気がついたら竜也は、赤ちゃん用のベットで寝ていた。
(なんで俺は、こんなところで寝てるんだ?)
不思議に思い竜也は、自分の手を見た。するとそこには、赤ん坊の手があった。
(どうなっているんだ?一体?)
少し考えるとあることを思い出した。
(なんか、殺風景な場所で誰かと転生する、しないだの話していたような気がする。えぇっと…それで確か俺は、転生を選んだはずだ。ということはここは、転生先か?いうかまた赤ん坊から人生を過ごすのか…まぁ第二の人生だしそれもいいか。)
案外竜也は、楽天家の気があるらしい
すると、そこに見知らぬ女性がこちらを見て微笑んでいた。
(誰だ、あの人は? もしかして、俺の母親なのか?)
竜也の勘はあっていた。彼女の名前は、天地 恵 彼女は転生した竜也の母親だった。
恵は、赤ん坊に近づいてきた。
「竜也、もう寝る時間よ。ほら眠りなさい。」
と優しく言って子守唄を歌いだした。
それは、聞く者全てがウトウト眠りこけそうな優しく慈愛に満ちた歌声だった。
竜也は、眠くなりながらもあることに気がついた。
(また名前ば竜也″なのかよ。なんか、縁があるのかな?)と思いながら眠りに落ちていった。
―数年後―
天地 竜也は6歳になり小学校に入学していた。
(はぁ精神年齢的には、もう22歳なんだがな…もう一回小学生しないといけないのか)
竜也は他の新入生とは、違い一人憂鬱な気分になっていた。さらに天地一家は広島から東京に引っ越していた。まだ引っ越してして半月しか経っていない。友達らしい友達もいない事がますます竜也を憂鬱にさせる。
(そういえば、引っ越す時に泣いて見送ってくれてたこもいたっけ。まぁ、アイツなら他の友達と仲良くしてるんだろうな。……もしかしたらもう忘れてるかも知れないけど…)
つまらない入学式を終えたあとは、教室での自己紹介だ。まだ担任の先生が来てないこともありクラスのなかは、騒がしかった。
(まぁ、まだ小学一年生の子供たちなのだから騒がしくてもおかしいことじゃないだろう。)
と考えている竜也のもとに入学式の際に親しくなった、゙
「竜也君どうしたの?頭痛いの?」
と聞いてきた。
竜也は、(あ、今の俺まわりからみたら頭痛になっているようにみえるんだ)と思いながらも
「いいや、全然痛くないよ。考え事してただけ」
と答えた。
「考え事ってなに?なに?」
興味津々に明日香は聞いて来たのである。
竜也は少し考えながらこう言った。
「ちょっと前に引っ越してきたから友達出来るかなぁって考えてたんだよ。」
それは、本心でもあった。クラスの中を見渡すといくつかのグループができていた。たぶん保育園や幼稚園が一緒なのであろう。そのなかに誰も知り合いがいない状態で話しかけるという勇気は竜也は、もちあわせていなかった。
そう言うと、明日香が
「なら、友達になろうよ」と言ってきた。
俺は、すぐに「うん!」と返した。
そうすると明日香の隣にいた男児も「なら、僕とも友達になろうよ。」と言ってきた。それは、別に良いのだが名前も知らない相手が友達というのも変なので、「うん!名前なに?」と返した。
そうすると男児は、
「僕の名前は 草薙 護堂 だよ」
と言った。
これが、俺 天地 竜也と草薙護堂、徳永明日香との出会いだった。
それからは、よく二人と遊んだ。草薙家は、古本屋を営んでた。後々聞いた話では、護堂の祖父である、草薙一朗は女殺しだと言うことを聞いて内心、家が三軒隣ということもあってか見た目は20代前半という母 、恵を心配した。(竜也が中学生になるとき恵は35である。)のだがなにも無いようなので安心した。
いよいよ中学三年生の冬つまり入試である。3人とも第一志望の高校にうかったものも明日香だけ学校が違っていた。
俺と護堂は、私立城楠学院に入学することになった。いつも一緒だった3人が一人別の学校に行くのが大きな変化だと思っていたのだが事実は、そうではなかった。
春休み俺、竜也と護堂はイタリアにやってきていた。何故かというと理由は、簡単だ護堂の祖父である一朗の頼みであるものを届けて欲しいという願いを聞く代わりにイタリア旅行の資金を出して貰っていたのだ。ちなみに明日香は家族で田舎に里帰りということで日本でお留守番だ。
「初めて外国にきたな」と俺がいう。
護堂は、遠い目をして笑っていた。
(ヤバイ、護堂の地雷を踏んじまったか?)
