にじさんじ異世界決闘録   作:七倉八城

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行き当たりばったりでストーリーを進めているので、皆さんの感想からアドバイスをめちゃくちゃ頂いています。

このライバーを出して欲しい、こんなデッキが合うんじゃないか?など
感想やご指摘、評価お待ちしております。
できればTwitterの方にもフォローしていただけると嬉しいです。


BATTLE.9『凍てつく記憶』

「……で、デュエルした挙句、二人仲良く外で寝てて風邪ひいたと…………このどアホがッ!!」

 

デュエル終了後、加賀美とレンはそのまま外で眠ってしまい風邪を引いてしまった。

風邪を引いた二人は医務室に運ばれ、ベッドに横になっていた。

レイは二人を説教し、看病していたアカリは呆れて苦笑いをしていた。

 

「まぁ、レイ落ち着いて。二人も一日寝てたら治ると思うわ」

「ははは……申し訳ございません」

「…………」

 

額に冷えピタを張った加賀美は平謝りをし、レンはそっぽを向いて布団をかぶった。

 

「はぁー……しゃあないか。二人は大人しく寝ときや。行くで、先生」

「二人とも何かあったら呼んでね」

 

レイとアカリが部屋に出ていくと医務室には静寂に包まれた。

 

「…………」

「…………」

「…………レンさん」

「…………なんだ?」

「せっかくだからここで話してくれませんか? レンさんに何があったのか」

「…………楽しい話ではないぞ」

「構いません。貴方の事を聞かせてください」

 

レンは数秒間、天井を見つめながら呟いた。

 

「あれはインベリアンが侵略して来たころの話だ」

 

 

 

 

 

―――――――――。

 

 

 

 

 

数か月前。

ネオ・ドミノシティにある高台。

レンは一人、柵に寄り掛かりながら黄昏ていた。

 

「…………」

「こんな所にいたのか、レン」

「父さん」

 

レンが振り向くと、そこには白衣を着た中年の男性が立っていた。彼の名前は白神シュウイチ。

レンの父親で研究員をしている。

 

「学校をサボって何をしているんだ?」

「……別に……地球外生命体が侵略しているのに授業を受けているっていうのに違和感があるだけだよ」

「地球外生命体。通称『インベリアン』……確かに北西部の方では侵略が始まっているみたいだが、ここら辺での実害はまだ起きてないからな。皆、対岸での出来事だと思っているんだよ」

 

シュウイチは胸ポケットから煙草を取り出すと、それを咥えライターを取り出した。

 

「父さん……母さんから止められてるでしょ?」

「内緒さ」

 

煙草に火をつけると肺に煙を溜め、そのまま吐き出した。シュウイチが吐いた煙が空に漂う。

 

「レン。お前は優しく強い子だ。困っている人がいたら必ず助けなさい」

「その話……何回も聞いてる」

「それだけ大切なことさ」

 

家族仲睦まじく話している二人。

 

「ここがターゲットがいる街か」

 

二人以外の声が聞こえ、二人は振り向く。そこには青い髪に軍服を着た男が立っていた。男の顔には氷の結晶のような赤い痣、そして額には2本の角が生えていた。

その姿を見た瞬間、シュウイチは青ざめた。

 

「レン……逃げなさい」

「え?」

「良いから早く逃げなさい! このことを遊代さんに!!」

「ここの市民か?」

 

シュウイチの目の前に角の男が急接近した。

一瞬でシュウイチとの距離を詰めたのだ。

 

「早く!」

「くっ……」

 

レンはシュウイチの言う通りに走り去っていった。

 

「やはり……この街に来たか、インベリアン」

「貴様……我々の目的を知っているのか?」

「あぁ、お前らが狙っているターゲットは別で匿っている。ここにはいないさ」

「それを鵜吞みにするとでも?」

 

角の男はシュウイチの胸倉を掴もうとするが、シュウイチはその腕を向かみ角の男を意図も容易く投げ飛ばした。

角の男は空中で回転しながら着地した。

 

「ほぉ、中々の強者だな」

「少々、合気道を齧っているだけさ」

「……戦闘は好まない。やるなら」

 

