オノゴロにある国防本部は現在、領海端で開かれた防衛戦の監視に当たっていた。
戦況は滞りなく優勢。
味方の損害少なく、敵の被害は著しい。
緊張感はありつつも、悲壮や不安と言った気配は皆無であった。
「やぁ、諸君。状況はどうかな?」
そこへ、どこか気の抜けた声音が飛び込んでくる。
国防本部においては場違いな政府高官のスーツを身に纏い、気障な笑みを浮かべながら入室してきたのは、宰相ウナトの息子ユウナ・ロマ・セイランであった。
「ユウナ様? 何故こちらに?」
「おいおい、僕の大事な姫君が前線で戦っているんだよ? 僕が見ないでどうするのさ」
「しかし、ここはユウナ様が来るべきところでは……」
「そうは言ってもね、カガリが一時的とはいえ国元を離れている今、留守の間の一切を取り仕切っているのは宰相である父ウナトだ。そして、僕は父の命でここに来たという事さ」
「ウナト様が……一体どのようなご命令で?」
「残存艦隊はまだ残っているね?」
国政を取り仕切る者が軍事に口を出す。
戦線における話であれば愚かな行いだが、政治的意味合いを持つのなら話は別。
国防軍としても指揮権限が行政府に在る以上、疑ってばかりは居られない。
ユウナの質問に、担当した者は口を開いていった。
「それは、待機中の護衛艦群がまだ居りますが……」
「なら直ぐに出港準備を。国外退去を命じられたザフト艦の背後に展開するんだ」
「な、何故です? その様な事、カガリ様は一言も」
「必要なんだよ。今カガリはオーブの中立を守る為に戦っている……大西洋連邦と真っ直ぐ相対してね。
その意思を汲み取るのなら、ザフト艦に対しても同様の対応をしなければならない。既に連合艦隊はザフト艦の正面に展開しているはずだ。
あのザフト艦が撃たれてノコノコとこちらに逃げ帰って来られたら、カガリの頑張りがパァじゃないか。あれはもう、我が国に入れるわけにはいかないんだからね」
「し、しかし……」
代表であるカガリが丁重にもてなし見送ったミネルバ。その背後への護衛艦群の展開は、ミネルバとカガリへの裏切りに思えて、彼には躊躇する気配が過った。
「早くしたまえ。これは父の……行政府からの命令だと言ったはずだよ」
だがしかし、それが命令だと言われればそれまでだ。
それを拒否する権限は彼には無い。
ユウナの視線と有無を言わさぬ声音に、担当したその場の指揮官は疑念を呑み下した。
「──りょ、了解しました」
敬礼を1つ返して、国防本部は再び慌ただしく動き始める。
そんな場に似つかわしくない笑みを浮かべながら、ユウナは戦域情報を見つめた。
「ふっ、お膳立てはこのくらいしかできないが、まぁ十分かな。後はあちら次第だ……」
情報は流した。
ミネルバが出港するタイミング。進路。それらは大西洋連邦に筒抜けである。
最悪の想定として、仮にここでカガリ率いる国防軍が敗退した時は、それと時を同じくしてミネルバを背後から撃ち大西洋連邦との交渉のカードとする。
カガリと国防軍が勝利したのなら、護衛艦群は素直にミネルバを見送り対外的な中立の姿勢をより強固なものとする。
ユウナとしてはここでカガリが敗北を喫してくれた方が色々と御し易くなるが、勝利してくれても問題は無かった。
どちらに転んでも、これはカガリの為になるのだから。
動き出す国防軍を見ながら、ユウナは静かに笑みを深めるのだった。
国外退去を命じられたミネルバは、防衛に出た国防軍の出立と時を同じくしてオノゴロから別方面へと出航していた。
向かう先はカーペンタリア。
しかし、その道中が安穏としたものにはならない予感を、ひしひしと感じていた。
「オーブ軍、戦闘を開始した模様です」
バートからの報告に、ミネルバ艦長タリア・グラディスは表情を険しくさせる。
