ショタっ子魔法師は風魔忍 作:魔法非戦士
雫達が『ブランシュ』に襲われた翌日。
登校してすぐ咲宗は生徒会室に顔を出す。
そこには真由美、摩利、克人の三巨頭がすでに顔を揃えていた。
「おはようございます。遅くなり申し訳ありません」
「おはよう、風火奈くん。大丈夫よ。私達もさっき来たばっかりだから」
真由美は柔らかい笑みで咲宗の謝罪を受け入れる。しかし直後顔を引き締めて、
「それで早速本題なんだけど……昨日の報告は事実かしら?」
咲宗はその言葉に頷き、
「残念ながら……。ブランシュの構成員がアンティナイトを多数所有しています。そのことからブランシュの背後には【大亜連合】がいるのは間違いないと思われます」
大亜細亜連合―通称【大亜連合】。
東アジア大陸国家で、各国に対して様々な工作を行っており、特に日本を標的にしている。
他国を狙う理由の1つには過去の内部分裂により魔法のノウハウをほぼ焼失したことが挙げられている。
「となると……風火奈の言う通り、特別閲覧室のデータが目的の可能性はかなり高いな」
「そうだな」
「でも、そこに生徒を利用されるのは厄介ね……。下手に警察の介入を許せば、生徒達が逮捕されてしまう可能性があるわ」
「そうなれば、そいつらの魔法師としての未来は閉ざされるどころか、本当に逆恨みでテロリストの仲間になるかもしれないな」
「ええ。そんなことになったら、第一高校はもちろん魔法科高校全体が大ダメージを負うわ」
「……それも奴らは狙っているのだろう。失敗しようが成功しようが、この国の魔法技術や魔法師社会を貶めるきっかけになる」
克人の言葉に真由美と摩利は顔を顰める。
「じゃあ十師族が動くべき?」
「いや、警察を頭ごなしに無視してブランシュを潰せば、流石に政府も黙ってはいまい。表向きには称賛しても、魔法協会を通して抗議や何らかのペナルティーを課せられる可能性は高い。こっちから先に仕掛けるのはリスクが高いと言わざるを得ん」
「それに七草家、十文字家はブランシュも大亜連合も警戒しているはずです。下手に動きを見せれば、すぐさま雲隠れして他校に狙いを変えるでしょう。大亜連合はブランシュをトカゲの尻尾切り扱いしても大して懐は痛みませんから」
「……じゃあ結局私達に出来ることはあまりないと言うことか?」
「いえ、むしろ先輩方にしか出来ないことがあります」
断言する咲宗に、真由美は首を傾げ、克人は眉を顰めて訝しむ。
「私達にしか出来ないこと?」
「ブランシュの作戦の肝は『二科生の不満』です。そして、その不満の原因のほとんどは生徒達の勘違いと思い込みと推測しています」
雫とほのか達にも話した通り、第一高校における明確な差別とは『生徒会の役員指名』、そして『教職員の有無』だけである。
その他の生徒達が感じている差別感は、第一高校に限らず高校であれば良くある話ではあるし、ただ単純に生徒達が勝手に感じていることである。
もちろん、理由に魔法実技によるクラス分けが大きく影響しているのは否定しないが。
「なので、先輩方……特に七草生徒会長にはその勘違いを明確に否定する場を用意してもらい、二科生達の訴え全てに反論して頂きたい」
「……なるほど。学校に蔓延している差別はあくまで生徒達の思い込みによる問題。それを七草に正確な情報を元に説明させ、生徒達に自覚させるわけだな?」
