機動戦士ガンダムSEED カガリの兄様奮闘記   作:水玉模様

273 / 330
PHASE-102 分水嶺

 

 

 

 ファクトリーに激震走る。

 

 哨戒に出ていたハーケン隊からの入電で、接近してくるザフト艦を確認。それがミネルバだと報告が挙がり、ファクトリー内には一挙に緊張が走った。

 

 現在ファクトリーは岩塊で偽装工作したエターナルとアークエンジェルを引き連れているが、オーブでの声明の為に地球に降りたキラとアスランは今も地上にいる。

 緊急の連絡を飛ばしたところで直ぐに宇宙へ上がって来れるわけもない。

 となれば、出撃できるMSはサヤのシンゲツにネオのシロガネ。そしてハーケン隊とアークエンジェルに積まれてきたアイシャ用のストライクルージュ・オオトリ装備のみだ。

 ミネルバを相手取るには、明らかに不足である。

 

 

「ちぃ、エターナルは発進準備を急げ! ラミアス、そっちはどうだ!」

『300秒以内に発進シークエンスを終えます。出航後は距離を取ってから偽装を排除し、あちらの目を引きつけるつもりです』

「了解だ。ならばこちらは偽装のままファクトリーを離れて微速で側面に回り込む。精一杯引き付けてくれよ!」

『えぇ、任せて下さい』

 

 発進シークエンスを進めながら僅かなやり取りの間で戦術方針を定めたバルトフェルドとマリューは、回線を開いたまま艦橋内に次々と指示を飛ばしていった。

 

 その最中、格納庫でも発進準備に追われる暗夜と白銀のMSが2機。

 

「マードックさん、準備の程は如何ですか!」

「おぅ、アマノの嬢ちゃん! 安心しな、ばっちりだぜ!」

「流石です!」 

 

 パイロットスーツに着替えたサヤはコクピット付近で出迎えるマードックの報告に喜色を浮かべた。

 シンゲツの調整と併せてマードックに依頼していた改造が、確りとなされたと言う報告である。

 開発者の性癖(こだわり)で腰に据えられていた長刀型実体剣オハバリのラックポジションを、機動戦で邪魔にならない背部右肩口へと変更していた。

 

 シンゲツへと乗り込んだ、サヤはシステムを起動しつつ通信を繋いだ。

 

「ロアノーク大佐、準備は!」

『こっちもすぐ出られる。ビャクライユニットも接続済みだ』

「それは重畳────ラミアス艦長! シンゲツ、シロガネは直ぐにでも出撃できます!」

『わかりました。両機はアークエンジェル出航後緊急発進。ポイントB-1を経由して敵艦の索敵範囲に入って下さい────相手はミネルバよ。サヤちゃん、大丈夫ね?』

 

 元軍人らしい険しい声音から一転。母の様な、姉の様な優しい声音でマリューは問いかけた。

 一度は命を預け厳しい戦果を共に潜り抜けて来た者達と、正面切って戦えるか……マリューはこの状況に一抹の不安を過らせていた。

 しかし、サヤ・アマノは毅然とした表情でそれに答える。

 

「ラミアス艦長、甘く見ないで下さいませ。父の教えはサヤの内に根付いております。オーブを守る為にもここで我々が討たれるわけにはいきません。

 その為ならば、サヤも全身全霊でミネルバと相対しましょう」

 

 力強い返答に、マリューは僅か呆気にとられる。

 タケルを見て、またタケルに対するサヤのこれまでを見て来て、彼女もまた身内に対する想いの強い子だと言うのがマリューの評価であった。

 しかし、今目の前に見る幼さを残した少女の本質は違う。

 鬼才ユウキ・アマノが手塩にかけて育てた生粋の軍人である。タケルが関わる事を除けば、彼女は厳格な父によって仕立て上げられた軍人の気質を確実に備えた少女なのだ。

 煌々と輝く黒曜の瞳は、オーブ戦役の折にマリューも目にしたユウキ・アマノの面影を良く残すものであった。

 