角の男は顔の赤い痣に触れると、痣が赤く光り出し左腕にデュエルディスクが現れた。

 

「なるほど、デュエルで決めるか……良いだろ。私が勝ったら、この街から引いてもらおうか」

「それは難しい相談だ。これは戦争だ。既に侵略は進んでいる。だが、貴様が勝てば貴様とその家族の安全は保証しよう。その代わり、私が勝ったらターゲットの在処を教えろ」

「仕方ない。それで手を打とう」

 

シュウイチはポケットからキューブのような機械を取り出すと、キューブのような機械がデュエルディスクに変形した。

 

「ところで名前は?」

「ランス。氷獄のランスと呼ばれている」

「ランスか……私の名前は白神シュウイチ」

「シュウイチ……悪いがここで眠ってもらおう」

 

「「デュエル!」」

 

白神シュウイチ LP:4000

 

vs

 

氷獄のランス LP:4000

 

「先攻は頂いても?」

「好きにしろ」

「では、下準備しましょうか。手札から【トレード・イン】を発動! 手札の【ダークストーム・ドラゴン】を捨てて、2枚ドローする。続けて、私は【竜の霊廟】を発動。デッキから【神龍の聖刻印】を墓地に送る。さらに【竜の霊廟】の追加効果でデッキから【輪廻竜サンサーラ】を墓地に送る。……さてと」

「動くか」

「手札から【二重領域(デュアル・フィールド)】を発動!」

 

二重領域

永続魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

○このカードがフィールドに存在する限り、フィールドのデュアルモンスターはもう1度召喚された状態として扱う。

○1ターンに1度、手札を1枚墓地に送ることで、以下の効果から1つ選択して発動できる。

●デッキからレベル5以上のデュアルモンスター1体を手札に加える。

●手札のレベル4以下のデュアルモンスター1体を特殊召喚する。

 

「デュアルモンスターか……珍しいな」

「デュアルモンスターは再召喚することで真の効果を発揮する特殊モンスター。だが、このカードがあれば再召喚せずとも真の力を発揮できる。私は【二重領域】の効果を発動! 手札を1枚墓地に送ることでデッキからレベル5以上のデュアルモンスターを手札に加える。私はデッキから【エヴォルテクター ウォーク】を手札に加える。そして、【デュアル・ナビゲーター】を召喚!」

 

デュアル・ナビゲーター

デュアル/レベル4/風属性/サイキック族/攻1500/守備0

○このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。

○フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。

●1ターンに1度、ライフを500払うことで発動できる。手札または自分フィールド上に表側表示で存在するデュアルモンスター1体を通常召喚する。

 

「【デュアル・ナビゲーター】はデュアルモンスター……本来なら再召喚して、効果を得ることができるが」

「【二重領域】の効果か」

「そうだ! 【二重領域】の効果で【デュアル・ナビゲーター】は効果を発動できる! 私はライフを500支払う」

 

白神シュウイチLP:4000→3500

 

「手札のデュアルモンスターを通常召喚する。私はフィールドの【デュアル・ナビゲーター】をリリースし、手札の【エヴォルテクター ウォーク】をアドバンス召喚する!」

 

エヴォルテクター ウォーク

デュアル/レベル6/炎属性/戦士族/攻2400/守備1000

○このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。

○フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。

●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、「エヴォルテクター ウォーク」以外の自分の墓地の戦士族・炎属性モンスターまたはデュアルモンスター2体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。このカードの発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは0になる。このカード名のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

「【二重領域】の効果により、【エヴォルテクター ウォーク】も効果が使用可能! 【エヴォルテクター ウォーク】の効果発動! 墓地の【デュアル・ナビゲーター】と【炎妖蝶ウィルプス】を特殊召喚する」

 

シュウイチのフィールドに炎を纏った巨斧を持った戦士が現れると、その両隣に炎の蝶と空中を浮遊する少年が現れた。

 

