ヴィクトリアの元軍人兼傭兵   作:Mrミステル

26 / 29
どうも皆さんこんにちは。ミステルです。

パゼオンカえっちすぎんか....?

150連でとりあえず両方揃いました!(自慢)


緊急事態

市長とムリ伯父に連れられて、男どもの悲鳴が聞こえる中でとてつもなく積極的になった女性達から身を隠し、ソロリソロリと歩いて居ると目の前にゴツめのガスマスクを装着したエイヤフィヤトラさんと遭遇した。

カゲロウはとっさに身構えたが、エイヤフィヤトラさんはどうやらなんともないらしく、いつもの胸焼けしそうな口調でロドスの研究所へ案内してくれた。

...なんだこの地獄。普通女だろ、叫ぶのは。

 

--------------------------------------------

 

ロドスの研究所はシエスタに座する火山についての研究を行っている。過去にこのロドスのおかげで噴火から市民を守ることに成功しており、それからはシエスタと良好な関係が続いているのだ。

完全に閉め切られた密封空間で、エイヤフィヤトラさんは「では」と話を切り出した。

 

「まず、この女性達がやけに積極的になっている現象についてです。色々話したいことはありますが、結論から言うと、これは一種のガスによるものでしょう」

 

ガス...ガス?エイヤフィヤトラさんがガスマスクをしていたのはそれが原因だとは分かったが...。

 

「すまない。ひとついいか?」

 

「カゲロウさんが疑問に思っていることは、『なぜ男性は平気なのか?』ですよね?実を言えばこのガスは男性にも作用しています。実際にカゲロウさん達にも少なからずガスの影響はあると思われます」

 

「ふむ、まずはロドスの迅速な原因の究明にシエスタ市長として感謝する。して、男性にも作用していると言っていたが、我々は特に身体に異常はない。このガスは一体どういうものなのかね?」

 

「スカイフレアさんとプロヴァンスさんの資料によると、これは全く新種の火山ガス...と言いたいところなのですが、いかんせんサンプルがないので確実な事は言えません。しかし、このガスの毒はどうやらヒトの脳に対して影響を与えるらしく、おそらく人の理性を削る酩酊状態にするもの、もしくは欲求の増大の作用があると思われます」

 

「...話を聞いている限りだと男の方が酷いことになりそうなモンだが...」

 

これはご最もな感想だろう。

世の中の強姦等、性的な犯罪の大半が男性によるものだ。そこに理性を削るなり欲求の増大なんてものが加われば、どうなるかは火を見るより明らかな筈である。

 

「これも推測ですが、おそらく元々の理性の強さが影響しているのではないかと考えています」

 

「というと?」

 

「男性は元々女性よりも性欲が強いと言われています。その分、理性も女性より強いと考えれば、多少理性を削られても耐えることが可能なのだと思います。理性を数値化出来ればいいのですが、そんなことは出来ないので皆さんにはイメージをして欲しいのですが、女性の普段の性欲を50、そして理性を100と考えてみてください。そして今回のガスで性欲が100を超える、もしくは理性が50を切ってしまったという訳です。男性の場合は性欲と理性の値を10倍にして、考えると良いと思います。1000から50が引かれても500には全く届きませんよね?そして元々のこの理性の差が今回『女性だけに作用する毒ガス』というようなレッテルになってしまっているのではないかと思います」

 

なるほど。つまりは、ガスの作用を男性はその理性で抑えることができるが、女性は抑えるだけの理性がないということか。なんて差別的なガスなんだ。

 

「...ところで、エイヤフィヤトラさんしか見当たらないんですが、他の方は...?」

 

「全員部屋でおっぱじめてます」

 

「うわぁ...」

 

--------------------------------------------

 

エイヤフィヤトラさんは研究所でそのまま研究を続けるとのことで、カゲロウとムリ伯父、市長はとりあえず今度は市役所へと向かった。街の中心部にあり、男の役員も多い市役所ならば被害の実態を把握することができると考えてのことだ。

 

「...あっ。市長!大変です!」

 

「わかっている。各自、今の段階で分かっているだけの被害を報告しろ。死傷者は出ているのか?」

 

「はい!現在、死傷者は出ていません!けが人は男性が抵抗する時に数人出ましたがいずれも軽傷で、レイプ被害は今夜だけで4桁に登りそうです!」

 

市長は頭を抱えた。一夜にして観光都市シエスタが風俗都市シエスタになってしまったことにである。ちなみに龍門のスラムではレイプ被害は1日2桁あるかといった程度である。どれ程事態が深刻なのか分かって貰えただろうか。

 

「あー...レイプ被害をこれ以上広めないためにはどうすればいい?」

 

「元手を断つしかあるまい。エイヤフィヤトラ嬢が仰られたように、火山ガスが原因ならばその付近にある鉱石を持ち帰って鑑定してもらわねば」

 

「うむ。トランスポーターはいるか!?」

 

「いません!」

 

「なにぃ!?」

 

「トランスポーターは全滅です!」

 

なんてこったい。

 

どうやらトランスポーターは全員この市役所にたどり着く前にやられた(意味深)らしく、火山への安全な道が分からないときた。いくら男にはあまり効き目のないガスとはいえ、普通に毒性のガスを吸い込んでしまえば一貫の終わりなので、どうにか火山への道を知っているトランスポーターが必要になってくる。

 

「どうするんだ。我々は安全な道なぞ知らないぞ」

 

