over the GUNDAM   作:星々

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戦火は広がる
それは世界全てを飲み込んでしまうのか


8th 〜伯爵と鷹と御大将〜

 

新地球統合同盟、ジヴァイス、フュゼの三大勢力の間で戦争が始まった。

一般的な1対1の戦争ではなく、1対1対1の、三つ巴の戦争である。

そのため、どの勢力も下手に動くことはできない。

しかし、それでも、各地で数々の戦闘が繰り広げられていた。

 

新地球統合同盟は、まず南極を掌握した。

それに対抗し、フュゼはアフリカ南部、ジヴァイスはユーラシア中央を、それぞれ掌握した。

領土獲得戦はこれから激しさを増して行くと思われる。

 

 

 

ジヴァイス所属の輸送機、ハイパーソニックトランスポーターは、太平洋の真上を飛んでいた。

乗っているのは、OZの閃光の伯爵(ライトニング・カウント)ことゼクス・マーキス率いる部隊である。

MS積載数はたったの1。

OZのトールギスのみである。

この輸送船の任務は、ハワイ諸島で待機中の独立部隊に補給物資とトールギスおよびパイロットを輸送すること。

普通なら護衛として、エアリーズの2〜3機はありそうなのだが。

 

「間も無く予定ポイントです。距離にして6000。」

 

「高度を下げつつ減速しろ。着地は慎重にいかねばならん。」

 

「了解。」

 

ハイパーソニックトランスポーターは徐々に高度を落とし、目的のハワイ諸島へと近付いていった。

 

 

 

ちょうどその頃、ハワイのパールハーバーでは、新地球統合同盟による基地建設が始まろうとしていた。

そこには既に、簡易的な拠点が建てられていて、建設の準備は整っていた。

 

「さてと、ちょいとパトロールでもしてくるかね。」

 

パールハーバー基地護衛隊の一員である、ムゥ・ラ・フラガは、仮コンテナを開き、愛機に乗り込んだ。

そして、愛機、パーフェクトストライクガンダムを起動し、立ち上がらせた。

パトロールであるため、こんな機体バランスが不安定なPストライクを持ち出す必要はないとは思うが、ムゥは機体に慣れるということも兼ねて、あえてこの機体を選んだ。

 

「おっとっと、気を付けないと倒れるなこりゃ……ん?」

 

ムゥは異変に気付いた。

気付いたというより、感じ取った。

Pストライクは上昇し、辺りを見回した。

すると、レーダーに接近する物体を確認した。

 

「何だ…? 輸送艦か?」

 

Pストライクのモニターで確認できる距離まで来た。

それは、青い輸送艦のようだ。

輸送艦はエンジンから煙を上げてこちらへ真っ直ぐ向かってくる。

 

「おいおいおいおい!! 墜落するぞありゃ!!」

 

輸送艦は、パールハーバー沖に墜落した。

大きな水柱を立て、太平洋の海に沈んでいった。

脱出カプセルが浮かんで来て、乗員の命は助かったのかと思われる。

 

「あの艦…攻撃されたようだが……!?」

 

墜落した輸送艦の後ろから、MSが1機飛んでくるのが見えた。

全身モスグリーンで、大きな甲羅のようなものを背負った機体である。

その機体は、射程に入るや否や、ビームを撃ってきた。

 

「っぶねぇなおい!! いきなりなんだよ!!」

 

Pストライクはアグニを放ち、交戦を開始した。

最大戦速ですれ違い、ビームライフルを連射した。

敵機はバラバラになってそれを回避し、再びMSの形に戻った。

その機体、ターンXは、腕からビームサーベルを発生させ、斬り込んできた。

Pストライクは対艦刀で受け止め、鍔迫り合いになった。

 

「何処の所属だ! 突然攻撃してきて!!」

 

「私はフュゼのギム・ギンガナム。貴様らの基地を破壊しに来た。」

 

「たった1機でか。ハッ! 随分と余裕だな‼︎」

 

Pストライクは身体を丸め、蹴りを繰り出した。

ターンXは急速上昇し、上からサーベルを振り下ろした。

Pストライクはそれをバク転の要領でかわし、対艦刀を横薙ぎした。

互いに一進一退の攻防が続いた。

 

 

 

その頃ゼクスは…

水中にいた。

ターンXに沈められた輸送艦、それはハイパーソニックトランスポーターだったのだ。

ゼクスは艦に乗り込み、トールギスの元へ向かった。

手早くトールギスの発進準備を終わらせると、すぐに艦から出た。

トールギスは海面へ向かって、一気に加速した。

ゼクスの身体を強烈なGが襲った。

 

