ヴィクトリアの元軍人兼傭兵   作:Mrミステル

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...また闇が深いのが出てきたな...。(イベントを完走した感想)

ドロシーってさ。前になんか名前使っちゃったんだけど。どないしよ。

ま、お話どうぞ


裏の裏

カゲロウは揺さぶられる中で目が覚めた。

ジェニーの脇で抱えられて三半規管へのダメージは相当なものだったが、なんとか吐かずに抵抗することにした。

幸いなことにジェニーはまだカゲロウが目覚めたことに気づいていない。

 

「うぉらっ!!」

 

「きゃっ!?」

 

カゲロウはジェニーの腕を振りほどくと、フラフラと足元がおぼつかないことを悟られぬようにしゃがんだままジェニーに話しかけた。

 

「おい聞けジェニー! お前は今毒に侵されてるんだ! だから一旦止まって治療を受けろ!」

 

カゲロウの言葉はは心の底からジェニーを心配してのことだった。

 

しかし、ジェニーはニタァと口を三日月形にして微笑むと、

 

「知ってるよ、そんなこと」

 

「なら...なんで...」

 

今にも吐きそうなカゲロウを見つめながらジェニーはゆっくりと歩み寄り、目線をカゲロウと同じところまで下げると、覗き込みながら耳元で囁くように、

 

「...だって、カゲロウはいつまでたっても私を見てくれない。昔のヴィクトリアの学校の時みたいに、幼なじみみたいに私を見てくれないじゃない。...ロドスに来てからは同僚としか見てくれない。...寂しい。寂しいの、カゲロウ」

 

「...だったら」

 

「...だから...毒にかまけて襲ってやろうと思ったの。事故で終わるし、記憶がないふりをしていれば私たちの間に亀裂が入ることはない。カゲロウはそんな事しない、でしょ?」

 

「......それを言ったら全て瓦解するが?」

 

「そ、分かってる。多分今頃は皆解毒されてるよ。カゲロウが気絶している間に私が皆をシエスタまで送ったから」

 

ジェニー...。いや、ロドスのオペレーター『サイラッハ』は優秀な戦士であり、1人の乙女であった。味方を見捨てはせず、恋心には忠実であった。

そのままスクっと立ち上がると上からカゲロウを見下ろして、

 

「...だからさ。言っちゃったものは仕方ないし、これからは私自身の魅力で君にアタックするよ。絶対に振り向かせてみせる。...お互い永くは生きられないかもしれないけどさ。最後に君の隣に居られれば、それ以上に幸せなことってないよ」

 

2人は戦士故、永い時を過ごすのは無理かもしれない。カゲロウは感染者だから尚更だ。

 

カゲロウはジェニーの顔を直視出来なかった。

上を向くのがしんどいのである。

 

「ジェニー...」

 

「...///。とはいっても今のは恥ずかしいなーって...。へへ...」

 

「ごめん吐きそう...。...オエッ...」

 

「え? え? え!? ちょっと待って大丈夫!? 「おrrrrrr」 きゃーっ!?」

 

締まらねぇ...。

 

 

「あ゛ー....。スッキリ...」

 

「スッキリ...じゃないよ! ビックリしたんだからね!?」

 

カゲロウとジェニーは2人仲良く火山の中を歩いていた。フロストノヴァが氷漬けにしたのであまり暑くはなかった。

 

さて、カゲロウ達はムリ伯父らと合流した。目を覚ました女性陣も集まっており、大規模作戦を予感させる大所帯となっていた。

 

「その...ごめんねカゲロウ。どうかしちゃってたみたいだ」

 

「私からも、ごめんなさい」

 

「よしてくれよ。アンタたちが謝るなんて、らしくねぇ。明日は隕石か?」

 

「隕石って割と普通(天災)じゃない?」

 

「...確かに...」

 

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「でだ。あの改造ポンペイどーすんの」

 

「いや...それが...その......」

 

カゲロウは何気なく質問したのだが、どうにもエイヤフィヤトラの歯切れが悪い。首を傾げていると、途中からはモスティマが答えた。

 

「倒しちゃった」

 

「えっ」

 

