機動戦士ガンダムSEED カガリの兄様奮闘記   作:水玉模様

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PHASE-4 戦いの時

 

 

 

 コロニーヘリオポリス周辺宙域。

 星々を暗黒が包むこの世界で、ザフトの戦艦ヴェサリウスは静止状態のまま待機を続けていた。

 

 そのヴェサリウスの一画、MSハンガーにおいてアスラン・ザラは奪取した連合の新型機“イージス”のOSを調整するべく、忙しなくキーボードを叩いていた。

 マリュー・ラミアスがタケルに告げた通り、ヘリオポリスでアスランがイージスに乗り込んだ時は、とてもまともに動かせる様な状態ではなかった。

 腕の一本動かすだけでもエラーで止まるような、そんな出来であった。

 あらかじめジンのOSを持ち込んでおかなければ、あの場での脱出は困難を極めただろう。

 母艦のヴェサリウスへと戻った今、まともに動くように技師達と調整をしているというわけである。

 

「あっ!?」

 

 不意に上がった声に、アスランはハッとした。

 コクピットの目の前で別の端末を使い機体の調整や整備を行っていた整備士の声だった。

 どうやら誤って、自分の調整で彼らの作業部分にも影響が出たらしい。

 

「すまない、間違えたようだ!」

 

 慌てて謝罪するが、整備士達も気にするなと告げてくれる。

 互いに初めて見る機体だ。間違いも当然あるだろう……気さくに接してくれる彼らにアスランは思わず気持ちを穏やかにする。

 整備士とパイロットであり、関りはよくあるだろうが決して友人のような深い関係ではない。

 それでも、仲間として気軽に接してもらえる事は気が休まる想いだった。

 同期の連中など、下手すれば敵より敵らしい。

 

 そう……敵よりも。

 

 帰還してからと言うもの、何度もよぎるある光景。

 地球軍の士官を仕留めようとナイフ片手に接近した時に近くにいた、細身の少年。

 

「キラ……本当にあそこにお前がいたのか」

 

 言葉を交わしたわけではない。声を聴いたわけでもない。

 だが、互いに互いを認識したようなあの感じ。

 自分を見て驚くあの表情は、見知った顔だったからではないのか? 

 

 だとしたら、なぜあんな場所に彼が……。

 アスランの知る限り、戦いなんかとは無縁の奴だ。

 争いごとは嫌いで、競い合う事が嫌いで、まるで植物の様に穏やかな気質の子どもだった。

 別れてから久しいが、彼が戦争に好んで関わろう等とは想像もできない。

 

「アスラン、OSはどうだ?」

 

 思考に耽っていたアスランを整備士の声が現実に戻した。

 

「あ、あぁ。こっちは終わったよ」

「機体の各部は問題なさそうだし、バッテリーも充電が完了している。

 疲れているだろう? OSも終わったなら休んできな」

「そうだな。後は任せるよ」

「おう」

 

 アスランがコクピットを出ると、確かに少しの疲れを感じた。

 休憩は必要かもしれないが、だがのんびりもしていられない。

 先程、隊長のラウ・ル・クルーゼが機体に損傷を受けて戻ってきたのだ。

 ラウの実力はこの艦の誰もが知っている。

 赤服の同期では最優であったアスランですら、まるで歯が立たない実力者だ。損傷を受けて帰ってくるなどあり得ない事だった。

 

 あの後……アスラン達が新型機を奪取して撤退した後。

 ジンのパイロット“ミゲル・アイマン”と“オノール・クーデンブルグ”は、奪取できなかった新型ともう一機現れた情報にない機体によって、機体を破壊されて撤退してきたらしい。

 その後に隊長のラウまでも損傷を受けて戻ってきたとなれば。

 ヴェサリウスが本国へ戻ることなく現宙域に留まっているのが、この先を物語っていた。

 

 アスランは休憩ではなく、艦橋へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

「このまま捨て置くわけにはいかないだろうな……」

 

 ヴェサリウスの艦橋では、艦長のアデスと戻ったラウ、そして撃墜されたミゲルとオノールが集まっていた。

 

