over the GUNDAM   作:星々

17 / 29
星は更なる輝きを得る
しかしそれは、星が死滅する合図でもあった
星は散り、海の底へと沈んでいく

そしてそこ星屑が、新たなる光を産む


16th 〜朽ちて行く七星、飛翔する流星〜

私は宇宙海賊たちとともに地球に降りて来ている。

宇宙海賊なのに地球に来るのかというのは気にしないでおこう。

そして私は、やはり戦っている。

バロノークで作り上げた新たな愛機、1.5(アイズ)グランシャリオガンダムと共に。

 

「やっぱり凄い…スピードもパワーも1.5倍なんていうものじゃないわ。」

 

「ミデンがスペックを最大限まで引き出してるってことだよ。僕のガンキャノンカスタム改も良好だ。」

 

脱GN粒子を目的に、GN武装を全て撤廃し、その上で性能を1.5倍まで引き上げたというだけの、どちらかと言うと強化型みたいな感じだ。

私の得意なオールレンジ武装、フィンファンネルを2対、計4基搭載し、右腕にはビームシールドの技術を応用したビームアックス発生機を搭載した。

そこも考えるとかなりの強化になってると思う。

 

「作戦ポイントが見えてきた。やはりもう既に始まっている。」

 

「何処を攻めます? キャプテン・アッシュ?」

 

「ここは海賊らしく、大胆に中央を攻めるか…!」

 

「まぁいいだろう。ミデン、行こう。」

 

「えぇ…!」

 

キャプテン・アッシュのダークハウンドが垂直に目標の大穴、コキュートスへ降下していく。

まぁすぐに阻まれることは分かってたけど、その相手がかなり悪かった。

運が良いのか悪いのか…正にそんな状況である。

 

「AGE-1フルグランサ!? それにAGE-FXまで…運に見放されたな…」

 

敵はそれだけじゃないのは目に見えている。

フリーダムガンダムとジャスティスガンダム。

更に、以前お世話になったホワイトベースのRX-78-2ガンダムもいる。

あとあれは、RX-78NT-1アレックスかな。

この辺りが私たちが相手することになりそうだ。

こちらの戦力は、キャプテン・アッシュのダークハウンド、キンケドゥさんのクロスボーンX1改、トビアさんのクロスボーンX3、私の1.5グランシャリオ、レイのガンキャノンカスタム改、この5機である。

AGEシリーズ2機はダークハウンドにしか興味がなさそうだ。

 

『何故こんなことするんだ父さん!』

 

「キオ、その言葉そのまま返す!」

 

『海賊になって、こんな愚かなことをするとは。堕ちたなアセム!!』

 

「じゃあ父さんは何故戦う! 異世界に来てまで、救世主なんてものを目指すのか!! そうだと言うなら、そんなの救世主ではない!!」

 

『アセム!!』

 

AGEシリーズ3機での斬り合いが始まった。

2対1だから正直辛いだろうけど、私は援護には回れそうにない。

 

 

フリーダムがビームサーベルで攻撃して来た。

正面からだったから回避は容易だったけど、ジャスティスの追撃がすぐに来て、シールドで防いだ。

 

「レイ、援護お願い!」

 

「分かった! キンケドゥさんとトビアさんはRX2機をお願いします!」

 

うまく誘導して2on2の状態まで持っていけた。

私はビームアックスを発生させつつ、右手にビームソードを握り、左腕は強化型ロングライフルを構えた。

レイのガンキャノン砲(実弾)が放物線を描きながら頭上を通過し、ジャスティスを襲った。

ガードはされたが、隙を作ることができた。

 

「たあぁぁ!」

 

鍔迫り合いになったが、そのまま至近距離でミサイル・ランチャーを放った。

まぁかわせるはずもなく見事背中のブースターユニットに命中、機動力を奪うことができた。

これでもうガンキャノンカスタム改の的である。

私は強化型ロングライフルをフリーダムに放ったが、側転で回避された。

そのままレールガンを撃ってきたが、咄嗟の防御で防いだ。

 

