今日も日向は暖かい   作:licop

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再会

 

 

私が航海を始めて数日。

 

島から出発をしていくとて、カームベルトの魔境から出向するとなると海王類に襲われて終わりといった未来が訪れてしまうためカームベルトから、シャボンディ諸島までは九蛇の海賊船で送ってもらった。

途中で海賊に襲われるかと望んでいたものの、九蛇の海賊船の威圧感がすごいのか運がいいのか。

 

結局、海賊に遭遇することなくシャボンディ諸島まで辿り着いてしまった。

 

自分で見つけて倒さないといけないわよね。

ため息なんてついている場合じゃないわ。

 

島に入港し、サクラさんやハンコックたちとお別れした。

奴隷や海賊達の溜まり場たるこの島で、詳しい奴隷商の情報だったり、その横のつながりを調べていくとのことだ。

 

男子禁制の島で育った子達で、情報を調べていくことができるのか心配していたのだが

 

「大丈夫だよ。ここで情報を調べていくための拠点の当てもあるから。伊達に余も海賊をしてないよ。だから余たちのことは心配しないで。しっかりとやっておいで!」

 

との言葉をいただいた。

どうやら、元船長なのか、先先代様なのか。情報を集めている方がいるとのことでそちらをあたってみるとのことだ。

 

船に乗っていた船員兼島のみんなには別れを惜しむ子がいたり、揶揄ってくる子がいたり。

別れが多少惜しいところもあったが、みな口々に励ましの言葉をくれ、頑張ってきてと応援の気持ちをくれ、私自身にも気合が入った。

 

 

船を降り、スイレンと改めて今後の動きを確認する。

 

「まずはこの島で活動している海賊の情報集め。そして、いつまでも海軍の膝元にあるこの島にもい続けられないから適当な島のエターナルポースが必要だと思うのだけどどうかしら。」

 

「お話の通りかと思います。エターナルポースのお話につきましては、取り扱っている場所に心当たりがございます。」

 

このシャボンディ諸島には、九蛇の船で給仕兼戦闘員として同乗した時に、来たことがあると話していた。

おそらくその際に、繁華街や歓楽街などを見たことがあるということなのだろう。

 

「それはありがたいわ。じゃあ、2人一緒に探すよりも各々で当たった方が効率もいいでしょうし、私は海賊の情報を集めるようにする。エターナルポースの件は任せてもいいかしら。」

 

「かしこまりました。では、本日夕刻に70番街にてホテルを確保しておりますので、そちらでの集合といたしましょう。それでは行って参ります。」

 

夕刻での件で頷くと、スイレンは繁華街の方向に向かっていった。

 

 

私は1〜29番街の方が無法地帯って話していたから、そっちの方に向かっていけばいいのよね。

無法地帯っていうぐらいだけど、話が通じる人っているのかしら。

 

無法地帯で飲み食いしているものは、繁華街に隠れるなんて技術や頭がない人だらけという可能性は非常に困る。

 

ちょっとでも話せる人がいるといいわよね。

現在は食料調達分や、生活必需品のための最低限の金銭は持ち歩いているものの交渉に使えるものは持ち歩いてはいない。

 

 

私が武力で交渉する可能性を考慮に入れて動くなんて。

いつの間にこの世界に毒されたのかしら。

 

最初に出会った原作の人物が血の気の多いものだったことが起因なのだろうか。

それとも、シキのところでの状況に頭のネジでも飛んでいったのだろうか。

 

どちらにせよ、嫌な影響である。この世界で戦わずして生きて行くことの困難さに改めて頭を悩ませるがいまさらである。

 

ため息を吐き、自分を落ち着けながら1番街から、29番街へと順繰りに巡っていく。

 

 

 

確かに海賊はちらほらと見受けられるようだが、あまり強そうな見た目をしているわけでも、またオーラを出しているわけでもない。

 

懸賞金がせめて、5000万クラスの海賊ぐらいがちょうどいいのかと思っていたんだけど。

感じることのできる気配からは、あまり強さは感じないことに恐怖を覚える。

 

昨今の海賊って、自分の力を隠す工夫をしているのかしら。

そうであれば理知的な海賊がいっぱいいるって話になるから、会話ができそうで嬉しいわね。

 

海賊のイメージは、横暴で粗暴で暴力的。人の話は聞かない荒くれ者。

少なくともココヤシ村で討伐していた海賊は、このイメージに該当していた。

 

 

流石にグランドラインも中盤の島ともなると、爪を隠すのだろうか。

ただそうなると、交渉の材料を持っていないことが悔やまれる。

 

流石に、無作為にその辺にいる海賊を襲うなんて通魔のようなことはしたくない。

飛んだ板挟みである。

 

そんなことを考えながら、1番から29番まで歩いている中での中腹ぐらいに差し掛かると

 

・・・・・・・・・っくまん、宴の準備だ・・・・

 

にぎやかで、聞き覚えのある声が耳に入ってくる。

 

 

 

私、海賊の知り合いなんて多くはないのだけれど。

いつこの声に遭遇したのかしら。

 

気になり、声の主の方に歩みを進めていくと、見覚えのある赤い髪と見覚えのない白髪の髪が目に入る。

 

「おおー!!懐かしい顔ぶれがもう1人いるじゃねえか!!!久しぶりだなぁ、フェン!!」

 

「あら、本当に久しぶりね。あなたお話は新聞で拝見していたわ、元気そうで何よりよ。まさかこんなところで会うと思わなかったわ。」

 

声の主は、赤髪に隻腕の男とその隣には緑と白のボーダーを身につける小太りの男。

端の方には、黒のロン毛のダンディな男も揃っている。

 

「シャンクス、この女性はどちら様かね。」

 

