かわいそうな被害者たち   作:豪次郎

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第二十一話 新年一発目の顔合わせは被害の塊

新年一発目の顔合わせは被害の塊 神社への道にて-1

 

 

 

「みんなあけおめー!!」

 

年が明けた元旦の朝、集まって初詣に行くことになり、神社近くに集合する事になったのだが、集まったメンツの顔を見れば対照的な事がわかる。

 

「あけましておめでとう、今年もよろしく成香」

 

「オーッホッホッホッ!!新年はやはりめでたいですわ!!」

 

スーパーハイテンションの女性陣。

 

「・・・鉄風、何で年末まで疲れなあかんのやろうな・・・」

 

「うん・・・ゆっくりしたかったよね・・・」

 

意気消沈の男性陣、原因は間違いなくあいつらだ。

 

「・・・で、何があった?」

 

「年末の夜に突然巫女服姿で現れた涼子に破魔矢でケツ狙われた。途中から破魔矢やなくてハメ矢とか言うてたな・・・」

 

「僕の方は宵夜ちゃんがいきなり除夜の鐘のコスプレで現れて、煩悩まみれの自分を108回叩いてほしいって言いだして・・・無視したら勝手に喜んで地面を転がりまわったんだ・・・」

 

・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

俺大分マシじゃね?

 

実質的な被害は外堀を固められた事とツッコミ疲れと部屋に入られそうになった事と・・・あれ?羅列すると俺はふたりとは別のベクトルでヤバい気が・・・?

・・・うん、考えるのはやめよう。

 

新年一発目から変に考えることはない。

気にしないようにすることこそが救いなのだと俺は悟った。

 

 

 

 

 

 

 

新年一発目の顔合わせは被害の塊 神社への道にて-2

 

 

 

考えるのをやめた俺たちは、軽く新年のあいさつを済ませ神社へと足を進めた。

これから向かう神社はかなり小さい上、町のはずれにあるらしく、人も少ない穴場のようだ。

大概の人はその道中にある大きな神社に向かう。

俺も去年まではそうだった。

 

待ちのはずれの神社か、そんなところがあったなんて知らなかったな・・・

 

「ここだよ!」

 

目の前に現れた神社は聞いてた通りかなり小さく、新年だというのに人もまばらだった。

 

「早速お参りしようよ!」

 

先導する成香に続いて俺たちも境内へ向かう。

入ってい見ると神様を祀っていると思われる建物がひとつにお守りなどを扱っている建物がひとつ、それ以外ない神社のようだ。

六人そろって賽銭を入れ、手を合わせてお参りする。

 

・・・今年はこいつらの被害にあいませんように・・・

 

お参りをすませ、お守りを買いにやってきたのだが・・・

 

「あっ!あったこれだよ、お目当てのお守り」

 

「これがあの有名な・・・」

 

「お守りが神々しく見えますわ!」

 

「なんや、ここお守りが有名なんか?」

 

「ええ、そうなのよ丈二。とても有名なの、この・・・」

 

 

 

「「「安産祈願のお守り」」」

 

 

 

「それ知り合い用やんな?!なあ!?」

 

「ナニを言っているのかしら丈二?自分用に決まってるじゃない」

 

「必要ないやん!!何するつもりや!?」

 

「バカね、丈二とナニするつもりよ」シレッ

 

「なんちゅう危険な計画立てとるんや?!」

 

「大丈夫よ丈二、このお守りには意中の人を惹き付け、その人との子宝に恵まれ、安産を約束するという有名なお守りなの」

 

「おかいしいやん!?効果付きすぎやろ?!何が大丈夫なんや!!」

 

こっ、こいつらついに神の力にも手を出したか・・・!!

くそ、やけにここに来たがると思えばそういう計画か・・・

 

「・・・でも、その割に人が少ないよね?」

 

「お・・・おぉそうや!信の言う通りや!人が少ないっちゅう事は大した力はないってことやろ?!」

 

「違うわ、逆に効きすぎて恐れられてるのよ。呪いのように思われてるの。だからよっぽど執念深い人しか来ないわ」

 

「アカーンッ!!」

 

丈二はいろいろアカンようになって膝から崩れ落ちた。

 

「丈二、こんな神社の境内でその体勢でねだるなんて・・・調教した甲斐があったわ」っ破魔矢

 

「ひぃ?!ケツに破魔矢はアカーン!!」

 

 

 

 

 

 

 

新年一発目の顔合わせは被害の塊 神社からの帰り道にて

 

 

 

「さて、この後どうしようか?」

 

「そうね、とりあえずこの破魔矢を使うことを考えましょう」っ破魔矢

 

「だからアカンて!!」

 

「信様!!あちらの豪華なお城のような建物がありますので一緒に見学に行きませんこと?!」

 

「そんな見え透いた手に引っかからないからね?」

 

「路上で致すと言う事ですわね?さすが信様ですわ!!」

 

「何を勝手に納得してるかはわからないけど、ろくでもない事なのはわかるよ・・・」

 

「冬に相応しい信様の冷たい眼差しに私カチンコチンコですわぁ!!」

 

「こがひとつ多いよねそれ?!」

 

「鉄風、寒いからハメよう?」

 

「こんなカオスな状況にドストレートな下ネタ突っ込んでくんな!!」

 

「もう、突っ込むのは鉄風の方だよ?」

 

「うるさいよ!!新年一日目くらい大人しくしてろよ!?」

 

神社の帰り道、お守りにテンションが上がりきった女性陣がテンション駄々下がりの男性陣に襲い掛かる。

ただでさえお守りの件で大ダメージ受けてるのに、追い打ちをかける様にいつもの絡みを見せてくる。

これが今年の俺たちを象徴するように思えてきた。

 

「私なんだかお腹すいてきたよ」

 

「そうね、軽く何か食べたい気分ね」

 

「皆様、正月と言えばお雑煮ですわ!私、毎年これが楽しみですの」

 

「そうだね、それじゃあ早速・・・鉄風、ズボンを脱いでくれる?」

 

「なぜそれにつながる?!」

 

「え?だって、お雑煮→ぞうさん→ち〇ぽでしょ?」

 

「でしょじゃねぇよ!!小学生かお前は!!」

 

「赤坂くん、ナニを言っているの?そんなの常識でしょ?」

 

「そうですわ、ち〇ぽは大きくなるのと同じくらい常識ですわ」

 

「知らねえよ!!お前らの変な常識押し付けんな!!」

 

「そうだよ!男の子のぞうさんが大きくなってパオームになるのと同じくらい常識だよ!!」

 

「だからお前らの変な常識押し付けんな!!なんだよパオームって!!」

 

あぁ、ダメだ。新年からツッコミが止まらない・・・誰か・・・誰か助けて・・・

 

「あぁ?こんな道のど真ん中で何やってんだい?」

 

「母ちゃん?!」

 

突然後ろから聞こえてきた声に振り向くと、面倒くさそうな顔で見てくる母ちゃんがいた。

 

「お義母さん!!」

 

「鉄風の母ちゃんなんか・・・」

 

「何でここに・・・」

 

「買い物だよ買い物・・・ん?」

 

何を思ったのか、険しい顔つきになり、俺たち全員をジロジロと見始めた。

 

「・・・鉄風」

 

「何だよ?」

 

「6Pだとゴム三箱くらいいるよな?買ってきてやるよ」

 

「母親の言うセリフじゃねえええええええええええええぇぇぇっ!!!!」

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