地球人類が最初に接触した異星起源知的生命体が、全裸系パッキン幼女だった件について   作:ヤマトとトマトはなんか似てね?

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今回は、ちょっと短めです。



第11話:”一筋縄では行かない状況”

 

 

 

 シュルツ率いるガミラスの小艦隊の動きは、山南のよく知るガミラス式宇宙砲雷撃戦術とは微妙に異なっていた。

 実質的な水雷戦隊旗艦である戦艦が巡洋艦や駆逐艦を率いて肉薄するような戦いではなく、まず24隻の駆逐艦を先行させ、その後ろを戦艦と巡洋艦で編成された7隻がついてくるというような布陣だ。

 

 山南も何かがおかしいと思いはしたが、ここは定石通り磯風型突撃宇宙艇12隻で迎撃を行うこととした。

 

(おそらくは、駆逐艦隊で突撃路を形成し、一気に殴りかかる気だろうが……)

 

 これまでも類似した戦術パターンはあった。

 今回はこちらの数は半分だが、迎え討つことに徹すればそこまで不利ではないと思いたいところだったが……

 

「なっ!?」

 

 その挙動に驚愕した。

 磯風型が接近するなり、ガミラス駆逐艦隊は戦いを避けるように散開し、その間隙をついて戦艦・巡洋艦が増速して突進!

 磯風型めがけて猛烈な陽電子ビームとミサイル・魚雷の弾幕を浴びせてきたのだ!。

 しかも回避しようとする磯風型にめがけ、”逃さん!”とばかりに艦載機部隊を投入し、穴を埋めてきたのだ。

 地球連邦艦と同じくガミラス艦も限定的航宙機運用能力を持つことは常識の範疇だが、よもやこういう形で投入されるとは思わなかった。

 これまでのガミラス・ドクトリンなら十中八九、航宙機群は”セント・ヘレナ”に集中させ、一刻も早い撃沈を狙ってくるはずだ。

 

 そして、分断される磯風型をすり抜けてガミラス駆逐艦隊は”セント・ヘレナ”と3隻の村雨型駆逐艦へと急速接近してくる。

 そう、6倍の艦数でだ。

 磯風型が忙殺されている以上、こちらの現在追加できる戦力は14機の”コスモ・パンサー”だけだった。

 しかも、今回は敵航宙機迎撃をメインとして想定していたため、コスモ・パンサーには強制推進剤タンクと6連装高機動ミサイルポッドをそれぞれ2基ずつしか外部搭載していないし、機内のミサイルも全て高機動ミサイルだ。

 プラズマ火球型の弾頭のため全くの無力というわけではないが、数的にも優勢な艦船相手と考えると正直火力は心もとない。

 

 しかし、それは相手も同じことだ。

 分断で各個撃破を狙うとしても、決定打に欠ける。

 確かに特に旧式艦のコンバット・ステータスでの波動防壁の展開時間は長いものではないが、かといってその堅牢な防御力はそう簡単に覆るものではない。

 正直、先手を取られたが、かといって艦隊に重度の損傷を与えられるほど巨大な戦力というわけではない。

 事実、一見逃げ回ってるように見える磯風型も隙を見ては果敢に反撃してるし、自分たちとて黙って撃たれるような真似はしない。

 地球連邦は耐えて戦うことを苦手としてはいないが、それは別に守りにのみ傾注してるわけではないのだ。

 

(だとすれば、目的はなんだ……?)

 

 山南は戦闘指揮を行いながら思考を深化させる。

 寡兵であるこちらが増援を呼ぶことはわかってるはずだ。

 敵艦の動きを見ればわかるが、彼らは高練度の部隊だ。つまり、経験の浅い闘争心ばかりに溢れた輩ではない。

 だとすれば長引けば、不利になる可能性が高くなるのはガミラス側だということが理解できていないとは思えない。

 それに攻撃パターンも問題だ。

 

(無理な攻撃をせず、むしろ被害を抑える方向の戦闘機動か……)

 

 例えば絶好の攻撃位置につけるとわかっていても、決して艦種陽電子衝撃砲の射角には入らない。

 実体弾は誘導弾もあるが、過流加速された陽電子ビームは艦首のフィン状のパーツで発生させる重力レンズを用いて、ある程度の偏向はできるが、基本的には固定砲だ。

 開戦以来の古株である金剛型の最強武器の特性をガミラスが解析していることは不思議ではないが、ここまで徹底されるのは珍しい。

 普通のガミラス艦隊は、「攻撃こそ最大の防御」と言わんばかりにリソースを攻撃に割く。防御を軽視しているとまでは言わないが、防御が攻撃より優先されることはない。

 だが、今回の敵の行動はまるで……

 

(まるで敵の方が時間稼ぎをしてるようじゃないか……)

 

 その時、不意に閃いた事がある。

 そう、この互いに決定打に欠ける戦場における、ガミラスの勝利条件だ。

 

「まさか……!」

 

 自分の結論が正しければ、事態は一刻を争う!

 悠長にいつ来るか不明の援軍を待っていたら、完全に盤面がひっくり返されかねない。

 

「古代少尉に出撃命令を出せっ!」

 

「えっ?」

 

 驚くオペレーターに山南は一喝するように、

 

「すぐに救難隊のエアカバーに向かわせろっ! 俺の予想が正しければ、敵には別動隊がいるっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

************************************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時間は、コスモ・シーガルが救難信号の発信地点(ポイント)に到着した時まで遡る。

 

「うそぉ……」

 

 宇宙服の中で、思わず原田真琴は口をあんぐりと開けてしまう。

 対して、戦闘用宇宙服を着こんだ永倉志織は、どうやら不時着したらしい”それ”を見上げながら、半ば呆れたような表情で、

 

「さしずめ、”黄金の船”(ゴールドシップ)ってとこかねぇ……」

 

 いや、それ多分色々ダメな奴だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

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