機動戦士ガンダムSEED カガリの兄様奮闘記   作:水玉模様

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昨日ウンウン唸りながらずっと描いてた。
難産でした。


幕間 決意と共に奮う盾

 

 

 ザフト軍戦艦ミネルバ所属。

 CIC担当のメイリン・ホークは現在、焦りと混乱と怒りと喜びを内包してハチャメチャとなった胸の内を鎮めようと必死であった。

 

 

「(うぅ……お姉ちゃんのバカぁ!!)」

 

 

 バカとはなんだバカとは、と姉の声が聞こえそうな気がしなくもないが、しかしこのような事態になったのは他ならぬ姉のせいだ──しかし、姉のお陰とも言える。

 

 何故なら今、彼女の隣には憧れ人が連れ立って歩いているのだ。

 

 タケル・アマノ──どこかまだ少年の気配を脱し切れてない彼は、先の大戦の英雄としてパイロットの中ではアスラン・ザラと並んで注目の的であった。

 故郷を守る為。全てを賭して戦い、結果はともかくとし英雄に相応しい圧倒的な戦果を残した人物。オーブ戦役以後の活躍とて類稀であり、ジャスティスやフリーダムと並んで彼が駆ったシロガネの名もまた広く知られる。

 そんな正しく有名人と言える彼だが、しかしメイリンが好むのはそこではない。

 

 タケル・アマノとカガリ・ユラ・アスハ。2人が残したオーブ戦役の英雄譚こそが、彼女の憧れの元である。

 

 第一次オーブ防衛戦において、物量に押し負けて崩壊しかけていた戦線にシロガネで駆けつけ、一気に押し返したタケル・アマノ。

 第二次防衛戦では、金色のMSアカツキを駆り、その声と言葉で戦場を変えてみせたカガリ・ユラ・アスハ。

 

 絶対的不利の国土防衛戦を成し遂げた奇跡の2人。

 自身が戦場で戦う素養を持たないからこそ、メイリン・ホークはそんな2人のヒロイックな英雄譚に惹きつけられた。

 

 故に、今の彼女の胸の内は一杯一杯なのだ。

 資料か、或いはニュースの画面上に映る姿しか見た事が無かった憧れの、すぐ隣を歩いている。それも2人きりでだ。

 戦艦の中という、衆人環視の一切ない環境。そして外出許可が下りたお陰か、艦内通路ですら人っ子一人いない。

 健気な憧れを抱く無垢な少女が、緊張するには十分な状況だ。

 

「──メイリン・ホーク」

「は、はい!」

 

 沈黙と静寂を嫌ってか、口を開いたタケルにメイリンは慌てふためいて返した。

 

「そう緊張しないで欲しい。私も君とそう変わらない、一介の軍人でしかないのだから」

「そ、そうは言われましてもその……す、すいません!」

 

 その通り。そうは言ってもだ。

 先程のやり取りの中で姉が己の痴態を暴露してくれたお陰で、恥ずかしくて顔も見れないのである。

 思い出し、俯きながらメイリンは羞恥に顔を赤く染める。

 

「ちょっと聞きたいのだが……私とアスハ代表は、そんなにザフトでも有名になっているのか?」

 

 お堅い軍人の仮面を被りながらも、この調子ではと思ったタケルは出来るだけ柔らかな声音を意識して問いかけた。

 感覚的にはマルキオが面倒を見る子供達を相手にする感覚だ────親近感を沸かせる気配である。

 その雰囲気にどうにか落ち着いて思考をするだけの冷静さを取り戻したメイリンも、すぐに口を開いていった。

 

「えっと……アスランさんと比較すればそこまでとはいきませんが。それでも、十分な有名人かと思います。特にアスハ代表は、オーブの代表首長としてご立派に活躍されていますし、デュランダル議長との友好的な関係も、プラントでは良く取り沙汰にされてますから」

「ふむ──なるほどね」

 

