バカとアクマと召喚獣   作:レーラ

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真梨香、初めての召喚獣でございます。

また遅ればせながらプロフィールも作りました


第七問 初めての召喚獣

 ふぅ、危うく三途の川を渡るところだったよ。マジで死ぬかと思った。あんなのデスソース饅頭を作ってる時以来だよ。

 何はともあれ、地獄の昼食を乗り越えた私達は何とか復活。そのままお茶をしながら今後の方針について話し合う。

 

「正直に言おう。どんな作戦でも、うちの戦力じゃAクラスには勝てない」

 

 戦う前から降伏宣言。雄二らしくもないけど、実際雄二の言う通りだ。瑞希レベルの生徒がAクラスには何人もいる。

 特にAクラス代表の翔子なんて、Fクラスが何人囲んでもハエのごとく叩き潰される。仮に私の悪戯が効いたとしても、勝てる見込みなんて皆無だ。

 

 けど、それで諦める雄二じゃない。次のBクラス戦にも、必ず理由がある。

 

「クラス単位では勝てないだろう。だから一騎討ちに持ち込む」

「一騎討ちに?どうやって?」

「Bクラスを使う」

 

 なるほどね。大体予想はついた私は頷いた。

 

「マリはもう勘付いているだろうが、一応説明はしておく。試召戦争で下位クラスが負けた場合の設備はどうなるか知ってるな?」

「え?も、もちろん!」

 

 あ、吉井君これ知らないやつだ。

 

(吉井君はさ、下位クラスは負けたら設備のランクが一つ落とされるんですよ)

 

 瑞希がこっそり助け舟を出した。なんて優しい。

 

「設備のランクを落とされるんだよ」

「……まあいい。つまり、BクラスならCクラスの設備に落とされるわけだ」

 

 Cクラスの設備は少し見たけど、まるで国立大学みたいな設備だったなぁ。

 

「では、上位クラスが負けた場合は?」

「悔しい」

「ムッツリーニ、ペンチ」

「ややっ、僕を爪切り要らずの身体にするうごきがっ」

 

 上位でなくても負けたら悔しいでしょうよ、吉井君。

 

「上位が負けたら、相手のクラスの設備に入れ替わるんでしょ。この場合、Fクラスに負けたら最低ランクの設備になるわけね」

「その通りだマリ。そのシステムを利用して交渉する」

「Bクラスに勝ったら、設備を交換しない代わりにAクラスを攻めてこいって?」

「そうだ。設備を入れ替えたらFクラスだが、Aクラスに負けるだけならCクラス設備で済むからな」

 

 それなら多少の痛手は負ってもFクラス設備に入れ替わるよりはマシだもんね。

 

「そしてそれをネタにAクラスと交渉する。『Bクラスとの勝負直後に攻め込むぞ』といった具合にな」

 

 なるほど、Aクラスは勉強が出来る集団でも体力面ではそうはいかない。一部例外はいたとしても、戦争直後は披露もかなり残る。

 ましてや相手は最下位クラス。Aクラスは下のクラスに戦争を仕掛ける理由も、仕掛けて得るもの なんて微塵もない。

 体力面もモチベーションも、Fクラスの方が勝っている。それでも問題は山積みだけど、雄二が立てた作戦で、勝てる見込みは少し見えてきたかな。

 

「とりあえず、俺達はBクラスをやる。細かい作戦は後で話す。明久、今日のテストが終わったら、Bクラスに宣戦布告して来い」

 

 あ、また吉井君がフルボッコにされるやつだ。

 

「断る。それなら雄二が行けばいいじゃないか」

「やれやれ……それならジャンケンで決めないか?」

 

 それなら吉井君にもまだ救いの道はあるね。

 

「よし、負けた方が行くで良いな?それと、ただのジャンケンじゃつまらねえ。心理戦ありで行こう」

 

 心理戦か。なるほど、あれをやる気か。吉井君正直者だから馬鹿正直に「グーを出す!」って言いそう。っていうか、それ系統のやつを言ったら負け確定なんだよね。何故なら……

 

「分かった。なら、僕はグーを出す!」

 

 はい、吉井君の負けは画定しました。あ、言い忘れてた。何でそれ言ったら負けなのかというと……

 

「なら俺は、お前がグーを出さなかったら……ブチ殺す」

 

 ほらね。こうなる。不意を突かれた吉井君が慌てふためいている。

 

「はい、ジャンケンポン!」

 

 私の合図で吉井君と雄二が手を出した。

 

 吉井君(グー) 雄二(パー)

 

「ほら、行ってこい」

「絶対に嫌だ!」

 

 まあ初見の人間からすれば納得いかないよね。

 

「それなら大丈夫だ」

 

 突然、雄二が吉井君の肩に手を置いてやる。

 

「Bクラスは美少年好きの奴が多い」

「そっか、それなら大丈夫だね」

 

 それ自分で言う?