「では隊長。追撃を?」

「当然だろう。今ここで見逃し本国へと帰っては、私はジンを2機潰し1機を損傷させた無能指揮官となる。

 何よりも……」

 

 ラウは、ヴェサリウスの艦橋から覗ける、ヘリオポリスへと視線を投げた。

 

「ここで叩かねば、アレは間違いなく大きな壁となって我々の前に立ち塞がるだろう」

 

 艦橋を重い空気が包んだ。

 ラウの慧眼に疑いを持つものなどいない。彼の戦場を……戦争を見る目は本物だ。

 今まで幾度となく、彼のその慧眼によって救われて来たのだ。

 その彼が、自分たちの大きな壁となる事を断言したのだ。

 次の追撃作戦の重さが知れる。

 

「了解しました。ミゲル、オノールは出撃準備だ! 装備はD兵装を許可する!」

「了解!」

「了解!」

 

 命令を受諾したミゲルとオノールが艦橋を出ていく中、すれ違う様にアスランが入室する。

 

「アスラン、ご苦労だった。最後の一機は逃したが君たちのお陰で大方の目標は達成された」

「お褒め頂きありがとうございます。

 ですが隊長、先程のアデス艦長のご命令は……」

 

 すれ違う2人の気迫。まるでそれは決死の戦いに挑むかの様であった。

 それもそのはずだろう。この戦争、これまでMSを扱う彼らに敵う者は居なかったのだ。

 MAのメビウスや戦艦の数による飽和攻撃で落とされるMSはままあった。だが一対一の戦いにおいて、MSを駆る彼等が負ける事はあり得なかった。

 特にミゲルはエースパイロットとしても名高い。プライドの高いコーディネーターにとって、今回ジンに乗って撃墜され逃げ帰ってきたことは、激情に駆られるに値する事態なのである。

 

「最後の一機と新造艦、これに追撃を掛ける。

 自由に動けないコロニー内にいる間にな」

「それにしても、D兵装なんて。一歩間違えればヘリオポリスが──」

「アスラン──君が言いたいことはよくわかるが我々は大儀で動いている。陣営の勝利の為には目をつむる事が必要な時もあるという事だ」

「し、しかし……なら、せめて自分も!」

「落ち着けアスラン! 出撃しようにも機体がないだろう。それに、オノールとミゲルの気持ちも汲んでやれ」

「勝つにしろ負けるにしろ、折られたプライドを持ち直さなくては、今後の戦いに支障が出る。特にミゲルは、エースパイロットとしての自負があるからな……」

「お前は重要な任務を既にこなしているんだ。少し休んでいろ」

「──了解、しました」

 

 表情には納得できていない事がありありと見えるが、アスランは艦橋を後にしていった。

 

 ──若いな。

 アデスの指示にはっきりと答えられないアスランをラウはそう断じた。

 軍人なら、軍属であるなら、上官の命令は絶対だ。

 普段のアスランの態度を考えても、隊長のラウや艦長のアデスに敬意を持っている事はよくわかる。

 つまりは従うべき上官だと良く理解した上で、自分の気持ちが表に出てきてしまっている。

 優秀なアスランにしては珍しい姿だったが、だからこそ人間味があって悪い印象は抱かなかった。

 アスランは我を見せないきらいがある。吉と出るか凶と出るかはともかく、アスランが自分の意思を押し出してくることは今後の彼の為にも良い変化だと思えた。

 

「アデス、アスランが何か行動を起こした場合は黙認して良い。行動を起こすなら、好きにやらせてみよう」

「はっ? 隊長、一体何を言って」

「まだまだ彼も、兵士になり切る事は出来ないという事だ」

 

 アデスをはじめ艦橋にいるクルーが疑問符を浮かべる中、確信をもってラウはヘリオポリスを見つめた。

 

「さて、新型機同士の戦い。どうなるか見ものだな……」

 

 呟かれた声は小さく、誰に聞かれることもなく溶けていく。

 妙な沈黙が、ヴェサリウスの艦橋を包み込んでいた。

 

 

 