 考え込むように、タケルが頷きながら返す。

 代表であるカガリはまだしも。一軍人であるタケルの名が広まる事。彼自身余り嬉しい事とは思えなかった。

 そもそも有名になる事に良い事など余り無いのだ。それは身近にいるラクスやアスランが証明している。

 余計なしがらみも増えるし動きにくくもなる。

 何より、タケルの性格上大それた扱いをされるのは落ち着かなくて仕方が無い。

 

「えっと……お姉ちゃんが言った事はその、余り気にしないでください。私としては本当に、些細な憧れって感じなだけ……なの……で」

「そうは言われてもな。目の前で自身に憧れている等と言われてはな……どうにも恥ずかしさが大きいものだ」

 

 言って、タケルは口を閉ざして苦笑い。

 そんなタケルの表情にメイリンも、これ以上この話題を続けようとは思えなかった。

 

「あの、私からも聞いて良いですか?」

「ん? なんだろうか?」

「さっきお姉ちゃんが言ってた、その口調は似合わないって……つまり、アマノ三佐はお姉ちゃんの前では違う話し方なのでしょうか?」

 

 代わりの話題と言う様に、メイリンは先程から胸の内に燻る疑問をぶつけてみた。

 そう、タケルに対する姉の異様なまでの馴れ馴れしさだ。

 いつの間に仲良くなったのか。いつの間に冗談や悪態を吐き合う関係になったのか。

 他国の軍人で在り、長い時間を共にしているわけでもない彼等の、妙に近しい距離感がメイリンの心をざわつかせていた。

 

「そ、それは……なんと言えばいいかな……とにかく深い意味は無いから、そんなに気にしないでもらえると助かるんだが……」

 

 どこか言い辛そうにするタケルに、メイリンの疑念は深まる。

 併せて、彼が隠したがるような秘密を持つ姉に嫉妬の情が浮かんでくる。

 メイリンの表情は陰っていった。

 

「そんな顔されてしまうと困るのだが────はぁ、やっぱり僕は年下の子にはどうにも甘いね」

「えっ?」

 

 そんな顔をみせられた時点で、彼の敗北であった。

 

 タケル・アマノは妹と弟を大切にするお兄ちゃんなのだ。

 妹であるサヤと同年代であるメイリンが表情を曇らせれば、罪悪感は増し増しである。

 結果、タケルはメイリンの疑念を払拭するべく、お堅い軍人の仮面を剥ぎ取るしかなかった。

 

「メイリン・ホーク。これが僕の普段の話し方だよ。

 君達ザフトの皆の前では、対外的に軍人らしく堅い口調を演じてるだけなんだ──非常に残念なことに、僕は身長が低くて年下に見られがちだからね。体裁を保つためには、こう言う涙ぐましい努力も必要なんだよ。

 それで、そんな素の話し方を彼女には見られてしまったと言うわけだ。しかも彼女は似合わないですねってバカにして来るときた。全く、不敬にも程があるよね」

 

 メイリンの疑問の答えを一息に言い切って、タケルはどこかやれやれと言う様に肩を竦めた。

 若干やけっぱちな感触もあるが、メイリンにはタケルがこれを明かしてくれた事も含めて、どこか嬉しく。そしてまた、今の口調の違和感の無さに、先程までの彼が殊更滑稽に思えて可笑しくなった。

 

「──ふ、ふふふ」

「メイリン……君もか」

 

 堪え切れず含み笑いが漏れ出し始めて、タケルはしかめっ面。

 対してメイリンは先程まで抱いていた緊張を明後日へと追いやり、それはもう楽しそうに笑顔を見せる。

 

「ふっ、ふふ……だって、本当にそっちの方がずっとしっくり来ますから。それはもう……本当に」

「勘弁してよ。小さい子供にまで舐められてるんだから」

「ふふ、私も今のままが良いと思いますよ。その方が優しいアマノ三佐らしいです」

「僕自身は御免だね。全く」

 

 一気に距離感が近くなったタケルの口調に、メイリンは嬉しさを隠すことができず、笑みを深めていく。

 

 こうして二人は静かな艦内通路の中を、しかめっ面と満点の笑顔と言う対称的な表情のまま艦長室へと歩みを進めるのだった。

 