「ロドスにトランスポーターはいらっしゃらないんですか?」

 

「いるにはいるが、全員女性だ」

 

「あっ...」

 

そうである。今回同行してきたロドスが誇るトランスポーターのスカイフレアとプロヴァンスは現在隔離部屋でにゃんにゃんもふもふ()しているので使い物にならない。

 

「どうする、ロドスに増援を頼むか?」

 

「今から頼んでもここに着くのは明日以降ですよ」

 

 

「どうやらお困りかな?」

 

 

「ん?なんだ自称100年に1人のイケメン」

 

「いやぁ、どうやらとんでもない事になってるらしいね。ソーンズが知らせてくれたよ」

 

「なるほど。で?ソーンズは?」

 

「エイヤフィヤトラさんが研究してた所を爆発させたらしくて説教されてる」

 

「お前がいるってことはケルシーセンセもいるのか?」

 

「ドクターと(ピーー)してる」

 

oh...。R.I.Pドクター。

先程から話しているのはロドスの先鋒オペレーター『エリジウム』。コミュ力化け物だ。白い髪に赤メッシュ。履歴書に「100年に1人のイケメン」と書き込もうとしたヤバめの奴でもある。トランスポーターであり、通信系統のアーツを扱う。

 

「で?フリーWiFiは火山への道知ってんの?」

 

「そのあだ名で二度と呼ばないでくれるかな?...えー、おほん。もちろん分かるさ!なんてったって僕は「じゃあ行こう、さっさと行こう」...なんか僕の扱い雑じゃない?ねぇねぇねぇ?」

 

--------------------------------------------

 

先程はおちゃらけていたエリジウムだが、仕事となるとコイツ以上に頼りになるやつはほとんど居ないだろう。仕事のオンオフがしっかりできるのもコイツが嫌われていない(好かれている訳でもない)理由である。

エリジウムは手に持った観測機を逐一確認しながら火山へとどんどん近づいていく。それに置いていかれないように俺とムリ伯父は足を早めるのだった。ちなみに市長はお留守番である。

そして俺の背中にはエイヤフィヤトラさんをおぶっている。研究するには研究者が現地に赴くのが1番だと市役所にいつの間にかやってきていた。

 

「すみません、カゲロウさん...。わざわざおんぶしてもらって...」

 

「いえ、気にしないでください。我々は火山についてはさっぱりなので、貴女が頼りです」

 

道中、火山に生息するオリジムシを見かけたが特にいつもと変わらずに石をハムハムしていた。もしここら辺のオリジムシがガスの影響を受けていたらそこらじゅうで盛りまくっていたのだろうか。そんなオリジムシを横目に少し険しくなってきた道を歩き、石をどけ、倒木を飛び越えていると、見えてきた。あれが...

 

「一応火口...なのか?」

 

俺たちがいるのは山に空いた大きな横穴だ。エリジウムの話では前回ロドスが来た時に使った穴との事だが。

 

「ここら辺にも溶岩が固まっている形跡があるのでまぁ火口と言って差し支えないと思います」

 

「...で、何か異常は?」

 

「ムリナールさん、すみませんが私を持ち上げて貰ってもいいですか?」

 

「あぁ、承知しました」

 

俺よりもムリ伯父の方が背が高い。エイヤフィヤトラさんはムリナールさんに持ち上げてもらって火口の中を覗いている。親子みたい...。全く種族違うけど。

 

「ねぇねぇ」

 

「どうしたポケットWiFi」

 

「いや...この際あだ名はいいや。君、モスティマさんとかその他たくさんの女性オペレーターと一緒にいたよね?大丈夫だったのかい?」

 

「あ〜〜...。とりあえず俺の貞操は無事だ」

 

この騒動が終わった後が怖いけど。アイツら地下室に置きっぱなしだし。

 

「...本当に?君、ロドスの中では噂になってるんだよ。『女泣かせのカゲロウ』って」

 

「俺は女を泣かせる趣味はない」

 

俺今まで女を泣かせたことあったっけ?なんでそんなあだ名がついてんの?心底疑問なんだけど。ジェニーとかモスティマなんかとは未だ清い関係だし。ロドスのオペレーターや患者には一切手ェ出してないぞ。

 

「皆さん。とりあえずこの火山ガスについて仮説を立てたので聞いてください。」

 

おっと、エイヤフィヤトラさんがお呼びか。俺とエリジウムは腰を上げてエイヤフィヤトラがいる火口の方に向かっていった。

 

おいコラちょっと待てエリジウム。なんだその顔。うぜェから今すぐやめろ。は?「女は君の気づかない所で泣いてる」?

...とりあえずジェニーとかに謝っとくか...。

 

「カゲロウ。君のその「よく分からんけど謝っとく」ってクセ、やめた方がいいよ。特に女性には」

 

「お前は電波だけじゃなくて脳波まで読めるのか?」

 

--------------------------------------------

 

.

 

...

 

 

 

.......

 

 

 

 

 

 

..............んぅ。

 

 

 

.....どこ、ここ

 

 

 

 

 

 

 

.......カゲロウ.....まっててね......

 

 

 

 

 

 

今、迎えに行くから。

 

 





なんか10人の方に評価して貰えているみたいで嬉しいです。

皆さん何か御要望の程、ありましたら是非感想欄にお願いします。



次回、カゲロウ死す。デュエルスタンバイ!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。