over the GUNDAM   作:星々

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宇宙へと進路を向けた木馬は、そこで敵と遭遇する
敵と交戦する中、ミデンが下した判断とは…


2nd 〜ソレスタルビーイング〜

ホワイトベースは宇宙に上がった。

そこから見る地球は、誰もが見慣れたそれとほとんど変わらない。

しかし、少し目線を上げると、何もないまっさらな宇宙が広がっている。

ミデンの知ってる宇宙は、コロニーやら資源衛星やら人口衛星やらがたくさん浮いているのが普通だった。

 

まっさらなと言ったが、それには語弊があるかもしれない。

今、ホワイトベースがいる宙域には、MSのものと思われる残骸が無数に漂っている。

 

「ここは…MSの墓場か…?」

 

ブリッジにあがったブライトは、モニターに映されている光景を不気味に思った。

 

 

ミデンとレイはMSの残骸を拾い集めに作業艇で艦の外に出ていた。

残骸といっても、原型をとどめていないものがほとんどで、ミデンの愛機、グランシャリオガンダムの修理に使えそうなものは全然見当たらない。

 

「ミデン、あそこのは使えそうだ。」

 

レイが指差した方には、辛うじて人型と確認できる程度のMSがあった。

ミデンは操縦桿は傾けた。

近づいてみると、ライムミントを思わせる淡い緑に所々強化装甲がなされているMSだった。

ミデンとレイは、船外作業着に着替えて、そのMSに降り立った。

 

「何か書いてあるわ……スターク…ジェ…? かすれててよく読めない…この機体の名前かしら?」

 

「両肩に3連装ミサイル・ランチャーを装備、スラスターも優秀なものだな…」

 

レイはコックピットをこじ開けた。

パイロットは乗っておらず、所属の手がかりになりそうなものは見当たらなかった。

 

「とりあえず持ち帰って、グランシャリオを改修しよう。」

 

2人はMSをワイヤーで固定し、ホワイトベースまで持ち帰った。

そして、設備を借りて、グランシャリオのパーツと組換え始めた。

イメージとしては、両腕と脚が治ればいいと思っていたが、武装がだいぶ残っていたので、ついでに装備しておいた。

これで外装はなんとかなるが、OSの面できちんと動くかが心配された。

テストの結果、案の定マニピュレーターはピクリとも動かなかった。

 

「く…OSも書き換えなきゃなんないか…」

 

レイは髪をかきあげて、コックピットシートにどかっと座り込んだ。

 

「ソフト面は任せるわ。ハード面は私がなんとかするから。」

 

「あぁ、頼む。」

 

2人はそのあと、黙々とグランシャリオの改修作業に取り組んでいた。

ホワイトベース所属のメカニックは終始驚いていた。

2人の作業スピードは、プロでも敵わないほどのものだった。

しかも、正確さも兼ね備えており、通常なら10時間ほどかかりそうな作業をたったの2時間半で終わらせた。

 

完成した機体は、スタークグランシャリオと名付けられた。

両肩、両腕、両脚、バックパックを回収したMSのものと取替え、頭部は新規造形で特徴的なV字型のブレードアンテナは途中で折れ曲がる形になった。

全身に暗い緑色でスプレッター迷彩を施した。

武装は、ビームピストル2丁、ビームサーベル2本、3連装ミサイル・ランチャー1対、そして、シャリオのAE(アンチエネルギー)フィールドを応用したビームシールド。

ガンダム特有の派手さがなくなり、なんとも量産機じみた出来上がりになった。

 

「内装はグランシャリオのパーツを使ったけど、かなり地味になったわね。」

 

「まぁ、形にできただけよしとしよう、ミデン。」

 

「これがアンタたちが作ったMSかい。随分としっかりしてるじゃねぇか。」

 

声の主は、ホワイトベースのMSパイロット、カイ・シデンだった。

彼は、興味深くスタークグランシャリオを眺めた。

 

「ま、この艦に乗ってるからにはちゃんと戦力として働いてくれよ。」

 

 

 

『所属不明艦接近!! 総員、戦闘に備えろ!!』

 

突然、ブライトによる艦内放送が響いた。

手元の通信機でブリッジと連絡を取ると、1隻の輸送艦が接近して来ているらしい。

案の定、出撃してくれと頼まれた。

 

「了解しました。出撃します。」

 

「僕が乗れるMSはあるか?」

 

『確か、レイと言ったね。レイはガンキャノンで後方援護を頼む。』

 

「了解した。」

 

