四季映姫・ヤマザナドゥの苦難   作:島田愛里寿

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ゼノヴィアとイリナが出てきます。

エクスカリバーの設定はfateを参考にさせていただきました。


第七話 エクスカリバー

 

「『エクスカリバー』?」

 

オカルト研究部のメンバーと小町が接触してから数週間後、また四季の執務室に呼ばれた小町はイギリスの伝説の剣の話を四季から伝えられていた。

 

「ええ、まぁ正確にはモドキですけど・・」

 

「ん?本物じゃあないんですかい??」

 

小町はエクスカリバーをモドキと言い放った自分の上司に疑問をぶつけた。

 

「ええ、教会勢力・・・天界陣営とでも言いましょうか、彼らはエクスカリバーが過去の戦いで折れたので七本に打ち直してエクスカリバーの鞘とともに運用していると言い張っていますが、まったくのでたらめです」

 

「へ?」

 

「ど、どういうことにゃん?」

 

四季の手伝いをしていた黒歌もこれには疑問を呈した

 

「よく考えてみなさい。そもそもエクスカリバーはアーサー王の部下のベディヴィエール卿が泉の妖精に返還してますし、簡単に折れるような代物ですか?」

 

「あ、あ~。言われてみれば・・・」

 

「確かに・・」

 

「ええ、なので是非曲直庁としては模造品との見解です」

 

「なるほど~・・・で、それがあたいがまた駒王町に行く理由に何か関係が?」

 

小町はこのエクスカリバーの話をされる前に『また駒王町に行ってもらいます』という四季の言葉をしっかりと覚えていた。

 

「本題に入りますね。その七つのエクスカリバーモドキのうちの数本が堕天使陣営の過激派の一人コカビエルに奪われた挙句、駒王町に逃げられた模様です」

 

「・・・・堕天使のトップはなにやってんですかい?」

 

「趣味の研究に没頭してて知らなかったようです」

 

「お粗末にゃんね」

 

「まったくです。しかも教会から残りのエクスカリバーのうちの二本を持った教会騎士が二人派遣されてきてるんですが、こっちに話を通してないのです。小町」

 

「はい」

 

「その二人をここに連れてきなさい」

 

「御意」

 

 

駒王町 大通り

 

「って言ってもねぇ。顔写真はもらったから探しやすいけど、どこにいんだか」

 

小町はそう言いつつもしっかりと二人を捜索していた。

 

すると・・・

 

「おなか減った・・・」

 

「いうな。余計にお腹が減るじゃないか」

 

「・・・いたわ」

 

廃教会前に座り込む二人をあっさり見つけた。

 

「あんたたち」

 

「ふえ?」「む?」

 

「ゼノヴィアと紫藤イリナだね?飯はおごってやっから来てもらおうか」

 

そう小町は言い放った。

 

 

是非曲直庁 四季映姫・ヤマザナドゥ執務室

 

「よく来てくださいましたね」

 

「い、いえ」「ああ」

 

ゼノヴィアとイリナは突然きた死神を名乗る女性の小野塚小町に連れられて是非曲直庁にやって来た(まぁそもそも本来は生きているうちに来るところではないのだが・・・)

 

「では確認させていただきます。あなた達は、奪われたエクスカリバーの回収とコカビエルの討伐のために日ノ本に来た。相違ないですか?」

 

「ええ」「ああ」

 

「分かりました。では日本神話からの通達を言い渡します、『今回の件は眼を瞑るが、あまり好き勝手なことをされ続けると困る。管理をしっかりするように。あと今回の件で発生するであろう損害とこれまで天界勢力が発生させた損害はすべて天界勢力と教会に損害賠償を請求する、一括で払うように』とのことです。」

 

「ええ!?」

 

「我々に言われても・・」

 

「分かっています。これは後で電話とFaxを貸しますから送ってください、いいですか?くれぐれもなるべく被害を最小限に」

 

「は、はい」「わ、分かった」

 

しかし、数日後。四季の胃に大ダメージが来るとはまだ誰も知らない。




次回 小町本気出す。

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