地球人類が最初に接触した異星起源知的生命体が、全裸系パッキン幼女だった件について 作:ヤマトとトマトはなんか似てね?
なにやら前作「たまには地球がチート臭くても良いのではないかと」より、地球もガミラスも真面目に戦争してるなーと。
やはり、チートではなくぷちーとだからか?w
2198年3月、太陽系・テレザート間航路
第68哨戒任務群、旗艦:装甲巡洋艦”セント・ヘレナ”
その”救難信号”を傍受したとき、第68哨戒任務群を率いる”山南修”大佐は、頭を悩ませてしまう。
現在、第68哨戒任務群はテレザートからの復路にあり、コスモ・ゼロをパイロットごと赴任地までエスコートするという副次任務はあるが、それ以外はこれといった特別任務のない……通常の哨戒任務と、要所要所に無人警戒網の保守点検や無人偵察ポッドの補充、宇宙灯台のデータログ確認、不審なデブリの調査と破壊を含む撤去、掃宙任務などを行っていた。
まあ、こういう船外作業が多くあるからこそ、空間騎兵隊を引き連れているのだが。
そこに前触れ無く飛び込んできたのが、弱すぎて個体識別できない、だが明確な地球連邦の
無論、見て見ぬふりをするとか、無視するという選択肢はない。
船乗りの心意気云々に出すまでもなく、少なくとも宇宙軍はまだ惑星上で海軍と呼ばれていた時から、大きく言えば制海権と通商路の維持を第一義とする組織であり、軍民問わず自国の船舶の救難はその職務に含まれている。
しかし……
(どうにも、”
山南は思考を巡らせる。
そもそも、一介の大佐に過ぎない自分が、戦艦の艦長ではなく戦隊1つを引き連れる事になっている理由……それは、第68哨戒任務群に限らず100近くも編成された哨戒任務群について考えるべきだった。
哨戒任務群が編成されたきっかけは、ガミラスのドクトリン変化が背景にあった。
2194年に発動された”
そう、例えば彼らが「テロン人」と呼ぶ勢力との戦争計画を大幅に見直さなければならなくなるほどにだ。
遊星爆弾や戦艦より巨大な超大型ミサイルによる無差別ロングレンジ爆撃から、
”テロン人の手が届くところに前線基地は設営せず、足の長い戦闘艦による長駆艦隊戦で決着をつける”
という方針にだ。
だが、それは結果としてガミラスどころか地球連邦でさえも予想しなかった結果となったのだ。
2195年初旬から2197年中旬までの約2年半、彼我双方の参加艦艇数1000隻超えの大規模会戦が頻発し、また動員規模を考慮しなければこの間に起きた軍事衝突は200を超える。
計算上、4日に1回のペースで何らかの戦闘行為が行われていた計算になる。
無論、もっとも大規模会戦が集中したのは地球連邦、いやおそらくは天の川銀河最高峰の資源地帯、こと反物質に限れば産出量無限とされるテレザート星系近辺だ。(実は産出できるのが反物質だけとはテレサは一言も言ってないが……)
しかし、それ以外の場所……地球とテレザートの航路上、その多くの場所にガミラスの艦隊は出没した。
200を超える戦いが2年半の間にあったと書いたが、これでさえ地球連邦が地球とガミラスの間に敷いた2万光年の宇宙通商路、そしてその要所に設けた宇宙艦隊拠点や6基の機動要塞の哨戒網や警戒網に引っかかった敵を迎撃した数にすぎない。
実のところ……定点観測設備や指定された宙域や航路を定期巡回する無人艦や無人偵察ポッド/ドローンである程度穴埋めしているとは言え、それ以外の部分は目が届かず、艦隊出没の頻度から考えてこの広い天の川銀河にガミラスにより連邦が未確認・未発見の軍事拠点を、それも複数が新規に設営されていることは確実視されていたが、鹵獲した敵艦を調べても地球連邦に場所を知られるのを嫌がったのか、航路データは途中からきれいに抹消されていた。
”こちら側”に寝返った
どうやらオーバーロード作戦は、ガミラス人に想定以上のトラウマを植え付けてしまったようだ。
☆☆☆
だが、その状況も2197年も後半に入ると再び変化する。
ガミラスは正面から殴り合うことをやめ、小規模で隠密性や機動性の高い少数精鋭部隊を用いてこちらの哨戒網をすり抜けようとするドクトリンに切り替えたようなのだ。
だが、この変化に関しては地球連邦とて納得はできた。