ミネルバも、既に事態はコンディションイエロー。
カガリから国外退去の要請と共に、示された可能性────連合艦隊がミネルバを待ち伏せているかもしれない。
警戒は必須であった。
「索敵厳に。パイロット達は?」
「ブリーフィングルームにて待機中。機体も、装備を用意すればいつでも」
万端という様子なメイリンの報告にタリアは小さく頷いた。
のんびりとオーブで休みを取った割に、気の緩みは全くない。それはクルー全員が同じであった。
突然のプラント侵攻と核攻撃という事実が、不謹慎だが良い火付け役となってくれたようであった。
「アーサー、艦載砲の準備は?」
「抜かりないです艦長! 全門いつでも動かせます!」
「オーブ領海を離脱──艦長、索敵に感! 光学映像でます!」
バートの報告に、一挙に緊張感が高まる。
タリアが視線を向ける先には案の定……連合艦隊が待ち受けていた。
「ステングラー級4、ダニロフ級8、その他10隻程の中小艦艇を確認。本艦前方左右に展開しています!」
「後方、領海線上にオーブ艦隊が展開。砲塔旋回、本艦に向けられています!」
そして同時に、ミネルバの索敵は更なる艦影を捉える。
後方に居並ぶはオーブ護衛艦群。
そしてそこには、明確な攻撃の意志を感じる動きがあった。
「えぇえ! オーブがそんな、何で!」
「当然でしょう。オーブは中立……それを理由に大西洋連邦と火蓋を切った以上、私達だってオーブからすればもう大西洋連邦と同じ存在よ」
驚きを見せるアーサーに、タリアは窘めるように言った。
尤も、出立前のカガリの様子を見れば、ここまで露骨にミネルバを締め出す様な動きをするとは思えなかったが、現実として起きている以上、彼女が言った理由による動きで在ろう。
疑問は多少残る事態ではあるが、それに戸惑ってもいられない。
「でも、ここまでは想定内……コンディションレッド発令! ブリッジ遮蔽、対艦、対MS戦闘用意!」
眼前に並ぶのは、とても一隻の艦を落とすには不釣り合いな大軍勢なのだから。
『コンデションレッド発令! パイロットは搭乗機にて待機。MS部隊は順次発進を願います!』
メイリンの艦内警報に、シン、ヤヨイ、レイ、ルナマリアのパイロット組は即座に動き出す。
「最終チェック急げ!」
整備班をまとめるマッド・エイブスの声と共に、格納庫も一斉に慌ただしくなった。
『艦長、タリア・グラディスよりミネルバ全クルーへ。
現在本艦の前面には空母4隻を含む地球軍艦隊が展開。そして後方には、自国の領海警護と思われるオーブ艦隊が並んでいる』
「空母4隻!?」
「後ろにはオーブだって!」
「シン、ルナマリア。驚いている暇は有りません、急いでください!」
タリアから齎される情報に、驚きを隠せない2人。そこをヤヨイがルナマリアの、レイがシンの手を引き格納庫へと促した。
『地球軍は本艦の出港を予期して、カーペンタリアへと向かう進路に網を張っていたのだと思われます。そして、オーブは後方のドアを閉め退路を塞いでいる。
我々には前方の地球軍艦隊を突破するよりほかに、活路は無い。これより開始される戦闘はかつてないほどに厳しいものになると思われるが、本艦は何としてもこの海域を突破しなければなりません。
このミネルバクルーとしての誇りを持ち、最後まで諦めない各員の奮闘を期待する』
想定はしていた、と言ってもそれは予期していただけ。不意を打たれていないだけである。
数にものを言わせる地球軍の物量はやはり凶悪につき、彼我の戦力差は絶望を思わせるには十分な数であった。
それらを振り払う様に、タリアは艦内に激の声を響かせる。
行くしかない。進むしかない。
これより先、逃げる選択肢は用意されていないのだから。
