地球人類が最初に接触した異星起源知的生命体が、全裸系パッキン幼女だった件について   作:ヤマトとトマトはなんか似てね?

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考えてみればシュルツさんて、青い肌を持たない故に下等民族呼ばわりされる被支配民のザルツ人なのに、大佐に出世して原作でも基地司令やってたり、艦隊指揮官やってたりと有能な人材だよなーと。






第10話:”近い将来に名将と呼ばれるかも知れない、生まれた星の違う二人の大佐が邂逅する件について”

 

 

 

「ふむ……どうやら既に救助活動を始めているようだな」

 

 最大探知距離で捉えた敵影は、数こそ少ないが艦首陽電子衝撃砲を備えた舳先をこちらに向けつつ隙の無い防御陣形を取っており、その練度の高さをうかがい知れることができた。

 

(なるほど……道理で歴戦たる我々が、ガトランティスとの戦を差し置いてまで、わざわざルビー戦線より引き抜かれたか得心がいったわ)

 

「これでは、ガミラス正規軍(ブルースキン)も苦労するはずだわい」

 

 ゲシュ=タム(ワープ)・アウトは感知できない距離でした筈だが、敵艦隊はどうやらこちらを先に発見していたらしく既に艦載機を発艦させていた。

(艦載機は艦隊攻撃には使わんか……)

 

 展開パターンからそう読み取れる。

 

「敵勢力は重巡洋艦1、駆逐艦3、戦闘艇12です。おそらく救助作戦完遂まで、当該惑星の衛星軌道上にとどまり耐久する腹積もりではないかと」

 

 と進言するのは艦隊付参謀、浅黒い肌の筋骨隆々とした体躯に鋭い眼光、そしてスキンヘッドに濃い髭と個性の塊、艦隊参謀より剣と魔法の世界の方が似合いそうなヴァル・ヤレトラー少佐だった。

 

「そしておそらくですが、彼我の戦力差を認識している以上、既に増援要請をしているものかと思われます」

 

 そう付け加えるのは、ちょっと気弱そうな印象を受ける小太りの少佐、副官の名前は厳ついゲルフ・ガンツだった。

 こちらは対峙してる戦力だけで、ガイデロール級航宙戦艦”シュバリエル”に、デストリア級重巡洋艦2隻とケルカピア級航宙高速巡洋艦4隻、24隻のクリピテラ級航宙駆逐艦、つまり総数31隻と数的にほぼ倍である上、艦格的にも勝っている。

 敵艦隊からすれば、増援を呼んで然るべきだろう。

 艦隊指揮官のシュルツは短く逡巡し、

 

「どうやら地球(テロン)人は、我々が艦隊戦()()を狙っていると判断してるようだな……」

 

(ならば、教えてやろうではないか)

 

 確かに名誉や面子を過度に重んじるガミラス人(あおはだ)なら、正面切った艦隊決戦を望み、それに固執するかもしれない。

 だが、我々はザルツ人だ。

 名誉や面子よりも、戦果を……実利を重んじる!

 

「我々が毎度毎度、船同士の殴り合いを望むと思うな……!!」

 

 かつてあった祖国(ザルツ)は、もう歴史用語に成り果てた。

 ザルツ人は、原作でもガミラスに対する愛国心、忠誠、献身は印象的に書かれていたが、それは全て自らの国家を敗戦で失った民族の悲哀……そうであるからこその発露だった。

 国破れた彼らが選べるのは、青い肌を持つ純血のガミラス人に下等民族と蔑まれながら二等ガミラス人として生きてゆくことだけだ。

 だからこそ、シュルツには戦果が必要なのだ。

 ザルツ人として生きることが叶わなくなった同胞たちの地位を、少しづつでもガミラスという枠組の中で高めるために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「連中、どういうつもりだ?」

 

 

 ”セント・ヘレナ”のCICで、山南はそういぶかしむ。

 本来、ガミラスの対地球ドクトリンは、”高機動突撃砲雷撃戦”、つまり古式ゆかしい肉薄水雷戦術だ。

 いや、正確には現行のガミラス艦隊の装備で防御がやたらと堅い地球艦にダメージらしいダメージを与える手段はそれが結果として一番効率が良いので選択されているという感じだ。

 

 例えば、艦隊単位で舳先を向けあって押したり引いたりするのオーソドックな砲雷戦では新型艦でも出てこない限り火力でそこまで差はないものの、波動防壁の標準搭載で防御力に大差をつけている地球艦隊の圧倒的有利だ。

 なにせガミラス艦が確実に沈む距離でも相手の船体には傷一つ入れられないのだから。

 

 では今度は、その防御力の差を覆す……まではいかなくても、穴埋めするにはどうすれば良いか?

