2月も半ばを過ぎ、梅花も見ごろの季節となりました。関東なら新宿から京王線に乗って百草園がお手頃、本格的を気取るなら水戸の偕楽園まで行くのが良いでしょう。
しかし、三寒四温と言われるように暖かい日もあれば寒い日もある。今日は寒い日、
こたつは創造のゆりかご、日本の冬はこたつだ! と断言するくらいに炬燵が好き*1、そして炬燵に欠かせないのがみかん*2。
冬季のフルーツとして定番のみかん、私は大好きです。
同じ冬の果実として林檎*3もありますが、林檎は皮を剥く手間がかかるのに対し、みかんは手でさくっと皮を剥けるのでお手軽さが大きく違う。それに林檎はみかんよりサイズが大きく、ちょっと小腹が空いた程度では女性一人で一玉食べきれないのです。半玉は残して後で食べようと思っても、ふと林檎を食べたいという欲求が自然と湧き上がらないうちに、冷蔵庫に入れたカットフルーツがしなびる前に食べきらなければという脅迫感が出てきたことがあって。脅迫感に急かされて林檎を食べるって、何か負けたような気がするんですよね。そう、食べるってのは誰にも邪魔されずに自由で、なんというか、救われてなきゃ駄目なんです。
もちろん林檎の名誉のために申し上げると、私は林檎も好きです。果物ナイフで皮を剥く手間がかかるということは、それだけ気分転換の時間になるということであり、一人で食べきれないならマリコと二人の時に食べれば良いのです。
ただ一人でいるときはみかんの方がお手軽で気楽なんですよね。こういうのを長野県の方言で『ずくなし』と言うのでしょうか*4。
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皆さんはみかんを食べるとき、どうします? ヘタのすぐ横に指を突っ込む上から派? それともヘタと逆の下から派? 和歌山県では主流とも言われる、下側に軽く切れ目を入れて四つに割る通称『有田割り』? 白い筋は取る? 薄皮ごと食べる?
私は下から派かつ、白い筋も薄皮も丸ごと食べて食物繊維を豊富に取る派です。みかんは庶民のフルーツなのでお上品を気取って食べる必要はないという持論のもと、生まれてこの方ガサツな食べ方をしてきました。
今もこうして一人で執筆中の息抜きに、むしゃむしゃと。小ぶりなみかん一つじゃ足りないとばかりに二つ目に手を伸ばし、ふと小学生の時に母から言われたことを思い出しました。
「みかんばかり食べると、手の指や甲がみかん色になるよ」
気になって調べたところ、みかんの黄色成分の一種であるβカロテンが角質に沈着して手足が黄色くなる『柑皮症』という症状があるが、健康に影響はないのだそうです。まあ食べ過ぎを戒めるには丁度良い現象ですね。
ああ、みかんが小学生の頃の記憶を思い出させます。
父と母と小さい私で、一家総出でスーパーマーケットに買い出しに行った帰り。自宅に戻ったらまず先にすることは、段ボールで買ったみかんの箱をひっくり返して居間にぶちまけること。潰れたり腐ったりしているみかんが無いかチェックして、もう一度箱に詰め戻す作業がとても楽しくて。
母にみかん色になると脅されてみかん禁止令が出された後、しょんぼりしている私に母が教えてくれた手合わせ歌『みかんの花咲く丘』。
「♪みかんの花が咲いている ♪思い出の丘、丘の道 ♪はるかに見える青い海 ♪お船が遠くかすんでる」
手遊び歌は本来、二人が向かい合って歌いながら手のひらや手の甲を合わせてリズムを取る*5。今は一人きりなので、代わりに指で炬燵の天板をコツコツ叩いているのですが、この曲はスローテンポなのでソロプレイだとつまらない。
ここは、私オリジナルのハイスピードみかん手遊び歌で気持ちを盛り上げましょう。というか、小学生の私は何を思ってこんなの開発したんでしょうかね。
「♪みかんみかんみかん!みかーん! ♪みかんは!色々!あるけれど! ♪愛媛の!みかんは!1つだけ! ♪愛媛の!みかんを!食べるなら! ♪農家の!愛を!噛み締めろ!」
お終い
童謡 みかんの花咲く丘 1946年
SEX MACHINEGUNS みかんのうた 2001年
みかんのうたは2001年発表なのでアラサーな春河童さんが小学生のときに知っても時系列に問題なし。