 

 

 他愛のない会話をしながら暫く通路を進んだ先で、2人は艦長室へと辿り着く。

 

「──こちらです。艦長には先に通信を入れておきましたから」

 

 案内を終えたメイリンには、もう最初の時の様な緊張感は露ほども見られず、自然体でタケルと接する様になっていた。

 これも偏に、タチの悪い姉のお陰である事だけは面白くないが、今この時だけは素直にバカ姉へとメイリンは感謝した。

 

「わざわざありがとね。それと、折角のお出かけだと言うのに、邪魔してごめんね」

「いえ、おかげでとても良い時間になりました」

「──そう言われると、どうにもむず痒いんだけど。とにかく、折角のお出かけだ。この後は存分オーブを楽しんで来ると良い」

「はい、ありがとうございます──それでは」

 

 流石に最後は軍人らしく敬礼を見せてメイリンはその場を去っていった。

 タケルはそんな彼女を見送りながら、意識を切り換えつつ艦長室のブザーを鳴らす。

 

「──グラディス艦長。オーブのタケル・アマノです」

 

 数秒。沈黙の後に、艦長室のドアが開かれ目的の人物が顔を出した。

 

「いらっしゃい。昨日振りですわね、アマノ三佐」

「突然の来訪で申し訳ない。一先ずはこちらをどうぞ」

 

 突然の来訪となり小言の一つでも飛んでくるかと予想していたが、存外柔らかな対応を見せるタリアの声音に僅かばかり安堵しながら、タケルは封筒を差し出した。

 

「内容は聞いたわ……流石の出来栄えだと」

「過分な評価でしょう」

「ふふ、損な性格だこと。立ち話も何ですから、どうぞ入って下さい」

 

 小さく笑みを浮かべながら、タリアは入室を促した。

 

「それで、これとは別に私に話があるという事だけど?」

 

 顔見知りとはいえ、互いに他国の軍人同士。

 本来であれば、この様な会談はあり得ない。

 必然、わざわざタリアを訪ねた理由にはそれなりのものがあるのだろうと、彼女は踏んで居た。

 纏う雰囲気と表情が重いものへと変わったタリアを見て、タケルも視線を交えながら口火を切っていく。

 

「先に言っておきます。答えられればで構いません────グラディス艦長に確認しておきたいことがあります」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日、オーブの行政府はピリついた空気の最中にあった。

 

 翌日へと持ち越された議題────ブレイク・ザ・ワールドによって目下の最大の案件となった“大西洋連邦との同盟締結“。

 この情勢化では早急に対応し結論を急がなくてはならない問題であり、カガリは勿論の事、ウナト等文官も、そして昨日は被災地となった沿岸部の対応に追われていた武官についても参席する事となった。

 

 そうして始まった閣議。

 

 ウナトやユウナは予定通りに、今回の同盟を蹴ることの危険性を説いていく。

 

 元々オーブはプラントへの人材と技術の流出から、嘗てと同様に中立の立場を疑われ、プラント支援国家の嫌疑がかけられていた。

 今、地球圏の国々が一つに纏まろうとしているこの時に、世界の流れに乗らず揺らぎかけている中立を声高に掲げるのは危険ではないか。

 オーブが大西洋連邦にプラント支援国家と見做されるだけの状況は揃いつつある、と言う事である。

 

 

「代表、昨日はお言葉が過ぎましたがそれでも今一度言わせて頂きたい────この状況では、再び国が戦火に焼かれる可能性を危惧しないわけにはいきません」

 

 ウナト・エマが静かに問うてくるのを、カガリは視線逸らさず見つめた。

 文官達が一様にカガリへと視線を向ける中、カガリは逡巡する。

 セイランは元々大西洋連邦寄りである。

 国を想うこの言葉ではあるが、やはりカガリには一分の疑念が拭きれなかった。

 

