Bang Dream! ~時空の叫びと星の鼓動~   作:ライノア

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リメイク一話後半です。



第一話(リメイク):星のカリスマ 後編

RIO SIDE

 

学校からの帰路を通ると電柱にくしゃくしゃになっていた星のシールが地面に落ちていた。

他にも色々と散らばってた様で電柱や看板、信号機や郵便ポストに貼られてあった道程を頼りに訪れたのは、『質買収 流星堂』の看板が描かれた質屋で、裏通路の壁には先程の星のシールが星空の様に貼られてあった。香澄は『流星堂』の蔵の(ふすま)を開け、返事をしてみるが人の音沙汰もなかった。

 

理央「どうだ?」

香澄「誰もいないけど、星のギターケースを見つけた!」

理央「しっ!声が聞こえるだろ?兎に角、中に入るぞ。人がいるかもしれないから慎重にな」

 

せっかくだから俺も蔵の中に入ってみると其処には香澄の発言通り、星のギターケースが格納されていた。此処からは情報収集という訳で『時空の叫び』を使うが、敢えて頭を抑えるのは控えておこう。試しに蔵の床に触れてみると、案の定目眩が起きる。

 

理央(来たか...!)

 

ビジョンが映る。其処には金髪ツインテールの少女が階段となった床の扉を降りる光景が見えた。

 

香澄「どうしたの?」

理央「...その蔵の床、地下室になっている」

 

俺は時空の叫びで見た記憶を頼りに床の扉を開けると、階段が現れる。

 

香澄「えっ?すごい!如何(どう)して分かったの!?」

理央「声がデカいぞバカ姉貴!少しは緊張感を持て。まぁ、分かったって言うよりは俺の勘だよ。兎に角入るぞ、成る可く静かに入れよ?」

香澄「分かってるって〜!」

 

俺達は階段を降りると、様々な物が置かれてあった。

 

香澄「これって...倉庫?」

理央「そうらしいな」

 

一応、どんな物が入っているかを確認してから帰るか。俺は倉庫の中にある物を確認しようとする...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両手を上げろッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香澄「えっ?ひにゃああああっ!?」

理央「!」

 

直前に背後から声がした方向へ向くと香澄は両手を上げており、背後には先程時空の叫びで見た金髪ツインテールの少女が立っていた。

 

???「簡単に見つかるとは飛んだ素人(しろうと)だな。初犯...!?」

香澄「すみません!これ見つけて...」

???「両手!」

香澄「はいぃっ!!」

???「名前!」

香澄「戸山香澄です!」

???「それ本名?偽名、使ってんなら止めるよ」

 

モンスターボールを構えながら帰る様にと(おど)しを掛ける。如何やらこいつもトレーナーらしい。

 

理央「俺達を止めるのか?上等だ。其処まで言うなら...全力で止めてみろよ?今、此処でな」

???「!」

理央「生憎、俺は他の奴等とは一味違うぞ...?」

 

唯一手を挙げていなかった俺は目を鋭くする金髪少女と同じくモンスターボールを構え、後は投げるだけでポケモンバトルに移行する。

 

香澄「...お泊まり?」

 

せっかくの展開を台無しにするバカ姉貴にずっこける俺と金髪少女。

 

理央「ちげえよ!こいつは俺達を引っ捕らえに来たんだよ!ヒットラーじゃあるまいし!」

 

主にお尋ね者じゃあるまいし。

 

香澄「えっ!?私達泥棒じゃないです!?」

???「...花女?」

香澄「えっ?」

???「うちの生徒か...?」

 

金髪の少女は香澄の制服を見ながら呟く。

 

香澄「同じ学校!?何年生?私高一!」

???「違うから!」

香澄「年近いよね!?」

???「もう出てって!質屋はあっち。こっちは全部ゴミ!」

理央「何だ全部ゴミか。だったらダストダスかベトベトンに任せりゃ問題ないな」

???「いやマジでやめろ!蔵ん中が臭くなったら如何すんだ!?」

 

