互いの想いを読み合い、それぞれが望む方向へと誘う
転機は救いとなるか
破壊は更なる活力となるか
正直俺、マルク・レグルスは、こんなにすぐに外のヤツらが突破されるとは思わなかった。
最初は順調だった。
やっぱり精鋭部隊を簡単に突破できるわけがない。
が、複数襲ってきた敵の内、1機が突然物凄いスピードでこちらに突貫して来た。
「アイク! プラネイトディフェンサーを入口に集中するぞ‼︎」
「分かった!」
ざっと見て直径60mくらいだろうか。
これで射撃武装は凌いだ。
「…! アイク、回避だ‼︎」
ゼクス特佐の指示で、シルバー・ビルゴは俺の方へ避けた。
トールギスはその場で敵を引きつける。
プラネイトディフェンサーを貫通できる武装は格闘武装かバスターライフルしか知らない。
それも、普通のプラネイトディフェンサーで考えた場合での話である。
今は19基で張っている。
普通より頑丈だと思うんだが。
唯一防げないバスターライフルも、あれはガンダム01、ウイングガンダムとウイングガンダムゼロの武装だ。
だがあの機体は違う。
突如、マントを羽織って舞い降りてくる敵機がビームを放った。
「なっ!? なんて火力だ!」
ビームはプラネイトディフェンサーに少し阻まれたが、すぐにそれを貫いた。
トールギスはそのビームをギリギリで避け、ヒートランスを構えて突進した。
敵はライフルをマントの下に仕舞い、ビームサーベルを抜いてトールギスとぶつかり合った。
通信回線を通して、敵とゼクス特佐の会話が聞こえる。
『また会ったな。』
「やはり貴様か。」
お互い高機動を活かした動きの大きい格闘戦を展開していく。
「手を出すな。コイツは私が相手する。2、3、4は地上部隊の援護に回れ!」
「しかしここの防御網は…!」
「ノイン、お前の後ろにはお前や私に匹敵する人間がいる。ここは彼らに任せ、地上部隊の負担を軽減しに行くのがいい。」
「了解!」
先行のノイン特尉駆るエアリーズに続き、金銀の俺たちのビルゴが地上に出た。
地上はあちこちで火の手が上がり、40機近いMS(しかも全員エース)があっても苦戦を強いられる敵は、やはり強大なMS多数だった。
3大勢力がどこも警戒するex-sa隊を始め、ありとあらゆる中小勢力が集まっていた。
厄介なのは、それらが独立して攻撃してくるところだ。
勢力戦のセオリーが通じない。
しかもこちらは掻き集めだ。
そうすぐに連携が取れるはずもない。
さらに、あろうことかこちらの戦力は敵にうまく誘導され、分散していた。
「まだ誰も撃破はされていないようだが…ッ!」
ノイン特尉が戦況を分析しようと周りを見ていると、大量のミサイルが襲ってきた。
俺は咄嗟にプラネイトディフェンサーでドーム状のシールドを張って防御した。
「あれはガンダム03!? やはり来ていたか!」
「アイク! 上空に2つの反応がある。ノイン特尉は俺が守る、そっちを頼めるか!」
「あぁ!!」
俺はプラネイトディフェンサーを操作し、ドームの天辺に穴を作った。
シルバー・ビルゴはそこからバスターキャノンで2機を狙撃した。
まぁ最初から当たるなんて思っていなかったが、当然のようにそれを回避した敵は、重力に任せて降下してきた。
勿論、格闘武装を構えて。
「ガンダム02とガンダム04だ! マルク、援護頼む!」
「おうよ!!」
「悪いが私にも頼む!!」
「了解!」
シルバー・ビルゴはガンダム02、ガンダムデスサイズに向けてビームソードを奮った。
ノイン特尉のエアリーズも飛行形態でガンダム04、ガンダムサンドロックにチェーンライフルを撃った。
俺はガンダム03、ガンダムヘビーアームズに狙いを定めつつ、プラネイトディフェンサーを2人に振り分けた。
俺はメガビーム砲とビームサーベルを持ち、ヘビーアームズに攻撃を仕掛けた。
「たああぁあ!!」
ヘビーアームズが肩から放ったミサイルをメガビーム砲でまとめて撃ち消して、ビームサーベルを振り下ろした。
だがそれはヘビーアームズのアーミーナイフに軽々と受け止められ、フロントキックで弾かれた。
「流石はガンダム、やるな…」
体制を立て直した時、ヘビーアームズは奇妙な動きをしていた。
宙返りの容量で跳び上がり、こちらに背中を向けて逆立ちのように片手でコキュートス入口の淵に着地した。
何かと思った次の瞬間、肩に増設されていたコンテナから大量のミサイルが飛び出した。
「なんじゃそりゃ!! うぐあッ!」
直撃によろけている所に、更に追撃を入れるのか、今度は腕の力でジャンプし、4回転捻りを繰り出した。
その間にもミサイルが次々と発射され続け、辺りが爆発に包まれた。
必死に防御姿勢を取っていると、気付けばヘビーアームズは俺の真上にいた。
「な、何だコイツ!」
そのままどうすることもできず踵落としを食らってコキュートスの中に吹っ飛んだ。
すぐに逆噴射で穴の外に出たが、今度はそこを狙い撃ちされた。
左肩のマウントされていたガトリングで右足を撃たれ、よろめいた。
ヘビーアームズは右手で左肩のコンテナを鷲掴みにしてパージし、それを投げつけてきた。
どうなるかは、まぁ予想が付いたが、咄嗟の防御も間に合わず、コンテナから残りのミサイルが四方八方にばら撒かれた。
更に、コンテナをガトリングで狙撃し、大爆発を起こした。
プラネイトディフェンサーでなんとかダメージは軽減できたが、やはり少なからず損傷はある。
「クソッ…確実にパイロットスキルで負けてる…!