「凄まじい展開力だ」

「いいや、まだ終わったわけでは無いさ。【デュアル・ナビゲーター】の効果はターン1効果ではない」

「なるほど……リリース素材にし、その後、復活させて効果を再利用か」

「【デュアル・ナビゲーター】の効果を発動! ライフを500支払うことで【エチュード・マジシャン】を召喚」

 

白神シュウイチLP:3500→3000

 

エチュード・マジシャン

デュアル/レベル4/光属性/魔法使い族/攻1700/守備1300

○このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。

○フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。

●1ターンに1度、墓地の通常モンスターを2体まで除外することで発動できる。除外したカードと同じ枚数だけデッキからドローする。

 

「【エチュード・マジシャン】の効果発動。墓地の【ダークストーム・ドラゴン】と【神龍の聖刻印】を除外することでカードを2枚ドローする! 私はレベル4の【デュアル・ナビゲーター】と【エチュード・マジシャン】の2体をオーバーレイネットワークに構築! エクシーズ召喚! ランク4【超合魔獣ヒュプントス】!!」

 

超合魔獣ヒュプントス

エクシーズ/ランク4/闇属性/獣族/攻2200/守備1300

レベル4デュアルモンスター×2

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

○このカードがX召喚に成功した時、以下の効果から1つ選択して発動できる。

●デッキからデュアルモンスター1体を墓地に送る。

●墓地のデュアルモンスター1体を特殊召喚する。

○1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。デッキからレベル4以下のデュアルモンスター1体を手札に加える。

 

2体のモンスターが光となり、渦となって一つとなる。

やがて光の渦が輝きを増すと、そこから継ぎ接ぎのような皮膚の獣が現れた。猪の頭、熊の前足、胴と下半身がゴリラ、トカゲの尻尾と歪な姿していた。

 

「【超合魔獣ヒュプントス】の効果発動。デッキから【ギガプラント】を墓地に送る。そして、【超合魔獣ヒュプントス】のもう1つの効果。エクシーズ素材を1つ取り除くことでデッキから【エヴォルテクター エヴェック】を手札に加える。さらにフィールドの【炎妖蝶ウィルプス】の効果発動。このカードをリリースすることで、墓地の【デュアル・ナビゲーター】を特殊召喚」

「これは……」

「気が付いたようだな。【デュアル・ナビゲーター】の効果発動! ライフを500支払い、手札の【エヴォルテクター エヴェック】を特殊召喚!」

 

白神シュウイチLP:3000→2500

 

「そして、【エヴォルテクター エヴェック】の特殊召喚時の効果を発動! 墓地の【炎妖蝶ウィルプス】を特殊召喚する! 特殊召喚された【炎妖蝶ウィルプス】の効果発動。自身をリリースすることで、墓地の【ギガプラント】を特殊召喚! そして、【ギガプラント】の効果発動。墓地の【炎妖蝶ウィルプス】を特殊召喚する。私はレベル4の【エヴォルテクター エヴェック】と【デュアル・ナビゲーター】の2体でオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚! 現れよ、【No.60 刻不知のデュガレス】! 【No.60 刻不知のデュガレス】の効果発動。エクシーズ素材を2つ取り除き、墓地の【エチュード・マジシャン】を特殊召喚する」

 

シュウイチの猛攻が止まらない。次々とモンスターを出しては減らし、出しては減らしを繰り返しアドバンテージを稼いでいく。

 

「私は【No.60 刻不知のデュガレス】と【超合魔獣ヒュプントス】をリンクマーカーにセット。リンク召喚。【プロキシー・F・マジシャン】! 【プロキシー・F・マジシャン】の効果発動! フィールドの【エヴォルテクター ウォーク】と【ギガプラント】で融合! 融合召喚! 【超合魔獣ラプテノス】! 【プロキシー・F・マジシャン】のリンクマーカー先に融合モンスターが融合召喚されたことにより、もう1つの効果を発動! 手札の【化合獣カーボン・クラブ】を特殊召喚! 特殊召喚された【化合獣カーボン・クラブ】の効果発動。デッキから2体目の【ギガプラント】を墓地に送り、さらにデッキから【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】を手札に加える。私はリンク2の【プロキシー・F・マジシャン】と【炎妖蝶ウィルプス】でリンク召喚! リンク3【熾天蝶】。【熾天蝶】の効果でこのカードにカウンターが1つ置かれる。【熾天蝶】の効果発動。カウンターを1つ取り除くことで墓地の【炎妖蝶ウィルプス】を特殊召喚する。さらに私はリンク3の【熾天蝶】と【化合獣カーボン・クラブ】でリンク召喚。リンク4【破械雙王神ライゴウ】!」

