Bang Dream! ~時空の叫びと星の鼓動~   作:ライノア

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6話 後編 その3。因みにゆりさんの二体目に出て来たジュナイパーに関しては中の人ネタです。


第五話:兎追いし花園 後編 その3

RIO SIDE

 

鋼慈『それでは第三回戦、始め!』

理央「ベグ、エアスラッシュ!」

ベグ『うらァッ!!』

ゆり「ジュナイパー、エアカッター!」

ジュナイパー『...ふんッ!!』

 

エアスラッシュをしてきたベグに対し、ジュナイパーは両羽を白く光らせてから振るう。

飛行タイプの技同士が接触したことで相殺。何とか影()いが来る前に少しダメージを与えてから戻したいところだ。

 

理央「もう一度エアスラッシュだ!」

ゆり「(かわ)してリーフブレードよ!」

 

飛行態勢に至ってエアスラッシュを避けたジュナイパーは両翼を緑色に光らせて接近し、距離が間近になると角度を90度に曲げてベグにダメージを与える。

 

ベグ『ぐっ...野郎!!』

ゆり「もう一度リーフブレードよ!!」

理央「こっちも急所覚悟でマジカルシャイン!迎え撃て!!」

 

突撃しながら発動したベグのマジカルシャインと、ジュナイパーのリーフブレードが打つかり合う度に何度も拮抗(きっこう)する。

そっちがエアスラッシュによる怯みが覚悟の上なら、こっちはリーフブレードの急所も覚悟の上だ。

 

ゆり「エアカッター!!」

理央「大文字!!」

 

二つの技が接触を果たした事で炎を切り裂く鋭利な空気の刃が直撃、ベグを後退させる。

エアカッターの威力はそこそこだが、全体攻撃の故に急所に当たり易い。まさにダブルバトルには持って来いの技だ。

二つの技が相殺され、ゆららかに飛び散った火の粉が全て収まったのを見計らった俺達は指示を下す。

 

ゆり「リーフブレード!」

 

ジュナイパーがリーフブレードで斬り掛かってくる。チャンスは一瞬の内だ!

 

理央「''アトラクトシャイン''!!」

 

ベグは両羽の先端でハート型のエネルギーを生成しながらマジカルシャインによる攻勢バリアを発生させる。

技が打つかり合った事で爆発し、広がったハート型のエフェクトが雨の様に降り注ぐ。

この技はメロメロとマジカルシャインを掛け合わせて出来た技で、この技を喰らったオスポケモンは何も出来ずにただ見惚れているだけ。

だが、若しジュナイパーがメスだったらただのマジカルシャインに過ぎない。

雌雄の区別を無視して、俺はジュナイパーにトドメの一撃を放つ。まぁ、耐えたとしても怯んだ上で火傷になってもらうだけだしな。

 

理央「一気にダメージを与えるぞ!''大炎空斬(だいえんくうざん)''!!」

ベグ『隠キャがぁぁ...!精々火傷になってもがき苦しめェェェェッ!!!!

 

ベグは大の字の炎を(まと)った空気の球を、マジカルシャインで吹き飛ばされて仰向けになったジュナイパー目掛けて投げ付ける。

激しい爆発音が鳴り響く。土煙が晴れた向こうには、ジュナイパーの姿が何処にもなかった。

俺は地面に手で触れてみるが、波動を使ってもジュナイパーの位置を特定出来なかった。まさか、こいつ......!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆり「今よ、ジュナイパー!」

ジュナイパー『......はあッ!!』

ベグ『えっ......きゃあッ!?』

理央「! ベグ!!今の技は、ゴーストダイブ...!?」

鋼慈『何とジュナイパー、トゲキッスの合わせ技''大炎空斬''を間一髪で回避!ついでにトゲキッスに一発ダメージを与えたァーーーッ!!』

 

背後から出現した紫色の穴から左中段蹴りを放つジュナイパーの攻撃が、トゲキッスを地面に大きく叩きつける。

 

理央「そうか。少しだけ疑ったが...そのジュナイパー、メスか!!」

ゆり「ええ、この子の性別がメスで本当に良かったわ。メロメロを掛け合わせてマジカルシャインを打ったのはいいけど、性別が同じならただのマジカルシャイン...」

 

作戦を読まれた俺は苦虫を潰す様に歯を食い縛る。

 

理央「通りでゴーストダイブで避けれた訳だ。最後の技を電磁波にしとけば良かったぜ...!」

ゆり「今更後悔してる暇なんてないわよ。影縫い!」

 

ジュナイパーは急降下しながら翼から取り出したオレンジの一本羽を取り矢にすると、先端が紫のオーラが纏われ、ベグの周りを一周する。

羽の先端が地面に突き刺さった頃で、ベグの体は一ミリも動けなくなっていた。

 

ゆり「急降下しながらリーフブレード!!」

理央「マジカルシャインでガードだ!!」

 

ベグに向かって接近するジュナイパーに、ベグはマジカルシャインでガードする。だが...!

 

ゆり「...と見せかけてゴーストダイブ!!」

理央「なっ...!?」

 

マジカルシャインが届く寸前に、ジュナイパーは両翼を(たた)んで急降下。そのまま紫色の穴を潜って回避する。

そして穴はベグの真下に出現し、上空に打ち上げる。同時に影縫いも解除された。

 

理央「大文字!!」

ベグ『ぐっ、うおるあッ!!

