ポケットモンスター・ソード ホップに敗北RTA 水統一チャート   作:まみむ衛門

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本日一気に二話投稿しているうちの二話目です
先に一つ前のお話をお読みください

最終回です


10

 オリヒメとの衝突の末にロマンチックに見送られてなんだが、結局スピカはホップとの戦いに負け、早々にジムチャレンジからドロップアウトした。

 

 それも、接戦ですらない。完敗だった。

 

 スピカは粘りに粘って先発のバイウールーと、水タイプの天敵バチンウニ、そして前回立ちはだかったカビゴンまでは倒したが、アーマーガアの前で、ついに最後の一匹であったペリッパーが倒され、敗北した。ホップのもう一匹の相棒にして切り札・エースバーンを引きずり出すことはかなわず、そしてダイマックスを使わせることすらできなかった。

 

 ホップとスピカの間には、ダイマックスという大きなハンデがあった。だがその差が言い訳にならない敗北だ。

 

「結局、下馬評通りだったんだ」

 

「もう、スピカちゃん、拗ねないの」

 

 シュートスタジアム観客席。

 

 膝に頬杖をついて暗い表情のスピカが先日のバトルを思い出し、何度目か分からないため息を吐く。その隣でやけに近いくっつきそうな距離で座るオリヒメが苦笑を浮かべながら慰めた。このやり取りも、何回も行われた。最初の内はオリヒメもスピカを甘やかすのが楽しかったが、そろそろ苛立ちが勝ってくる頃である。

 

 あの後、マリィに圧勝したユウリと、スピカに圧勝したホップの、セミファイナルトーナメント決勝が行われた。そしてその戦いは、このジムチャレンジ公式戦のベストバウトとして名を残す激戦となった。ただし、ユウリは手持ちを三匹も残してホップに勝利したため、その差は歴然である。

 

 ユウリの戦いを見たのはこの時が初めてだったが、バトルフィールドに現れた瞬間、全身に鳥肌が立った。初めて強者の本気をぶつけられたヤロー、光り輝く才能を叩きつけてきたホップ、最強のジムリーダーとして全開の闘志をぶつけてきたキバナ。そのどれもが恐ろしかったが、遠くから見るだけで、その溢れんばかりの才能と輝きに、トレーナーとして、人間として、屈服してしまいそうになったのだ。

 

 そして今日は、ファイナルトーナメントと、チャンピオンバトルが行われる日である。ファイナルトーナメントはすでに行われた。なぜかジムリーダーになったビートの乱入などがあったりもしたが、そこでも、ガラルのトッププロ相手にユウリが完勝し続けて優勝し、今から行われるチャンピオンバトルに駒を進めたのであった。

 

「すごかったね。ルリナさんがあんなにやられちゃうなんて」

 

 オリヒメとスピカにとって、ルリナは憧れの存在だ。そんな彼女ですら、ユウリの手持ちを二匹倒すのが精いっぱいだった。

 

「キバナさんもけちょんけちょんだったな」

 

 最強のジムリーダーも、ユウリの手持ちを三匹倒したものの敗北した。あの、ダンデと幾度となく激戦・接戦を繰り広げたキバナが、完敗したのである。

 

 これは、もしかしたら。

 

 ガラル中に、期待と不安が渦巻く。

 

 十年間公式戦全勝の無敵のチャンピオンが、ついに交代するのか。

 

 長く続いた英雄の君臨が終わることへの、期待と不安。毎回ダンデのバトルで「どうせダンデが勝つ」と思っていたガラル中、いや、もしかしたら世界中の人々が、このバトルに注目していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ブラックナイト、始めちゃうよ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だからこそ、リーグ委員長・ローズの乱心は、全ての人にとって、大きな衝撃をもたらした。

 

 ここ数日、ガラル各地で、ダイマックスできないはずの場所でポケモンが勝手にダイマックスする現象が起きていた。

 

 その原因は、強大すぎるエネルギーを持つ謎のポケモンを使って何かを企んでいたローズの仕業だった。そして、今日この日に限って、ローズは計画を断行。伝説に残る大災害・ブラックナイトを起こそうとしたのだ。

 

「な、なに、なんなの!?」

 

「知らん! とにかく逃げるぞ!」

 

「に、逃げるって言ったって!」

 

 スピカとオリヒメとはちょうど反対側の観客席で、突如誰かが連れていたであろうカムカメがダイマックスしてしまい、大惨事を引き起こしている。

 

 観客の中には、ポケモンをボールから出して観戦する者もいる。またスタジアムの内外でポケモンが活動している。それらが勝手に巨大化し、今目の前で起きているように、とてつもない大災害を起こしたら。スピカたちは、ただですまない。