『ミゲル機、オノール機。出撃準備。装備はD兵装──繰り返す』

 

 ヴェサリウス艦内にアナウンスが流れる中、艦内の休憩エリアではヘリオポリスから新型機を奪取してきたクルーゼ隊の精鋭、ザフトレッドの3人がハンガーを見ながらくつろいでいた。

 銀髪の少年“イザーク・ジュール”。褐色肌でくせっ毛の“ディアッカ・エルスマン”。そして緑髪の大人しそうな少年“ニコル・アマルフィ”である。

 

「D兵装ね……要塞の攻略でもさせる気か、クルーゼ隊長は」

「良いのでしょうか? ヘリオポリスは中立のコロニーなのに」

「何が中立だ。それを隠れ蓑に連合の最新機を作っていたんだ。自業自得だよ」

 

 侮蔑の笑みを見せながら、中立を謳うオーブを嘲笑するイザーク。

 ニコルからすれば陣営の話ではなく、戦闘を想定してないコロニーでは、巻き込まれる民間人がいるのではと言った心配であったが、ナチュラル憎しの思考に凝り固まったイザークにはその真意まで読めないようだ。

 

「ん? イザークあれ……」

「何だディアッカ。あれは……」

「イージス? アスラン!?」

 

 覗き見るハンガーからは、ミゲルとオノールのジン、その直後に奪取したばかりの機体イージスが続いていくのが見えた。

 

「何? アスランの奴1人で抜け駆け?」

「何かアスランだけ別命があったのかもしれません」

「ふざけるな! あの野郎、また一人で抜け抜けと!」

 

 一歩先を行かれた事か、それとも自分達だけこれからの戦闘に除け者にされた事か。恐らくは両方だと思うが、アスランをライバル視するイザークにとって先の光景は見過ごせるものでは無かった。

 

 艦橋へ向かうべく肩を怒らせて休憩室を出ようとするイザークを、ディアッカとニコルは慌てて止めるのだった。

 

 

 

 

 

 ヘリオポリス内で出港準備に勤しんでいたアークエンジェルは混乱の途にあった。

 

 アークエンジェルの索敵センサーに感があり。

 Nジャマーによる電波障害が敵機の接近を知らせていた。

 

 艦内を歩いていたマリューは設置された通信端末の呼び出しを受ける。

 

「ラミアス大尉」

「フラガ大尉、この警報は?」

「ザフトの攻撃だ。MS部隊が接近してきている」

「くっ、まだ積み込みが終わっていないのに……」

「この艦の艦長は君だ、指示をくれ!」

「ですが、私より大尉の方が」

「先任の大尉は俺だが、あいにくと艦の事はわからん」

「了解しました。第一戦闘配備に。大尉のメビウスは?」

「タケルが色々と手伝ってくれたが、さすがにまだ出られん」

「ではCICをお願いします」

 

 通信を終えると、マリューは艦橋へ向かって歩き出そうとしてふと足を止めた。

 

「そういえば、キラ君は?」

 

 ストライクは戦力としては当てにしたかった。

 本当なら民間人のキラを乗せるのは問題だらけなので、ムウに乗ってもらうつもりだったが肝心のムゥがこれを拒否。

 MAが専門だし、ストライクのOSを見る限りでは到底彼が扱えるものでは無いそうだ。

 必然、ストライクを当てにするにはキラと話をする必要がある。

 そう思って、彼らがいるはずのこの居住区画へと赴いたというのに、肝心のキラがいなかったのだ。

 周囲を見回す。目的の部屋は直ぐに見つかった。

 彼等が押し込まれた部屋である。

 

「君達、キラ・ヤマト君を知らない? 