「はい。もちろん、その程度で差別が無くなるわけがないでしょうし、成績の差が埋まるわけでもないでしょうが……。魔法師の価値が実技成績だけではないことを教えるのは、学校や教師の役目ですからね。生徒がそこまで出しゃばるのは早計でしょう」
「なるほど……。でも、いきなりそんな場を設けたところで、生徒達は興味を持ってくれるかしら?」
「いきなりにはならないでしょう。近いうちに二科生側……エガリテに汚染された生徒達が動くはずです。今日の司波達也と壬生紗耶香の話し合いの結果次第でしょうが……間違いなく達也はエガリテの誘いを拒絶します。更に司甲が疑われていることは昨日の騒動ではっきりしましたし、対処チームは全員拙者達が捕らえたので、高確率で実力行使に出るはずです」
「おいおい……実力行使って」
「いきなり暴れるようなことはしないでしょう。恐らくは学校か生徒会に対して、交渉の場を設けるように訴えるはずです」
「……なるほどね。そこで私が応じて、討論会のような場を設ければいいわけか」
「その通りです。そうすれば、風紀委員も部活連も納得できる理由で警備体制が整えられるはずです。ブランシュもその討論会に学校側の注意が向いている隙を突いてくると思われるので……」
「連中が襲撃して来れば、十師族が動いても政府も警察も文句は言えん、と言うわけだな」
十師族は『表の権力者に成らず表の権力を持たないこと』と『国防の戦力として従事すること』を条件に、魔法関係の事柄に対しては不可侵にも近い特権を得ている。
十師族の嫡男がいる学校が襲われ、魔法大学の機密文献が狙われたとなれば、警察程度が十師族に逆らえるわけがないのだ。
それもまた魔法社会に疎い者が多い二科生の差別感を助長しているのだが、当の本人達からすれば『非常時には兵器扱いされ、そのために日々研究や鍛錬をしているのだから当然の権利だ』と考える。
その互いの現実を知らないのも差別が減らない要因でもある。
「事態の流れを見て、拙者の部下はもちろん協力者や公安などに情報を流し、ブランシュやエガリテの拠点を出来る限り全て押さえます。その時には七草家や十文字家にもご協力を頂きたいのですが……」
「もちろんよ」
「当然、協力しよう」
「感謝致します」
咲宗は頭を下げて礼を言う。
「司波達也にも簡単に情報は伝えています。今日の放課後に剣道部の壬生紗耶香とまた話すとのことなので、その結果でまた対応を考えます」
「分かったわ」
「では、失礼致します」
咲宗は頭を下げて、その場から姿を消した。
「……やっぱり魔法を発動した瞬間はさっぱり分からなかったわね」
「これが古式魔法の恐ろしさという訳か。まぁ、あそこまで完璧に使いこなせる高校生というのは珍しいなんて話じゃないだろうがな」
「……風魔の魔法技術は俺達が把握していたモノより優れているようだな。……風火奈が次期当主というのは喜ばしく思うべきか、脅威と思うべきか……」
「敵対しないように上手く交渉するしかないわね。……うちの父とは相性悪いだろうけど」
真由美は陰謀家気取りの父親を思い浮かべて大きくため息を吐くのだった。
咲宗は授業開始ギリギリで教室に入る。
深雪と雫が咲宗に顔を向けて、複雑そうな表情を浮かべる。
(雫さんはともかく……深雪さんは達也から話でも聞いたのかな?)