2人は、それぞれの機体に乗り込んだ。

ミデンは完成したばかりのスタークグランシャリオ、レイはガンキャノン。

性能で言うと、大きな差があった。

 

 

 

白いMS、RX-78-2ガンダムが出撃し、それに続いてスタークグランシャリオとガンキャノンも出撃した。

ホワイトベースの戦力はガンダム、スタークグランシャリオ、ガンキャノン2機である。

対する所属不明艦の戦力は今だ不明。

慎重に行く必要があった。

 

 

突然、一方的な通信が入った。

 

『こちらはソレスタルビーイング。目標を戦争幇助の対象と断定、これより武力による介入を行う。』

 

通信が終わるのと同時に、輸送艦から2機のMSが出撃した。

その2機は光の粒子を撒きながら接近してくる。

ある程度接近すると、大量のミサイルが降り注いだ。

スタークグランシャリオはシールドで防ぐ。

足止めを食らっている内に、1機が物凄いスピードで接近して来た。

 

「が、ガンダム!?」

 

アムロは声を上げた。

特徴的なV字型のブレードアンテナ、ツインアイのカメラ。

一目でそれとわかる容姿をしている。

 

敵の内の1機、接近タイプと思われるガンダムが、アムロ駆るガンダムにソードで斬りかかった。

ガンダムはそれをシールドで受け止め、バズーカを構えた。

が、バズーカは蹴り飛ばされた。

 

「うわぁあああ!!」

 

アムロは雄叫びを上げると、ガンダムにビームジャベリンを抜かせた。

一旦距離をとった敵に向け、スタークグランシャリオがビームピストルを連射する。

ある程度撃ちまくると、ビームピストルをホルスターに収め、腰部からビームサーベルを2本抜いた。

そして、思い切りバーニアを吹かせた。

ミデンの身体に、予想以上のGがかかった。

 

「もう1機来ます! アムロさんとカイさんはそちらをお願いします! レイ、援護を!!」

 

ミデンは持ち前の戦略眼と判断力で、指示を出した。

接近タイプの敵、ガンダムエクシアはダガーを投げつけて来た。

スタークグランシャリオはそれを切り裂いて、すぐに反撃に出た。

ビームサーベルを身体の前でクロスさせて突っ込み、その勢いのままX字に振り下ろした。

エクシアはGNソードでスタークグランシャリオのビームサーベルの交点を突き、そのまま振り上げた。

ビームサーベルは弾き飛ばされ、スタークグランシャリオの体制が大きく崩れた。

 

「機体が重い…っ!」

 

エクシアが斬りかかってくる中、レイ駆るガンキャノンのキャノン砲が炸裂した。

スタークグランシャリオを守ることはできたが、こちらには格闘武装が残されていない。

 

「万事休すね…………光通信?」

 

エクシアは動きを止め、額を点滅させた。

ミデンはそれを読み取った。

 

『投降しろ』

 

随分と簡潔な言葉である。

ミデンは応戦しようとしたが、このままソレスタルビーイングとやらに接触するのも悪くないと判断し、スタークグランシャリオの両手を挙げさせた。

レイのガンキャノンもそれに続く。

 

「レイ…」

 

「あぁ、お前の考えは分かってる。」

 

スタークグランシャリオとガンキャノンはエクシアに誘導されて、ソレスタルビーイングの母艦、プトレマイオスに収容された。

 

 

アムロとカイは、もう1機の敵、ガンダムキュリオスと交戦していた。

 

「え、あの2人、負けたのか!?」

 

エクシアに付いて行くスタークグランシャリオとガンキャノンを見て、アムロは少し動きが止まった。

その隙を見逃さなかったキュリオスは、すかさずビームサーベルを振り下ろした。

 

「お、おいアムロ!!」

 

「しまった!!」

 

咄嗟のガードで構えたシールドが、真っ二つに斬られた。

ガンダムは反撃で蹴りを入れた。

よろめくキュリオスに、ガンキャノンがキャノン砲を放つ。

が、キュリオスは急速に変形し、戦線を離脱した。

 

「逃がすものかっ!!」

 

『アムロ! 深追いはするな!』

 

ブライトの抑止でアムロは追撃をやめた。

ホワイトベースとしては多大な損害だった。

ガンダムは小破、ガンキャノン1機を失った。

ホワイトベースは、この後、宇宙を彷徨うのであった。




どうも、星々です!

前作のままグランシャリオを出すと、あまりにチート過ぎるんで、この形にしました
成り行き的にはEz-8に似てますかね


次回はこの世界の現状に触れる予定(←ココ大事)です!
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