「この同盟締結、オーブにどれ程のメリットがあると皆は考えている?」

「カガリ……それは昨日も話していたでしょ。被災地への救援救助をより円滑にする為と──」

「それは被害が大きくなった東アジア共和国やユーラシア連邦、そして大西洋連邦における話だろう? 昨日まで被災した沿岸部の対応に回っていた武官の皆に聞きたいが、我が国の被害は外から救援の手が必要な程なのか?」

「いえ、確かに津波により流された家屋等もありますが、島国である我が国は沿岸部に相応の対策もしていますので、他国の被害を考えれば救援の手を求める事などできますまい」

 

 武官の1人が返した答えに、カガリは再び逡巡する。

 対して、カガリを見つめるユウナの視線は少しづつ鋭くなっていった。

 

「カガリ、メリットが無いからこの同盟締結はできない、なんて話では無いよね?」

「当たり前だ。今すべきは被災地への救援救助…………それを成すのにメリットがどうのなんて事は考えてはならない」

「であるなら、何をそんなに考え込む事があるのかな?」

「私達はプラントと同じだ。自国の被害は救援を求める程大きなものでは無い。必然、私達は他国と救援をする側になるだろう」

「かと言って、被災地に好き勝手訪問して、自由奔放に救助活動などされたら良い迷惑だよ。必要物資や人員に無駄が出る事もあり得る。この同盟は、そうならない為に連携を密にしようって話だ」

「昨日も言ったはずだ。そうであるのなら、何故プラントの名前がここに挙がっていない? 現状一番の支援国家で、被災地には既に多大な救援の手を差し伸べていると言うのに」

「それも昨日話は挙がりましたでしょうに。今回の出来事は、プラントのコーディネーターによって引き起こされたもの。その事実を地球の皆は知っており、プラント側も認めているのです。その様な国との同盟締結は、打ち出せはしますまい」

「主語を広げるな! あれは一部のテロリストの所業だ」

 

 昨日の焼き増しとなる様なやり取り。

 昨日は居なかった武官の者達も議論の推移を知り、各々が思案に耽っていく。

 声を荒げてしまった事を自戒しながら、カガリは落ち着きを取り戻すべく深い呼吸を繰り返した。

 そんな、沈黙が少し続く場で、ユウナが静かに口を開いていく。

 

「カガリ……いや、アスハ代表。もう少し国と世界の状況をしっかり見定めてもらわないと困るよ」

「何? どう言う意味だそれは」

「代表が察しの通り、この同盟締結には多少なりともプラントを敵視する気配がある。気配なんてものではないか……端的に言えば、反プラント連合と言っても良いかもしれないね」

「なっ!? それがわかっていながら──」

「だとしても!! オーブも、そして地球も……今それを皆が望んでいるんだよ」

「何を言って」

「わからないかい? 地球に住む人々の大部分はナチュラルなんだ。

 エイプリルフール・クライシス以来の大災害……被害を受けて正常でいられる方がおかしい。中立である我が国ですら、反コーディネーターの気運は高まっていると言わざるを得ない……連合傘下の国々はもっと酷いだろう。

 国の舵を取る者はその姿勢を見せて、国民の感情の受け皿を用意しなくては人々が納得しないんだよ」

「だから、地球を救ってくれたプラントに弓引く事を認めろと言うつもりか」

「なら同盟を蹴って世界の鼻つまみ者になると言うのかい? 昨夜ユーラシア連邦は声明を出したけど、現在の地球圏で最も高い軍事力を持つのは大西洋連邦だ。そして今、続々とこの同盟に参列する国家が相次いでいる。中立の立場が揺らいできてるオーブが今この同盟を蹴れば、彼らを敵に回すのは必定。

 カガリ……今オーブは再び攻め込まれるかどうかの瀬戸際に居るんだよ?」

 

 中立のオーブでも、ナチュラルとコーディネーターの人口比は大きく偏っており、コーディネーターである事を公言しない潜在的コーディネーターも数多くいる。

 いくら中立と叫び、気高い理念を掲げていたとしても、これが現実であった。

 被害が少なく、中立のオーブであるから問題の顕在化してはいないが、被災地となれば人々がどうなるかは火を見るより明らかだろう。

 