「この反応速度…すごい!」

 

ガンキャノンカスタム改がガンキャノン砲(ビーム)でジャスティスとフリーダムを同時に攻撃し、私が一撃離脱を繰り返す。

ここまでダメージは軽微。

無いと言ってもいいかもしれない。

 

「でも、しぶといわね。」

 

「やはり精鋭であることに変わりはないか…」

 

敵も攻撃の手を緩めずに反撃してくる。

レイの援護の下、私が2機同時に格闘で相手している。

やっぱり連携が取れてて気を抜いたらあっという間にやられてしまいそうだ。

それから何度かの攻防を繰り返し一進一退の戦いが続いた。

が、その時敵が奇妙な行動をとった。

 

「動きが変…離れていくけど逃げてるわけじゃない……そうか!!」

 

目の前の2機だけじゃない。

コキュートス防衛隊のMS全てが大洞窟の外側へと動いていく。

 

「レイ!! 大質量の破壊兵器だ!!」

 

「あぁ!! ヤツら、僕たちをまとめて始末するつもりだ!!」

 

それに気付いた時には、コキュートス内に光芒を描くように光の線が飛び交い、発射準備に入っていた。

急いでキャプテン・アッシュやキンケドゥさん、トビアさんにも伝えて離脱を試みた。

ダークハウンドに掴まり、そのままハイパーブースターでいけると思った。

でも、発射が予想以上に早く、出遅れた私とレイが巻き込まれた。

 

「うわぁああぁあ!!!」

 

「のわあぁ!!!」

 

機体各部が溶解して行くのが分かった。

モニターを見ると、もう胴体くらいしか残っていないみたいだった。

ガンキャノンカスタム改も同じ状況だった。

重装甲に見えて実はそのほとんどが火器であるため、被害は大きい。

どのくらい照射され続けたかは分からない。

けど、死ぬかもしれないという恐怖が、時間を長く感じさせた。

そして私は、そのまま意識を失った。

 

 

 

 

次に目を覚ました時、私はベッドの上で横たわっていた。

見たことのない部屋だった。

立ち上がろうとしたが、まだ足がすくんで力が入らない。

 

「おぉ、目を覚ましおったか。」

 

「え?」

 

聞いたことの無い老人の声に驚いていると、部屋の明かりが付けられ、6人の老人が姿を現した。

義手の男、キノコ頭の男、鼻に何かを装着している男、終始ニヤついた顔の男、屈強な肉体を持つ男、そして、眼鏡をかけて杖をついている男。

どう見てもマッドな雰囲気を醸し出している。

 

「あなたたちは…?」

 

「わしはドクターJじゃ。あの少年がボロボロな機体と一緒にお前さんをここまで連れて来た。」

 

「連れて来たと言うより、落ちてきたと言ったほうが正しいがな。」

 

あの少年と言って指差した方向には、レイがベッドに座っていた。

いや、あれは寝てるのかな?

 

「ここはドーバー海峡の底、わしらの秘密基地だ。」

 

「ど、ドーバー海峡の底!?」

 

どうやらとんでもない所に来てしまったらしい。

こんな所に基地を作るとは、本当に只者ではない。

まぁそれは見た目の時点で分かり切っていることだけど。

 

 

レイも起きて来て、更に話を聞くと、どうやら私たちの機体を修理してくれているらしいが、まぁ損傷が激しいっていうレベルじゃないから難航してるらしい。

もういっそ新しい機体を作ってしまおうという話も出てるらしい。

っていうか、そんな軽いテンションで新しい機体を作るなんて言えるのが凄い。

更に詳しい話を聞こうとしたその時だった。

基地内に警報が響いた。

 

「S、何が起きている!」

 

「水中部隊だ。ズゴックが3機、ゼー・ズールが3機だ。」

 

