over the GUNDAM   作:星々

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流星の名を持つそれは翼を広げる
暗闇に包まれる海を駆ける




17th 〜堕天使と呼ばれたG〜

僕とミデンはメテオリティスガンダムに乗り込んだ。

1人での操縦もできるが、僕は戦況オペレーターとしてパイロットであるミデンをアシストするために乗り込んだ。

僕は高性能過ぎるレーダーやらセンサーやらの管理に専念する。

ちなみにだが、機体の姿勢制御やシステムの監視なんかも僕の仕事である。

こういった2人乗りも想定して設計されてるから複雑な組み替え無しに出撃できる。

 

『注水完了。カタパルトデッキスタンバイOK。いいな2人とも。』

 

ハワードさんが出撃の準備完了を伝えてくれた。

 

『できるだけ敵に姿を見られる前に片付けろ。初乗りで無理を言うことにはなるが、相手に気付かれる前に終わらせろ。』

 

「了解ですドクターJ。」

 

ミデンは後ろを振り向いて僕と目を合わせると、メテオリティスを発進させた。

水中だから水の抵抗はあるにも関わらず、まるで宇宙空間にでもいるかのようなスピードで基地を飛び出した。

レーダー反応は敵が頭上700mに円を描くように配列していると示している。

意外と近かいが、ハイパージャマーをかけている限り、レーダーでは捉えられない。

 

「ミデン、頭上700mで停滞中だ。海底ギリギリで真下まで動いてワンコンタクトで片付けよう。」

 

「そうだね。射撃武装はこっちの位置を知らせることになるから、ビームトライデントシザースで複数同時攻撃が妥当かしら。」

 

「それで行こう。」

 

メテオリティスは静かに海底を移動し、敵部隊の真下まで来た。

敵は相変わらず停滞して何かを探している。

動き方からしてやっぱり基地の存在をつかんでいるようだ。

 

「…………今だ!!」

 

僕がミデンにタイミングを伝えると、メテオリティスは一気に上昇し、ビームトライデントシザースを横に薙ってゼー・ズール2機とズゴック2機を同時に撃破した。

レーダー反応無しの攻撃に混乱する敵部隊に容赦無くトライデントを突き刺す。

残りはゼー・ズールとズゴック1機ずつ。

僕は次々と消えていく敵反応を見ながら、敵の通信を傍受した。

 

『て、敵襲!! しかし…敵、確認できませんっ!!!』

 

『どういう事だ! おい、2番機応答しろ!!』

 

『だ、駄目です! もう持ちまs-------』

 

『クソッ! 潜水空母に増援を要請しr-------』

 

まぁ、そうなるだろうな。

周りにはもう敵はいない。

ミデンが斬って斬って斬りまくった。

レーダーを見ると、新たに近づいてくる3つの機影がある。

 

「新手だ。ズゴック3機…足の速いのが1機いる。恐らく隊長機だ。」

 

「了解。手早く倒すわ。」

 

ミデンはそう言ってメインモニターを凝視した。

レーダーではすでに機影を捉えているが、カメラだと外が暗すぎて視界が狭い。

 

「視界に入る…」

 

「見えた!」

 

ミデンは微かに見える赤い機体めがけて、シザースを振り下ろした。

その勢いのまま潜航し、敵の視界から消えた。

が、レーダーには相変わらず3つの反応が示されていた。

 

「生きてる!?」

 

「なんですって!?」

 

遅れて来た2機がロケットランチャーで弾幕を張る。

向こうからはこっちは見えてないしレーダーにも映ってないから予測発射ではあるが、非常に訓練されたパイロットであると分かった。

 

『大佐、て、敵が見えません!』

 

『慌てるな。攻撃方向から敵の位置を推測するんだ。』

 

『大佐! ここに…うわあああぁあ!!』

 

1機撃破。

その場所から右腕のドラゴンハングでもう1機の胴体を挟み込む。

そのままこちらへ引き寄せて、トライデントで貫いた。

やっぱり一般機はこの程度だな。

でも隊長機の赤いズゴックは慎重に行ったほうがよさそうだ。

さっきの反応速度は尋常じゃない。

まるでメテオリティスの攻撃が見えていたかのような動きだった。

 

「ミデン! 向こうから来る!」

 

「…ッ!」

 

視界の下から赤いズゴックが顔を出した。

モノアイがギラリと輝き、アイアンクローを振りかぶった。

ミデンは左腕に装備したビームガトリングが連装されたシールドで攻撃を防ぎ、シザースを横に薙った。

しかしこれも回避され、背後に回られた。

 