しかし、時間もないため今は互いに声をかけることなく、咲宗は席に着く。
そのすぐ後に指導員が教室にやってきて授業が始まるのだった。
そして、授業が終わって指導員が教室を出てすぐ。
「咲宗くん」
雫が声をかけてきた。
「どうしたの?」
「……昨日はありがとう。本当にごめんなさい」
雫はいつもの眠たげな表情のままで頭を下げる。
そこに深雪とほのかもやってきて、
「風火奈くん。お兄様から話は聞いたわ。私からもお礼を言わせてください」
「わ、私も。昨日はありがとう」
「どういたしまして。でも、深雪さんにお礼を言われるほどのことはしてないよ」
「いえ、ほのか達が無茶をした理由はお兄様のためだから……」
「それは達也からメールで礼を言われてるから、深雪さんまで頭を下げる必要はないって。とりあえず、しばらくは雫さん達はもちろん、深雪さんも登下校中は気をつけてね」
「ええ……ありがとう」
「聞いてるかもしれないけど、昨日の連中のことは九重寺にも伝えてあるから」
「分かったわ」
「雫さん達も今回は何もなかったんだから、反省してくれたならいいよ。流石にアンティナイトまで持ち出す暴漢なんて想定しないだろうし」
「うん……」
「まぁ、そもそも心得も無しに尾行するもんじゃないけどね」
「う……」
「反省する……」
気まずそうに俯く雫とほのか。
2人の様子に咲宗は苦笑して、それ以上小言を言うことはしなかった。
あっという間に昼休みとなり、深雪は今日も達也と生徒会室へ向かうつもりだったのだが、達也からメールが届いたそうで雫達に声をかけてきた。咲宗はそのまま先に行こうとしたが、案の定雫に腕を掴まれてしまう。
「ほのか、雫、それに風火奈くん。悪いけど、今日はご一緒してもいいかしら?」
「え? 達也さんは?」
「今、お兄様は魔法実習室にいるみたいなの。エリカ達がどうやら居残りみたいで、お昼ご飯を買ってきてくれないかって」
「そうなんだ。じゃあ、早速買いに――」
「それなんけど……お兄様から私達は先に食べるように言われたの」
「あ……そう、なんだ……」
「まぁ、居残りが終わる時間次第で食べる時間が無い可能性もあるからね。達也がそこらへんの気遣いしないわけがないさ」
「そういうことね。だから、私達は先に食堂で食べてから、購買でサンドイッチでも買っていきましょう」
「いいの?」
「お兄様の
「命令って……」
咲宗と雫は深雪の言い方に呆れるが、当の本人が何も不思議に思っていないようなのでツッコむことはしなかった。ツッコんでも無駄だと悟ったのもあるが。
ということで、深雪も含めて4人で食堂に向かうが……。
(……ボクも行かなきゃダメかなぁ)
男1人というのは絶対に悪目立ちする。
ただでさえA組の他の男子達からは嫉妬されて睨まれ、未だ男友達と呼べる存在がいないと言うのに。クラスメイトに限ってだが。これでまた嫉妬されることになるだろう。
とりあえず、咲宗は認識阻害魔法で自分が周りから見られないようにした。
食堂でさっさと昼食を食べ終えた4人は購買でサンドイッチと飲み物を買って、魔法実習室へと向かう。
実習室に入ると、レオとエリカが実習用の据え置きCADに向かって奮闘しており、その後ろで達也と美月が見守っていた。
どうやら居残りしているのはレオとエリカのことだったようだ。
「お兄様、お邪魔してもよろしいでしょうか?」
「すまん、深雪。次で終わりだから、少し待ってくれ」
「いっ?」
「分かりました。申し訳ありません、お兄様」
深雪は達也に一礼して、廊下で待つようにほのか達に促す。
その後、達也の宣言通りにエリカとレオは次の一回で目標達成し、課題をクリアした。
それを確認した深雪達は室内に入る。
「お疲れ様、2人共。お兄様、ご注文の通り揃えて参りましたが……足りないのではないでしょうか?」
「いや、もうあまり時間もないしな。このくらいが適量だろう。深雪、ご苦労様。光井さん、北山さん、咲宗もありがとう。手伝わせて悪かったね」
「いえ、このくらい大丈夫です!」