護堂は何回か一朗と外国にいっているのだがその度になにか面倒事が起こるらしい。
詳しい事は聞かなくても一朗の性格からある程度の予想はできた。
(そりゃあ、遠い目をするわ)と思った。
多分自分でもなるだろう。
しかしまだ俺達は気づいてなかったもっと大変なことがおこることなど微塵もかんじていなかった。
渡された物ばプロメテウス秘笈″というどこから見ても俺達には、ただの石板にしかみえなかった。これを、サルデーニャにいるルクレチアという一朗と同年代の女性に渡して欲しいと頼まれたわけだ。
俺達からしたらこれをわたせば4日間イタリアを満喫できるというわりのいい仕事だった。
石板を持って歩いていると俺達より1,2歳下ぐらいの男の子と出会った。何でもかれは、敗北を求めているという。意味がわからなかった。敗北を求めるなんて普通はしない。それで100m走になったのだが(何故100m走をすることになったのかはわからない。)二人とも負けてしまった。護堂は、ともかく俺が負けるとは、思わなかった。中学のときは、陸上部で短距離走選手だったからだ。まあ、負けは素直に認めようと思う。
少年は、
「なかなかに良かったぞ」
と大笑いしていた。
(全く何者だよこいつ )護堂と思ったことは一緒だった。
すると突然地震もないのに離れた場所にある建物が倒れた。
俺と護堂が何事かと考えているうちに少年は消えていた。
((今のは、なんだったんだ一体?))
するとそこに突然金髪の少女がきた。
少女は10人に聞いたら10とも「美しい、美少女」だとこたえるくらいの美貌を誇っていた。
そんな美少女からいきなり話しかけられた思考がフリーズするのも許してほしい。
「その、石板、゙プロメテウス秘笈″を頂戴」
と言われた。
ますます思考は固まる一方だしかし俺とは違い護堂は
「そいつは、だめだなこれはじいちゃんからルクレチアっていう人に渡してくれって頼まれたものだからな」と言った。
(あぁ、俺はあいつのびくともしない神経が羨ましい。)
竜也は意外にもすぐにパニックに陥る小心者なのだ。
「なら私、がそのルクレチアっていう人に渡すからそれを頂戴」
「んっ?それならいいぞ。」
「おい!!護堂しっかりしろちゃんとあいつが渡してくれる保証はねぇだろ。」
しかし、竜也は人を疑うことを知っているそれもそうだ前世もいれるともう精神年齢的には30歳なのだから同年代よりも倍生きているぶん疑い深いのだ。
そうこうしているうちにまた建物が崩れた。美少女は崩れた建物に向かって走りだした。
その彼女に護堂は問いかけた。
「おい、お前名前何ていうんだ?」
(護堂、お前はないだろお前 )
彼女はお前呼ばわりされたことがないのであろう若干驚愕しながらもこたえた。
「エリカ、エリカ・ブランデッリよ」
そういい残し彼女はかけていった。
後を、追いかけて見たものに俺は、自分の目を疑った。なぜなら先ほどの少年が宙にうかび見上げる程の大男(比喩では、なく本当に巨人だ)と戦っていたのである。その戦いを先ほどの美少女エリカ・ブランデッリはやめるよう懇願していた。
しかし耳を貸さない二人争い続けたその度にまわりは嵐のように雨が降り、雷が轟き、風が吹き荒れた。
それでも、争いをやめるよう懇願する少女にしびれを切らしたのか大男が持っていた槌を振り上げ降りおろした。