上の方の様子を見ると、アイクとノイン特尉はうまくタッグでやっている。
コイツをあそこまで誘導できればもっとうまく連携が取れる。
「やってやんよ…!」
俺はヘビーアームズの足元に向けてメガビーム砲を放った。
ヘビーアームズは足に取り付けてあるキャタピラ式の駆動装置で一気に後退して回避した。
ついでに何発かミサイルを撃ってきたが、それは流石に回避した。
俺はヘビーアームズが回避したのを確認すると、右から大きく迂回するように接近した。
ヘビーアームズのパイロットは、今までの攻撃パターンを見る限り、大胆で攻撃的な性格をしている。
俺がこっちに動けば…ほら、迎え撃ってきた。
俺から見て右の地形は、急勾配の山になっている。
その先にはそれなりにデカイ崖があり、その上に着地した。
「さぁ来いガンダム…」
俺の狙い通り、ガンダムは崖を昇って来た。
「かかった!!」
俺は崖の凹凸の裏にセットしておいたプラネイトディフェンサーを起動し、ヘビーアームズの下に電磁フィールドを張った。
ヘビーアームズは飛び上がってアーミーナイフを振り下ろすが、俺は冷静にそれを回避した。
「連れて来たぞアイク!!」
後退した俺の背後から、銀色のMS、アイクのシルバー・ビルゴが現れ、ビームソードでヘビーアームズの右腕を斬り落とした。
そう、ここの地形に関しては俺の方が詳しい。
だからそれを利用してここまで誘導して来たって訳だ。
それだけじゃない。
アイクと俺は、お互いの考えてることが手に取るように分かる。
だから一言も会話を交わさずに不意打ちをかけることができた。
「ナイス相棒!!」
「こっちも忙しいんだがな。」
これで、エアリーズ、シルバー・ビルゴ、ゴールド・ビルゴの3機と、デスサイズ(ルーセット装備)、ヘビーアームズ(イーゲル装備)、サンドロック(アーマディロ装備)の3機が向かい合う形になった。
どの機体も損傷軽微。
まぁ性能差を考えるとこちらが不利だな。
その後どれくらい戦っただろう。
双方の武装はエネルギー切れを起こし、意地の殴り合いと化していた。
シルバー・ビルゴのビームソードはジェネレーター直結型だからある程度は使えているが。
ノイン特尉のエアリーズは、もう成す術なく回避行動を続けている。
「このままじゃ持たないぜアイクっ!」
「だがこのまま退く訳にはいかない!」
「ゼクスはまだ戦っている。トレーズ閣下もまだ安全とは言えない。諦めてたまるものか!」
エアリーズがチェーンライフルでサンドロックの後頭部を殴った。
後頭部というより人間でいう頚椎の辺りだろうか。
MSも人間と同じく、ここを殴れば頭部とコックピットとのつながりを一時的に鈍らせることができる。
と言っても、モニターに若干のノイズが入る程度だが。
「コキュートスの地形が逃げ道を塞ぐか…だが逃げずとも撃退すればいい!!」
「あぁ…! 流石に何か転機がなきゃキツイけどな!!」
そう言った直後、見計らったように転機が訪れた。
『こちらトレーズだ。ヴェイガンの再現ディグマゼノン砲を使用する。出力は落ちるらしいが撃退には十分使えると言っている。射線上から退避してくれたまえ。』
「「「了解!」」」
おいおいマジかよ。
データで見たことあるが、あのディグマゼノン砲を使うのか。
シャレになんねぇ破壊力だぞありゃ。
まぁ標的は上空だし被害はあまり出ないとは思うが…
ゼクス特佐のトールギスとも合流し、ディグマゼノン砲の射線上から退避した。
相手も素人ではなく、この行動を不審に思って回避行動を取るが、それを待つわけもなく巨大なビームが放たれた。
「は、ハンパねぇ…」
光はMSを次々と飲み込んで行った。
これで全滅とまではいかなくても、8割は墜としたと思った。
しかし、無事ではないが撃墜した敵はいなかった。
辛うじて動けるかどうか程の損傷は与えたものの、撃墜までは辿り着けなかった。
「何が…」
「火力不足…ではなさそうだが…」
流石にまだ襲ってくる敵はいなかったが、敵を倒すことは出来なかった。
まぁ、とりあえず一件落着って感じかな。
どうも星々です
なんかWキャラ・機体しか出てないですねw
次回はちゃんと他シリーズも出てきますよ!