 

 スピカは混乱して動けないオリヒメの手を握って引き、避難誘導する。不安なオリヒメは、縋るように手を握り返し、たどたどしい足取りでなんとか着いてくる。その柔らかな手は、恐怖で震えていた。

 

 幸い、このガラルはダイマックス事故・事件への対策は万全だ。ジムリーダーを筆頭としたトレーナーたちはジムチャレンジ経験者が多く、ダイマックスしたポケモンへの対応も慣れているし訓練されている。ワイルドエリアで発生したダイマックスポケモンが暴れまわり、下手すれば人が住む町にやってくることだって二年に一度ぐらいはあるのだ。そのための避難シェルターもある。ましてやこの巨大な街だ。シェルターはいくつもあるだろう。

 

 その一つを目指し、スタッフの避難誘導に従って進んでいく。下手すれば自然災害以上にいきなりすぎる状況で誰もが大混乱しているが、スタジアムの導線がよくできているからか、群衆がパニックになっているというのにスムーズに進んでいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あああああああああああ助けてええええええええええ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だが、それも長くは続かない。

 

 突然、大きなものが崩れる音と大震動が響き渡る。そちらに目を向けると、助けを求めて叫ぶ老齢の女性と、その目の前でどんどん巨大化する茶色いポケモンがいた。

 

 そしてそのポケモンが巨大化を終えると同時、大都会だというのに、急に砂嵐が吹き荒れる。それは人々の視界を遮り、肌を、目を、口を、細かく傷つけていく。

 

「カバルドンだ!」

 

 ここが比較的バトルフィールドに近い位置で助かった。巨大化したカバルドンの周囲に建造物は少なく、破壊は最小限に抑えられている。だが、バトルではないから抑えていたはずの特性砂起こしが暴走して酷い砂嵐が起きてしまっているのは最悪だ。

 

 そのカバルドンの足元の老齢の女性は、腰を抜かして動けない。明らかに体力がなさそうだし、その周囲に足が三股になった安定性の高い杖が転がっている。恐らく、あのカバルドンはあの女性の手持ちで、足腰が悪い彼女を誘導していたのだろう。こんな中でポケモンを出していたのか、と責めるわけにはいかない状況だ。

 

 スタッフたちがそのカバルドンを抑え込もうと取り囲んでポケモンを出すが、突然の事態だから連携が上手くいっていない。力を暴走させ不安で暴れるカバルドンが少し動いただけで、「技」ですらないのに破壊がまき散らされる。

 

「す、スピカちゃん! ど、どうするの!?」

 

 最悪なのは、今の破壊で、二人の逃げ道が塞がれたこと。女性とはいえ若い二人は、スピカの反応が速いことも会ってスムーズに進んでいた。つまり、二人以上に逃げ遅れた者が、この大惨事の中に、たくさんいる。

 

 このままカバルドンが暴れ続けたら、ここにいる全員が無事では済まないし、死ぬかもしれない。老齢の女性を誘導する程だからきっと深い信頼関係が結ばれていただろうが、恐らく初めてのダイマックスで、お互いに心のコントロールができていないから、言葉も届かないだろう。実際老齢の女性は、最も危険な場所だというのに、ショックで失神してしまっており、スタッフや成人男性客たちが果敢にも助けようとするが、崩壊した瓦礫で最悪の足場と砂嵐のせいで上手くいかない。

 

 せめて、砂嵐さえなんとかなれば。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オリヒメ、いくぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

 二人は立ち止まっていた。

 

 だが、スピカが、一歩前に踏み出す。突然の言葉に、オリヒメは、思考が停止して、ぽかんとスピカを見つめた。

 

「ここは、私たちがいくしかない。さもなければ、全員死ぬ」

 

 スピカがボールを構える。

 

 確かに、二人とも水タイプのエキスパートだ。カバルドン相手にも戦える。ましてやスピカはバッジをコンプリートしたセミファイナリストで、オリヒメも六つ集めた猛者だ。

 

「…………やっぱり、スピカちゃんは、かっこよくて、優しいね」

 

 そんな、自分から踏み出したスピカに、オリヒメは、こんな中だというのに、嬉しそうな笑みを浮かべる。

 

 面倒くさがりで怠惰で自堕落で何もしたくないとだらけていたスピカが。

 

 こんな中で、人を助けるために、自分から危険に向かおうとするなんて。

 

「バカ言え。私とオリヒメのためだ。他はまあ、あー、ついでだ!」

 

「はいはい」

 

