ヴィクトリアの元軍人兼傭兵   作:Mrミステル

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はい、どうも皆様ミステルでございます。

前回はおっさん弱ぇじゃん!といった具合でしたね。今回はそんなおっさんになぜラップランドが倒されたのか、といった事を紐解いていきます。

それでは、どうぞ


報告会

とりあえずその後何事もなく夜が明けて、俺とラップランドは基地に帰ってきた。そしてこれから眠る前に情報の共有だ。

 

「私とポプカルの方は特に何もなかったわ。強いて言うなら少しレユニオンの数が減ったくらいかしら」

 

「...うん、少なかった」

 

「俺たちも特にないな。なぁ?」

 

「あぁ、こっちも同じく少し数が減ったくらいかな」

 

「なるほど...あ、ちなみにこの子(ローザ)はいい子にしてたよ。カゲロウ達は?」

 

上から順にオーキッド、ポプカル、スポット、ミッドナイト、バグパイプの発言である。

 

「俺は...敵のカシラだと思われる人物と接触した」

 

「ボクは殺されかけてたからよくわかんないや、ごめんね?」

 

「え?」

 

ローザ含め全員がポカーンとしている。説明すんのめんどくせぇな...。

 

「んぁ〜...多分俺より先にラップランドが話した方がいいんじゃねぇの?」

 

「ん...そうだね。ボクから話すよ」

 

「え?ほんとにどんな目にあったの?帰ってきたと思ったらラップランドは血塗れだし、カゲロウはまた鉱石病になってたし...」

 

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ボクは地図に書かれたルート通りに進んでいたんだよ。途中までは問題なかったさ。もちろんこっちから戦闘を吹っかけたりもしてないしね。

繰り返すけどここまではなんの問題もなかったんだ。レユニオンも視界内に捉えてて、周りに大した気配もなかった。

だけど問題はルートの半分を過ぎてからだったんだよ。

ボクはなんだか変な気分になったんだ。なんて言うのかな...こう...乗り物酔いになりかけた感じ..かな。でもこの程度の不調、風邪ひいたかなくらいの気持ちでいたんだけど、どんどんひどくなっていったんだ。お陰様で吐いちゃってさ。敵に位置がバレちゃったからソイツらだけ殺しちゃった。これは許して欲しい。ソイツらを片付けてからもどんどん気分が悪くなっていったんだ。そしてボクが前後不覚になったところで、アイツが来たんだよ。

 

「...うッ...けほっ...誰...」

 

「おやおやァ...新薬の実験は成功ですねェ...」

 

「...誰だって聞いてるんだ!...ゴホッ!」

 

「ふむゥ...理論上は立っているのも辛いはずですが...やはり個人差があるのか...」

 

「ブツブツと何を言ってるんだ!」

 

そこまで言ってからボクは剣を振るったんだ。ボクの剣戟は飛ぶからね。確実に当てたと思ったんだけどなぁ...。

 

「ハァ...ハァ...ふぅ。一体なんだったんだよ...」

 

死体はなかったけど血痕が残ってた。だから油断しちゃったんだ。

 

「さて、次は...ウグゥ!?」

 

「ギャハハハハハ!あの程度で死んだと思ったのですかァ!?」

 

「...ッ!このォ!」

 

そこからはボクもよく分からなかった。ボクの斬撃は確実に当たっているはずなのに、その度にソイツは消えて、完全な死角から攻撃されるんだ。傷一つ無い状態でね。初めはボクの斬撃が外れているのかと思ったさ。

でも1度だけボクは直接アイツを斬ったんだ。間違いない。確かにこの手に肉を斬る感触があったんだ。だけどアイツは消えて、また攻撃してきた。

その時にボクは驚いたよ。ボクが斬った脇腹どころか服にすら傷一つ無いアイツが攻撃してきたんだからね。

アイツが2人いるのかと思った。アーツによる幻影も疑った。けどそんな感じはしなかったんだ。気分が悪かったのはアーツの影響だろうけど、直接的な干渉をしてくるアーツは感じられなかった。なら2人いるのか?否だった。アイツは1人だった。そもそも2人いるなら始めから2人がかりで襲ってくればいい。だから余計に訳が分からない...

