大雑把な説明と大雑把な内容です。あと凄い文字数稼ぎが途中に紛れてるよ。探してみてね
「ふあぁ…さて、今日は色々と走り回るから色々と宣伝文句を考えとこうかな」
いつもの習慣から、朝早くに目が覚めた。どうやらベルやヘスティアはまだ寝ているらしく、起こさないようにと地下室を抜け出し、廃れた教会の壇上に立ち言峰ごっこを楽しんだ後に、今日のログインボーナスを確認する。
「おおっ…!?」
スキルの影響か、脳裏に浮かんだ文字列は聖晶石×30。まさかログインボーナスでそんなにも貰えるなんて…。と慄いていたが、これが初回召喚分だと考えれば納得だ。俺のスキルもどうやらそこまで鬼じゃないらしい。
そうと決まれば、早速召喚だ。…そういえば、10回召喚って出来るのだろうか。
「【抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ】!」
先日見た青の魔法陣が輝きを帯びる。違うのは、昨日にはなかった光の輪が周囲を循環しているということ。詠唱の終了と共に収束した光はバチバチと魔力の荒波を立て、一枚のカードとして手元に出現する。
『ライオンのぬいぐるみ』
そッッ……そうきたかァ〜〜ッッッ
何というかこう、ネタだとしても麻婆とかワカメ辺りだと思ってたのに、これが来られると正直反応に困る。星3だけどセイバールートでの思い出のものだから、という理由で限界突破させたこれが保管庫に溜まっているのだ。
そして、30個纏めて置いていた
「【――来たれ、天秤の守り手よ】!」「―――守り手よ】!」「――――手よ】!」「―――――よ】!」「――――――!」
都合10回。俺は何処かに存在しているだろう幸運の女神に祈りながら
結果。『ライオンのぬいぐるみ』『繁栄』『飢餓』『破壊』『魔術鉱石』『頑強』『連鎖』『闘争』『同調』『アゾット剣』だった。
ええ……?嘘ぉ…?星4礼装どころかサーヴァントもいない、星1概念礼装も出てる…?もはや
しかし…。
「どうやって使うんだ…?」
魔力を消費して現れたのがただの紙切れなんてのはちょっと酷すぎる気もするけど、ありえなくはない。
英霊の召喚や礼装を使うシーンは知ってても、概念礼装をつけるのなんて裏話にすら載ってないぞ…?
「
「Go away the shadow.It is impossible to touch the thing which are not visible.Forget the darkness.It is impossible to see the thing which are not touched.The question is prohibited. The answer is simple. I have the flame in the left hand.And I have everything in the right hand――――――」
「
なんにも起こらない。衛宮士郎や遠坂凛などのメジャーな起動式。果てには何かに使えるかもと暗記していた赤ザコの詠唱を唱えても、事象どころか魔力の流れる感覚も訪れない。
悪い予感が当たってしまったかと、その束を放り投げてorzの態勢になっていると、舞い降りてきた一枚が背中に触れ、
「…?」
今の不可解な挙動に疑問を覚え、もう一度近づけると、カードだけが背中から跳ね飛ばされる。他の部位に近づけても、そんな挙動はしない。
「もしかして……」
服をまくり、背中の
ただ、それだけ。何か力が強くなったような、実感できるほどの感覚は無い。しかし、何かが違う。そう思わざるを得なかった。取り外すときは、背に触れその礼装を取り出そうと強く思えば背中から排出された。
その時点で、俺の中の仮説は立ちあがっていた。
「おーい!ヘスティア様ー!ベルー!」
その核心を得るために、二人を叩き起こす。
「ふああ…。何だい朝っぱらから…?」
「おふぁようリツカ…」
寝ぼけ眼の二人に有無を言わせず、即座にベルの背中の恩恵に『連鎖』を叩き込む。予想通り、恩恵の神聖文字が輝きを帯び、その概念礼装を身体に飲み込んでいく。
