Bang Dream! ~時空の叫びと星の鼓動~   作:ライノア

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じくほしの二章書いてる最中ですが、急遽(きゅうきょ)イベントストーリー編(リメイク)を書きます。
若干のネタバレになりますが、

・詩船とのフルバトル後、ポピパを含めた理央が弦巻 光の正体を知る事となる

・香澄以外のメンバーが上記のバトル後、理央の正体と時空の叫びを知る

・香澄のヒトカゲがリザードに進化している

・理央のナエトルがドダイトスに最終進化を果たしている

・要楽奈がIt's MYGO!!!!!よりも先行登場している

・リメイク前とは異なり、咲夜がSPACEのバイト体験に来ている。

...といった内容となっています。
時系列は一期最終話とOVAの間に起きた出来事となっております。
それでは、どうぞ!




















-WARNING!-
・このイベントストーリー回は『NARUTO』の終盤、ポケットモンスター スカーレット バイオレットのメインストーリー及びDLC『(みどり)の仮面・(あお)の円盤』、『破壊者の食べ歩き』のネタバレが含まれています。


イベントストーリー編
鼓動重なる花火大会 その1(リメイク)


RIO SIDE

 

俺がパルデアを救って、アカデミーから花咲川へ転入してから色々な事があった。

香澄が初めてポケモンを捕まえた事、ライブの時間稼ぎで美竹寿と戦った事、文化祭当日で沙綾と戦った事、SPACEでバイトを体験した事、そして...詩船と激戦を繰り広げた事。

今振り返ってみると、どの思い出も俺にとっては冒険そのものだ。

 

りみ「香澄ちゃん。今日の練習余り苦しくなかった?」

香澄「...へ?何処か間違えてた?私」

たえ「かなり間違えてた」

香澄「そ、そっか。御免ね...っていうか、あれ?私のスコアは何処?知ってる?」

 

有咲の蔵でバンドの練習中、心配そうな声を掛けるりみとおたえの指摘で香澄は我に返ると、ギターのスコアの行方を問い掛ける。

 

沙綾「香澄のスコア、これじゃない?雑誌の下に置いてあったけど...」

有咲「おいおい香澄、しっかりしてくれよ〜。このバンドのリーダーだろ?」

香澄「ご、御免...」

理央「そんなに落ち込むなって、まるであいつを見てる様だな...少し休憩を挟みながらジュースでも飲むか?」

香澄「...うん。そうする」

 

俺達はお菓子とジュースを堪能しながらいつもとは違う雰囲気の香澄。

沙綾と有咲がその事に疑問に思っていると、義弟である俺はその事を代弁する。

 

理央「実はな、俺と香澄が練習に来る寄り道で本屋に寄ったら、花火大会の特集記事を一冊買ったんだ」

たえ「これの事?『都内花火大会お勧めスポット特集』...」

理央「そう、それだ」

 

おたえが突き出した特集記事のページに俺は正解だと人差し指を向ける。

 

りみ「花火大会...もうそんな時期になるんだ。ついこの間、入学式を終えたと思ったら何かあっという間だね」

理央「そうだな。(ちな)みにこの雑誌なんだが、この近所でも花火大会をやるらしいんだ」

沙綾「知ってたというか、そこら辺に住んでる私達に取っては毎年の事だから」

たえ「割と盛大にやるよね?」

有咲「その分、人もウジャウジャ来る」

 

商店街に住んでいる沙綾にとってはごく当たり前の事でもあり、人混みはガラルでのジム戦やリーグ戦を経験した俺でも慣れっこだ。

 

香澄「そうだったんだ!?ていうか、何で教えてくれなかったの〜!」

理央「教えてくれなかったというより、町内のあちこちに花火大会のポスター貼ってあったろ。寧ろ気付かない方がおかしいじゃないか?まぁ、お前の場合はバンドの事以外は殆どバカだから仕方ないか」

香澄「むむっ、りーくん。どういう意味ぃ〜?」

リザード『香澄、落ち着け』

沙綾「そういえば、花火大会って確か今週末だったよね?」

 

俺の吐いた毒舌に噛み付こうとした香澄を(なだ)める様にリザードがズボンの(すそ)を引っ張り、沙綾が花火大会の開催日について疑問を投げ掛ける。

 