『──頼りにさせてもらうわ、サヤちゃん』

「委細承知です」

『おいおい、俺の事は頼りにしてくれないのかい?』

『勿論、貴方も頼りにしていますよ、ロアノーク大佐』

『おぅ、取ってつけた様なのでも不思議とアンタに言われりゃやる気が出てくるもんだな。任せときな』

 

 歴戦の英雄艦アークエンジェルの艦長、マリュー・ラミアスからの激励に2人は意気を上げていく。

 そうこうしている内にアークエンジェルは出航し、ミリアリアによってMSの発進シークエンスも完了した。

 

 両舷のハッチが開かれれば、戦場はもう目の前であった。

 

 

『シンゲツ、シロガネ、発進どうぞ』

「サヤ・アマノ────シンゲツ、参ります!」

「ネオ・ロアノーク────シロガネ、行くぞ!」

 

 

 カタパルトより飛び出して、暗夜と白銀は宇宙に舞う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同じ頃。

 

 ミネルバ艦内でも緊急事態を告げるアラートが鳴った。

 索敵を担当していたアビーが、2つの熱源体の急速な動きを確認。詳細な観測の結果これをMSと断定しコンディションレッドが発令される。

 

 

『コンディションレッド発令。パイロットは搭乗機にて待機してください』

 

 

 繰り返されるアビーのアナウンスを聞きながら、パイロット達は己の機体へと乗り込んだ。

 

「艦長、状況は!」

 

 開口一番。シンは艦橋に居るタリアへと通信を繋いだ。

 それは他パイロット達も同様で、レイにルナマリア。そしてタケルとユリスも艦橋からの通信に耳を傾ける。

 

「現在MSと思われる熱源が2つ接近中よ。数から考えても当たりでしょうね……」

 

 当たり……それはつまり目的としていたアークエンジェルとエターナルの事だろう。

 ロゴスの残党であればもっと数が多いだろうし。海賊の類であればこのような迅速な動きで対応はしてこない。接近中の熱源の速さからしてもその性能の高さは十分に伺える。

 此度の戦火で名を馳せたミネルバを前にして向かい来る者など、この世界でもはや限られているのだ。

 

「シン、レイ、ルナマリアでまずは迎撃に当たってもらいます。確認されている熱源は2つ。これが陽動の可能性は捨てきれないわ。コンクルーダーズは待機を」

『は? えっ、ちょっと待ってよ艦長さん。兄さんはともかく私まで待機?』

『黙っていろユリス────グラディス艦長、当たりだと言うのなら母艦2隻と、併せて拠点がある事でしょう。MSはシンとレイに任せてルナマリアには哨戒を。別動隊による奇襲の可能性もそれで潰すべきです』

「──そうね。ルナマリア行けるかしら?」

『了解です。それならフォースシルエットで出ます』

「頼むわ」

「艦長、光学映像が出ます!」

 

 通信中にタリアにバート・ハイムからの報告が上がる。

 艦橋モニターと各々の機体へと共有されて、それは映し出された。

 

「機影照合────ダイダロスで確認されたアークエンジェル搭載機、シンゲツ及びシロガネと断定!」

 

 明確に、当たりと判断できる根拠であった。

 特徴的な鏡面装甲は暗い宇宙の中で良く目立つ。オーブ製ハイエンド機の姿に皆が緊張を走らせる。

 

「艦長、距離3000の位置で大型の艦影────アークエンジェルです!」

「やはり……アビー、全周波で回線を回して頂戴」

「はい」

 

 次いで来るアビーからの報告に指示を下し、タリアは艦長席の通信機を手に取った。

 

 

「こちらはザフト軍ミネルバ艦長、タリア・グラディスです────アークエンジェル、聞こえるかしら?」

 

 

 投げられた声に、僅かな沈黙が過る。

 接近中のシンゲツとシロガネも動きを止め、発進準備を進めていたミネルバのパイロット達も固唾をのんで通信回線から聞こえて来るであろう声に耳を澄ました。

 

 

『こちらはアークエンジェル。艦長のマリュー・ラミアスです』

 

 

 応答の声と共にミネルバ艦橋へと映し出されるマリューの姿に、タリアは目を細め表情へ険しさを増した。

 