 再び攻め込まれる。再びオーブを焼く。

 その懸念を前にして、それでもカガリの瞳が強さを失う事はなかった。

 

「ならばユウナ、お前は理解しているか? 今この時、私達の決定が世界に再び戦火を巻き起こすやも知れない事を。

 絶対的な事実として我が国の技術、軍事力は高い。オーブがどちらかに陣営を定めれば、必ず再び戦乱を呼ぶ────先の大戦の様な、相手を滅ぼすまで止まらない争いをな」

 

 カガリの言葉に、ユウナは怪訝な表情を見せた。

 カガリが告げるそれは、疑念ではなく確信。

 自らも戦場に出て戦い、人類の持つ愚かさを目の当たりにしたからこそわかる未来。

 

 オーブが陣営を定めれば、地球とプラントのパワーバランスが崩れる。

 そうなれば後は止まる事は無いだろう。

 Nジャマーキャンセラーを手に入れた連合が嬉々として核ミサイルを撃った様に。

 核ミサイルを撃たれたプラントが躊躇せずジェネシスを撃った様に。

 オーブの力は既に、世界の行末を左右してしまう程に大きいのだ。

 

「我が国の力は中立故の力だ。戦火に飲み込まれない様に国を守る力だ────決して、誰かを討ち滅ぼす力では無い」

「代表、理想論も大概に……そんな事を言って、嘗てのように大西洋連邦に攻め込まれたらどう責任を取るおつもりですか。被害がどれ程出るか、御理解しておいでですか?」

 

 ウナトの言葉にカガリは僅か……自身が昂るのを感じた。

 責任。理解。

 なるほど確かに。それは代表として正しく背負うべき事だろう。

 なれば、成すべき事を成す。

 それが父からオーブを託された、カガリ・ユラ・アスハの矜持であった。

 

「その時が来たのならば、私自らも国防の場に立ち責を果たそう。兄より授かった力でオーブを護る盾となり、迫り来る災厄の全てから国を守ると誓おう」

「代表、それは!?」

 

 驚く顔を見せるウナトを尻目に、カガリは視線鋭く閣議の場を見回した。

 彼女を見る目は対称的であった。

 不安と驚きに揺れる文官達と、熱意と昂揚に揺り動かされる武官達。

 

「ウナト・エマ。先程貴様はどれ程の被害……そう言ったな? つまりは大西洋連邦が侵攻してきたとして、国防軍は当てにならないと。そういう認識で居るということか?」

「い、いえ……そこまではっきりとは……」

 

 しどろもどろとなりながらも、ウナト・エマは一つの事実を悟った。

 

 オーブの代表となって、未熟ながらも政治家としての顔が板についてきたカガリ。

 嘗てはウズミとのやりとりから家出紛いで飛び出して、1人ヘリオポリスへ向かったりと、お転婆という言葉すら足りなかった。

 そんな彼女だが国家の代表となって大人になった──成長して落ち着きをもったのだと、ユウナやウナトは総評していた。

 

 が、それは大きな間違いであったと気付かされる。

 

 ギラギラと熱を持った瞳。

 武官達を惹きつけ、文官達が気圧されるその気配は戦士のもの。

 今は亡きウズミは持ち得ず、カガリだけ持つ気概であり違い。

 

 

「就任演説で私は言った……我が国は永世中立。陣営を定める事はない。そう決めたからこそ、今のオーブがある。

 世界を二分しない為にも大西洋連邦との同盟は結ぶ事はできない。仮にこれで大西洋連邦が侵攻してくると言うのなら────国を焼く事なく、私が全てを護り抜いて見せる」

 

 

 形を潜めていただけで、今も昔もカガリ・ユラ・アスハは武闘派なのだ。

 

 




イチャイチャさせるのは簡単なんだけど、代わりに政治の話は難しすぎる。

安易な決定に見えるかなとも思うけど、でもやっぱりタケルから色々受け継いでる事もあって、カガリはとっても武闘派。
もちろん国の事をしっかり考えた上で、そうなったなら全力でやってやるって血が騒いでる感じです。

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