『カタパルト正常。針路クリアー、コアスプレンダー発進、どうぞ!』
「シン・アスカ──コアスプレンダー、行きます!」
『続いてセイバー発進、どうぞ!』
「ヤヨイ・キサラギ──セイバー、出撃します!」
敵艦ひしめく海原へと、インパルスとセイバーが飛び立つ。
同時、ミネルバは艦載砲をフル稼働。
戦端は開かれ、その場は一挙に苛烈な戦場へと化す。
ミネルバの決死の脱出劇が始まった。
幾つの艦艇を屠っただろうか。
シロガネを駆り、アスランは僅かに息を吐いた。
戦局は優勢。数で言う所の戦力は五分にまで達した。
ライトニング隊が初手で敵陣営をかき乱したお陰で、後方からの主力部隊と艦隊からの援護射撃が十分に機能し、敵前衛艦隊は壊滅的な被害である。
これだけでも十分だろう。
俄かにアスランは、もう撤退しろと胸の内で声を挙げた。
これ以上は無意味だ。
ただでさえ数頼みな連合がこうまで数を減らしては。彼我の戦力差に拍車がかかるだけである。
カガリにそれを言い含めようと、アスランは通信機に手を伸ばそうとした。
「っ!?」
瞬間、アスランは悪寒を感じ取ってシロガネを翻させた。その直後、シロガネが居た場所を巨大な閃光が駆け抜ける。
「この攻撃、戦艦のものじゃ────新手か!」
視線を向けるその先に、それは居た。
深緑のカラーリングに、巨大な4つのクローを備えた、どこかカニを思わせる機体。
YMAF-X6BD、機体名ザムザザー。
地球連合が新たに開発した大型のMAである。
「MAだと……ライトニング各機、敵新型MAを確認、警戒しろ──キラ!」
「了解!」
アスランの呼びかけに意図を組んだキラは、フリーダムで全兵装をオープン。
フルバーストで、現れたザムザザーを狙った。
敵機の性能がどれ程か未知数な以上、いきなりの接近戦は危険である。
小手調べの一撃で落とせるようであれば警戒の必要は無いし、落とせないのであるなら──
「──無傷、か」
それは即ち、警戒して対処しなければならない敵機であるとわかる。
ザムザザーはフリーダムのフルバーストに対して、アカツキが備える光波防御帯とは別種の光の盾を展開。
その砲撃の全てをいともたやすく弾いて見せた。
陽電子リフレクターシールド“シュナイドシュッツSX1021”。
ザムザザー上部の突起より発生される強固な電磁シールドであり、実弾やビーム兵装を問わずあらゆる砲撃を無力化する。
元はアカツキ同様にアルテミスの傘から着想を得ており、MA故の高出力なシールドはアカツキのアメノイワトと比較しても一線を画す防御能力を持つ。
そして、そんな強固なシールドを備えるザムザザーが、アスランの眼前には何機も居並んでいた。
「ライトニング各機。敵MAに射撃兵装は通用しない。先程の攻撃からも相当な火力を有しているだろう。こちらの被害が増える前に、接近してあれらを叩き落す──良いな!」
「うん、わかった!」
「了解!」
「吶喊します!」
「了解です!」
通信越しに聞こえる声は、応の姿勢を纏っていた。
危険な敵機であることは明らか。迅速な対処をしなくては、直ぐに国防軍に被害が出るだろう。
即座に、キラが駆るフリーダムは再び牽制の射撃をお見舞いする。
しかしそれは一機に対してではなく、居並ぶ複数のザムザザーに対して。
勿論通用するはずが無い事は読めている。
想定通り、ザムザザーは機体上部のシールド発生装置を見せつけるように大きく前傾姿勢を見せてその砲火の全てを防ぎ切った。
だがそれで十分。
閃光は即座に飛来する。
吶喊したのはシロガネとマユラが駆るカゼキリ。
シールドで覆えない機体下部からの奇襲である。
だがここで、ザムザザーのパイロットは脅威の反応を見せて2人の奇襲に追従。
