かわいそうな被害者たち   作:豪次郎

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第十四話 新被害者と新加害者の関係性

新被害者と新加害者の関係性 廊下にて-1

 

 

 

「へえ、別に裕福な家庭ってわけでもないんだな」

 

「うん、そうなんだよ」

 

つい昨日転校してきた信と会話していると、意外な事実が分かった。

いや、こっちが勝手に思い込んでいただけか?

あのとんでもお嬢様と知り合いだから、結構な家柄かと思いきや、なんてことはない、俺たちと大差ないようだ。

 

だが、あのお嬢様は本物の金持ちのようで、親がホテルをいくつか経営しているとか。

 

「親同士が友達みたいでね、住んでたところは離れてたんだけど、去年宵夜ちゃんのお父さんの開いたパーティーに参加した時に知り合ったんだ」

 

「パーティー?!次元が違うわ・・・」

 

「ははは・・・その時になぜか気に入られちゃってね・・・」

 

「その通りですわー!!」

 

「この声は・・・」

 

声のした方を振り向くと、あのお嬢様、新成宵夜がいた・・・腰を振りながら。

 

「そこで信様を初めて見た時、キュンッときましたのよ、下の方が!!」フリフリ!!

 

「言ってることあいつらと一緒だなおいっ?!てかなんで腰振ってんだよっ!?」

 

「ダンスですわ、これも淑女の嗜みでしてよ?」フリフリ!!

 

「それにしては結構激しめに振ってない・・・?」

 

「それは信様との夜のベッドでカーニバルするためですわー!!」フリフリ!!ヘコヘコ!!

 

「うん、夜のカーニバルはしないし、なぜとは言わないけど腰を縦に振るのはやめようね?」

 

「それは信様が動いてくださると言う事ですわね?さあ、いらしてっ!!」フリフリ!!

 

「穏便にすませようとしてるのに悪化しちゃってるよ!?」

 

「おビンビン?!信様の信様がおビンビンですのー!?」フリフリ!!

 

「ねえ鉄風くん助けてくれない?」

 

「無茶言うな」

 

「いい国作ろうバックで挿れて!!鳴くよ私ベッド上ー!!」フリフリ!!

 

「ほら、早く何とかしないと取り返しのつかない事に・・・」

 

「知るか」

 

 

 

 

 

新被害者と新加害者の関係性 廊下にて-2

 

 

 

「ところで信様、本日は一緒に帰りませんこと?」フリフリ!!

 

「・・・うん・・・気持ちだけ受け取っておくよ」

 

「まあまあそう言わずに」フリフリ!!

 

そう言いながら腰を振りながらこちらに向かって前進してくる。

 

・・・いやおかしくね?何であんなに腰を振りながらなのに前進できるの?

 

「仕方ありませんわね・・・無理やりにでも一緒に帰ってもらいますわー!!」フリフリ!!ズシャァッ!!

 

「いぃっ?!」

 

「えぇっ?!」

 

急に走り出した新成に驚いて反射的に逃げるようにこちらも走る。

 

だからおかしくね?!何で全力で走りながら腰が振れるんだよ!?

 

「オーッホッホッホッ!!追いかけっこですわー!!」フリフリ!!ダダダッ

 

「腰を振りながら追いかけてくるなよっ?!何か気持ち悪いんだよっ!!」ダダダッ

 

「まあ赤坂さんったら酷い言いようですわねっ!!」フリフリ!!ダダダッ

 

「・・・確かにちょっと気持ち悪いかも・・・」ダダダッ

 

「信様もっと罵ってくださいましぃー!!///」ハァハァ///フリフリ!!ダダダッ

 

「何で僕の時だけ反応が違うかなぁ?!」ダダダッ

 

「それは濡れたからですわー!!」フリフリ!!ダダダッ

 

「うるせええええええええええぇぇぇっ!!!!」ダダダッ

 

「オーッホッホッホッ!!オーッホッホッホッほぉあっ?!」グキャッ!!

 

「あ」

 

「あ」

 

今、いい音したな。

 

「オッフゥ・・・腰が・・・腰が・・・ヤバすですの・・・」プルプル

 

腰を思いっきり痛めたんだろう、新成はその場にうずくまってしまった。

 

「ちょっ?!宵夜ちゃん大丈夫!?」

 

「し、信様、肩を貸して・・・いただけ・・・」

 

「わかったから無理しないで、ほら」

 

そう言って信が新成に近づいた瞬間、俺は自分の目を疑った。

 

「せいっ!!」

 

「えっ?!」

 

ズダンッ!!

 

「オーッホッホッホッ!!ついに信様を捕獲しましたわー!!」

 

あいつ・・・演技だったのか・・・

 

肩を貸そうとした一瞬のスキをついて信を引き倒し、足で胴体を挟み込んでいた。

 

「これぞ伝家の宝刀、カニばさみでしてよー!!」

 

「ちょっ?!一体何なのっ!?」

 

「もちろん信様を美味しく頂くに決まってますわー!!」

 

「嫌だよっ!?」

 

「全否定ですわー!!でも・・・信様に否定されると言い知れぬ興奮が・・・///」

 

「何それ気持ち悪いよっ!?」

 

「えんっ!!!!///・・・・・・ふぅ・・・」ピクピク

 

「・・・え?」

 

「さあ信様お覚悟ー!!」

 

「ねえちょっと待ってっ?!さっきの一瞬の間は何!?」

 

「年貢の納め時ですわー!!」

 

「質問に答えてくれる!?」

 

「私の中に信様のミルクを納めるんですのよー!!」

 

「そんなこと聞いてないよ!?」

 

「聞いてないのでしたら、体でわからせるまでですわー!!」

 

「わけわかんないよっ!?こうなったら・・・宵夜ちゃん、目を覚ましてっ!!」

 

ドゴォッ!!!!

 

「げぼぉらぁっ!!!???」

 

ズシャァァァァァァァァァァ!!!!

 

本格的にヤバくなったら助けようかと思っていたら、まさかの信の全力パンチが新成のアゴをとらえていた。

細身の体に似合わずかなりの威力で、カニばさみで組み付かれていた新成が何メートルか吹き飛んだ。

 

「・・・あっ、やりすぎた?!」

 

「・・・こ・・・このパンチは・・・」

 

「宵夜ちゃん大丈夫!?」

 

「・・・信様」

 

「な・・・何かな・・・?」

 

新成は倒れていた体勢から何事もなかったかのように立ち上がり、俺たちのいる方向とは逆に向かって歩き出した。

 

「ど・・・どうしたの?」

 

「すみません信様、私が間違っていました」

 

「あ・・・うん、わかってくれたらいいんだ。こっちこそ手を出してごめん」

 

「殴られるのは痛みではなく快感だったのですね」

 

「うん、何もわかってないね」

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