香澄「そう、それなの。私が言いたかったのはそれ!良かったら皆で行こうよ。花火大会!」

りみ「()る程ね。香澄ちゃんは花火大会に行きたくてソワソワしてたんだ?」

理央「どっちかって言うと、(しび)れを切らしてたな」

有咲「(ほとん)ど同じじゃねーか」

香澄「ねぇ〜。皆で行こうよー、花火大会ぃ〜!」

 

香澄は花火大会の(もよお)しでおねだりをしてきたが、人混みに慣れていない有咲は断念する。

 

有咲「止めとけ止めとけ。あんなの余りにも人が多過ぎて、結局花火を見に行ったんだか人を見に行ったんだか、よく分からなくなるんだし...」

香澄「やだ!皆と行きたいよぉ〜!」

 

子供の様に地団駄を踏む香澄を落ち着かせる有咲だが、ある事に気付く。

 

有咲「...ん?待てよ、次の週末は皆で宿題を片付ける日だったんじゃないか?」

香澄「ギクッ!?」

有咲「元はと言えば、『宿題でピンチだから皆でやろー!』って思い出したの香澄じゃん」

香澄「...あ、あははは。やっぱり、覚えてた?」

 

有咲に図星を突かれ、背筋がピンと伸ばした香澄は苦笑の表情を浮かべる。

 

香澄「でも、ほら。それは...花火大会の存在を知る前の私が言った事で、花火大会を知ってしまった今の私は(ほぼ)別人だから!」

有咲「意味分かんね!」

理央「つまり宿題やるって約束してたから、花火大会の事が言い出し(にく)かったのか?」

 

分かり易く俺が翻訳すると、香澄はある提案を出してきた。

 

香澄「それじゃあこうしよう。予定変更!花火大会までに絶対、宿題終わらせるから!それなら良いでしょ!?」

理央「まぁ、確かにそれは良いとしてだが...」

有咲「何つーか、説得力皆無だな」

香澄「本当に、信じて!」

 

香澄の言葉にりみやおたえも信頼感が薄い雰囲気で無言になるが、おたえが涼しい感じで率直に言い放つ。

 

香澄「って、どうして信じてくれないの〜!?」

たえ「...それはやっぱり、日頃の行い?」

有咲「お、おたえ...涼しい顔ですげー事言うな」

香澄「...分かった。戸山香澄、本日より生まれ変わります!花火大会当日までに、絶対に宿題を終わらせます!だから...行こうよ〜、花火大会〜!有咲、りみりん、おたえ、さーや、りーくん〜!皆と一緒に行きたいのぉ〜...ぶえっ!?」

 

香澄が抱き着く直前に俺はモンスターボールからポケモンを出していた。

弾力性により香澄の体に密着させたのは、でっぷりと肥えたクリーム色の腹部が特徴のポケモン。

頭部は(とが)った耳が生え、下(あご)の歯が口を閉じていても飛び出す程に発達している。

 

理央「落ち着け。一旦これでもふもふしてろ」

有咲「カビゴン!?つーか、デカ過ぎねーか!?4mぐらいはあるぞ...!!」

たえ「色が緑色じゃないから、色違いだね」

 

おたえの言う通り、『居眠りポケモン』カビゴンの体色は本来なら緑だが、モンスターボールから出したと同時に星のエフェクトが入っていたのが色違いである証だ。

こいつの名前はゴン。俺が自力でゲットしたポケモンや手持ちに入っているルカとリザスト以外のポケモンと同様、俺がとある人間から預かっているポケモンの一体だ。

 

『カビゴン 居眠りポケモン ノーマルタイプ ゴンベが懐いた状態で進化した姿。400キロもの食べ物を食べて寝ての繰り返しだが、何かを切っ掛けで本気を出すと凄いパワーを発揮する』

たえ「何かを切っ掛けで凄いパワーを発揮するって事は、食べ物を食べる為とか?」

理央「それもあり得るが、本領を発揮させる手段は(いく)らでもある。まぁ、十人十色(じゅうにんといろ)ってやつだ」

 

話を戻すが、本当に宿題を終わらせたいなら信じてやってもいい。

俺は下顎を抑えた親指を手から離しながら深呼吸、間を置いてから口を開く。

 

理央「...仕方ない。行くぞ、花火大会。流石のお前らもバカ姉貴の頼みを断る訳にはいかないよな?」

沙綾「全く、そんなにおねだりされたら...ねぇ?」

 

俺と沙綾が賛同し、りみは苦笑。

 