ゆり「もう一度、ゴーストダイブよ!」

 

態勢を立て直したベグは、大文字を放つがまたもやゴーストダイブで避けられてしまう。

地面に着弾した炎の球は大の字に広がると、熱砂の煙を巻き上げたフィールドを熱で支配する。

 

理央「連続でエアスラッシュ!!」

ゆり「無駄よ。躱してリーフブレード。マジカルシャインが来たらゴーストダイブ、大文字が来たらエアカッターで対処して!!」

 

俺がミルタンクに何もさせずに攻撃した様に、今度はゆりがベグの体の自由を奪った上で指示を下すゆり。

空気の刃となったエアスラッシュを目前に出現させた紫の穴を潜って避けて背後から攻撃、大文字をエアカッターでゴーストダイブで回避して攻撃、接近してはリーフブレードを叩き込む。

 

鋼慈『ゆり選手!理央選手のトゲキッスのバトルスタイルを参考にしたのか、ジュナイパーのゴースト技を活用しながら徐々に追い詰めていくーーー!!』

 

空中による激戦にて、徐々に上昇していく熱気が(ただよ)う。

ベグは再度エアスラッシュを発動する直前に、ジュナイパーは影縫いで動きを封じてエアカッターで追撃してきた。

ゆりの野郎、ベグと同様のバトルスタイルをそのまま自分の物にしたってのかよ...!?

 

理央「エアスラッシュ!!」

ゆり「ゴーストダイブからリーフブレード...の前に影縫い!!」

 

内心焦ってしまった俺はベグにエアスラッシュを指示した直後、ジュナイパーが目前に出現した穴を潜る直前に影縫いで動きを封じられた。

 

ベグ『キャアアアアッ.......!!』

理央「ベグ!!」

ゆり「トドメのエアカッター!!」

理央「最後の足掻(あが)きだ!最大パワーでエアスラッシュ!!」

 

草タイプのエネルギーを込めた上段蹴りでベグは打ち上げられる。

おまけと言わんばかりのエアカッターで撃墜される直前にエアスラッシュを指示しておいた。標的はジュナイパーではなく、フィールド全体(・・・・・・・)にだ。

地面に落とされたベグは再び動く様子はなく、目を回して倒れていた。

 

ドローンロトム『トゲキッス、戦闘不能。ジュナイパーの勝利』

鋼慈『ジュナイパー!あの害悪級ポケモンの一体、トゲキッスを見事打ち破ったァァァァーーーーッ!!!!』

 

ジュナイパーを称賛する様に、観客達が歓声を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NO SIDE

 

香澄「惜しいっ!!」

有咲「...いくら理央がパルデアチャンピオンだろうと、簡単には取らせてくれねーな...。容赦なさ過ぎだろ...!」

たえ「相手のポケモンのバトルスタイルを自分の物にして勝つ...やっぱりゆりさんを倒すには一筋縄ではいかないみたい」

りみ「...ええっと。理央君の三体目って、まだ出してないよね?」

 

りみの質問に、有咲は答える。

 

有咲「そういや、これまでのバトルでもそうだったな。理央はトレーニングさせたポケモン達の体力に気を(つか)っていた。それなのに、肝心の七体目を一回も出していない...!」

たえ「一体誰なんだろう?ゆりさんの切り札はラグラージだから、同じホウエン御三家でジュカインかなぁ?」

 

この大会で理央は、きんにくやベグを含めた七体のポケモン達の体力を温存させていた故に決勝に進出出来た。

それに対し、予備ポケモンの最後の一体をまだ出していない。

体力を万全な状態で(おぎな)うためなのかは定かではあるが、『最後の切り札として取っておく』といった彼の性質から見れば、それはあながち間違いではない。

 

有咲(この勝負の行方はお前に掛かってんだ。ぜってぇ勝てよ、理央!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

RIO SIDE

 

理央「ごめんなベグ。あまり活躍させられなくて」

ベグ『ううん、あまり自分を責めなくても大丈夫。私もバトルの時はちょっと荒っぽくなるけど、貴方のおかげで今の私達がいる。ジョウトで一緒に旅をした皆も今の言葉を聞いたら、きっと同じ事を言ってた』

理央「...そうだな、今更自分を責めても何も始まらない。お前の実力は十分に発揮出来た(はず)...お前が繋いだレールも、俺達が積み重ねて来た努力も、決して無駄にはしない」

 

俺はベグをモンスターボールに戻して、(ねぎら)いの言葉を掛ける。

 

理央「...お疲れ様。ゆっくり休んでくれ」

ゆり「戻って、ジュナイパー」

ジュナイパー『...』コクッ

ゆり「出て来て、ミルタンク!」

 

(うなず)いたジュナイパーをボールに戻し、ミルタンクに切り替えるゆり。

だが、ベグの大文字による火傷(やけど)状態は(いま)だに続いていた。

そっちがジョウトの悪魔を出すのなら...もうこいつしかないよな!

 

理央「お前がお望みの第二ラウンドだ、きんにく!!」

 

俺はきんにくを投入、第二ラウンドのゴングが鳴り始まろうとしている。

 

きんにく『おいミルタンク、そろそろこの戦いにケリを着けようぜ』

ミルタンク『良い気になるのは今の内よ。この勝負、勝つのはあたし達なんだから!!』

鋼慈『それでは、第四回戦...始め!!』

 

 

 

 

 




TO BE CONTINUED...









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