「レイリーさん、こいつはフェンっていうんだ。ミンク族っぽいのに耳と尻尾しか持ってないんだ、面白いだろ。昔、東の海であって一緒に飯食った仲だ。ルー!!飯の追加だ、こいつにも飯を出してやれ!!」

 

食うだろと、こちらに目線をよこすシャンクスに首を縦にふる。

最近は、仙豆はめっきり食さずに普通にご飯を食べて生きている。

 

もちろん、コスパはいいのだが味気ないため必要な時のみ頼るようにしている。

 

「そうか、フェン君というんだね。レイリーと言う。レイさんとでも呼んでおくれ。」

 

「こちらこそ。改めてフェンよ。ファミリーネームはないの。よろしくね。」

 

これが生レイリーかとそのダンディさと歳を感じさせない屈強さ。

また精錬されたオーラや立ち振る舞いに、戦々恐々としながら伸ばされた手を握り握手に応じる。

 

その手も剣をずっと振り続けているのが素人でも分かるほど、皮は厚くゴツゴツとした武人の手であった。

 

「老人の手は硬くて敵わん。」

 

「いえ、佇まいから察してはいたけれど。手の感触にビックリしただけよ。気に触ったなら謝るわ。」

 

笑いながら流してくれるレイリーに、ほっと貯めていた息が漏れる。

心臓の音もバックバクで手や足が震えていないものか心配である。

 

「獲って食ったりはしないから安心していい。それに、緊張していてはせっかくの宴が台無しだろう。楽にするといい。」

 

酒を片手にこちらを気遣う言葉をくれる人柄と、周りを見ながら楽しそうに目をむける仕草に人の良さを感じ安心する。

 

「それにしても東の海で、ベルメールとゆっくり暮らしているもんだと思っていたし、ココヤシ村で暮らしているって話も聞いたりしたもんだが。それがどうしてこんなところに。」

 

「お前、ココヤシ村の出身か!!近くのシロップ村って知ってるか、俺の故郷なんだ!!」

 

もじゃもじゃ頭のおじさんが話しかけてくる。シロップ村出身ということはきっとこの人がヤソップなのだろう。

 

「おい、ヤソップ。オレの話が先だ。聞かせてくれ、どうしてこんな所にいて、わざわざこの無法地帯の方にいるのかを。」

 

 

 

 

 

 

 

 

事の顛末を語った。

現在はもう行動を起こす段階に入っているし、海軍でもなくシキ側でもないシャンクスであれば、話しても問題もないだろう。

 

「そうか、シキか。俺もよく覚えている。よくあの支配欲の塊のような男から逃げてきたものだ。」

 

「いえ、当時私にできたのは逃げるだけ。褒められるものじゃないわ。」

 

「オレも覚えている。金獅子は強いし、オレァ生きていてくれただけで安心した。それにしても、金獅子と争うってなぁ。オレも力貸すか?」

 

剣に片腕を添え、助力をしてくれると申し出るシャンクスに心強い気持ちを感じながらも

 

「気持ちだけ受け取っておくわ。片腕失ってきて、今のいまじゃ慣れてもいないんでしょう?怪我人はしっかりとリハビリをして、直して欲しいもの。」

 

「金獅子は強いぞ。オレも船長の船に乗ってた時に遠巻きで見ていたもんだが、記憶に残っているぐらいだからなぁ。そういえば!!オマエ、オレから勝ち逃げしたままじゃねェか!!!!!!」

 

先ほど、怪我の心配をしたばかりだというのに早速元気そうに剣を振り回し始める船長に遠くで見守っていた副船長から拳骨が落とされる。

 

「バカか!!!!!怪我が治ったかと思えば、戦って傷が開いての繰り返しだ!!!!しばらくは大人しくしてろ!!!!!」

 

傷は塞がっているのだが、安静になんてしていないため、開いては治っての繰り返しだそうだ。

 

「あなたも変わらないわね。」

 

「お前もちっさいまま変わらねえじゃねえか!!!やーいチビ!!!!」

 

子供のように、バカにしてくる表情にイラっとはしてくるものの子供のように争うなんてことはもうしないのだ。

今度はショットガンのように長い銃の絵の部分で無言で叩かれ、涙を流しながら黙るシャンクスによくこんな子供についてきているものだと感心する。

 

少し前は私も一緒になって、喧嘩していたかと思うと恥ずかしい。

 

「ちびだから悪いんだろ、チビじゃんチビ。」

 

「ちびちびいうな!!!!!!片腕になって、可哀想だからって気を遣ってたら調子に乗って!!!!!!!!!私のが勝ち越してるのだから、あなたは雑魚よ、やーい雑魚!!!!」

 

はぁと頭を抱える黒髪ロングイケメンが目に入るが、こいつが悪い!!

この世界で唯一の合法ロリかもしれない希少性があるだろうが!!!!

 

豪快に笑う白髪のイケおじも目に入るが、気にしている場合ではない。

 

「そこまで言うならヤるか!!!!!お前なんて片腕で十分だ!!!!」

 

「やってやるわよ!!!!あんたなんて、5秒よ!!いや3秒もかからないわ!!!!!!」

 

「いい加減にしろ!!!!!!飯が冷める、やるなら飯抜きだからな!!」

 

争っていると、後ろから緑ボーダーさんからの警告が耳に入る。

後ろから漂う、肉の香ばしい匂いや焼く音などに食欲をそそられる。

 

その中でのご飯抜きは流石に辛い。

 

「仕方ないわね。ひとまず休戦よ。ご飯食べてからにしましょ。」

 

「おう、野郎ども!!!!仕切り直しだ、パァーといこうぜ!!!!!!」

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