りみ「あはは...うん、分かった。香澄ちゃん、一緒に行こ?有咲ちゃんもおたえちゃんも良いよね?」

有咲「...ったく、ホントにしょーがねーなぁ。けど...まぁ、宿題をちゃんとやるって言うなら、おたえを付き合ってやってくれよ?」

たえ「うん。私、浴衣着ていく」

有咲「行く気満々か!?」

香澄「やったー!皆有難(ありがと)うー!花火大会、思いっきり楽しもうね!」

バシャーモ『さて、俺達の方も白黒付けるぞ。ポケモンの連れ歩きについてだが、人混みに慣れていない...(ある)いはモンスターボールで待機したい理由があるなら素直に答えてくれ』

 

こうして俺達全員が花火大会に行く事となり、相棒ポケモン達に大してバシャーモが確認として意見を聞き出す。

 

ヌマクロー『僕は外に出てもオッケーやで〜』

ドダイトス『オラはモンスターボールで待機だな。流石に人混みは避けてぇし...』

ヒバニー『オイラは問題ないぞ!ただ、走り回るのだけは流石に控えておく。走った瞬間に火が()いちゃったら、周りの人の迷惑に繋がっちゃうし...』

リザード『俺も尻尾の炎が人様の着物とかに点いちまったら、祭りどころの騒ぎじゃねぇ。サルヒコの旦那もきっと同じ事を考えてるだろうよ』

ルカ『僕は外に出ても問題ないよ。兄さんの時空の叫びと僕の波動なら、例え一人が迷子になっても直ぐに駆け付けられるし』

 

結果的にボディガードはバシャーモ・ヌマクロー・ヒバニー・ルカの四匹。

ドダイトスとリザードの二匹はモンスターボールで待機する事となった。

 

バシャーモ『...決まりだな。ではリザードとドダイトスの二匹は人混みを避けるまでの間はモンスターボールで待機だ。それ以外はボディガードとして、香澄達を全力で守れ』

ドダイトスとバシャーモ以外のポケモン『『『(ああ)うん!』』』

 

連れ歩くポケモン達の分担は決まったものの、俺はどうしても引っ掛かる事を香澄達に打ち明ける。

 

理央「...なぁ、沙綾。俺も一つ質問があるんだが、良いか?」

沙綾「うん、良いよ。何でも言って」

理央「ああ。どうも引っ掛かる事があってな...正直に言うぞ————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浴衣って何だ?」

理央以外のメンバー「「「「えっ...????」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??? SIDE

 

夏の炎天下の空に身を焼かれながら、俺は両腕で正拳突きを打つ。

拳を突き出す際に腰を少し捻る事で、威力がより増大する。

 

???「あっつい〜!この熱さどうにかなんないの〜!?」

???「我慢しろ冬美。例え八月が終わっても、残暑が続く限りはこの熱さからは逃げられない」

???「そういうあんたは良いよね。熱変動耐性で汗かく事もないし」

 

仰向けになって団扇(うちわ)(あお)いでいるのは、旅仲間の一人 銀髪のショートヘアーの少女『光冬美(ひかりふゆみ)』。

アイドルガールズバンド『Pastel*Pallettes(パステル パレット)』...略してパスパレの六人目で、門矢士(かどや つかさ)さんと光夏海(ひかり なつみ)ねーちゃんの娘だ。

 

冬美「それもそうだけどさぁ...あたし達も夏休みの宿題終わったのは良いけど、何だか暇すぎない?」

???「確かに暇だな」

冬美「言うと思った」

 

冬美の質問に俺は上げた肩を落とし、一時的に間を置いてから返答する。

こう言われてしまえば、正直に話すしかないな。

俺も唯一信頼出来る仲間に対して嘘は吐きたくないし。

 

???「だったら、何処か行く(あて)のない場所に行こうか?例えば、ガルパ地方の名所とか」

 

冬美を宥めた金髪の青年の名は『小野寺雄大(おのでら ゆうだい)』。

小野寺ユウスケ兄ちゃんの息子で、冬美と同じく俺の旅仲間の一人だ。

 

???「いや、何もその必要はない。何せ、夏祭りが開催される予定だからな」

???「夏祭りか。もうそんな時期になるんだね」

???「抹茶味のかき氷、食いたい」

 