「大丈夫。私はこれでも力持ち」
「ボクはただの付き添いだから」
咲宗は肩を竦めてレオに飲み物が入った袋を渡す。
教室の端に座って、達也達は早速買ってきてもらったサンドイッチを頬張る。
そして話題はA組の実習についてとなったが、
「多分美月達と変わらないと思うわ。ノロマな機械を宛がわれて、テスト以外では何も役に立ちそうもないつまらない練習をさせられてるだけよ」
まさかの深雪の毒舌に達也と咲宗以外はギョっとした顔を浮かべる。
「まぁ、一科生と二科生に分けられてるとはいえ、講義や実習内容は同じだからね。深雪さんくらいになると退屈以外のなにものでもないだろうね」
咲宗の言葉にエリカ達はもちろん、今度は達也や深雪も驚きの顔を浮かべた。
「え、そうなんですか?」
「それは知らなかったな」
「隠してるわけでもないけど、わざわざ公表することもないってのが学校側の方針なのかもね。実際、学校は一科生と二科生の区別理由は魔法実技の成績で決めてるって公言してるし」
「あれってホントだったのか……」
「ホントだね。少なくともボクが調べた範囲では、だけど」
「よくある『表向き』って奴かと思ってたわ」
「魔法実技が優秀だと魔法理論も出来るってのは間違ってないよ。でもそれは優れているからってわけじゃなくて、単純に理論内容を実習とか訓練で試すことが出来るからってのが大きい。二科生は魔法実技や魔法力が乏しくて、使える魔法が限られるのも事実。やっぱり体感するのと、ただの知識だけで学ぶには差があるのは当然の事さ。まぁ、今年は達也って例外がいるけど」
咲宗の言葉に達也以外の全員が納得したような表情を浮かべる。
「まぁ、実戦は魔法実技だけで決まるわけじゃないし。気にせず、自分が学びたいことに集中すればいいんじゃない? ぶっちゃけ今優越感に浸ってる優等生連中なんて、社会に出ればごまんといるんだし。まぁ、十師族は別かもしれないけど」
「流石にそこと並べるのは稀なんてレベルじゃないだろう」
「それもそれでいいのかって感じだけどね」
達也の言葉に肩を竦める咲宗。
その後は和気藹々と過ごしたのだった。
そして放課後。
咲宗は早速周りから姿を隠して、カフェに潜んだ。
先に到着していた達也の元に壬生が駆け足でやってきて、そこに摩利がわざとらしく現れるというハプニングがあったが、特に揉めることはなかった。
だが、壬生の摩利に向ける視線に咲宗は妙な引っ掛かりを覚えた。
(……警戒、というだけじゃない。あれは……恨みに近い? 渡辺委員長と壬生紗耶香に何か因縁があったのか? でも、これまでの報告では渡辺委員長に変な反応はなかったし……)
調べる必要がありそうだと判断した咲宗は、とりあえず一端横に置いて2人の会話に意識を戻す。
「あたし達は学校に改善要求をしたいと思う」
前回に比べてかなり踏み込んだ内容に咲宗は眉を顰める。
達也も同じように感じたようで、
「改善というと、具体的に何を改めて欲しいんですか?」
「それは……あたし達の待遇全般よ」
「全般というと例えば授業ですか?」
「……それもあるわ」
「一科と二科の主な違いは指導教員の有無ですが、そうすると先輩は学校に対して、教員の増員を求めているのですか?」
昼休みに咲宗から聞いた話が正しければ、講義内容も実習内容も基本的には一科も二科も同じ。
つまり、授業の待遇改善となると指導員の増員に他ならないのだが……それが出来ているのならば、とっくの昔に増員されているはずだ。
国や学校とて二科生を放置したくてしているわけではないのだから。そもそもそのための二科生制度なのだから。
「そこまで言うつもりは無いけど……」
壬生もそれは理解しているのか、急に勢いがなくなり歯切れが悪くなった。
「それともクラブ活動ですか?」
しかし、それも達也は調べてみたが、魔法競技部と非魔法競技部は規模に応じて平等に割り当てられていた。
非魔法競技部でも魔法競技部より活動日が多い所もあるし、施設の利用時間も多い。