 今一つ緊張感のないやり取りをしながら、二人は巨大化して暴れるカバルドンに対峙する。スタッフたちは倒すのではなくより安全な場所に追い込むことを優先してくれたおかげで、広く戦えるバトルフィールドにだいぶ近いところまで来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バトルだ、ペリッパー!」

 

「ギャラドスちゃん、オンステージ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 途端、上空を雨雲が覆い、雨が降り注ぐ。

 

 その冷たい雨は人々の不安を煽るが、今この瞬間は恵みだ。舞っていた砂は雨で落とされ、風も少なくなり、視界が改善される。

 

「鬼雨」。人々を震え上がらせた雨が、今度は人々を救う。

 

 それと同時に、ギャラドスが咆える。こんな状況で暴力の権化である竜が現れるのもまた、パニックを引き起こしかねない。だが、その特性・威嚇はカバルドンを委縮させ、暴れまわる勢いを落ち着かせた。

 

「竜宮の乙姫」「リトルマーメイド」。暴虐を手なずける水のプリンセスが、人々を救うべく立ち上がったのだ。

 

「『ウェザーボール』!」

 

「『アクアテール』!」

 

 雨で強化された二つの強力な水技が、カバルドンに襲いかかる。カバルドンはそれに怯えてよろめき、ついにバトルフィールドに足を踏み入れた。

 

「スタッフさん、あたしたちが引き受けるから、みんなを避難させてください!」

 

「雨が降ってるのは許してくださいね!」

 

 オリヒメは周りに気づかいができる。突然雨が降り優勢になって困惑するスタッフたちに、より多くの人が助かるようお願いをした。一方スピカは、こういう時に気の利いたことが言えない。つくづく、ポケモンバトルはトレーナーの性格が出る。

 

 ついに、あまりにも痛すぎる攻撃を受けたカバルドンは、本格的に暴れ出した。ダイマックスパワーの嵐が吹きすさび、カバルドンが大口を開けて咆哮し、バトルフィールドの地面から巨大な岩盤を出現させた。

 

「だ、『ダイロック』!?」

 

「まずい、ペリッパー、前に出て『まもる』!」

 

 オリヒメは混乱しながらも距離を取りつつギャラドスも直撃しないような位置取りをする。そしてスピカはオリヒメと自身を「まもる」よう、ペリッパーに指示を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カジリガメ、『キョダイガンジン』!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だが、突然現れた激流が、「ダイロック」ごと、カバルドンを吹き飛ばす。

 

「あなたたち、よく頑張ったわね。バウタウンのジムリーダーとして誇らしいわ」

 

 カバルドンの側面。そこにはいつの間にかカジリガメがキョダイマックスして堂々と立っており、その前には、気の強い笑みを浮かべるルリナが腕を組んで立っていた。

 

「「ルリナさん!」」

 

 そう、この場には、このガラル最強のジムリーダーたちが集まっているのだ。

 

 今のルリナのように、各所で起きたダイマックス事故に、ジムリーダーや、スピカやオリヒメのようにここに集った強者たちが、自分の身を守るべく、人々を守るべく、そしてダイマックスして不安で暴れるポケモンを救うために、立ち上がっている。

 

「ルリナさんと肩を並べて戦えるなんて光栄です!」

 

「全くだ。ジムチャレンジ、推薦してくれてありがとうございます!」

 

 オリヒメとスピカの士気も上がり、ギャラドスとペリッパーもより闘争心を高ぶらせる。

 

 もう、負ける気がしない。

 

 今ならなんでもできる気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局、三人はカバルドンを鎮めることに成功した。重傷者こそ出たものの、なんと死者はゼロ。これはスピカとオリヒメの早期参戦、そしてルリナの心強い協力があって成し遂げられたことだ。

 

 他の場所でも起きていたダイマックス事件もまた、全てが奇跡的に死者をゼロに収めた。

 

 それには、ジムリーダーやスタッフだけでなく、ジムチャレンジャーを中心とした有志のトレーナーの活躍が大きかった。

 

 これと同時にユウリとホップとダンデはローズの下に向かい、ユウリとホップは伝説に残る英雄と協力してムゲンダイナを鎮め、ガラルを滅亡から救った。そしてユウリはそのままチャンピオン・ダンデに勝利をおさめ、あらゆる意味でのガラルの英雄として君臨することになり、ホップもまたそのユウリのライバルであり救世主として、またのちにはポケモン博士として名を残すことになる。

 

 その新たな伝説となった英雄の裏には、語り継がれることはなくとも、確かな名もなき英雄たちもいたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○○○○○○○