「クッ…相変わらず殺人的な加速だなッ!!」

 

トールギスは海上に出た。

すると、そこではハイパーソニックトランスポーターを襲った機体、ターンXが戦闘をしていた。

 

「…!?」

 

Pストライクの流弾を咄嗟に盾で防いだ。

こちらに気付いたターンXとPストライクは、やはり戦闘をしかけて来た。

トールギスは、新装備テンペストで迎え撃った。

弾幕を素早い横移動でかわし、ヒートランスを構えて突進した。

ターンXのサーベルに受け止められ、Pストライクの対艦刀が襲いかかる。

トールギスは一旦降下し、Pストライクの後ろへ回り込んだ。

振り向いたPストライクのアグニをターンXが切り落とす。

トールギスはターンXもろとも貫く勢いでヒートランスを突き出した。

しかし、2機は紙一重で回避していた。

 

「私のトールギスについて来られるとは、中々の腕前だ。」

 

「お前、OZの閃光の伯爵(ライトニング・カウント)か!?」

 

3人の間で映像通信が交わされた。

 

「貴様はエンデュミオンの鷹!? まさかこんなところで会えるとはな!」

 

「ははは、そうかそうか。この世界でも噂に聞くようになるほどのエースパイロットか!」

 

「ギム・ギンガナム、私の艦を墜とされた借り、返させてもらう!!」

 

トールギスはヒートランスを振り、ターンXを突き飛ばした。

ゼクスはPストライクが攻撃してくると思ったが、Pストライクはトールギスの横でターンXに対艦刀を向けていた。

 

「お互い敵はギンガナムのようだし、ここは手組んでもいいんじゃないか?」

 

「正気か? 私は敵軍の兵士だぞ。」

 

「倒したい相手は同じだ。手を組むとまでは言わない、戦うのはこいつを始末した後にしようってことだ。」

 

「フ…いいだろう。」

 

トールギスもヒートランスを構え直した。

Pストライクはビームブーメランを投げ、ターンXに詰め寄った。

トールギスはドーパーガンで狙撃しながら回り込む。

ターンXは2対1になっても、怯むことなく戦っていた。

いや、むしろゼクスとムゥの方が不利といった感じだろうか。

何せ始めて共闘する相手故に、連携が上手くとれていない。

 

 

トールギスのドーパーガンは弾切れを起こした。

 

「やはり補給が充分でないと…ッ」

 

トールギスは右手でビームサーベルを抜いた。

ヒートランスの突きとビームサーベルの斬りを上手く組み合わせた、動きの読みにくい格闘戦へシフトした。

ターンXは徐々に押されていった。

ゼクスとムゥはお互いの癖を観察し、適切な動きに合わせた。

 

「クッ…そろそろ潮時か…ギム・ギンガナム、撤退する。」

 

ターンXは戦線を離脱し、撤退していった。

 

「さてと、第2ラウンドと行こうか。」

 

「貴様、そんな場合か?」

 

「何?」

 

ムゥの元に通信が入った。

パールハーバー基地からである。

 

『こちらパールハーバー基地。未確認機からの攻撃を受けています! すぐに戻ってください!』

 

「ッ…仕方ない。」

 

(ギンガナムの策略にまんまと引っかかったという訳か)

 

Pストライクが煙が上がるパールハーバー基地へと戻っていったのを見届けたトールギスは、ハイパーソニックトランスポーターの脱出カプセルを回収し、予定の合流ポイントへと向かった。

 

 

 

「クッ!! ここを失うわけにはいかないっつぅのに!!」

 

襲撃してきたMS部隊は、マヒロー5機、クランシェ4機の混成部隊である。

率いるのは勿論、ギム・ギンガナムのターンX。

対するパールハーバー基地護衛隊は、Pストライク、ストライクダガー10機。

変形機構を持つMSで編成された襲撃部隊は、その機動性で一撃離脱を繰り返していた。

 

30分ほどたっただろうか。

パールハーバー基地は全壊し、フュゼは去った。

被害は甚大。

新地球統合同盟は本拠地南米『ネオ・ジャブロー』へ撤退した。

 

 




どうも星々です

えっと、お気づきの方もいると思いますが、今回登場した3人、ゼクス・マーキス、ギム・ギンガナム、ムゥ・ラ・フラガの声優さんは、3人とも子安武人さんなんですw
いわゆる声優ネタですねw

こんな感じでネタも入れていきますが、今後ともよろしくお願いします!
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