(ふすま)を開け、立ち聞きしていた正体は丸刈り頭を茶色で染色している俺と瓜二つの青年『海詠透冀(わだなが とうき)』。

俺の『後悔』の感情で生まれ、容姿をコピーした元セカンドロイミュードだ。

その後ろにいるのは、元SPACEのオーナー『都築詩船(つづき しふね)』ばーちゃんの愛孫(あいそん)要楽奈(かなめ らーな)』。

そしてこの俺『門津咲夜(かどつ さくや)』をリーダーにしたのが『Dimentions(ディメンションズ)』だ。

『全てを破壊し、全てを繋げ!』をコンセプトに、ポケモンバトルを基準として活動している。

その実力は折り紙付きで俺を含め、全員がチャンピオン級の強さを誇る。

俺達はSPACEのバイド体験で、アローラ・ガラル・パルデアを共に旅した仲間『戸山理央』と会っている。

最初は元々俺の手持ちに入っていたサルヒコ・ガマロク・スガレ・アロウの四体やその他にも預かっている大半のポケモン達にどう会えばいいのか迷っていたが、後悔したくないがために覚悟を決めてバイト体験に行く事となった。

主にサルヒコ...バーダックが俺の顔を見た瞬間に、いきなり殴り掛かってきたのは言うまでもないが。

だが、あの事件で右目を失った上に一年半も意識不明になった。

三年も会わずにこのまま何も言わないままであれば、確実に失望してしまう俺自らの意志だ。

 

咲夜「そういやあったな夏祭り。確か開催日は今週末だっけか?」

雄大「そういえば、調査中に夏祭りのポスターがいっぱい貼ってあったもんな。アキノリと楽奈もそれで最近ソワソワしてた感じだったし...」

 

楽奈の返答に俺は腕を組んで納得する。

野生の猫ポケモン達と(じゃ)れ合うあうのはまだしも、何より抹茶が入っている食い物を好んでいる。

 

冬美「せっかくだから行こうよ、夏祭り。アキノリやあたしも暇してるし、楽奈は抹茶味のかき氷食べたがってるし、(たま)には気分転換でもしなきゃ!」

咲夜「ああ。誰がどう言おうと関係ない...俺達は行きたいから行くんだ。冬美、一応『事務所に動画撮りたいから夏祭り行ってもいいですか?』と嘘吐いとけ。それか適当でもいいから仮面着けて誤魔化してもいい」

冬美「いや、事務所相手に嘘は駄目でしょ。報連相はどの会社でも大事な事だから」

咲夜「...そうか。今のは一応冗談で言ったが、その件は後で対策を練るとしよう。一応確認はしておくが、レグレットと雄大もこの後何か用事でもあるか?」

 

俺は残りの二人に用事があるのかを(たず)ねる。

 

雄大「俺は特にないけど?」

透冀「僕も今のところはないよ」

咲夜「決まりだな」

冬美「それじゃあ、全員所持金は四千円ね。あたしから皆への(おご)りだから無理に返金しなくてもいいから。特にアキノリ、無駄遣いだけはしない様にね?」

 

冬美から差し出された夏祭り用の所持金三千円が手渡される。

これはパスパレの名誉挽回ライブで稼いだ金で、態々この日の為に貯金しておいたのだ。

昼飯やおやつを買う時に取っておきたいから成る可く慎重に使いたい。

 

咲夜「それぐらい分かってるさ。それじゃあ、早速準備に取り掛かるぞ」

 

釘を刺された俺はそれを了承した上で四千円を手渡され、転生前に常にリュックに入れていた黒い財布に入れた。

そして花火大会当日でやるべき事を全員に告げると、冬美は問い掛ける。

 

冬美「え?準備って、まさか夏祭り当日に何かやるの?」

咲夜「ああ。場の盛り上げくらいしておかないと、縁日として成り立たないからな。レグレット、直ぐにマスコット組に連絡を入れろ。俺はその間に縁日を盛り上げる練習の準備をしておく...さて、今週末だけの無礼講だ。野郎共、気合入れて行くぞ!賑やかな祭りの空気を、マゼンタ色の空気に染めて上げてやる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

RIO SIDE

 

夏休みの宿題を終わらせた俺達義姉弟は花火大会当日に山吹ベーカリーへ(おもむ)き、沙綾の部屋で浴衣の着付けを教えてもらう事にした。

 

香澄「御免ね、さーや。宿題終わらせたばっかりの時に...」

沙綾「ううん。全然大丈夫だよ」

香澄「良かったぁ〜。丁度さーやが連絡くれて本当に助かった!若し連絡してもらえなかったら、花火大会遅刻してたよ〜!はい。これが例の(ブツ)

理央「物と言うより浴衣だろ?」

 