 ユニウスセブン、ベルリン、そしてダイダロス。何度もミネルバと並んで戦った英雄艦アークエンジェル。

 しかし、オーブでの戦いで彼等の陣営がそこに属している事は明らかである。また、デスティニープランに対するオーブの姿勢も同様に明らかだ。

 

 オーブは、こちら(プラント)側ではない。

 

 ジブリールを匿ったオーブへの侵攻。復帰したカガリからの提案に対して、頑なとなったデュランダルの対応。

 既にプラントにとってオーブは友好国では無く、それはオーブにとっても同様。ダイダロスでの共闘はあくまで利害の一致に過ぎない。

 

 故に、今この時は敵対勢力であった。

 デスティニープラン遂行の為にプラントの安全を確保しなければならない。その大義の下、宇宙に潜むプラント以外の軍事戦力を排除する必要がある。

 

 例えオーブで在ろうとも、突然プラントに攻撃を仕掛けてこないとは限らないのだから。

 

「本艦は現在プラントの安全を確保する為、宇宙に潜む軍事勢力排除の任に就いています。従って、所属を我々プラントと異にする貴艦はその排除対象にあたる────異論は、あるかしら?」

 

 

 傍目からは明らかとは言え、一応は不明勢力。その所属は確認し、明らかとする必要があるだろう。

 討たれたくなければ降れと言う降伏勧告も込めて、タリアは投げかけた。

 

『その認識に相違はありません。本艦は先日、正式にオーブ国防軍への編成が定まりました。名実共に、アークエンジェルはオーブ首長国連邦に所属する戦艦となります』

 

 対するマリューの回答は威風堂々たるものであった。

 2年前……奇しくも同じL4宙域にて、今は傍らに居るナタルにも告げられた降伏勧告。

 脱走艦アークエンジェルを、地球連合が本腰を入れて討伐しに来た局面においても、マリュー・ラミアスは自らの正しさに従い、声強く宣言した。

 

 降伏は無い、と。

 

 世界が2つの色に染められる事を良しとせず。そして今この時は、世界が1つの色に塗り替えられようとすることを良しとせず。

 彼女は再び、毅然と言い放って見せる。

 

「そう……残念だわ」

『そうですね……私達にはきっと、こうならない道があったと言うのに』

 

 

 同じ目的をもって────都合3度、彼等は肩を並べて手を取り合ったのだ。

 地球の危機を共に退け、世界の脅威を共に討ち、プラントの危機を共に救った。戦友と呼ぶには十分なやり取りを、彼等はこれまでにしてきた。

 

 それでも信ずるものが異なる以上、戦火の消えぬ世界で立ち位置は容易に替わっていく。

 

 抗えぬ定めに翻弄された両者は、共に遣る瀬無い気持ちを胸に抱いたまま通信を断ち切ると、それぞれの仲間達へと開戦の合図を挙げた。

 

「デスティニー、レジェンド、インパルス、発進! これよりアークエンジェルを討つ!」

 

『シンゲツ、シロガネ、迎撃開始! 針路二〇、機関最大! ミネルバを迎え撃つ!』

 

 両艦長の激と共に、戦端は遂に開かれた。

 

「イーゲルシュテルン、バリアント起動。ミサイル発射管、全門ウォンバット装填!」

 

「トリスタン、イゾルデ起動! ミサイル発射管1番から6番。ナイトハルト装填!」

 

 互いの艦の副長2人が指示を下していき、その砲火が定まるのは全くの同時。

 

「「てぇー!」」

 

 放たれたミサイルを撃ち落とし、迸る閃光からその巨体をものともせずに身を翻す。

 

 

 

 後に“L4の分岐点”と呼ばれる、歴史に残る戦いの幕開けであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 月面都市コペルニクス。

 

 連合が基地として保有していたエリアからは大きく離れた場所。月面において“嵐の大洋”と呼ばれる巨大なクレーターに建設された自由中立都市である。

 その規模は当然ながらプラントの比ではなく、商業から観光、更には教育や研究機関も存在し、それぞれにまとまっていくつもの都市が繋がることで、巨大な複合都市を形成している。

 

 