 

「けどお前、不細工だしな……」

 

 なら意味ないよね。

 

「失敬な!365度(・・・・)何処からどう見ても美少年じゃないか!」

「5度多いぞ」

「実質5度じゃな」

「頑張ってね……吉井くププッ……w5度って……w」

 

 駄目だ、何か変なツボに入った……w

 

「三人なんか嫌いだあぁ!」

 

 吉井君は涙を流しながらBクラスへと宣戦布告しに行った。

 

「いやぁ、雄二も汚い手を使うね〜」

「抜かせ。あれは元々お前がやってたやつだろ」

 

 そう、あれは小学生の時にクラス委員長を決めるジャンケンだった。私はあの仕事をやるのがとにかく嫌だった。

 候補として残った雄二と私でジャンケンをすることになり、そこで心理戦を持ちかけた。

 

「俺はチョキを出してやる!」

「なら、私は雄二がチョキを出さなかったら……胡椒団子をぶちまける」 

 

 そう言って、慌てた隙をついて勝利した。いやぁ懐かしいなぁ。

 回想終わり。

 

「そうだ。Bクラス戦は私も出ていいんだよね?」

「ああそうだ。だがすぐには出さん。俺が合図を出すまで、お前は裏工作に徹してろ」

「りょーかい」

 

 とりあえず、ちょっくら裏工作の準備でもしますか。下見の道中、ボコボコにされた吉井君と通り過ぎた。うん、同情する。

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 さてと、今日のテストは終わって放課後になったわけなのだけど、鉄人に頼みをしてるから今は体育館にいる。

 え?何でかって?ほら、一年生の時は違う学校だったから、私は召喚獣の操作を知らない。Bクラス戦で初めて召喚獣を触って操るなんて結構無理がある。

 というわけで、テスト前に鉄人にお願いしたのだ。訳を話したら快く承諾してくれた。

 

 体育館の中であぐらをかいて待っている内に、ガラッと扉が開いた。鉄人がやって来た。

 

「待たせたな」

 

 その声でそのセリフを言うのはやめて。バンダナを巻いた某蛇にしか見えなくなる。

 

「どうした?」

「いえ、何でもありません。それよりも、急にお願いして悪かったですね」

「いや、浦方だけは召喚獣の操作実習を受けていなかったからな。それでは不公平だと思ったまでだ」

 

 堅物かと思ってたけど、良い人なんだねこの人。

 

「では、始めるぞ。まずは俺が教科フィールドを展開するぞ」

 

 鉄人が右腕を掲げると、体育館の中にバリアのような壁が展開された。

 

「この中でのみ、試験召喚獣を召喚出来る。試しに試獣召喚(サモン)と宣言してみろ」 

「はい。試獣召喚(サモン)!」

 

 私の喚び声に応じて、私の足元に幾何学的な魔法陣が展開された。その上から私にそっくりな私が現れた。

 見た目は80センチくらいで、ちびキャラみたいな感じ。これが私の召喚獣か……

 

「今回はお前が召喚獣を操作する、言わば特別講義だ。内容は召喚獣の簡単な操作だけであるが、試召戦争に対応出来るだけの技術である事は保証する」

「ありがとうございます」

  

 じゃっ、やってみますかぁ!

 

 

 そして、特別講義が終わった夜……

 

 疲れた……何か召喚獣を扱うって結構大変だな……。何とか家に辿り着いた私だけど、既に日は落ちていた。その上、両親はまだ仕事中で帰ってきていない。

 誰もいない家に帰って来た私は真っ先に自分の部屋に入った。パジャマに着替えると、ベッドにダイビングする。

 

「疲れた……けど、召喚獣の使い方は少し分かったし……後は……」

 

 そのまま私は深い眠りへと落ちた。

 

 

 

 

 

 

 次の日

 

「遅刻してしまう!」

 

 朝8時に起きた私。完全に寝過ごした。急いで制服に着替え家を飛び出した。ウィダーinゼリーを摂取しながら走って学校へと急ぐ。

 

「うおおおおぉぉーーー!!全力疾走じゃああぁぁーー!!」

 

 何か道の先に液状化してはぐれたメタルがいる。経験値多く貰えそうだが……

 

「邪魔だぁっ!」

 

 私は華麗に飛び越える!

 

「おい!経験値要らねえのかよ?!」

「そんなもんは要らん!」

 

 私に必要なのは速さ!誰よりも速く駆ける脚力だあぁぁーーー!! 

  

 




プロフィール

浦方真梨香

イメージCV(ハヤテのごとく 綾崎ハヤテ)

文月学園に転校した女子高生。
水色のセミロング(肩に少し届くくらい)瞳は紫。
スタイルが良く、アイドルのような可愛らしい言動とは裏腹に、本性は悪戯好きで、一言で言えば悪魔。

 悪知恵だけなら雄二を超え、ターゲットと定めた相手を悪戯で陥れる。
相手を必要以上に痛めつけない、また怪我をさせない程度と決めているが、その所業は相手の精神を完膚なきまで叩き落としている。

 一応勉強も出来る。得意教科は社会科系。苦手なものは英語と物理。総合科目の点数はAクラスに匹敵する。
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