「しまった!?」

 

「ミデン!」

 

僕は咄嗟に手元の操縦桿を握り、フォールディングアームを起動させた。

肩の上部が開き、補助腕が伸びた。

その腕でズゴックの腕を押し返すと、ミデンの操縦で間合いが取る。

ギリギリ視界に入る距離である。

 

「ヒートショーテルを使う。戦況オペレートが出来なくなるけどいい?」

 

「えぇ、そっちの方が助かるかも…」

 

左右のウイングバインダーの一番外側の羽を開き、マウントされたヒートショーテルをフォールディングアームで握った。

右手にはビームトライデントシザース、左腕はビームガトリング、そして左右のフォールディングアームはヒートショーテルを、それぞれ装備している。

互いの息を揃える必要があるが、そこは何の心配もない。

 

「いくわよ!」

 

「あぁ!」

 

ミデンがビームトライデントシザースを縦に振るのと同時にヒートショーテルも縦に振り下ろした。

単純な攻撃故に軽々と回避されたが、僕が狙ってたのはこの攻撃じゃない。

背部に尻尾のように装備されている2連装ビームキャノンをズゴックに放った。

狙い通り右脚に命中し、バランスを奪った。

 

「よし…」

 

ズゴックはすかさず回避行動をとったと思ったが、驚くべき機動力でまた背後に回った。

しかも下から突き上げるように突進してくる。

あの一瞬で2連装ビームキャノンの弱点を見抜いたのだ。

あれは真下には撃てない。

しかし、それをカバーする武装が存在した。

 

「甘いな!」

 

僕はアクティブクロークを操作した。

背中を覆うように閉じていた黒い翼が開き、フレキシブルに動く。

これでズゴックの攻撃の軌道をそらした。

クロークを閉じて、白い翼のウイングバインダーを大きく開き、上に流れたズゴックを追った。

ドラゴンハングに連装されたバスターシールドを起動し、ドラゴンハングと一緒に飛ばす。

 

「これでトドメよ。」

 

バスターシールドのビームの刃はズゴックの背中をえぐり、ドラゴンハングは下半身を噛み砕いた。

敵機は爆破。

しかし、パイロットが脱出したのが見えた。

どうやらコックピットは潰せなかったらしい。

 

 

 

ズゴックのパイロットは水中活動用スーツで水上を目指して泳ぎ続けていた。

ヘルメットの下には銀色の仮面が見える。

 

「やはりガンダムは化物か…っ!」

 

『シャア大佐! よくぞご無事で!』

 

「無事ではない。大事な機体を合計9機も失った。視界が悪かったとはいえ、水中専門の部隊がこうも簡単にやられたのだぞ。」

 

『し、失礼しました。て、敵は一体…何なんですか?』

 

シャアは数秒黙り込んで、戦った機体の姿を思い返した。

目を奪われるような美しい純白の翼と、禍々しい漆黒の翼を持つあの機体を。

シャアにとっては因縁ともいえる機種。

ガンダムを。

 

「…………堕天使だ…」

 

『だ、堕天使…ですか?』

 

「あぁ…あの白い悪魔とは比べものにならないほど禍々しく、なおも美しい……ガンダムだ…」

 

 

 

 

 

 

僕とミデンは基地に戻った。

戦闘は全て見ていたらしく、すぐにOSを適応化してくれた。

ついでに、ではないと思うが、1.5(アイズ)グランシャリオのコアデータとガンキャノンカスタム改のデータも書き込んでくれた。

プロフェッサーG曰く、「これでコイツもお前たちを理解した。少しは動きやすくなるだろう。」

確かに、機体が僕たちのクセを理解していれば、ゼロシステムがそれに合った的確な戦術を教えてくれる。

 

「あぁあと、お前さんに頼まれたソールトシステムとやらも積んでおいたぞ。あとは自由に使えばよい。」

 

「お前たちがガンダムのパイロットとしての精神を忘れていないと信じて、この機体を託す。」

 

そう言われ、見送られた。

まずはドーバー海峡を抜けて、宇宙海賊に会わないとな。

また海賊探しの始まりか。




どうも星々です!

キャラが語り手をやるスタイルが気に入りましたw
今後これでやってみようと思いますが、時々(今回のような)3人称をぶち込んだりします

さて、メテオリティス大活躍でした!
少々チート臭がしますがそこはスルーでお願いしますw
でもやっぱり赤い彗星は伊達じゃないですね
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