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さわやかな潮風と明るい陽射し、そして活気ある街並みが魅力的なバウタウン。

 

 そのある一角の民家の中は、外の街並みとは裏腹に、電灯はすべて消え、飾り気はなく一方で様々なものが散らかって雑然としており、わずかに薄いボロカーテンが通す陽光が差し込むのみの、陰気極まりない状態であった。

 

「もう、こんな時間だからね。はいるよー!」

 

 そんな家に、10代半ば程度の少女が、そう叫んでから不満げに頬を膨らましながら、ズカズカと入っていく。肩甲骨のあたりまで伸びた青いロングヘアーと海辺の町らしい爽やかな制服、そしてなによりもその顔立ちとプロポーションは、まるでアイドルのよう――事実アイドルトレーナーである――であり、この家にはどこまでも似つかわしくない。

 

「スピカちゃん! ほら起きて!」

 

 青髪の少女は玄関からさらにズカズカと部屋の中に入り、まるで勝手知ったる我が家のように一直線に、膨らんださびれたしわしわのベッドに向かい、手を伸ばして揺する。

 

「あー、あと五分……」

 

「スピカちゃんの五分は一週間分ぐらいあるじゃん!」

 

 スピカと呼ばれたベッドの中の女性は抵抗するが、布団を引っぺがされてしぶしぶ起き上がる。ぼさぼさの長い茶髪、目の下のクマと覇気のない表情が足を引っ張るが、長身で美人といえなくもない女性だ。

 

「おはよー、オリヒメ。今日も仕事だっけか」

 

「そうだよ! だから早く準備して!」

 

 青髪の少女・オリヒメはぷんぷんと頬を膨らませて怒るが、全く迫力がなくて怖くなく、ただただ可愛いだけにしか見えなくて、スピカはつい笑ってしまう。

 

「はいはい、分かりましたよ、お嬢様っと」

 

「もー茶化さないでよ」

 

 ベッドから降りたスピカはスマホロトムを呼んで時間を確認し、相変わらず時間に余裕を持って行動してくれるな、とオリヒメに感心しながら、緩慢に準備を進める。そしてオリヒメは本人以上の手つきでそれを手伝いながらも、それと同時にスピカの髪を綺麗に整え、さらに一通り準備が終わった後はメイクまで施す。

 

 そんな慌ただしい準備が終わった末に出来上がったのは、先ほどの寝起きやいつもの姿が嘘みたいにカッチリ決まった、スーツ姿の麗人であった。

 

「じゃ、いくか」

 

 ボールが「六つ」下げられたベルトに手を伸ばして腰につけ、自分の荷物と、オリヒメの荷物を、両方軽々と持って出発する。

 

「自分の荷物ぐらい自分で持つのに」

 

「今を時めくアイドルトレーナー、『竜宮の乙姫』のオリヒメちゃんに、そんなの持たせられないさ」

 

「からかわないでっ!」

 

 怒ってはいるが、オリヒメは嬉しそうに笑っている。

 

 ――――激動のジムチャレンジが全て終わってから、三か月が経った。

 

 あの濃すぎる数日間は、二人を、そして二人の関係を大きく変えた。とはいえ、変わらないところもあるわけだが。

 

 オリヒメはルリナに勝利した後に正式にスポンサーがついた。そしてアイドル「的」ではなく、本格的にアイドルトレーナーとして活動を始めたのだ。事務所には所属しておらず、偉大な先輩・ルリナのアドバイスをもらいながらであるが、フリーランスアイドルトレーナーとして着実に前進している。

 

「今日の仕事は何だっけか」

 

「…………なんであたしがスピカちゃんのマネージャーみたいになってるの……。今日は大事なガラルトーナメントでしょ?」

 

「ああ、そうだったか」

 

 新チャンピオン・ユウリは、オリヒメよりもさらに幼い、可愛らしくて素朴な少女だ。しかしながらバトルとカレーに関しては人一倍「ジャンキー」ともいえるらしく、定期的にガラルの強者たちを集めた招待制の大規模なトーナメントをシュートスタジアムで開催している。

 

 そのトーナメントに集まるのはそうそうたる面子だ。

 

 元無敵のチャンピオンのダンデ、セミファイナリストでガラルを救った英雄であるホップ、現役ジムリーダーたち。その一員に、オリヒメも場違いながら入っている。

 

 ――このトーナメントには、今回のジムチャレンジに参加したチャレンジャーの中でも、特に優秀な成績を収めた16人が参加できるようになっていた。

 