「ええっ!? 何、何をするんだい立香くんっ!?」
「な、なんですか神様!? これ何が起こってるんですかあっ!?」
「ヘスティア様っ!ベルのステイタス、どうなってます!?」
戸惑うヘスティアへ促し、ステイタスの確認に急がせると、それを目にした瞬間に目が点になってぷるぷると指先を震えさせ始めた。
「んなっ、んなっ…! なんだいこれはぁ――っ!?」
「だから何が起こってるんですか神様―――!?」
ベル・クラネル
Lv.1
力:I2(+100)
耐久:I0
器用:I3
敏捷:I7
魔力:I0(+100)
《+概念礼装》
【連鎖】
・1/10限界突破1/4
・攻撃時総威力にアビリティ30の補正
《魔法》
【】
《スキル》
【】
「アビリティに+が…?それに見たことない欄も出来ている。……《概念礼装》?」
これは何だと詰め寄るヘスティア様に、その詳細を伝える。概念礼装を背中の恩恵に装着させることで、その効果を得られるのだと。
最初、ヘスティアはポカンと大口を開けて黙りこくってしまったが、正気を取り戻してからはその礼装の事は黙っておくようにと厳命された。ハイ、(出来るだけ)ガンバリマス。
当事者のベルは背中の恩恵の異常に気づけないので蚊帳の外だ。伝えたらかなり喜んで感謝の声を告げてくれた。やっぱヘスティア様に足りないのはこういうところだよ。人間素直が一番。
礼装の補助もあり、強化された力で沢山お金を稼いできてくれると非常に嬉しい。
残念なことに、これは神の恩恵を授かった者にしか効果がないようで、ヘスティア様のバイトを助ける効果はなかった。
出かけた二人を見送り、まず向かうのはギルド本部。いきなり本契約をするわけではない。いわゆるお話だけでも…という段階だ。
話の概要だけを取り敢えず把握してもらい、この件は可能なのか、またそれにはどれだけの条件が必要なのかということを知る。
お金の話は二の次だ。
「……ということをやりたくて、バベルの塔の使用許可とかって大丈夫ですか?」
「うーん、面白そうだけど…私の一存じゃちょっと決められないかなー?もう少し偉い人…あ、班長ー!少しお話があって…」
俺の担当アドバイザーとなったミィシャ・フロットに相談すれば、頭ごなしに否定はされず好意的に取ってもらえた。「応援してるよー」と手を振られ、対応は班長と呼ばれた
「それで、要件はバベルを借り受けたいという話だったが、店を開くのか?それとも一時的にスペースを借りるだけでいいのか?」
「いえ、俺が借りたいのはバベルの塔の外壁です」
「壁だと?変な細工なんかはやめろよ?」
壁だと伝えると、一気に懐疑的な目でこちらを注意深く見つめてくる。ミィシャさんめ、触りしか伝えてないな…!
「えっと…、『ステイタス』の話になるので個室の方に…」
促すと、流石はベテランというべきか飲み込みが早い。すぐに瞑目して個室まで案内してくれる。
「まず、何も言わずにこれを見てください。…あっ、危ないとかそう言うのではないので安心して下さい」
「?」
―――…
「…こういったものを流そうと思っていて「よしっ! ちょっと上に掛け合って見る! ギルドとしては不利益もないから十分に通ると思うが…。ああいや、大丈夫だ!何とか話を通して見せるぞ!」…は、はい。ありがとうございます…」
予想通り、いや予想を遥かに超えて食いついた。その興奮度合いは彼の犬耳が如実に表しており、一線を引く常の態度からは想像もできないほど前のめりにこちらにまくしたてる。
ここまで上手くいくとは思っていなかったが、思い返せばこの世界の人々は神々のちょっとアレな二つ名にも興奮していたなー…と。
俺がそんな目で見ていたことに気がついたのか、オホンと頬を朱に染めて咳を一つ。
「えーと、バベルの使用料だったな? 塔の外側ならば内側と違ってそう料金もかからんだろう。居を構えるのでなく一時的な借受ならば時間の問題もあるが、予め
「ええ、ばっちり!この後回る予定です!」