 そんなコペルニクスの観光都市区の一角。

 大きなホテルが並ぶ中に見劣りしない豪華な一軒の邸宅にて、ミーア・キャンベルは警備に囲まれながらの生活を強いられていた。

 

 ラクス・クラインの替え玉としての役目を終えた今の彼女は、デュランダルにとって最も公にできない秘密の1つ。その容姿だけで特大の爆弾となるミーアを秘匿するために、デュランダルがコペルニクスに用意した邸宅は周囲を高い塀で囲い、外部からは一切見えない様相であった。

 出入り口はSPが完全に抑えており、ネズミ一匹通さない体勢だ。無論、彼女が自由に出入りできるわけもない。

 自身の重要性を考えればこの警戒体勢は理解できるものの、物々しい警備にミーアは気が休まらず、落ち着くことができなかった。

 

「はぁ……息苦しいわ」

 

 そう言って邸宅に備えられた大きなプールのプールサイドで、ミーアはバカンスチェアに身を横たわらせた。しっかり水着姿なのは言うまでもないが、水着が濡れた形跡はなく彼女は陰鬱な空気をずっと湛えたまま人工の空を見上げるばかりの時間を過ごしていた。

 

「なー、ミーアはプールで遊ばないのかよ?」

 

 飛び込んでくる少年の声に、ミーアは思わず顔を顰めた。

 そんな気になれないからこうしてここに居るのだ。そもそも自分は敷地内とは言え外に出てはしゃぐ気分ではなかったのに、“彼等”が遊びたいと言うので仕方なく外に出てきたにすぎない。

 だと言うのに、そんなミーアの気持ちなど知らんと言わんばかりな無邪気の言葉に、ミーアは苛立ちを隠せなかった。

 

「そんな気分じゃないって言ったでしょ。全く、世界が大きく変わろうとしているって時に呑気なものね」

「そんな事言われてもなぁ。オレ達、出撃の指示がなきゃ基本何にもやる事ないし」

 

 水色の髪の少年、アウル・ニーダが何気なく言った言葉にミーアはハッとして口を噤んだ。

 まるでそれ以外に生き方を知らない…………そんな印象を抱かせる言葉であった。

 

 

 あの日…………自身の役目を失い取り乱してしまったその翌日の事。

 ミーアは懇意であったミゲルとその友人クルース・ラウラからの紹介で、彼等と引き合わされた。連合が秘密裏に生み出していた強化人間、エクステンデッドである彼等と。

 

 端的に言えば、ミゲルとクルースがミーアの為に用意した護衛という事であった。

 ラクス・クラインの替え玉と言う特大の爆弾を抱えた議長にとって、ミーアの存在の露見は絶対にあってはならない。

 だが、今や時の人となったデュランダルの失脚を狙うものなどプラント内外に問わず腐るほどいる事だろう。タケルとミゲルが問い但し、デュランダル自身がミーアをどうこうしないと宣言したところで、どうあっても彼女はどこかからか狙われることになる。

 ただの護衛程度で不足なのは否めない。

 ミーアと比較的同世代で身近に居るのに違和感が無く、その上で護衛戦力としてはプロフェッショナルな彼等は、正にうってつけであった。

 

 スティングは理知的で良いまとめ役であり、護衛として十分な知見を持っていて優秀。アウルは無邪気さこそあるもののよく目が利き、危険性を察知する能力が高い。そしてステラはその感性故か、悪意の気配の敏感だ。

 コペルニクスに来る道中、周囲を固めている護衛の中に悪意ある者が紛れ込んでいたのを看破したのは彼女であった。警戒を露わにしミーアとの間に立ち塞がったステラを見て、スティングとアウルはその意味を理解し、事は発覚した。

 これから世話になる護衛の者達に愛想良くしようとしていた矢先の出来事に、ミーアは漸く自身の置かれている状況を飲み込み始めたのだ。

 

 まだまだ若い身空でありながら護衛としては申し分ない。それぞれに高い能力を備えている彼等にミーアは驚かされた。

 もちろんコーディネーターであれば年若くとも才気煥発な人間はいるものだが、そう言った場合は大抵プラントの上流階級の子息がほとんど。2世代か、あるいは3世代のコーディネーターであり、要するに血統書付きだ。ナチュラルである彼等とは文字通り生まれから違う。