巨大なクローがシロガネとカゼキリに迫った。
「何っ!?」
「早い!?」
寸でのところで2人はクローの攻撃範囲より離脱。
そんな両機を見据えて、ザムザザーに乗り込むパイロット“達”は俄かにほくそ笑んだ。
「ふっ、虎の子のMAだぜ、そうやすやすとやれるとは思わんことだ!」
意気も高々に吠えるのは、ザムザザーのパイロット達を取り纏める、言わば機長である。
そして彼を囲う様に、大型MAに似つかわしいその操縦エリアには5人のパイロット達が並ぶ。
そう、ザムザザーは大型MAの特製を活かし6人もの人間によるオペレートを必要とした、簡易的な戦艦に近い操縦系統を持つMAであった。
機体制御担当に1人、4本の各脚部に集中している火器管制にそれぞれ4人。
そして彼等への指示を下す機長が1人の6人体制。
複座なんてものでは無いそれは、しかしナチュラルでありパイロットとしてはコーディネーターに劣る地球軍からすれば画期的な方策と言える。
技術で劣り、能力で劣る地球軍では、同じMSの土俵に立っていては勝ち目など無い。
数一辺倒で覆すやり方は、まとめて屠るジェネシスによって破られた。
終戦後の連合も、戦力の質にこだわらざるを得なかったのである。
だが、嘗ての様にブーステッドマンやエクステンデッドといった、強力な兵士の作成に注力しても、それで兵士の数を賄うのは非現実的過ぎる。
目下の課題としては、現状の人員体制のまま、どのように戦力の質を上げるかであった。
そこで台頭してきたのが、大型MAとチームオペレートによる操縦の簡略化である。
複雑な兵器の制御を、1人にやらせるからコーディネーターに敵わないのだ。
であるなら、複数人で分担して操縦を簡略化すれば良い。
出来る限り作業の細分化をして、性能を突き詰めた大型MAへと乗せる。
操縦者に高い技量は必要なくなり、多少の覚えがあれば誰でもできる様な操縦システムへと生まれ変わった。
その分、チームとしての練度は必要だろうが、単に能力としての技量を向上させるよりも、パイロット同士の連携を向上させる方が簡単だ。
共に過ごし、共に訓練をしていけば、兵士同士の信頼や連携は育まれる。
必死に技量を向上させるよりもはるかに手っ取り早い。
人口に……兵士の数には困らない連合だからこそ出てくる戦術であった。
僅かに、オーブ軍の戦線が押され始めた。
突然現れたザムザザーの性能に優勢だったオーブ軍の気勢が削がれていた。
「くっ、まずいよアスラン……あれは」
「わかっている。キラ、もう一度牽制を頼む──俺が仕留める」
「アスラン、でも」
「大丈夫だ。この程度、アイツならすぐに一人で仕留められる」
強敵ではあるが万能ではない。
大型であればあるほど、懐に潜り込まれれば身動きが取れなくなるのは常だ。
増してやシロガネの運動性は他のMSの比較にはならない。
接近し、掻い潜り、全てを捌いて討ち取る。
アスランは、その決意と気概を見せていた。
「──わかったよ、アスラン」
アスランのその気配に、キラも了承をみせる。
即座にフリーダムの砲を展開。
次いで放たれた光条に併せて、アスランは吶喊した。
「うおおお!!」
気合いと共に、シロガネの速力でザムザザーの直下へと回り込む。
無論、ザムザザーはシールドを展開したままこれに追従する様に、脚部をシロガネへと向けて巨大な砲口を露わにした。
M534複列位相エネルギー砲“ガムザートフ”が一斉に放たれる。
鏡面装甲ミカガミがあれば破壊は免れるであろうが、その威力に機体は大きく押し返されるだろう。
受けることはできない巨大な閃光を、しかしシロガネは潜り抜ける。
──接近。
ガムザートフと入れ替わる形で展開されるクローがシロガネを捉えようと伸ばされた。