「【破械雙王神ライゴウ】だと?」

 

シュウイチの目の前に犬のような巨大な獣が現れた。

 

「【エチュード・マジシャン】の効果発動。墓地の【化合獣カーボン・クラブ】と【エヴォルテクター エヴェック】を除外することで2枚ドロー。そして、【炎妖蝶ウィルプス】の効果発動。自身をリリースすることで、墓地の【ギガプラント】を特殊召喚! そして、【ギガプラント】の効果発動。墓地の【炎妖蝶ウィルプス】を特殊召喚する。再び、【炎妖蝶ウィルプス】の効果発動。このカードをリリースすることで、墓地の【デュアル・ナビゲーター】を特殊召喚する。そして【デュアル・ナビゲーター】の効果を発動。ライフを500支払うことで、【チューンド・マジシャン】を召喚」

 

白神シュウイチLP:2500→2000

 

「私はレベル4の【デュアル・ナビゲーター】と【チューンド・マジシャン】でシンクロ召喚! 現れよ、レベル8【ブラック・ブルドラゴ】! そして、レベル8の【超合魔獣ヒュプントス】と【ブラック・ブルドラゴ】でオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚! ランク8【No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー】」

 

「さらに私は手札から【黙する死者】を発動。墓地の【炎妖蝶ウィルプス】を特殊召喚。【炎妖蝶ウィルプス】の効果発動。このカードをリリースすることで、2体目の【ギガプラント】を特殊召喚。そして、そして、【ギガプラント】の効果発動。墓地の【炎妖蝶ウィルプス】を特殊召喚する。私はレベル6の【ギガプラント】2体でオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚。ランク6【超合魔獣デモルニクス】!」

 

超合魔獣デモルニクス

エクシーズ/ランク6/闇属性/獣族/攻2800/守備2300

レベル6デュアルモンスター×2

このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。

○1ターンに1度、このカードのX素材を2つ取り除いて、墓地のデュアルモンスター2体を対象として発動できる。1体をフィールドに特殊召喚し、もう1体を手札に加える。

 

「【超合魔獣デモルニクス】の効果発動。エクシーズ素材を2つ取り除くことで、墓地の【ギガプラント】を特殊召喚する。そして、【チューンド・マジシャン】を手札に加える。フィールドの【炎妖蝶ウィルプス】の効果発動。墓地の【デュアル・ナビゲーター】を特殊召喚する。そして【デュアル・ナビゲーター】の効果を発動。ライフを500支払うことで、【チューンド・マジシャン】を召喚」

 

白神シュウイチLP:2000→1500

 

「私はレベル4の【デュアル・ナビゲーター】と【チューンド・マジシャン】でシンクロ召喚! レベル8【ヴァレルロード・S・ドラゴン】! 【ヴァレルロード・S・ドラゴン】の効果発動。墓地の【熾天蝶】を装備し、カウンターを3つ置く」

 

ヴァレルロード・S・ドラゴン 攻撃力:3000→4050

 

「【ギガプラント】の効果で墓地の【炎妖蝶ウィルプス】を特殊召喚する。【炎妖蝶ウィルプス】の効果発動。このカードをリリースすることで、墓地の【デュアル・ナビゲーター】を特殊召喚する。そして【デュアル・ナビゲーター】の効果を発動。ライフを500支払うことで、私の切り札を呼び出す!!」

 

白神シュウイチLP:1500→1000

 

「私は【デュアル・ナビゲーター】と【超合魔獣デモルニクス】をリリースし、アドバンス召喚! 降臨せよ、【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】!!」

 

空が暗転し、天から白い閃光が落ちる。

白い閃光から白銀に輝く美しいドラゴンが飛び出してきた。白銀のドラゴンは身体に電気を纏わせながら、天空を舞う。

 