次の瞬間身体が勝手動いた。少女を突き飛ばし槌から守ったのだ。その代わり自分に槌が降りおろされるそれをみながら思ったことは、ひとつだ。
(また、死ぬのか次は、転生なんてないだろうな)
最後に見たのは、突き飛ばした少女の驚愕と茫然が混ざった顔と唯一無二の親友 駆け寄ってくる姿だった。……しかしあり得ないものも見たそれは、少年に空から襲いかかる光輝く白馬だった。
「ここは、どこだ?なんか懐かしい気がする。」
「やあ!久しぶり竜也15年ぶりだからおぼえてるかな?カルマだよ。」
「また、てめえのせいか?」
「嫌だなぁ、僕のせいじゃないよ。」
「ならなぜ俺は、ここにいるんだ?」
「それは、僕が読んだのさ、せっかく特典を与えたのに使わないんだもん。どうかしたのかい?」
「特典…?あっ!権能のことか!」
「大正解!!でなんで使わないの?」
「いや覚えてなかった。」
「あぁ、それもそうかここでのことは、基本的に記憶出来ないことになっているからね。」
「まぁ、せっかくだし生き返れば?ほらえっと…そうイシス神の権能つかってさ。」
「あぁ、蛇の生命力のことだな、どうすれば使えるんだ?」
「それは、頭にうかぶ聖句を唱えてその結果をイメージするんだよ。」
「聖句、イメージ、聖句…イメージ…OKわかった。ありがとう。」
「あぁ、そうそう今さっき草薙護堂君がペルシア神話のウルスラグナを倒して《カンピオーネ》になったよ。君の先輩だね彼は」
「成る程わかったよ。いろいろ教えてくれてサンキュー」
「いいよ、これくらいまたなんかあったら出て来るかも知れないからその時まで元気でね。」
「あぁ、カルマお前もな」
(神様だから大丈夫かもしれないけど)
こうして、俺は、イシス神の聖句を唱えた。
「我、彼の大地を流し清め、豊穣を約束するものなり今ここに顕現せん我蛇を束ね生と死をあやつるものなり」
目を開いてみると視界に光が色彩があるまわりを見渡すと隕石が落ちたようなクレーターがある。そして横に護堂が横たわっていた。
エリカという少女は、生き返った上に、かすり傷ひとつ無い俺をみて言葉を失っていた。
護堂を見れば傷だらけの姿で俺を凝視していた。
「なんだよ、お前ら幽霊を見るような目をして俺は生きてるぞほら脚もちゃんとあるだろ。」
「なんで…どうして死んでないの 私を突き飛ばして身代わりにメルカルトの槌に潰されたはずなのに…どうして!?」
「あぁ、俺も護堂と同じく《カンピオーネ》になったらしい。」
こうして、世界が始まって以来おそらく同日同時刻同じ場所で二人の《カンピオーネ》がうまれたのである。
これが俺達の一番の変化いきなり二人揃って魔術界の王になってしまったことである。
((明日香になんて言おうかな?))
竜也と護堂の気持ちは、一緒だった。幼馴染みの彼女は、竜也と護堂からすれば《まつろわぬ神》以上に恐い存在なのである。
出来るだけ急いで書いてみました。
誤字脱字してきなどよろしくお願いします。
また、こんな神を《まつろわぬ神》として出してという希望があればやってみようとおもいます。
次回は、バトルものにしようかと思っています。
ちなみに竜也と護堂が明日香を恐れているのは、彼女の怒りや心配は紛れもなく自分たちのせいだと自覚しているからです。かといって明日香のことは嫌いだということではありません。