勘違いで生徒会に入りました   作:匿名P

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もう2週間経ってる…夏休みって怖い


ブラック

綺羅莉から無茶を言われた希実は寝る間も惜しんで業務をやっていた。そのせいで希実の目の下には大きなくまができ、気を抜けば寝てしまいそうであった。そして綺羅莉が無茶を言ってから3日が経ったある日…

 

 

「もういたの?」

綺羅莉が生徒会室に入ると死にかけの希実が未だにある大量の書類に囲まれながら業務を行っていた

 

 

「あ、会長。お疲れ様です」

声も細くなっており、耳を済まさなければ聞こえないほどの声量であった

 

 

「あなた死にそうな顔してるわよ」

 

 

「そうですか…じゃあもうそろそろ死ぬんですね」

いつもなら「あなたのせいですよ!」と突っ込むのだが、今の希実にはそんな気力はない

 

 

「1週間で終わりそうかしら?」

希実がほっとけば死にそうな顔をしているのを見て綺羅莉はさすがに心配する

 

 

「めどは立ってないですけど、終わらせます」

綺羅莉は希実のことを見て会話をしているが、希実はパソコンを見ながら会話をする

 

 

「そ、そう。ならいいわ」

希実からこれ以上話しかけるなというオーラを感じ取った綺羅莉はパソコンを開き業務を開始する

 

 

「あ!会長に希実君じゃん!なにかあったな?」

2人が業務をしている中、生徒会室に入ってきたのは選挙管理委員会委員長・黄泉月るなだった。黄泉月と希実は話したことは少ないが、黄泉月が初対面にも関わらずいきなり名前で呼んできたため希実は困惑していた

 

 

「希実君死んでるよね?」

黄泉月も希実が死にそうになっているのに気づいた

 

 

「黄泉月さん、お疲れ様です」

黄泉月がいることに今気づいた希実は黄泉月に軽く会釈をする

 

 

「会長、希実君どうしたの?いつもならもっとキレいいじゃん」

黄泉月は綺羅莉のそばまで行くと綺羅莉に耳打ちした

 

 

「それが…」

綺羅莉は黄泉月に事の経緯を話した

 

 

「えー!」

黄泉月はあまりの衝撃に大声を出してしまった

 

 

「どうされました?」

黄泉月の大声に希実が反応する

 

 

「いやーなんでもないよ」

黄泉月は笑って誤魔化そうとする

 

 

「そうですか…あ、ちなみに今半分終わりました」

希実には黄泉月と綺羅莉のこしょこしょ話が聞こえていた

 

 

「聞こえたの?なら言ってよー」

 

 

「そ、そうなんだ、頑張ってね」

黄泉月は希実のこれ以上話しかけるなというオーラを感じ取り、自分も業務を開始する

 

 

「死にそうだぞ希実」

続けて生徒会室に入ってきたのは希実の天敵聚楽だった

 

 

「聚楽さん、お疲れ様です」

 

 

「…なるほどな、綺羅莉の無茶振りというわけか」

希実の机の上にある大量の書類を見てなんとなく察した聚楽は綺羅莉を見ると綺羅莉は涼しい顔をして業務をしていた

 

 

「いいんですよ、自分が悪いので」

希実は話しながらも手は止めない

 

 

「…そうか(綺羅莉のやつ希実に自分が悪いと言わせてるな)」

綺羅莉が責任を他人に押し付けるのはよくあることなので聚楽は今回もそうだろうと思っていた

 

 

「この量終わるのか?」

 

 

「終わらせますよ。その代わり僕死にますけどね

自らの死を悟っている希実は命懸けでブラック業務をやっている

 

 

「いつまでなんだ?」

 

 

「あと4日です」

 

 

「4日?確かに死ぬな」

あまりの期限の短さに聚楽も希実の死を確信した

 

 

「まぁ死なないように頑張れ」

聚楽は希実のこれ以上話しかけるなというオーラを感じ取り自分の席に着いて業務を開始した

 

 

「そろそろかしら」

聚楽が来てから数時間が経過し時計の針は6時を指している。綺羅莉達はパソコンを閉じ下校の準備を始めた

 

 

「じゃあ頑張ってねー」

1番先に黄泉月が生徒会室を出ていく

 

 

「頑張れよ」

その次に聚楽が出ていった

 

 

「この部屋は同じように9時まで使って大丈夫よ。じゃあ頑張って」

最後に綺羅莉が生徒会室を出ていき、生徒会室は希実1人だけになった

 

 

「……」

希実は3人が出ていったあとも黙々と業務を進めていた

 

 

「あれ?開いてる」

生徒会室に誰かが入ってくる

 

 

「お前は真田!?何故ここに」

生徒会室に入ってきた人物は副会長・桃喰リリカだった。リリカはいつもなら仮面を被っているが、今回は被っていない

 

 

「あなた誰ですか?」

希実はリリカの素顔を見たことがなかったため入ってきた人物がわからなかった

 

 

「私は副会長の桃喰リリカだ」

顔を見られた恥ずかしさからリリカの顔は赤い

 

 

「副会長でしたか…何しに来られたんですか?」

 

 

「綺羅莉が忘れ物をしたというから、まだ学校いた私が取りに来たんだ」

 

 

「そうですか。お疲れ様です」

 

 

「お前は何をしてるんだ?」

 

 

「会長から仰せつかった業務をやってます」

 

 

「この量をか?」

 

 

「はい、でも大丈夫です。終わらせるので」

 

 

「そうか、頑張れよ」

リリカは綺羅莉の忘れ物を回収すると生徒会室を出ていこうとする

 

 

「…」

 

 

「あれ?いない」

リリカは希実からの返答がなかったため希実の席を見ると誰もいないどころか大量にあった書類までも片付いている

 

 

「ここですよ」

リリカが声の聞こえた方を見ると目の前に希実がおり、驚いたリリカは転んでしまった。その際にスカートの中が見えていたが、希実は慌ててリリカに駆け寄って起こしたため見ていなかった

 

 

「大丈夫ですか!?」

 

 

「お前、見ただろ!」

希実にスカートの中を見られたと思っているリリカは立ち上がると希実に詰め寄る

 

 

「見てないです!!神に誓って見てないです!」

 

 

「嘘つけ!この変態っ!!」

リリカは見られたと勘違いして希実の頬を思いっきり叩くと生徒会室を出ていった

 

 

「痛っ!!」

希実はあまりの威力にふらついてその場に倒れ込んでしまった

 

 

「頭の中真っ白になった気がする」

リリカに叩かれた部分を擦りながら今自分が何しようとしていたのか思い出す

 

 

「早く家帰ろう」




男なら夢叶えてこいや
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