 ずっと探しているんだけど見当たらなくて」

 

 問いかけた瞬間、剣呑な空気をマリューは感じ取った。

 

「探して……どうするんですか?」

 

 リーダーと思われる眼鏡の青年、サイ・アーガイルが重苦しく聞いてきた。

 他の子も纏う雰囲気は一緒だ。マリューを、敵視している。

 迂闊な言葉は吐けないと思えた。

 

「ザフトが攻めてきました。ストライクで出撃してもらうために、彼に協力を願い出ます」

 

 軍人として、マリューは包み隠さずはっきりと述べた。

 民間人である少年の協力を得ようとする情けない言葉であるが今の彼等にはまっすぐに相対する必要があると感じた。

 

「──もう、遅いですよ」

「えっと……それはどういう」

「キラなら警報が鳴るよりずっと前から、MSの格納庫です」

「私達を守るのは僕にしかできないから、って」

 

 信じられない言葉であった。

 最初に彼等と会った時の……戦争を忌み嫌う少年の様相からは考えられない。

 

「──その、本当に?」

 

 バカな質問である。

 彼等の雰囲気、そしてここにキラがいない事を考えれば疑う余地などまるでない。

 だが、簡単に信じられる話でもなかった。

 

「本当ですよ!」

「なぁ……お願いだよ艦長さん。アイツ、強がってるだけなんだ。本当は戦いたくなんてないのに、自分にしかできないからって変な使命感に駆られて」

「お願いです、キラを……死なせないでください!」

「出撃するにしたって、後方支援とか、命の危険がない所に……」

 

 サイの声を皮切りに、トールが、ミリアリアが、カズイが。

 大切なコーディネーターの友を心配して懇願していた。

 彼等を助ける為に無理をしようとしている、脆く頼りない少年を救ってほしいと。

 

 “そうやって、コーディネーターと分かれば誰にでも銃を向けるのが貴方達地球連合の正義なのか? ”

 

 “貴方達が戦ってるのはプラントであって“コーディネーター”ではないはずだ! ”

 

 

「(彼女の、言う通りね……戦争を続けていくうちに、私達はこんな当たり前の事を見失っていた……)」

 

 思い起こされる言葉。コーディネーターと分かるや否や銃を向けた行いが、今になっていかに愚かな事かが良く分かった。

 

「絶対に安全、とは言えません。戦場に出る以上は、どうしても命の危機が伴います」

「そんな!?」

「ですが! 貴方達の想いも私は痛い程理解しています────状況が許す限り。最大限危険の少ないように配慮します」

「あぁ──ありがとうございます!!」

 

 お礼など、おかしな話だとマリューは思った。

 分からされたのは、助けられるのはこちらだというのに。

 マリューは一礼して部屋を後にしていく。

 

「感謝する。

 貴方の言葉に……オーブの国民を大切にしてくれる貴方に」

 

 部屋を出たところで不意に声をかけられる。

 そこには、見た目にも少し頭頂部が膨らんでいるカガリ・アマノの姿があった。

 

「カガリさん……いいえ。感謝するのはこちらよ。

 助けられるのは私達なのだから」

「そうか。

 兄様程ではないが、私にも何か手伝えることがあったら言ってくれ。機密があるだろうから雑用くらいしかできないだろうが……できる事はする」

「ありがとう。とりあえず今は、危険だから大人しくしてて。できれば、不安に駆られる彼らの側に……」

「あぁ、了解した。ありがとう、ラミアス艦長」

「じゃあ、私は急がないといけないから」

 

 艦橋へと向かって走り出すマリュー。

 それを見送るカガリは1つ小さく息を吐く。

 第一戦闘配備のアナウンスが流れ、慌ただしさは消えない。

 だが、カガリの心はどこか穏やかだった。

 敬愛する兄が守ると断言したのだ。ならば信じようと思った。

 兄ならば、この艦だけでなくキラが乗るストライクも守ってくれると……

 

 

 

 

 マリューが艦橋へと到着すると同時、発進準備を終えていたアークエンジェルは、戦闘の為に浮上。

 格納庫ではストライクとアストレイが発進準備に追われていた。

 整備班長のコジロー・マードックによって、あちこちに激と指示が飛ぶ。

 

 そんな騒がしさの中、機体に搭乗したキラとタケルはブリーフィングがてら通信をつないでいた。

 

「キラ君、戦ってくれることは正直助かる。でも本当に大丈夫? 君は民間人だ、戦えることはあっても戦う義務は無い」

「大丈夫、です。アマノさんを見て、僕もできる事をするって決めたんです」

 