ボルテックス・グローリー・ドラゴン

デュアル/レベル8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守備2500

○このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。

○フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。

●1ターンに1度、自分フィールドのデュアルモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊。

●1ターンに1度、フィールドのモンスターを対象とするモンスター・魔法・罠カードの効果が発動した時、自分フィールド・墓地のデュアルモンスター1体を除外することで発動できる。その発動を無効にし破壊する。

 

「私はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

「なるほど……破壊をトリガーに発動する【破械雙王神ライゴウ】。効果無効の【ヴァレルロード・S・ドラゴン】。魔法無効の【No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー】。効果無効と【破械雙王神ライゴウ】のトリガーになりやすい【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】。そして、【ギガプラント】で後続の確保。敵ながら実に素晴らしい盤面だ」

「へぇ……素直に称賛してくれるのか」

「あぁ……称賛に値するデュエリストだ。だからこそ、敬意を表して貴様を倒す。私のターン、ドロー。手札から【ブリザード・ホール】を発動」

 

ブリザード・ホール

魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

○手札の水属性モンスター1体を墓地に送ることで発動できる。フィールドのモンスターを全て破壊する。

 

「手札の【フローズン・ゴーレム】を墓地に送ることで貴様のモンスターを全て破壊する」

「そうはさせない。【No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー】の効果発動! その効果を無効にし、このカードのエクシーズ素材にする」

「それは織り込み済みだ。墓地に送られた【フローズン・ゴーレム】の効果を発動。【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】にアイスカウンターを置く」

「アイスカウンターか……デュアルモンスターが珍しいって言っていたわりには、そっちも珍しいカードを使うね」

(……しかし、ここはどうするか……正直、【ヴァレルロード・S・ドラゴン】の効果は温存したいし、かと言って【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】の効果を使うまでも……ここは……)

「その効果は通す」

 

【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】の体に氷が纏わりついた。

 

「では、手札の【ブリザード・ワイバーン】の効果を発動する」

「……特殊召喚+サーチ効果か……ここは【ヴァレルロード・S・ドラゴン】の効果を発動! カウンターを1つ取り除くことで、その効果を無効して破壊する!」

「良いだろ。だが、これである程度の行動はとれるようになったわけだ」

「……でも、こっちにはまだ【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】と【破械雙王神ライゴウ】の効果が残っている」

「いいや、貴様は自らの首を絞めたことになる」

「何?」

「貴様の敗因は【フローズン・ゴーレム】の効果を止めなかったことだ。私は手札から【氷の道化師】を召喚」

 

氷の道化師

チューナー/レベル1/水属性/魔法使い族/攻0/守備0

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

○このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。相手フィールドのアイスカウンターが乗ったモンスター1体を選び、そのモンスターのコントロールをエンドフェイズ時まで得る。

 

「【氷の道化師】の効果発動。貴様のドラゴンを頂く!」

「しまった!? 【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】は対象に取られないと効果が発動できない!」

 

【氷の道化師】が指先を器用に動かすと、【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】が【氷の道化師】の指先に合わせて動き出し、ランスのフィールドへと移った。

 

「私はレベル8の【ボルテックス・グローリー・ドラゴン】にレベル1の【氷の道化師】をチューニング! 氷の殺戮機よ、敵を殲滅せよ! シンクロ召喚! 起動せよ、【氷撃機(アイス・ブレイク)-フェルリオン】!」

 

氷撃機-フェルリオン

シンクロ/レベル9/水属性/機械族/攻3200/守備2700

水属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカード名の①③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

○このカードがS召喚に成功した時に発動できる。このカードのS素材にしたモンスターの数だけ、相手フィールドの全てのモンスターにアイスカウンターを置くことができる。

○このカードがアイスカウンターが乗ったモンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。そのモンスターの攻撃力を0にする。

○このカードが戦闘・効果で破壊された時に発動できる。墓地のレベル4以下の水属性モンスター2体を手札に加える。

 