むん!気合を込めて元気よく返せば、班長さん(レーメルというらしい)は笑顔で見送ってくれた。いつ死ぬか分からない冒険者には情を移さないほうがいい。と言ってたような気もするけど、こういう産業的な活動ならば大歓迎なのかな。
「えーと…バベルにテナントを構えるファミリアの拠点は…」
ミィシャさんから貰った派閥の拠点の場所が書かれた地図を持ち、この広いオラリオの街を一目散に駆け出した。
◆
「どうでしょうか…!?」
「オッケー!そんな面白そうなの直談判しにくるなんていいぜ!気に入った!…その代わり何かサービス頂戴ね!」
◆
「ああ、ウチの主神にも聞いたけどそのくらいならいいってさ。宣伝もしてくれるんなら願ったり叶ったりだ。言っちゃなんだけどウチはテナントをだしたはいいけどイマイチ目立たない場所にあってだな―――」
「あ、はい。ありがとうございます!」
◆
「許可をお願いします…!」
「いいよいいよ!何よりそんな面白そうなのなら私が見てみたい!期待してるから頑張りな!」
◆
「みんないい人だったなぁ…」
俺の気苦労はなんだったのか、それぞれの派閥の団長達は快く受け入れてくれた。多少渋ってもそれは俺のやることが理解できなかったからで、神様も交えて魔法を使うと是非ともということで話が進んだ。
デメテル様やヘファイストス様、ミアハ様しかり、客商売をする神様は善神が多いんだろうか。……というより、降りてきた神達は所謂娯楽としてやってきたのも多いから、外界でも堅実に商業を営もうとする時点で相当な趣味神か真面目なのか。
諸手を挙げて、とまではいかなくとも賛同は得られた。後はこの世界用に分かりやすく纏めたり、英雄のことについて調べなければ…。取り敢えず、王道のstay nightを最初に流そうか。あれみたら大体の基礎は掴めるからね。……裏話とかそういう専門の本を作ってもいいかもしれない。
まあとにかく、ベル達にいい報告が出来そうだ。
…にしても、やっぱりオラリオは広い。建物が入り組んでいるのもあるけど、モンスターがいる世界のどこの国にも属していない都市としては異端というべき広大さだ。
ファミリア同士が離れていたときなんかは本当に迷いかけた。気がつけばもう夕暮れ。最後に訪れた魔石製品を取り扱うファミリアは北東にあり、横道から主街道へ行けば【ヘスティア・ファミリア】ホームのある北東区域に着く。
それを再び地図で確認し、疲れた体に活を入れ走り始める。
いくら恩恵を貰っていても長時間の活動は疲れるし、緊張感もある。更に説明のために何度も魔法を使ったからか、ちょっとだけふらついている。
(もうホームに戻ってゆっくり休もう。話し合いとか計画はその後だ)
うんそうしよう。脇道をふらふらと歩いていくと、不思議な場所が見えた。それは倒壊したような瓦礫のあと。うちの拠点みたいに寂れた工場か何からしい、色々と奥まったところにあり、それまでの道も細い割には瓦礫の量が多い。
生い茂った蔦や頑丈そうな石レンガなどが砂埃を被り、放置された生活の営みの痕跡を覗かせる。そして、その入口らしき場所の前には、小さな瓶に入れられたまま何年も経過したような枯れた花。
何かこの工場が潰れるような事故があって、ここで亡くなった方の供養かな。
(こういう場所もあるんだ……)
何故だかしんみりした気持ちになり、不思議と顔をそちらに向けたまま歩く。すると、視界の端に人影が映り込みあと少しでぶつかるという瞬間だった。
「あ、すみません…」
ぺこりと会釈し、通り過ぎようとした瞬間に、その人物はがばりとこちらに向き直る。外見は俺と同年代か少し年下くらいの少女で、青が目立つその人物は俺の肩を万力かと見紛うほどの力で握りしめる。
そのあまりの必死さに何か悪いことをしたかと思案した時、眼前の人物は口を開いた。
「ねえっ…、君っ、私が見えるの……!?」
……へ?
ぐだ男の魔法の詠唱の有無は放っといても流れるか否かです。
詠唱ありなら魔力の続く限り意図的に消すまでは何時まででも流れ、詠唱無しだと込めた魔力に応じた時間流れます。