 どんな心境の変化なのかはわからない。

 ラウ・ル・クルーゼの攻撃を受けて恐慌状態に陥ってた彼を鑑みるに、決して戦う事ができるような気質の少年ではないはずだった。

 それが、こうもやる気を見せているとはどういうことだろうか……強がりにしか見えない気配が、タケルの脳裏に不安をよぎらせる。

 

「そっか……わかった、それならもうどうこう言わない。一緒に戦ってもらうよ、“キラ”」

「あっ、その……よろしく、“タケル”」

「ははっ背中を預けるんだからね、他人行儀じゃいられないからね。

 さて、接近している敵機は3機。内2機はジンだけど、最後の1機は奪取されたイージスが来てる」

 

 アークエンジェルが捉えた光学映像を確認して、キラは心臓を鷲掴みにされたような気持ちになった。

 モニターに映し出されてるのは間違いない。アスラン・ザラが乗っていった機体である。

 来るのか……自分を確認するために。

 

「本来であれば、奪取した新型機をいきなり実戦投入なんて考えられないけど、向こうも出撃する機体に余裕がないのかもしれない。

 とにかく数の上で不利だからアークエンジェルから離れ過ぎないようにね」

「──うん、わかった」

「緊張するのはわかるけど、まずは落ち着いて機体の制御に集中して。最初は艦の上で身を守りながらでいいから」

「大丈夫だよタケル。もう3度目だしある程度は動かし方も理解できてるから」

「無茶だけはしないように、いいね」

「了解」

 

 堅い声ながらもはっきりとした返事を聞いて、ストライクと通信をきったタケルだったが、アストレイに艦橋より通信が入った。

 

「ラミアス大尉? どうしました?」

「貴方には伝えておかなければいけないと思ってね」

「伝えておく?」

「──先程、キラ君の友人達から頼まれました。

 キラ君は自分達を守るために無理をしている。絶対に死なせないで欲しい、と」

 

 すぅ、っと息が胸からせり上がり抜けていった。

 マリューがくれた報告はタケルにとって我が事の様に嬉しかった。

 敬愛する父の……オーブの理念が芽吹いている。

 コーディネーターもナチュラルも関係ないと叫ぶ、妹の声が現実の物になっている気がした。

 

「ありがとうございます。やる気が出ました」

 

 返答を聞くことなく、半ば一方的に通信を切った。

 戦闘を前に、不謹慎な笑みを浮かべている自分を見られたくなかったからだ。

 

 キラが死ねば、彼らはコーディネーターを恨むだろう。

 自分が死ねば、妹も同様だ。

 死ねないし、死なせられない。それはタケルの中で絶対の誓いとなった。

 

「頼むよアストレイ。僕が願った力……今こそ発揮する時だ」

 

 嘗て、幼少の時分の話である。

 まだまだ気弱な子供であった自分は、学校の友人達に虐められては泣いているだけだった。

 そんな自分の代わりに烈火の如く怒り、ボロボロになりながらも虐めっこ共を蹴散らしたのがカガリであった。

 カガリに助けられたその時から、タケルは大切な妹を守れる兄でありたいと願った。

 その為にMS工学を学び、自ら新型機の開発に携わり、今日まで自分を鍛えてきたのだ。

 

 オーブが誇る獅子の息子、飛躍の時である。

 

 

 ソードストライカーを装備したストライクが発進準備に入っていく。

 タケルも、アストレイのビームライフルとシールドを装備してそれに倣った。

 カタパルトへと移動。かけられていく電圧が高くなっていく中、それに反して気持ちは落ち着いて行く。

 

 

 

「キラ・ヤマト。ストライク、行きます」

 

「タケル・アマノ。アストレイ、発進します」

 

 

 ストライクとアストレイが、コロニーの狭い空へと飛び立った。

 

 

 

 




いかがでしたか。

次回はいよいよ初のまともな戦闘

まぁもう書き終わってますが、大変でした。

ご感想是非是非お願いいたします。頂ければまた頑張れますので、ガソリン供給してください

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