香澄の言い方で一時談笑になってしまったが、気を取り直して本題に入りたい。

 

香澄「えへへ、何となく言いたくなっちゃった!それじゃあ、さーや先生。浴衣の着付け、お願いします!もう自分じゃ着方分かんなくて...何かね、何度来てもユキワラシみたいになっちゃうんだ」

沙綾「あはは。ユキワラシって...けど、凄く想像出来るかも」

理央「ユキワラシ...確か、ユキメノコの進化前だっけか?あれはホントに寒い思い出しかなかった」

 

クレバスの洞窟(どうくつ)で戦ったユキメノコは行方不明になっていた探検家 ハッサムを、自分の住処で氷漬けの状態で保存していた。タイプ相性が最悪であるのにも関わらずにだ。

恐らくバレットパンチの飛び()う中、遠距離技で徐々に氷漬けにして勝利したのだろう。

そのユキメノコを俺達が倒してハッサムを助け出し、お礼として去り際に探検バッジのランクが最大レベルのマスターランクより上のランクに昇格出来るだけでなく、七つの秘宝などの特別指令を受けられる様になった。

 

香澄「前におたえから聞いたけど、やっぱり花火と言ったら浴衣でしょ?」

 

浴衣で花火大会に行きたくなり、香織さんが呉服屋で赤い浴衣を選んでもらった。

俺は何故か起床したら軽量の箱が届いていて、早速香澄に開けてもらうと、中には帯の無い紺色をベースにした半袖の浴衣が入っていた。

後に沙綾から聞いてみたら、それは浴衣ではなく甚平(じんべい)というそうだ。

送り主は不明だが、箱に貼っていた紙には『今週末の縁日で会おう』と書いてあった。

直ぐにでも時空の叫びを発動しようとした買ったところだが、それは俺が花火大会に行く前に使う事にした。

 

香澄「まさか、こんなに着るのが難しいなんて思わなかったよ...」

沙綾「確かに慣れないと着るのがちょっと難しいかもね」

理央「沙綾は自分で着れるんだろ?人間の世界では当たり前だが、俺達も来年再来年(さらいねん)の花火大会に備えて覚えておきたい」

 

沙綾の話によると、沙南に浴衣を着せてあげたくて一時的に着付け教室に通っていたそうだ。

 

香澄「教室行ってたんだ...それじゃあ殆どプロだね!」

理央「さっき少しだけって言ってるから、そんなに期待しない方がいいぞ」

香澄「それでもだよ!さーや先生改めさーやプロ。どうやったら良いのか教えて〜!」

沙綾「ふふ...はいはい分かりました。それじゃあ、一緒に着てみようか?私の真似をしてみてね」

「「((よろ)しく)お願いします!」」

 

早速浴衣の着付けに取り掛かるが、男である俺は着付けが終わるまで目を伏せる様に言われた。

 

理央「もういいかい?」

香澄「まーだだよ!」

理央「もういいかーい?」

沙綾「もういいよ!」

 

途中で集中力が切れてしまったが、最終的には沙綾に着付けさせる事となった。

「どうかな?」って言われて「似合ってる」と即答したらいきなりハグされた。

 

沙綾「よし、これで完成!鏡見てご覧?」

香澄「わっ、わわわっ!すっごく良い!これだ、私が目指してたものは...!」

理央「意外と簡単だったな。ありがとな、沙綾」

沙綾「どういたしまして。やっぱり浴衣を着ると、雰囲気が違うね」

 

次に俺も沙綾に甚平の着付けをさせてもらった。

上着の表と裏に帯があったため、着るのは割と簡単だった。

 

香澄「自分でユキワラシが出来上がった時はどうしようかと思ったけど...えへへ。さーやに頼んで良かったぁ〜!」

沙綾「私もユキワラシの香澄もちょっと見てみたかったけど...」

理央「防災頭巾(ずきん)を被せれば、それに近くなるかもな」

香澄「私、何だかテンション上がってきちゃった!ホントに有難う、さーや!今日は思いっきり花火大会、いっぱい楽しもうね!」

沙綾「うん!」

 

着付けが終わり、俺はアロウのゴンドラタクシーに香澄と沙綾を乗せて集合場所へと向かった。

 

理央「二人共、乗ったな?それじゃあ、集合場所まで...!」

「「「しゅっぱーつ!!」」」

理央と沙綾とのバトルは...

  • フルバトル
  • くじ引きの結果で六体以下
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