 

 連合が生み出した、戦うための道具であり消耗品であるエクステンデッド。

 彼等を紹介された折ある程度の事情を聞かされ、また先日デュランダルより公表されたロゴスのエクステンデッド研究施設の内容から、ミーアも彼等がどんな人生を歩んできたのかは何となくだが理解していた。

 

 

 故に、サラッと溢されたアウルの言葉には、彼等のこれまでが垣間見える気がして。ミーアは何も言えずに口を閉ざしてしまう。

 

「そんな気まずい顔しなくて良いぜ」

「──スティング」

 

 そんなミーアの表情を見てか、スティングは気にするなと言わんばかりにミーアとテーブルを挟んでの対面に座りった。

 ミーアがプールに入る気が無いとわかったアウルが、再びプールへと戻って無邪気にステラと戯れを再開していくのを流し見ながら、スティングは軽い口調で述べていく。

 

「俺達にとってはそれが自然で当たり前な事だった。それだけだ。あんたが気に病む事じゃねえよ」

「でも…………辛い事ばっかりだったんでしょ?」

「さぁ、どうだろうな。当時の俺達にはそう感じる部分も欠如してたし…………あいつら見てもわかる通り、案外普通だろ? そんな特別な存在じゃねえよ。一応、今はこうしてのんびりさせて貰ってるしな」

「のんびりって…………貴方達一応私の護衛でしょ?」

「こんな辺境の場所まで、わざわざ誰が探しに来るんだよ。周囲はSPが固めてて、屋敷の設備も上等。MSで襲撃でもされない限り、誰もあんたに手なんか出せねえよ」

「じゃ、じゃあ、MSで襲撃されたら……?」

「そん時はどうしようもないから諦めるんだな」

「ちょっとぉ!?」

 

 あっさりと覆される前言にミーアは思わず前のめりになった。

 ただでさえミゲルとも離れて不安なのだ。護衛を任された彼には太鼓判を押して欲しいところであった。

 

「ラクス様────いえ、ミーア様。そろそろ時間です」

 

 ミーアの背後から静かにかけられる声。振り返ればそこには、長身痩躯な金髪の女性。

 ミーアがまだラクスを演じていた頃からマネージャーとしてそばにいたサラである。

 

「あっ、サラ。もうそんな時間? わかったわ。それじゃスティング、先生と応対してるから2人を連れて屋敷に戻ってちょうだい」

「あいよ。すぐ連れていく」

 

 約束の時間────つまり今度はミーアに宛てがわれた役目のことである。

 スティング達3人の治療経過を見る定期検診。それが滞りなく、間違いがなく行われているか。それを見届ける事。

 専門的な事はわからないが、一応は詳しく担当医から経過状況を聞き、後程ミゲル伝いにタケルとユリスの元へと報告されることになっている。

 それが、多分に優秀な彼等を護衛に付けてもらえた事への代価と言うわけだ。

 

「ねぇサラ。待ってる間に少し外の話を聞かせて。ここじゃ何にもわからなくて」

「はい。それではプラント議会の直近の動きですが──」

 

 極自然と交わされるのはそんなやり取り。

 ラクス・クラインと言う大役を担ったミーアはいつのまにかそれが当たり前となっており、そこに売れない歌手であったただの夢追う少女の面影はなかった。

 

 

 

「────あの女、気のせいか?」

 

 

 そんな2人の背中を、スティングは意味深な表情で見送るのであった。

 




この終盤に来て、少しのんびりとした描写もありつつ、次回から本当に大事な戦いが始まる感じ。
どうぞお楽しみに。


感想よろしくおねがいします。

この組み合わせ気持ち良すぎだろ!!

  • タケル&ユリス
  • キラ&アスラン
  • シン&サヤ
  • イザーク&ディアッカ
  • ミゲル&ハイネ
  • タケル&キラ(SEED編より
  • ラウ&ユリス(SEED編より
  • アサギ&マユラ&ジュリ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。