 彼ら・彼女らはジムバッジコンプリートこそできなかったものの、信頼できる推薦を受け、ジムチャレンジを経験して大きく成長し、さらにブラックナイトではシュートシティを中心とした各所で、ダイマックス災害を抑え込む立役者となった。その実力と実績が認められ、このトーナメントに参加する権利を得られたのだ。

 

 オリヒメは今日、このトーナメントに出るのである。

 

 ジムチャレンジャーのネームバリューを最大限に活かした宣伝活動もしてきた。他のアイドルに比べたら、格別に恵まれた状況だ。このトーナメントは、その中でも最も大きなものである。

 

「前回も前々回も負けちゃったから、今回はせめて一回でも勝たないとっ! じゃないと、スポンサーさんに怒られちゃう!」

 

 オリヒメはアーマーガアタクシーの中で両こぶしを握って張り切っている。招待されるにふさわしい実力であるとはいえ、やはり本気を出したジムリーダーやダンデや英雄たちに勝てるわけがない。ここまでの成績は二戦二敗。それも格上相手とはいえ内容も良くはない。スポンサーも今回こそはと渋い顔だ。

 

 ちなみに、ルリナは色々アドバイスしてくれてはいるが、スポンサーの圧力からは守ってくれない。芸能人トレーナーをやるからには、実力と自力で勝ち取って見せろ、と中々のスパルタ具合である。とはいえ、格こそ全然違うが、二人は同じ立場であり、ある意味ライバルだ。この態度は自然だろう。むしろ他の部分で親身にサポートしてくれる方がおかしいことであり、ありがたい話だ。

 

 そうしてオリヒメがアイドルトレーナーを始めるにあたり、ルリナとその周囲から口を酸っぱくして言われたのが、「有名人の危険」についてだ。

 

 世の中には悪人がたくさんいる。なにせ1000年先のガラルを救うという純然たる善意でブラックナイトを起こす人間までいるのだ。そんな悪人は、有名人、とくに見目麗しい女の子を、それぞれの欲望を抱えて狙っている。しかも、ポケモンという分かりやすい暴力の手段を、一般人が容易く所有できるこの社会である。

 

 そういうわけで、オリヒメ自身がいかに実力者であろうと、常に一人では心配だ。仕事をサポートしてくれるマネージャーとは別に、ボディガードをつける必要があると、それはそれはもう強く言われた。過去の悍ましくて恐ろしい事件ファイルという実例まで突きつけられての説得に、オリヒメは震えあがりながら首を縦に振った。

 

 しかしながら、オリヒメを守る以上、彼女以上の実力者でなければ意味がない。また二人きりになる回数や周囲の変な勘繰りを考えると、女性が望ましい。だが、そんな好条件のボディガードを雇える伝手なんてどこにもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこで白羽の矢が立ったのが、自堕落で暇な大学生でありフリーター同然の怠惰生活を送っていたスピカであった。

 

 

 

 

 

 

 

 仕事中は一緒にいることになるが、大親友だから何も問題ない。意識低すぎる暇な大学生だから時間も大丈夫。実力はバッジコンプリート。ネームバリューも「鬼雨」と恐れられるほど。これ以上ない逸材だ。

 

 スピカもジムチャレンジで溜め込んだバトルの賞金をすぐに使い込んで――生活の計画性が欠片もない――しまったので金に困っており、「ギャラドス連れてるおてんば娘を襲うバカがいるか?」と疑問を持ちながらも、へらへらと了承した。なにせお馴染みの日雇いバイトに比べたら給料は格段に良い。

 

 ちなみにこの給料、確かにスピカのような人間を雇うバイトに比べたら破格だが、「それなりに人気のアイドルが雇うバッジコンプリートレベルのボディガード」の相場で言えば半額未満だ。雇い主兼護衛対象への礼儀作法が要らない、スピカがボディガードの面では未経験のド素人、信頼できる組織や会社やエージェントを挟んでない、などの理由である。お互いに破格だと思ってるウィンウィンの関係だった。

 

 そんなわけで、今のスピカの立場は、大学生兼日雇いバイトから、大学生兼オリヒメ専属ボディーガードアルバイト、となった。ジムチャレンジ前に比べたら幾分か外に出かけるように――元々がひどすぎたのもあって今も出不精極まりないが――なり、オリヒメから見るととても良い変化が出ている。

 

 また、こうして二人の立場や活動が変わった以外にも、色々な変化があった。

 

 例えばダンデはリーグ委員長に就任したし、マリィはスパイクタウンのジムリーダーになってネズは音楽活動を増やしたし、ホップはポケモン研究者を目指し、またマイナーリーグの毒タイプのジムリーダーが入れ替わったりもした。

