」
「うん、翔子が言うなら信じるわ……ごめんってごめんって!お願いだからその眼力で私を殺そうとしないで!」
ヤバい、今にも殺しに掛かる優子さんの目……!私と同じものを感じた気がする。
「アハハ!君、なかなか面白いね〜。あ、浦方さんだっけ?代表からよく聞いてるよっ」
そこの緑色の短髪女子、笑い事じゃないよ。っていうか、どなたです?
「僕は工藤愛子だよ。好きなものはシュークリーム。趣味は水泳と音楽鑑賞」
おや、この中でも一番まともそうな子だ。
「ちなみに今日はスパッツを履いてるよ」
前言撤回。ヤバいやつだった。こんな朝っぱらから自分が履いている下着を堂々と言いふらすかね?
「君が今履いている下着の色を当ててあげよっか?」
「するな!当てるな!聞くな!」
うん。私、この人苦手だわ。この流れ、私も名乗らないわけにはいかないか。
「一応名乗っておくか。私は浦方真梨香。ケアレスミスでFクラスになったバカです」
最後のはこれは逃れようのない事実。まあ仲良くしておいて損はないと思う……かな?
今の自己紹介での反応は……
工藤愛子・・・吹き出した後爆笑
木下姉・・・苦笑い
翔子・・・無表情で首を傾げている
やめて翔子。そのリアクションが一番キツい。
「アハハハ!面白いね!」
そうだ、そうやって笑うがいいさ。その反応が私を救ってくれる。
「どうして?」
「え?」
「マリはバカじゃない」
ドキンッ
ヤバい、一瞬ときめいちゃった。落ち着け浦方真梨香。相手は女の子だ。このまま堕ちたらガールズラブになってしまう。読者の皆様からしたら美味しい展開になるかもしれないけど、私は男の子と恋をしたい。
「ねえ、一緒に学校に行こう?」
あ、はい。行きます。この流れで拒否する事、私には出来なかった。
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翔子達と登校して、クラスが違う私はAクラスの教室前で分かれた。話してみるとなかなか悪い人達ではなかった。
木下姉こと優子さんはいかにも真面目で品行方正って感じだけど、この中では一番まともな人物だった。
まあ工藤愛子は……うん、変わらない。けど、ムードメーカーみたいな感じだったな。
けど相手はAクラス。模範的生徒の優子さんはともかく、工藤愛子も高得点者なのは間違いない。
あの三人を真正面から倒すとなると、骨が折れる……いや、多分勝てる見込みなんて万に一つくらいかな。多分大勢で奇襲を仕掛けても、返り討ちに遭うのが目に見えている。
対策が一向に見いだせないまま、Fクラスの教室に入って自分の席(卓袱台)に伏せた私は溜息をついた。
「最悪……」
「おはようマリ……ってどうしたの?!」
教室に入るや否や、私が体調が悪いと思い込んだのか美波が駆け寄った。私は首を右に回して美波の方を見る。
「そーだねー。ちょっと
「なっ?!マリもウチのことをそんな風に……やっぱりあんたは悪魔なのね……!」
「え?」
まあ悪魔とはよく言われるけど……どうして崩れ落ちる?何か私、美波を傷つけるような事を……あっ。
壁=ペッタンコと思い込んだのか。いや、高い壁って、打倒翔子の事を言ったんだけど……。
けど、誤解させたままなのはちょっと気分悪いよね。
「美波、誤解してる。壁っていうのはAクラスの……」
「浦方さん?」
待て吉井君。何故君がそこにいる?嫌な予感しかしない。
「
何故君は火に油を注ぐのが上手いのかい?そうこうしているうちに、美波の関節技が吉井君を襲う。
「吉井君。悲鳴が煩くて寝れない」
「助けてよ浦方さん!いだだだだだだだ!!」
(とりあえず、新しい悪戯でも考えるか。今まで使ったやつは、多分翔子達にバレて対策されると思う……いや、翔子にそんな事は出来ない)
あの子に悪戯は出来ない。小学校の頃、一度だけ胡椒団子を使った事がある。だけど、あの子が涙を浮かべて苦しそうな姿を見た瞬間、罪悪感が凄かった。
あの後、正直に謝って許してもらった後、翔子には二度と悪戯をしないと決めた。
突然入った回想終わり。
とはいえ、まだ
(遠慮なく使ってやるわグェッヘッヘッへェ!)←誰にも見せられない悪い顔