金髪少女は俺達を出て行かせようとする。

 

香澄「ゴミ?あれも?」

???「はぁ?」

香澄「あの星の...!」

???「七長谷のギターか何かでしょ?」

香澄「...見ていい?」

???「はぁ?」

香澄「触っていい?」

???「お前な...!」

 

金髪少女を揺さぶりながら強請(ねだ)る香澄。

 

香澄「ちょっとだけ!」

???「伸びる!伸びる!!」

 

暫く経って、星のケースの中身に触れる事を許可された。

金髪少女によれば、まだ完全に貰える訳ではなかった。

 

???「触ったら出てってよ?」

理央「百も承知だ」

 

先ずは長女である香澄から。星のギターケースに収納されていたのはポジションマークが星になっている真っ赤に塗られた星形ボディのギター。

 

香澄「星のギター...!」

理央「これはランダムスター!日本代表のヘビメタルバンド『LOUDNESS』のギタリスト 高崎晃さんが使っていたギター!30万以上の価格があるとも言われてはいたが、まさか実物を生で見る事になるとは...!」

???「随分と楽器に詳しいんだな」

理央「ああ。色々と調べたからな」

 

俺も改めてランダムスターに触れてみる。此処で『時空の叫び』の出番だ。

ギターに触れて数秒後、激しい目眩が俺を襲った。

 

理央(来たか。時空の叫びが...!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香澄『次は今日の為に作った曲です!皆で作った曲...今日は一人居ないけど、いつか一緒に歌おうって約束しました。いつかはまだだけど...信じてる、一緒に歌う事出来るって。そんな気持ちを込めて歌います。聞いてください...』

 

未来の光景が映り、香澄が金髪少女や牛込を含めた三人の少女と共に演奏を始めようとしている姿が映っていた。

 

理央「...!」

???「?」

 

その時、ピーンと音が地下室に響き渡る。如何やら本物だった。

 

香澄「あ、鳴った!凄い!聞こえた!?」

???「ちっさ…」

 

金髪少女の指摘に今度は弦を一斉に鳴らしてみる。そんな楽しそうな表情に俺は静かに口を緩めた。

 

???「はい終わり!」

香澄「えっ!?待って、もうちょっと...!」

理央「約束は約束だ。返してらっしゃい」

香澄「もうちょっと!もうちょっと!」

理央「ダメだ。約束は約束だ」

香澄「りーくんの意地悪!」

理央「意地悪で結構」

???「お前ら、そんな聞きたいなら楽器屋さんとかライブハウス行けよ!?」

香澄「ライブハウス...?何処にあるの!?」

???「知らねーよ!!」

 

香澄は金髪少女の指摘に興味津々で問い掛ける。

 

理央「兎に角、手当たり次第探すしかないな。行くぞバカ姉貴!」

 

俺はランダムスターを持って行った香澄に続きながらライブハウスへ向かう事にした。

 

有咲「...あっ!ドロボー!!」

 

最終的に金髪少女が同行する事となった。スマホのGoogleを頼りにライブハウスを俺達三人で探索中だ。

 

香澄「何処?」

???「うるさい。ググってるから」

香澄「えっ?」

???「私がいなかったらホントに泥棒だよ。分かってる?」

香澄「うん!」

理央「いや全然分かってねえだろ...ってかさ、絶対アロウで行った方が楽だろ?」

???「ダメ。歩かなきゃ方角を通り過ぎる」

理央「やっぱ駄目か...」

 

言葉を理解しきれていない香澄に俺の考案するが、金髪少女は指摘した上で溜息をはいた。

 

理央「おっ。如何やらあったみたいだな」

香澄「あそこ!?やった〜!」

???「ちょ、ちょっと!?」

 

沢山の女性の並列があり、看板には『LIVE HOUSE SPACE』の看板が貼られている。文字通りライブハウスの様だ。

 