それはアスランは2本のビャクヤで切り捌く。
全てを掻い潜り、都度切り伏せ、そうしてようやくザムザザーの懐へと潜り込んだ。
「オーブを、嘗めるな!」
展開される背部のプラズマ収束砲キョクヤによって、ザムザザーから閃光が立ち昇った。
機体の真下から綺麗に撃ち抜かれたザムザザーは沈黙と同時に落下し、爆散していく。
その光景に、押されかけていた国防軍が湧いた。
「ライトニング1より国防軍各機へ。
敵MAは3機以上の編隊で仕留めに掛かれ。4脚を全て引きつけて機体下方から攻撃を加えろ!」
押し込まれかけていた気勢を取り戻す強い声音であった。
今のアスランは、シロガネを駆るタケル・アマノ────その機体が見せる戦いに。齎される声には信頼が宿る。
「了解!」
応じる声は数多となる。
タケルがモルゲンレーテに用意したシミュレータールームのおかげで、オーブ国防軍の練度は高い。
それは個人のみならず、連携においてもだ。
テストパイロットである彼女達が3人小隊を組んでいる事もあり、小隊編成での戦闘データは十二分にある。
それらを元に訓練してきた国防軍が、戦術的な連携を取れぬわけもない。
強敵との戦いであれば、仮想フリーダムや仮想ジャスティスのシミュレーションで、彼等は散々に慣らされて来ている。
「アマギ一尉、自分達が引き付けます」
「仕留めてください!」
アマギ小隊の2名が吶喊。
合わせる様にアマギも射撃でシールドを展開させて注意を逸らすと、2機のカゼキリがザムザザーの下方を取った。
「その図体じゃ狙いをつけるのだって遅いだろう!」
「くらえ!」
両機がカゼキリに装備していたのは精度高いビームスナイパー。
立て続けの2射で4脚を潰す。
ザムザザーはその操縦システムの仕様上、多数の火器を備えながらも、そのほとんどがクロー部分に集中している。
操縦の簡易化に合わせて、火器の配置を集中させたのだ。
それが、仇となる。
「良くやった。仕留めさせてもらう!」
4脚を潰されて多数の火器を使用不能とされた今、接近してくるアマギ機へ成す術はない。
「落ちろ!! l
接近して機体直下からビームサーベルを叩き込む。
巨体故両断されることはないものの、操縦エリアを見事に断たれザムザザーは沈黙した。
「ババ小隊、続くぞ!」
「イケヤ小隊、吶喊!」
「ニシザワ隊、カガリ様に勇姿を見せろ!」
アマギ小隊の奮闘に触発される様に、国防軍のカゼキリが躍動していく。
各小隊が隊長を中心に次々とザムザザーに掛かっていくのは、正に国防軍が見せる勇姿であった。
次々と落とされていくザムザザー。
要領を得たキラとアスランは単独で撃墜。アサギ達もその鍛え抜かれた練度のままに次々と屠っていく。
各小隊の奮起もあり、一時は押されかけた気配を払拭していた。
そんな戦況を、後方の連合艦隊旗艦で1人の男が見つめる。
その口元は軽い孤を描いており、幾分か上機嫌な様子が伺えた。
「うーん、今回はこれまでにしましょうか。ザムザザーの運用試験としては十分でしょう。老人達への手土産としても、ね……」
「では?」
「えぇ、信号弾を。撤退です」
「了解しました」
すぐさま、連合艦隊からは信号弾が上がった。
終始優勢であったオーブ。
最後まで一矢を報いる事なく戦力をただ失っただけの大西洋連邦。
潜められた思惑が露わとなることはなく、第三次オーブ防衛戦はオーブ国防軍の完封という形で幕を下ろした。
世界に燻る、悪意の火種を残したまま……
戦う意志ーーそれは何と、誰と。
蠢く悪意に振り回されながら、戦士達は戦場を駆ける。
生死の境を見たその瞬間、運命に導かれる様に
彼らは目醒めの時を迎える。
次回、機動戦士ガンダムSEED DESTINY
『覚醒』
絶望の壁、打ち砕け、インパルス!