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さあお昼休みだ。朝ご飯があれだけだったからお腹空いちゃった。ちなみに隣には午後の授業が控えているのに、既に満身創痍な吉井君が卓袱台に伏せている。
「元気出しなよ。船越先生の件は何とかなったんでしょ?」
「そうだけど……どっと疲れた……」
そう、昨日の試召戦争のアナウンス。あれから吉井君は朝っぱらから船越先生と一悶着あったようで、とりあえず年齢39歳のご近所さんのお兄さんを紹介したらしい。ん?お兄さん?まあ良いや。
けど、昨日の試召戦争は大変そうだったし、私は裏工作以外はまだ何もしていない。ちょっとは労ってあげよう。そんなに疲れてるなら……
「私が膝枕してあげよっか?」
吉井君の耳元で囁いてあげた。すると、吉井君が変な奇声を挙げながら慌てて後退る。
「そんなに嫌……?」
何気にショックなんだけど……
「ちちち、違うよ浦方さん!そそそそ、そりゃあ浦方さんの膝枕なんて嬉しいけど……」
可愛いな吉井君。そんな反応されるとますますイジりたくなるじゃないか。
「だ、駄目ですよマリちゃん!」
後から顔を赤らめている瑞希が怒り出した。
「えっと……瑞希?」
「こ、こんな、公衆の面前で、膝枕なんて……明らかな不純異性交遊です!」
「ま、待って瑞希。私は何もそんな如何わしい事をしてるわけじゃ……」
「そうよマリ!そういうのは絶対ダメなんだから!」
今度は隣から美波に怒られた。私はただ労ってあげたかっただけなのに……
「分かりましたか?」
「いや、お二人さん?私はただ……」
「分かりましたか?」
「……はい」
何でだろう。瑞希から得体のしれない圧を感じた。
「何やってんだお前ら?昼飯食いに行くぞ」
今のやり取りを見て呆れていた雄二が勢いよく席から立った。そういえば今のでお昼ご飯の存在を忘れていた。
「私も食べる。皆ははどうする?」
「うむ、無論じゃ」
「ウチも一緒したい!」
「……(コクコク)」
秀吉君、美波、土屋君も一緒ということで。あとは吉井君と瑞希だね。
「じゃあ僕も今日は贅沢にソルトウォーター辺りを……」
「あ、あの……皆さん……」
そこに瑞希が徐に声を掛ける。
「お昼なんですけど、その……昨日の約束を……」
「約束?何の話?」
「ああ、浦方は知らなかったのう。作戦会議の前に、姫路が弁当を作ってくれるという約束をしての」
何それ?!初耳なんだけど!っていうか瑞希態々お弁当を作ってくれるなんて……!
私なんてお弁当作ってないで、適当にサンドウィッチとかにしてるのに。
「迷惑じゃなかったら、どうぞっ」
瑞希が後ろに隠していたバッグを出した。これは確かに、如何にもって感じのやつだ!
「迷惑なもんか!ね、雄二」
「ああ、ありがたい」
吉井君と雄二がそう言うと、瑞希は笑顔になった。なんて良い子なんだろう。この人の結婚相手は、間違いなく幸せ者になれるよ。
「じゃあさ、屋上で食べない?食堂だと狭いし、ここじゃ不衛生だし」
「そうだね」
「それから俺は飲み物でも買ってくる。昨日頑張ってくれた礼も兼ねてな」
おっ、太っ腹〜。じゃあお言葉に甘えて。けど一人じゃ流石にキツそうだし、私も付き合うかな。
「あ、それならウチも行く!一人じゃ持ちきれないでしょ?」
と、思ってたけど一足先に美波が雄二に気遣った。三人も行く必要はないし、ここは美波にお願いするか。
「悪いな。それじゃ頼む。おいお前ら、俺達の分も取っておけよ」
そう言うと雄二と美波は財布を持ってジュースを買いに行った。
「僕らも行こうか」
ということで、それ以外のメンバーは屋上まで歩いた。
この絶好のお弁当日和の青空で、まさかあんな事になろうとは、この時は誰も知る由もない。
バカテスト
問 以下の問いに答えなさい。
時に食用に出来る地下茎を持つ英語で『Lily』という名の植物を答えなさい。
姫路瑞希の答え
『ユリ』
教師のコメント
正解です。流石ですね姫路さん。
地下茎は鱗茎と呼ばれ、養分を蓄えて厚くなった茎で、ネギやらっきょうなども鱗茎に含まれます。
吉井明久の答え
『里芋!ジャガイモ!サツマイモ!』
教師のコメント
食用以外にも目を向けてください
浦方真梨香の答え
『女の子同士が奏でる蜜のように甘い禁断の恋……。それは百合!』
教師のコメント
答えは合っていても内容は不正解です