8つの光の玉と1つの光の輪が現れ、交差すると一筋の光となった。光から白銀のロボットが飛び出してきた。白銀のロボットは手に機関銃らしき銃を持っており、背中のバックパックからは排熱するかのように冷気が噴き出していた。

 

「【氷撃機-フェルリオン】の効果発動。このカードのシンクロ素材の数、貴様の全てのモンスターにアイスカウンターを2つずつ置く」

「全てのモンスターだと!?」

 

【氷撃機-フェルリオン】が背中から無数のミサイルを発射させると、空中でミサイルが爆ぜ、そこから結晶のような物を振り撒いた。

シュウイチのモンスターは結晶を浴びた瞬間、一斉に氷漬けになってしまった。

 

「私のモンスターが……」

「どんなに強力なモンスターを並べようとも、少しの穴を突かれれば、それは脆く崩れる。バトルだ! 【氷撃機-フェルリオン】で【No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー】に攻撃!」

 

【氷撃機-フェルリオン】は手元の機関銃を構えると、勢いよく飛び出した。

【No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー】は氷漬けにされ、動けなくなっている。

 

「【氷撃機-フェルリオン】の効果を発動! アイスカウンターが置かれたモンスターの攻撃力を0にする」

「くっ……私の伏せカードは【正統なる血統】……ダメか」

「父さん!!」

 

シュウイチが振り向くと、そこにはレンと遊代が立っていた。

遊代はランスの姿を見て、青ざめていた。

 

「シュウイチさん!!」

「……遊代さん……レンを頼みます」

 

【氷撃機-フェルリオン】は機関銃から氷の弾丸を放つ。氷漬けの【No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー】は無慈悲に粉砕され、爆発した。

シュウイチはその爆風に巻き込まれ、崖から落ちて行ってしまった。

 

白神シュウイチLP:1000→0

 

「父さん! 父さん!」

「ダメだ! レン、危険だ!」

 

今にも崖に飛び降りようとするレンを遊代は必死になって止めた。

 

「実に惜しい人材だったな……生きていれば我が戦力になる逸材だった」

「ふざけるな……」

 

レンは遊代を振り払うとランスの胸倉を掴んだ。

 

「貴様! よくも……よくも父さんを!!」

「貴様は……先ほどの男の子か……。デュエルに勝てば居場所を教える。という約束だったが死んでしまったのであれば意味もないか」

 

ランスはレンの腕を掴むと遊代の方に向かって、投げ飛ばした。遊代は投げ飛ばされたレンを上手くキャッチした。

 

「だが、ヤツの願いくらいは叶えてやろう。貴様には手を出さない」

「ふざけるなッ! 父さんを! 父さんを返せ!」

「レン! 今は耐えろ! 耐えるんだ!」

 

暴れるレンを抱きしめるように抑え込む遊代。

 

「…………私は命じられた任務を遂行する」

「待て! ここにはお前たちが探しているモノはない!」

 

遊代の言葉にランスが反応した。

 

「……先ほどの男も似たようなことを言っていたな……そうなると先ほどの言葉にも信憑性がある。ということか」

 

ランスはそう呟くと一瞬で消え去ってしまった。

 

「父さん! 父さん! うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

レンの悲痛な叫びだけが響き渡った。

 

 

 

 

 

―――――――――。

 

 

 

 

 

「これが俺の戦う理由だ」

「……レンさん……」

「氷獄のランス……アイツは父さんの仇だ。必ず、俺の手でヤツを倒す」

「…………その覚悟は本物ですね……私も覚悟を決めなくては」

 

加賀美は気だるい体に鞭を打って、体を起こした。

 

「共に戦いましょう、レンさん」

「あぁ、そうだな」

 

レンも体を起こし、加賀美の真剣な眼差しを見つめた。そして、加賀美に手を差し伸べた。

その手を見た加賀美は満面な笑みでレンの手を掴んだ。

 

「よろしくお願いいたします!」

「よろしく」




白神シュウイチ
レンの父親であり、遊代とは仕事仲間でもある。
インベリアンの襲撃でランスと戦い、敗北して崖から落ちてしまった。
消息は不明である。
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