 

 さらに、技レコードや技マシンが普及し、鎧の孤島や冠の雪原と言った厳しい環境にも立ち入れる人が増えたのだ。スピカはその一人であり、鎧の孤島と冠の雪原でそれぞれ一匹ずつ新たな仲間を加えた。今は合計七匹で、日や状況に応じて連れて行く六匹を決めている。

 

 このように、あのジムチャレンジを境に、スピカとオリヒメだけではなく、ガラル全体の世界が、大きく広がったのだ。

 

 そんなことを思い出してるうちに、シュートスタジアムに到着する。いよいよ、真剣勝負の幕開けだ。

 

「そういえば、今日はあたしだけど、来週はスピカちゃんが出るんだよね?」

 

「あー、多分そうだな」

 

 なぜスピカ自身よりもオリヒメの方が予定を知っているのか。その理由はさておき。

 

 そう、このトーナメントは、スピカも招待選手の一人である。しかも、バッジをコンプリートし、セミファイナルトーナメントまで駒を進めた実績があるため、オリヒメたちより好待遇だ。もっとも、オリヒメと同じく格上に負けて一回戦敗退の常連なのだが。

 

 ちなみに余談だが、オリヒメのスポンサーはスピカのスポンサーにもなりたがっていて、オリヒメやルリナを通して、しばしばラブコールを送っている。なにせオリヒメよりネームバリューは上だし、バトルも華やかさはないが「鬼雨」という外せないトレードマークがある。なおスピカ自身は「その金はオリヒメに回してほしい」と断り続けている。

 

「来たわね」

 

 二人で一緒に控室に入ると、今日のオリヒメの一回戦の相手・ルリナが腕組みをして待ち構えていた。あれ以来より交流するようになったが、未だに二人にとってあこがれの存在だ。こうして不意に会うと緊張してしまう。

 

「ねえオリヒメ。今日わたしが勝ったら、スピカともども、うちのジムトレーナーになってもらうわよ!」

 

 それと、こうして顔を合わせるたびに、ジムトレーナーへと勧誘してくる。

 

 光栄な話だ。憧れの存在から、直属の弟子への、しかもかなりの好待遇で、スカウトをされる。

 

「あ、あはは、えーと、その、お話は嬉しいんですけど……お断りします」

 

 そしてそれを、オリヒメは断り続けていた。これはこの控室ではおなじみの光景であり、周囲の参加者も慣れた様子で苦笑して見ている。

 

 そう、これ以上ないほどに良い話なのだ。しかし、オリヒメは何度も断っている。それでも、ルリナは諦めきれずに、事あるごとに勧誘しているのだ。

 

 何せ、オリヒメは水ポケモン使いとして飛びぬけた実力を持っている。特定のタイプのポケモンのみを使うトレーナーは数多く、そして水ポケモン使いは最も多い。その中でも、このガラルでは、ルリナに次いで強いのは、スピカかオリヒメであると確信がある。もし自分に何かあって、誇りと伝統あるバウタウンの水タイプジムリーダーを任せるとしたら、この二人しか今のところあり得ない。そのために、いまのうちからみっちり鍛えておきたいのだ。

 

「やー、ルリナさんは今日も振られましたかあ」

 

「二人ともすごいぞ! 自分の考えを曲げないなんて!」

 

 ヤローとホップが好き放題言ってくる。断られたルリナも、変に注目を集めるオリヒメも、なんだか居心地が悪い。

 

 オリヒメは来年のジムチャレンジこそバッジコンプリートして見せると意気込んでいる。ジムトレーナーはそのチャレンジのサポート役をする義務を負うし、そういう部分で特別扱いを許さない固さがあるルリナの下にいては、間違いなく参加できなくなる。ゆえに、こうして毎回断っているのだ。

 

「じゃ、じゃあスピカはどうなのよ!」

 

「お断りします」

 

 ちなみにスピカも断り続けている。理由は簡単。バウジムのユニフォームがほぼ水着で露出がありすぎて恥ずかしいからだ。周りが半ズボンまたはベリーショートパンツだった中で一人だけぴっちりしたタイプの長ズボンユニフォームをオリヒメに着せられたせいでやたらと目立ったのは恥ずかしい思い出だが、バウジムのユニフォームはその何倍も嫌だ。ちなみにスピカのプロポーションは、馬鹿みたいに自堕落怠惰な不健康生活をしているくせに、身体の起伏という面ではルリナ以上であるため、恥ずかしがらずに見せればいいのにとオリヒメが思っているのは余談だ。

 