そして、予算に関しても活動実績に応じて差が出来るのは魔法科高校に限った話ではない。むしろ一般企業の方が全然シビアである。
壬生はあっという間に説得材料が尽きたようで顔を青くして項垂れる。
(というよりは、ただ単に前回訊かれたから答えるために行動を決めただけって感じだな。結局行き当たりばったり……いや、自分達が何に対して劣等感を感じているか理解しようとしていないんだな)
「じゃあ司波君は不満じゃないの? 魔法実技以外は、理論も、一般科目も、体力測定も、実戦の腕も、全ての面で一科生を上回っているのに、ただ実技の成績が悪いというだけでウィードなんて見下されて、少しも口惜しくないの?」
「不満ですよ、もちろん」
達也は表情を変えることなくコーヒーを口にしながら答えるが、咲宗は達也から一瞬怒りのオーラが噴き出したのを感じ取った。
「じゃあ!」
「ですが、俺には、学校側に変えてもらいたい点はありません」
「えっ?」
「俺はそこまで教育機関としての学校に期待していません。魔法大学系列でのみ閲覧できる機密文献の閲覧資格と、魔法科高校卒業資格さえ手に入れば、それ以上のものは必要ありません」
はっきりと言い放った達也の言葉を、壬生は理解できなかったようで表情を固めて唖然としていた。
「ましてや、学校側の禁止する隠語を使って中傷する同級生の幼児性まで、学校のせいにするつもりはありません」
一科生どころか二科生すらも突き放した歯も着せぬ達也の本心に、咲宗は吹き出しそうになった。
だが、達也の言う通り、学校に待遇改善を期待したところで解決策は教員を増やす以外の術はないのである。
そもそも魔法実技を評価するのは学校ではなく、国が定めた評価基準である。それを学校の段階で適用するのは何も間違ってはいない。国が求める魔法師を輩出するには、国が定めた基準を採用するのは当たり前のことだ。
そして、魔法科高校は現場で活躍する魔法師を育成するための学校であるのだから、魔法力を重視するのも間違ってはいない。一般科目で評価されたいなら普通科高校に行けばいいし、身体能力で認められたいなら体育科にでも行けばいい。
そして、実戦の腕を生かしたいのであれば、防衛大学に進学すればいい。
別に魔法科高校での評価にこだわる必要はないのだ。
そもそも、魔法科高校は魔法力を一番に評価すると言うのは入学する以前の段階で理解して然るべき点である。入学してから文句を言うのはお門違いだろう。
「残念ながら、先輩とは主義主張を共有出来ないようです」
達也はもはや語ることはないとばかりに椅子から立ち上がった。
「待って、待って!」
壬生は衝撃から立ち直れないのか、顔色が優れないまま、椅子から立ち上がらないまま、達也を呼び止める。
達也はそれを無視することなく、壬生を振り返った。
「何故……そこまで割り切れるの? 司波君は一体、何を支えにしているの?」
「俺は、重力制御型熱核融合炉を実現したいと思っています。魔法学を学んでいるのは、そのための手段にすぎません」
達也はそう言い放って、今度こそ壬生の前から立ち去った。
壬生は唖然とした表情のまま、去って行く達也の背中を見つめることしか出来ないようで、しばらく席から動くことはなかった。
咲宗は素早くカフェを後にする。
(ふむ……とりあえず、これで完全に達也を取り込むことは出来なくなった。ブランシュとエガリテからすれば、もう後に引けなくなったはずだ)
ハッタリの可能性もあるが、勧誘するためにあそこまではっきりと言い放ったのだから、実行に動かなければ今度は取り込んだ仲間達から不満が出るだろう。
(それにしても、あそこまで達也が仲間になると確信していたかのような……同類だと決めつけていたかのような反応ばかり。あの程度の言葉で達也が納得すると本気で思っていたんだろうか?)
そして、摩利に対する悪感情。
(壬生紗耶香は汚染されているとみて間違いないか。……ちょっと壬生紗耶香について調べてみるか)
時間は残されていない。
そう感じながらも、咲宗は出来る限りのことをすることにしたのだった。