「Gのハイパージャマーは完璧だったんじゃないのか!?」

 

屈強な老師Oと鼻カバーのドクトルS、ニヤけ顔のH教授のやりとりの間にも、ソナーに映し出される敵影は近づいてくる。

動きから見て、まだ正確にこちらの位置を掴んでるわけではなさそうだ。

 

「どうするJ。ハイパージャマーがかかっているとは言っても、目視で発見されては無意味だ。」

 

プロフェッサーGがドクターJに意見を仰いでいると、無口だった眼鏡の男がゆっくりと私の方へ歩み寄って来た。

表情は冷たく、ピクリとも動かない。

 

「……戦えるか?」

 

「え…ま、まぁ足も治りましたし…なんとか。」

 

「イオリアまさか、アレを使うつもりか!?」

 

プロフェッサーGが焦りにも似た声色で眼鏡の男、イオリア・シュヘンベルグに声をかけると、イオリアは振り返り、ゆっくりとした落ち着いた口調で口を開いた。

 

「今アレを奪われるわけにはいかない。計画を変更し、パイロットをこの2人に任せよう。」

 

「これもお前さんの計画の内なのか…?」

 

「いいや、ソレスタルビーイングとは無関係です。しかし、あなたたちとて分かっているのだろう? これしか方法がないと。」

 

「じゃがアレの適性というものがある。 そのためにヒイロを待っておるんじゃろうが。」

 

「その件は恐らく問題ないぞ。」

 

イオリアとドクターJとの会話にプロフェッサーGが入ってきた。

 

「この娘、見覚えがあると思わんかね?」

 

「…まさか!?」

 

ドクターJを始め、全員の視線が私に集中した。

まぁ身に覚えがあるから取り敢えず言っておこう。

 

「え、えぇ。私、幼い頃にガンダムパイロットとして訓練されていました。」

 

「やはりアナズィか。ならいけるかもしれんな。」

 

ドクターJが通信機で誰かを呼び出した。

映し出されたのは、こんな海の底でもサングラスにアロハシャツというスタイルの男だ。

 

「ハワード、事情は分かるな。アレを使う、準備してくれ。」

 

『アレを使うじゃと!? パイロットは!?』

 

「ヒイロのバックアップ…ウイングガンダムのパイロット候補生じゃ。」

 

『な…!? わ、分かった。すぐに準備する。』

 

私とレイがいまいち話についていけてないが、それに構わんと、格納庫に連れて行かれた。

そこにはボロボロの1.5グランシャリオとガンキャノンカスタム改がある。

改造後の初陣でこの有様とはね。

そしてその先に、もう1機のMSがいた。

天使を彷彿とさせる白い生物的な翼と死神を思わせる機械的な翼、合わせて4枚の翼を持つMSである。

その圧倒的な存在感に、どう反応していいのか分からなくなる。

レイも同じく、その機体を見上げていた。

 

「わしらとイオリアの知識と技術、全てを盛り込んだ最高傑作じゃ。」

 

「お前たちもよく知っている、オペレーションメテオで投下されたガンダムとその派生機全ての性能を併せ持っている。正に最強のガンダムじゃ。」

 

「後でお前さんの機体のコアデータを埋め込んでおく。」

 

本当に只者じゃないこの人たち。

まぁ世界にMSという概念を産んだ人たちだし、最初のMSを作った人たちだしね。

でも、こんな化物を目の前にされたら、そんなことも頭から離れていって、その神々しさに見惚れてしまう。

私は、誰がどう見てもあり得ない性能を誇るその機体の名を声に出して読み上げた。

 

 

「……メテオリティスガンダム………」

 

 

 




どうも星々です!

5技師とイオリア出して見ました!
やっぱマッドですこの人たちw
相変わらずとんでもない化物を作り出してくれましたしw

さぁ、新たな機体を手にした2人が辿る戦いとは!?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。