 ガミラスはなんだかんだ言っても宇宙戦争に慣れており、また単艦ならともかく戦隊や分艦隊規模の機動的な運用は一日の長があるのだ。

 技量よりも指揮統制システムが物を言う1000隻規模の大艦隊となればまた話は変わってくるが、指揮官やら艦長やらの技量や経験こそが鍵となる100隻程度まで特に高機動戦術機動となると、やはりその手の戦術艦隊機動に手慣れたガミラスに軍配が上がる。

 

 では、今度はガミラスの強みを活かすにはどうすれば良いか?

 その最適解が、ダメージの入る見込みのない遠間合いからのダラダラとした撃ち合いではなく、機動で翻弄しつつ一気に間合いを詰め、ありったけの火力をぶつけられる近距離から叩き込み、まずは波動防壁を引っ剝がす……本当の戦争はそこからだというノリだ。

 

 もともと、高機動を生かした水雷戦術なり突破戦術なりは、ガミラスが金科玉条とするお家芸の範疇だ。

 驚くべきことに、300mオーバーの戦艦級すら水雷戦隊旗艦として使われるのが、ガミラスという国家の国防方針だった。

 例えば、ガイデロール級で知られる鹵獲したガミラス戦艦を調査した技官は、

 

『この造りは戦艦じゃない。艦隊指揮機能を持つ、戦艦サイズの重雷装大型巡洋艦だ……』

 

 と驚愕したという。

 いかにガミラスが高機動水雷戦術を重んじてるかわかる技術的ランドマークだった。

 

 より詳しく書くなら、ガミラスの一定規模以上の艦隊は、大きく2つのパートで構成されている。

 一つは今回、シュルツが率いてるような編成の「実質的な主力で多数派」の槍として使われる水雷戦部隊。

 もう一つは、それを統括する地球連邦的な解釈では「戦艦らしい戦艦」である、鈍足でありガミラス・トレンドの高機動戦術を陣頭指揮には向かないが、それを補うように異常なまでの重装甲による撃たれ強さと、艦橋部が司令部一同を乗せたまま脱出艇になり、あまつさえ単独でワープし本体が沈んでもまんまと逃げおおせることができる生存性を併せ持つ”ゼルグート級”を旗艦とする艦隊司令部隊だ。

 水雷戦隊と一緒に突っ込んできて、的の小ささに見合わぬ攻撃力を持つガミラス艦上航宙機の母艦がいるのも、大体後者の位置だ。

 

 だが、今回は見慣れた水雷隊編成。普通なら旗艦と思われるガイデロール級が先陣を切って突撃してきてもおかしくないはずだが……

 

(コイツは一体、何を意図している……?)

 

 予想に反して最初に突っ込んできたのは、24隻いる敵駆逐艦部隊だ。

 それは良い。確かに水雷線の花形は駆逐艦かもしれない。

 だが、

 

(なぜ、()()()()()を先行させた……?)

 

 しかし、山南のやるべきことは変わらない。

 出現したガミラス艦隊の規模を確認したとき、既に増援要請は出したが間に合うかどうかは微妙なところ。

 ならば、救助活動が終わるか増援が来るかまでの間、

 

「現有戦力で耐久するのみだ」

 

 

 

 こうして、山南修とヴァルケ・シュルツという奇しくも同じ大佐という階級の、そして近い未来の名将同士の、最初の戦いの火蓋が切って落とされるのだった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




暑いと集中力の維持が難しいっす(泣

とりあえず、山南さんvsパパ・シュルツという原作でもあり得たかもしれない対戦カードです。



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