ウハウハの実 ラッキーって最強?   作:ドドネウ

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船が安定したのでテイラーに任せ、二人の入った部屋に向かう。

 

コンコン

 

「入って大丈夫よ。」

 

中に入ると泣き腫らした目をした彼女とそれを慰めるマーガレッタの姿があった。

 

「少し落ち着いたかな?

テイラーが舵取りをしてくれている。

良かったら皆でデッキで話さないか?」

 

そう伝えると、

 

「分かったわ。でもその前に彼女の服を探していいかしら?」

「もちろん。まだ全て見きれていないんだ。

探してみよう。」

 

と言うことで船の部屋を一つずつ見ていく。

あいにくクルーは男ばかりだったようで女物の服がない。

そんななか

 

ガチャ

 

開けた部屋は薄暗く、よく見ると5つの檻があった。

一番奥の檻だけ誰か入っているようだ。

近寄って見ると魚人がこちらに背を向ける寝ていた。

彼女達と目を合わせていると、モゾモゾと動き出した。

 

「着いたと思ったらまた出航か?

そろそろ腹が減ったんじゃが。」

 

そう言いながらこちらを振り返って固まる。

 

「ん?海兵と女が二人?

どういう状況じゃ?」

 

彼は低くよく響く声で聞いてきた。

 

「あー、起こしてすまない。

俺はこの船を乗っ取った者だ。

あなたに危害を加える気はない。

あなたは奴隷なのか?」

「ぶわっはっは

乗っ取ったじゃと?こりゃ面白い。

海兵のやることじゃあないな。

それにワシが魚人と分かっていて話し掛けてきおったな。

変人じゃな。

ワシはダラス。

奴隷のなりかけじゃな。」

「なりかけとは?」

「この船の前の持ち主が奴隷商人でそいつらは奴隷狩りもしていたんじゃ。

そやつらに捕まり売られに行く途中ということじゃな。」

 

話を聞いて悪い人ではないと判断した俺は

 

「とりあえず檻から出てきてくれ。

デッキで今の状況を説明するよ。

それからどうするか自分で決めてくれ。」

「お前、ワシが怖く無いのか?」

 

ダラスは立ち上がり聞いてくる。

 

「ええ、全く。

強さには自信あるので。

それにあなたはいい『人』そうだ。」

「いい『人』な…

くくくっ、ぶわっはっはっはっは」

 

ダラスは急に笑い出した。

 

「そりゃーいい。お主気に入った!

ここを開けてくれ」

「ああ」

 

後ろの二人が呆気に取られている。

俺は檻を壊しながら

 

「マーガレッタ、何か食べる物を作ってくれないか?

さっきいい感じのキッチンを見つけただろ?

ソニーは俺とダラスと服探しの続きをしよう」

 

「ええ、分かったわ。」

 

マーガレッタが返事をする。

ソニーは黙って頷いてくれた。

そのまま二手に分かれて俺達、と言っても俺とダラスは話しながら船の探索を続けた。

 

今度のドアを開けると武器庫のようで、剣や刀、防具、銃、大砲の弾などいろんなものがあった。

 

「ここには無さそうだな。」

 

ソニーに向け話かけたが返事はない。

俺は振り返って彼女を見ると鎧に目が釘付けのようだ。

 

「ソニー、大丈夫か?」

「は、はい。

この鎧、私の生まれ故郷の物です。」

 

そう言われて見たそれは赤と銀の綺麗な鎧と、鷲のマークが入った青いマントがついた芸術品のようなものだった。

 

「こりゃ、手が込んでるのー

サイズの調整も出来そうじゃな。」

 

ダラスがうんうん唸りながら見ている。

 

「見ただけで分かるのか?」

「ああ、ワシはこういうのが好きなんじゃ。」

 

そんなことを言いながら、少し自慢げな顔をする。

 

「あ、あのダラスさん。

この鎧、私が着れるでしょうか?」

「少し調整すれば問題ないぞ。

これはもともと女用みたいじゃしな。」

「マックスさん。

私これが欲しい…です!」

 

マーガレッタと離れてからこんなに話すのは初めてだ。

しかも目がキラキラしている。

 

「い、いいんじゃないか?」

「ありがとうございます♪」

 

彼女のような美人に眩しい笑顔でそう言われると悪い気はしない。

その後も探索を続けソニーも含めて全員分の服が揃った。

とりあえずソニーには着替えてもらい、俺とダラスも今の服は目立ちすぎるので着替えることにした。

テイラーの分の服を持って三人でデッキに戻る。

 

「テイラー、とりあえずその服着替えろ。

目立つからな。」

 

そう言ってテイラーに、服を渡す。

 

「いやいや、先に説明してくれよ。

この『人』誰だ?」

「また後で説明するが、ダラスさんだ。

檻に入れられてたから助けた。」

「ぶわっはっは、こやつもワシを『人』と言うか。

ますます気に入ったわ」

 

ご機嫌なダラスは

 

「どれ、ワシが代ろう」

 

と、テイラーと舵取りを代わりテイラーは着替え始めた。

ちょうどテイラーが着替えて終わったころ、マーガレッタがデッキに上がってきた。

またテイラーが舵取りを代わり、ダラスは

 

「ありがとう、『赤髪』のお嬢さん」

 

そう言ってサンドイッチを食べ始めた。

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