「おーおー、あのルリナが随分とご執心だなんて、珍しいじゃねえか」

 

 そして、一番遅れてやってきた――とはいっても見た目に反して真面目な彼なのでこれでも約束の時間には30分の余裕がある――キバナが現れ、ルリナをからかった。

 

「キバナは引っ込んでて」

 

「おーこわ」

 

 ジムチャレンジが終わってからしばらく、ルリナとキバナはやや敵対関係だ。その理由がこちら。

 

「で、スピカ。ルリナよりも、オレさまんところに来るよな?」

 

 キバナは実に自然な動作で、ただの付き添いとして弁えて壁際に控えていたスピカに大股で近づき、俗にいう壁ドンで迫る。キバナの長身と甘いマスクでこれをやられれば、大体の女性は、いや、男性すらもイチコロだろう。

 

「お前の雨戦術は素晴らしい。このオレさまですら見習うところが多い。ナックルジムの鍛え上げたトレーナーの誰よりも、お前の雨は完成されている。お前は、オレさまのところに来るべきだ」

 

 そう、キバナもまた、スピカをしつこくスカウトしているのだ。そして、同じ天候使いという面では、ユウリやダンデよりもライバル視している節がある。出会うたびに手を変え品を変え、スピカをスカウトしたがっていた。今回の壁ドンはその中でも、特に積極的な部類である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「断る」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてそんなお誘いもまた、スピカは毎回冷たく断っていた。

 

 キバナのことは尊敬しているし嫌いではないしルリナと同じく光栄な話だが、なんだか、生理的に受け付けない。スピカの自堕落怠惰だらだらライフなパーソナリティと真逆の存在すぎるからだろう。

 

「は、振られてやんの」

 

「ルリナもだろ!」

 

 そういうわけで、スピカをめぐって、ルリナとキバナは対立気味なのだ。二人ともいざとなったら口喧嘩を厭わない気の強い性格なのもあって、これもまた顔を合わせれば恒例の光景だ。

 

「全く、なんでオリヒメじゃなくてボディガードが(やから)に絡まれるんだか」

 

 スピカは呆れ果てながらオリヒメの元に戻ってくる。なんと驚きなことに、顔を赤らめたり照れたりする様子がなく、心底迷惑そうだった。

 

(大親友だけど、スピカちゃんの男の子の趣味が分からないかも……)

 

 オリヒメはどちらの味方をすることもなく曖昧に笑いながら、内心でそんなことを思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○○○○○○○

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局オリヒメは一回戦でルリナに敗北した。スポンサーさんに怒られるととても落ち込んでいたが、今日は内容自体は良く、カジリガメのキョダイマックスまで引きずり出すことができたので、「次回に期待」という若干の恐ろしさもある評価を貰った。

 

「うーうー、また負けちゃったー」

 

「あー、どんまいどんまい」

 

 ボディガードの仕事なんか一度もしていない。もっぱら、オリヒメの話相手だ。夕暮れの空を飛ぶ帰りのアーマーガアタクシーの中、オリヒメはスピカに寄り掛かって抱き着き、甘えるように顔をこすりつける。ボディガードにもそれなりの格好が求められる、というルリナのアドバイスに従ってオリヒメが気合を入れて用意したオーダーメイドスーツが皺になるが、それはスピカは気にしない。雑に、それでも優しく、美しい青髪の頭を撫でて慰める。

 

 昼のように、スピカは今もオリヒメに甘えっぱなしだ。なんなら今は雇用者と被用者の関係ですらある。給料もスピカ基準ではとても良いため、元の仕事に戻る気にはなれない。今や「生活面」だけでなく、真に「生活」すらもオリヒメに握られ、甘えている状態だ。

 

 一方でオリヒメもまた、よくスピカに、こうして甘え、感情を露にするようになった。まるで昔の、お姉さんと妹のような関係に戻ったかのようである。スピカが思うに、やはり、オリヒメは「あたしがしっかりしないと」とスピカの前で気を張っていた面があるのだろう。その反省もあって、オリヒメからぶつけられる感情に、スピカは正面から丁寧に向き合うことにしていた。

 

 そんな穏やかなやり取りは、バウタウンに到着し、オリヒメの家の前へ歩くまで続いた。空はさらに赤く染まっている。海沿いのバウタウンは、ガラルの東海岸ながら、よく夕焼けが見えるのだ。

 

「……ねえ、スピカちゃん?」

 

「ん?」

 

 そんな穏やかな時間が、急に緊張感を孕んだ。

 

 オリヒメが、どこか真剣な様子で、スピカに話しかけたのだ。

 