オーバーロード作戦で各種大小装備諸々とともに入手した情報を解析した事により、地球連邦は”大ガミラス帝星”を僭称する敵国の大まかな位置を把握自体はしていたのだ。
地球より16万8千光年の彼方……大マゼラン星雲の中に、彼らの本国はあったのだ。
それを知った地球連邦の政府と軍の上層部は、素直に頭を抱えた。
何しろ正しく”距離の暴虐”……この世界線では、地球から見てテレザートは大体大マゼラン星雲方向にあるのだが、そこを寄港地にしたとしても14万8千光年という旧作ヤマトにおけるイスカンダルまでの距離が横たわっているのだ。
八雲級戦艦を頂点とする現在の地球最新鋭艦の一日の移動距離は、安全マージンを考えると250光年ワープ×3で750光年というところだ。
仮にテレザートから出発するにしても、ガミラス本国に到達するまで約200日……
確かに機関冷却のリスクをあえて看過すれば1日4回のワープ、日速1000光年の超光速航行で、何事もないことが条件だが計算上は150日以内に到達できるかもしれない。
だが、当然のように5ヶ月も無茶な冒険航海ができるように軍艦は作られてないし、地球の軍艦は基本的に防衛用途を目的に設計段階から建造されているため、そもそも15万年もの距離を無寄港・無補給・ノーメンテで航行できるようにはできていないのだ。
いや、地球連邦各所で極秘裏に行われている”
しかも、地球人が解析できたガミラス人の航路図は実に大雑把であるうえ、彼らの拠点の目星はついたが、それ以外の”難所”だの何だのと推測しかできない物や意味不明の表記や記述が多数あったのだ。
それこそ、「実際、行ってみなければ状況がわからない」という感じだ。
ここに経験の差がモロに出た。
ガミラスは何だかんだ言っても、驚くほど短い期間(古代イスカンダルにより、ライバルになりそうなつよつよ宇宙文明が粗方エレメント化されているとはいえ)で大小マゼラン星雲で覇権を確立した軍事国家で、地球はどこぞの全裸系パッキンロリのテコ入れがあったとしても、本格的に宇宙を生活の場としてから1世紀程度の新米宇宙国家にすぎないということを、改めて思い知らされることになったのだ。
まあ、逆に言えばそんな短期間で2万光年も離れた2つの恒星系を結ぶ航路を往来し、あまつさえ今のところ制海権を維持している地球も異常と言えば異常だ。
そして、その地球という国家の異常性、言い方を変えればテレサの最大の被害者もまたガミラスであった。
そう、地球連邦上層部はこう結論付けたのだ。
”如何にガミラスが巨大覇権国家だとしても、
と……
この2年間でガミラス側の撃沈確認、大破や中破による航行不能などで地球連邦に処分や確保された船の数は15000隻を越えていた。
更に悲劇的だったのは、その間に地球連邦が受けた被撃沈、損傷により修理不可と判定された艦艇数は、1500隻に届いていないのだ。
キルレシオ、1:10……
奇しくも、2年半に及ぶ一連の大規模な艦隊戦闘は、奇しくも地球連邦でもガミラスでも、ほぼ同じ呼ばれ方がされる事になる。
曰く、
”艦隊大消耗戦時代”
慥かに保有艦艇の5%を喪失した地球連邦が負ったダメージも、組織工学的には決して小さくはない。
だが、どちらがより激しく消耗したかは、何より数字がよく物語っていた。
この時期、ガミラスが天の川銀河方面に投入した戦闘員は、ガミロイドを除けば9割近くが非ガミラス系、つまり”二等ガミラス人”という被支配民族で構成されていたが……それで「青い肌を持つ純血のガミラス人の死者は多くはない」と強弁したところで、ごまかせるような小さな数字ではなかったのだ。
だからこそガミラスはドクトリンを変更したのだが……
地球連邦軍は、あるいは山南は、まだどのような変化を遂げたのか? 本質的に何が変わったのかを、未だ明確に掴みきれてはいなかったのであった……
1話に続いて沖田かんちょーを差し置いて再登場の山南さんでした。
苦労人気質と江原さんヴォイスは、不思議と相性が良い気がする。
明日からまたストレスフルな仕事の日々なので、更新遅くなると思います(泣
基本50話以内に終わらす予定ですが、3199放映開始までに完結できればいいなーと。