 

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「.....っていうのがボクの報告さ。嘘じゃないよ。ボクは嘘だと思いたいけどね」

 

「..どういう事だ?ラップランドが負けるほどの実力者であることは分かったけど...高速再生のアーツか?」

 

「高速再生だと服に傷がないことに説明がつかないだろう?」

 

「....もしかすると私たち、とんでもない奴を相手取っているのかも知れないわね」

 

 

「だけどソイツは死んだんだ」

 

俺のこの発言に空気が凍りついた。

 

「...え、ラップランドが倒せなかった奴をカゲロウが倒したのか?」

 

「んなわけねぇだろ。無茶言うな。...俺は今回の偵察中にラップランドが言う「奴」に会ったんだ。名前はクシュマフ。クシュマフ・ヴァルシュオ。元ウルサス軍の術士で、一騎当千の強さを誇る...らしいぞ?」

 

「なんで疑問形なの....」

 

「だって俺何もしてねぇのに目の前で死んだんだぜ?」

 

疑問形になるだろ。それなりに強ぇ奴が何もしてねぇのに死んだんだから。もしかして鉱石病が末期だったか?やっべ調べるべきだった。

 

「...とにかく特徴的な喋り方のウルサス人の男には要注意だね。ドクターにも報告しておくよ」

 

「あぁ、頼んだぞ。バグ」

 

「任せて。...あ、そういえば救援の人達はあと4日で着くみたいだよ。さっきクロージャさんから連絡があって、今からあと半分くらいの道のりらしいよ。天災のお陰で遠回りさせられてるみたい」

 

「オリジムシはほぼ無限に採れるし、4日ならなんとかなるかぁ。....ふあぁ〜、俺はもう寝るぞ」

 

「うん、じゃあ皆も解散!私はドクターに報告してからこの子(ローザ)を監禁してくるね」

 

「あぁ、頑張ってな」

「ちょっ、ちょっと待ってよ!監禁!?なんでよ!私食料の場所まで教えてあげたのに!?」

 

この後ローザはしっかり監禁された。

 

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寝るとは言ったものの、俺は奴の事が頭から離れなかった。ラップランドを打ち破るほどの実力者。斬りつけても即回復しているのかのようなアーツ...アーツなのかな。そして俺の目の前でいきなり死んでいった...ラップランド曰く俺の前で死んだアイツはラップランドがいう奴とは別人らしいけど...これもう分かんねぇな。

 

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日が高く昇り、結局一睡もできなかったが、俺は部屋(ガラス全壊)から外に出た。

 

「...ふわぁ〜...おい、スポット。交代だ」

 

「ん、あぁ頼んだぞ」

 

俺はスポットと見張りを交代し、椅子の上で思考を再開した。

 

ここまでの情報を整理しよう。

敵の頭の名前はクシュマフ・ヴァルシュオ。

元ウルサスの軍人で術士。「一騎当千」と呼ばれ、今回ラップランドを倒した実力者。鉱石病が原因でウルサス軍から脱退。その後はこの廃都市でレユニオンとつるんでいる。アーツは今わかっている範囲では、『カウントダウン』『高速再生(?)』『瞬間移動(?)』程度のものだ。...待てよ?

 

「ローザってカウントダウン...あったか?」

 

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「カウントダウン?何よそれ?」

 

「鉱石病患者のレユニオン共にクシュマフがつけたアーツだ。お前も見た事くらいはあるだろ?」

 

「....あぁ!あれね!あのよくわかんない紋様のやつ!」

 

「あぁ、多分それだ」

 

ローザには『カウントダウン』が着いていなかった。なぜ?ローザが鉱石病に罹ったのはこの都市が廃都市になる原因であった天災に由来する。ということは鉱石病界隈では古参ということだ。なのになぜ『カウントダウン』がない?クシュマフがわざと付けなかった?...それはアイツが言っていた理念と完全に矛盾する。いやまぁ敵の人間の言葉に耳を貸すつもりはさらさらないのだが。

 

「なんでお前には付いてねぇんだ?」

 

「さぁ?あんな気持ち悪い奴の考えることなんて知らないわよ」

 

「なるほどなぁ...」

 

さてはて本格的に八方塞がりだ。手がかりが少なすぎる。

そも、ラップランドを単騎で倒すことが出来て、高速回復して、瞬間移動できる奴なんて今まで見たことも聞いたことも....

 

 

いや、待てよ。あるな。あるわ。思い出した。

 

 

ちょいとばかり条件は違うかもしれないが、それでも誤差の範疇だろう。善は急げと俺は傭兵をやってた時のツテから『アイツら』に連絡した。

 

prrrr....ガチャッ

『はい、コチラ『レッドラベル』...この番号にかけてくるってことはただモンじゃねぇな?誰だ』

 

『レッドラベル』ホログラム。それが俺が出した回答だ。

 

 




はい、というわけでいかがでしたでしょうか。

最後にレッドラベルの名前を出してみました。じゃあ死んだおじさんはホログラム...ってこと!?
それはまた次回のお楽しみに...次回はおじさんの能力の答え合わせになると思います。

それではまた次回
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