理央「『ライブハウス スペース』... ?」

女子A「何処かのバンドの人?」

女子B「聞いてみる?」

理央「いえ、単なる初心者です」

 

前列の二人に俺は対応し、金髪少女は恥ずかしさのあまり手で顔を覆う。

行列が並ぶ中、遂に俺達の番を迎えた。

 

受付「次の方どうぞ」

香澄「はい!」

???「ちょ、待って!」

理央「こんばんは。ちょっと良いか?うちのバカ姉貴がギターを弾きたいと言ってるんだけど...」

受付「えっ?ああ、ええっと...」

???「やっぱ無理なんだって」

???「此処は練習スタジオじゃないよ」

『!』

 

市ヶ谷が愚痴を零すと、別の誰かが香澄の質問に即答する。その正体は白髪に薄紫のメッシュを入れた老婆だった。

 

受付「オーナー!」

オーナー「ステージに上がれるのは、オーディションに合格した奴等だけだ」

香澄「そう...ですか...」

有咲「ほらダメだって。帰ろうよ!」

 

しょんぼりとした表情で落ち込む香澄。

 

理央「いや。ステージに上がれるのは無理だとしてもライブは見る事は出来る。オーナーさんよ、ライブ見られるか?」

オーナー「随分と態度がデカい坊やだね。いいよ、ライブ見てきな」

???「ヤバいって!何か頭振ったりするんだよ!?」

理央「安心しろ。何もヘッドバンキングなんてしない。女性の行列を見るからにして、此処はガールズバンドのライブハウスだ」

???「絶対嘘だろ!?そこまで言うなら確かめてやる。チケット代、(いく)ら?」

オーナー「高校生かい?」

???「違います〜!」

 

嫌気な表情でオーナーに即答する金髪少女。嘘吹いても、お前はうちらの生徒だぞ。

 

オーナー「チケット代なら1200円だよ」

香澄「あの...高校生、ダメですか?」

オーナー「...600円」

「「安っ!?」」

 

チケット代を払い、最終的にライブを見る事にした。

 

???「んだよ、ガールズバンドの戦地?何でこんなとこが…!」

理央「兎に角行くぞ」

 

ライブハウスのドアを開けると、沢山の観客が埋め尽くされ、ステージにはキーボードやドラム、アンプが接続済みのギターとベースが設置されていた。

スタンドマイクもあるって事はギターボーカルもいるって事か?

 

香澄「うわあ、凄い...!皆ライブ見に来た人?」

理央「その様だ」

???「何でこんな人いんの?」

 

金髪少女が調べてみたところ、どれも知らないガールズバンドばかりだった。

 

香澄「すごいね!」

 

香澄の呟きと共に部屋の点灯が暗くなり、ピンクのスポットライトがステージを照らす。

ガールズバンドらしき四人組がステージに入場すると、観客は黄色い声を上げる。

 

香澄「可愛い!」

???「…『Glitter*Green』」

香澄「そういうバンドなんだ!?」

 

ギターボーカルと思われる大人びた紺色の長髪の少女はマイクに近づける。

 

???「Space!遊ぶ準備は出来てますか!?」

『イェーイ!』

 

観客達は黄緑のサイリウムで会場を更に盛り上げる。

 

???「オーケー!行くよ!」

 

曲の演奏が始まり、楽器の音に慣れていない金髪少女は耳を塞ぐ。

 

香澄「すごい...すごいね!」

???「はぁ!?何?聞こえない!」

理央「『すごいね!』だってさ!」

 

聞き取れなかった香澄の言葉を俺は通訳する。

Glitter*Green...略してグリグリのライブを鑑賞する中、香澄は思った。やっとキラキラドキドキ出来る場所を見つけたと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理央「次回、甘辛パーソナリティ」

 




如何でしたでしょうか?
第二話もお楽しみに!

理央君の手持ちの中で活躍に期待したいポケモンは...?

  • ルカリオ
  • アーマーガア
  • ゴウカザル
  • ゲッコウガ
  • ジュカイン
  • ルガルガン
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