探偵系VTuberの成り上がり ~謎を解いて、人気者になって、お金を稼ぎます~   作:正雪

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ニコは神様についてどう考えるか

 神様ねぇ。

 私はぴーちゃんの家をおいとまして……といっても、ホームからログアウトしてヘッドセットを外すだけなので、肉体は自宅から一歩も出ていない。

 一曲ぴーちゃんの代表曲サイバーを歌っただけだ。

 マジで推しへの冒涜行為であった。

 そのことはすぐ記憶から抹消するとして……ベッドの上に寝転がって、最近流行りの神様とやらについて考えてみる。

 うーん……神様ねぇ。

 実際に神様がいるわけない。

 というか、仮にいたとしてVR上にはいないだろう。

 しかも企業が運営しているようなVR空間だ。

 VR空間で課金しててもヤバいし、お布施をスパチャで集めててもヤバい。そんな神がロクなもんであるわけない。

 おそらく見間違いか何かのメタファだろう……。

 

「うーん、なんだろう。ちょっと気になるな。調べてみようかなぁ」

 

 しかし、これでも現役女子大生。そんなことばっかりやってる場合でもないんである。

 

「大学行かなきゃ」

 

 私はかるーく化粧をして、寝癖をヘアアイロンで整えるといつもお馴染み全身黒の私服に身を包んで家を出る。

 

     ※

 

 講義の体感時間はあっという間だ。

 最近はリモート授業も増えているが、私はやはり大学の堅い机と椅子でしっかり集中できるのがいい。

 今日はフランス語と近世文学IIの講義だったのだが、どちらも興味深い内容だ。

 卒業までにフランス語が話せるようにはなったりしないだろうがそれでも学べることは多い。近世文学も純粋にテクストが面白いし、江戸時代の価値観から物事を考えるというのも良い勉強になる。

 

「さて、これからどうしようかな」

 

 学食で晩御飯食べて帰ろうかと思っていたら、スマホに着信がある。

 

 三橋真琴……フローラの中の人だ。

 

 ふぁんたすてぃこのレッスンがこの近くで行われていて、今終わったらしい。

 ……というか、この間マッキーが私の感謝祭のために押さえてくれたスタジオを気に入ったそうで、最近よく使っていると聞いていたが、今日もやってたのか。

 で、私が近くに住んでいるので晩御飯を一緒に食べないか、と。

 フローラと一緒に私が推しているダークエルフのソフィアも来るらしい。中の人がね。

 

 神様の噂について、何か知ってるかもしれないし、調査とファンサ兼ねて行ってみますか。

 ソフィアも来るし。中の人もほんまもんのエルフみたいで可愛いし。

 

「大学の学食でいいですか……と」

 

 学食にアイドルを誘うのなかなかヤベーかなと送った後になってちょっと後悔しかけたが、なんかすごいテンション高めの返事が来た。

 二人とも大学に入ってみたかったらしい。

 じゃあ、誘ってみてよかった。

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