「あたしね、いっぱい、悔しいこと、悲しいこと、辛いことがあったし、最後はスピカちゃんにあんなことしちゃったけど……それでも、ジムチャレンジに参加して良かったと思ってるんだ」

 

「ああ、それは良かったな」

 

 オリヒメがジムチャレンジが大好きなのは、自明の事であった。話の展開が見えないが、それだけは確かなので、自信を持って返事をする。

 

「でも……スピカちゃんは、結局、どうだった?」

 

 二人の身長差は大きい。頭半分ほどもある。オリヒメは不安そうにスピカを見上げ、問いかけてくる。

 

 突然の問いにとっさに答えられず、沈黙してしまう。夕暮れの冷たい潮風が、二人の髪と肌を撫でた。

 

「…………安心しろ。間違いなく、良かったさ。今もトレーナーの血の気の多さには辟易するけどな……こうしてトレーナーを続けてる程度には、いい経験だったと思ってるよ」

 

 そう、これも自信を持って言える。

 

 ジムチャレンジは面倒で疲れることも多かったし、辛い思いもしたが、楽しかった。人生で初めて、最高の充実を味わい、世界が広がった。

 

 オリヒメは、今も不安なのだ。あの時、スピカを誘ってよかったのか。何度も何度も迷い、その度に前向きになるが、それでもまた迷う。オリヒメは気弱なところもあるが明るい性格で、人を、特にスピカを、色々なことに誘う。だがそういえば、明らかに苦しみも伴うであろう出来事に誘われたことは、一度もない。きっと、あの強引な誘導は、オリヒメにとっても初めての事だったのだろう。

 

「だから、私はオリヒメに感謝している。ありがとう、ジムチャレンジに誘ってくれて」

 

 スピカはオリヒメに歩み寄り、そのたおやかな手を取って、両手で握りしめ、彼女の顔を真っすぐに見つめ、偽りのない想いを伝える。

 

 いつもひねくれて乱雑に歪んだ言葉しか出さない。だがこの瞬間は、本音を伝えたかった。

 

「スピカちゃん……」

 

 オリヒメはしばしぽかんとしていたが、スピカの言っていることを理解し、噛みしめ――顔がくしゃりと歪み、涙がこぼれてくる。

 

「ありがとう、スピカちゃん、あたしこそ、ありがとうっ……!」

 

 そしてそのまま飛びつくように抱き着いてきて、胸に顔をうずめて泣き始める。スピカもまた抱き返し、穏やかな笑顔で、ゆっくりとその綺麗な青髪を撫でる。

 

 ジムチャレンジを通して、離れることもあったし、ぶつかることもあった。こうして、関係や環境も変わった。ただそれでも、お互いの思いは変わらない。尊敬する、可愛い、かっこいい、賢い、頼りになる、離れたくない、大切で、大好きな幼馴染。

 

「ねえ、スピカちゃん。一つ、お願いがあるんだ」

 

 スピカの胸に顔をうずめながら、くぐもった声で、オリヒメが意を決して、本当に伝えたかったことを口に出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

「来年も、ジムチャレンジ、出てくれる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう、スピカはバッジこそコンプリートしたが、セミファイナルトーナメントで敗退した。つまり、来年はまたバッジ集めからやり直しであり、それは、参加する権利があることを意味する。

 

 オリヒメはリベンジに燃えていた。スピカもまた、リベンジの機会があるのである。

 

 オリヒメにこう言われてようやく、スピカは、自分がまた、ジムチャレンジに参加できることに気づいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、もちろんだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スピカはオリヒメを強く抱き返し、胸を張って宣言する。

 

 来年もまたジムチャレンジに出る。今度は二人ともセミファイナルトーナメントに出て、その大舞台で決戦をするのだ。そして自分こそが、ファイナルトーナメントに出場する。

 

「あたし、今度は負けないからね!」

 

「私こそ、絶対に勝ってやる!」

 

 抱き着きから離れ、二人で顔を見合わせて笑う。お互いの瞳に自分の姿が映りそうなほどの至近距離。相手の顔が、もう暗くなってきたのに、とてもよく見える。

 

 だからこそ、泣いたり興奮しただけでは考えられないほどに、お互いの頬が、赤く染まっていることに気づいた。

 

 きっとこれは、夕暮れのせいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 二人は、話し込んでる間に日が沈んですっかり夜になったことから目を逸らしながら、自分や相手がまだ隠している気持ちに気づかないように、夜の闇がまぎれるほどに、明るく笑い合った。




これにて最終回です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
これから後日談的なおまけをいくつか投稿しますので、ぜひそちらもお楽しみください

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