「多分私とカゲロウの射程の間に入っちゃったんだろうね。粉々になってたよ」

 

「粉々に」

 

「そ。かろうじてカジミエーシュの会社のロゴが分かるくらい」

 

「かろうじて」

 

あっけらかんと言い放つモスティマにカゲロウは戦慄した。とてもじゃないけどポンペイは1人で倒せるような敵ではないはずだ。

 

それを粉々にしたらしいこの悪魔。いや絶対1人の犯行では無いはずだが、こやつならやりかねない。

 

「ちなみにだけど、多分このポンペイはカジミエーシュのロゴを被ったライン生命の代物だよ。こんな技術はあの国にはないはず」

 

「あんのライン超え生命がよォ!!」

 

話を聞いていたムリ伯父はそっと胸をなでおろした。胃の穴も塞がった。

 

 

 

以下、ライン生命職員の会話

 

「なぁ、あのでっかいオリジムシどーすんの?」

 

「さぁ? 上の考えることなんて知るかよ」

 

「第2の『炎魔計画』でもするつもりなのか?w なんちゃって」

 

「ハッハッハ! よせよ! それこそシャレにならなッ........」

 

「...は? お、おい? どうしたんだよ? ......ァガっ!?」

 

 

 

「......処理完了。これより帰投する」

 

 

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「皆さんに後遺症の類は見られませんでした。お疲れ様でした。私は市長に報告の行うので、皆さんは解散してもらって大丈夫ですよ。...あ、サイラッハさんだけ残ってもらってもいいですか?」

 

「あ、はい」

 

「いやいや、そんなに緊張しなくてもいいですよ。ただ貴女に感謝を述べたいだけですから」

 

「ジェニー? 待ってようか?」

 

「ほんと? じゃあ一緒に帰ろカゲロウ!」

 

そういうと、ロドスの研究員と共にサイラッハは扉の向こうに姿を消した。カゲロウは自らに生えた原石をいじりながら時間を潰していた。

 

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「さて、サイラッハさん。この度は助かりました。貴女が他のオペレーターに気付けを行っていなければ大変なことになっていたでしょう」

 

「そんな! お礼を言われるような事じゃないよ! 私はただ、やるべき事をやっただけ......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

..............で? どうだった?」

 

 

「......残念ながら」

 

 

「...そっか。まぁ1回だけじゃしょうがないよね。...今度こそデキたと思ったんだけどなぁ...」

 

「私が言うのもなんですが...あの人、全く気づきませんよね。どうやってヤッてるんです?」

 

「...カゲロウは昔から寝ると中々起きないの。傭兵の時は無理やり起きてたらしいけど、その反動でロドスでは基本仕事がない時は寝てるんだよね。...部屋に入ってさ。彼のほっぺを2、3回抓るの。それでも全く反応がなければ、私はそこでヤッてるよ。...貴女も想い人がいるんでしょ? 捕まえたいなら既成事実に限るわよ」

 

「...アドバイス感謝します」

 

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「...ぁ゛ーー。なんっか腰いてぇな...。どこかで打ったか...?」

 

 

なんてことは無い。

ただ幼なじみの腰に打たれたのだ。

 

「カゲロウ!」

 

「おぉジェニー。帰ろうぜ。アンタもお疲れさん」

 

「はい、お疲れ様です」

 

そしてカゲロウとジェニーは帰路についた。

彼女の股から流れ落ちるドロリとした白い液体に気づかないまま。

 

そして今後、さらに腰を痛める未来が待っているのだが、カゲロウはそんなこと露ほども予見していなかった。

 

「ふふっ♪ カゲロウ! 明日の運動会も頑張ろうね!」

 

「...憂鬱だぁ...。てか中止されねぇのかよ...?」

 

「そんなこと言わないの! ...夜の部も頑張るんだよ!」

 

「夜の部...? あぁ、あったなそんなの。確か順番の札を......まさか」

 

「油断してるのが悪いんだよカゲロウ! ほら! ばいばーい!」

 

「あっ、こら! 待て!」

 

 

夜はまだ終わらない。

この鬼ごっこも終わらない。

レースもまだ終わらない。

 

野望もまだまだ終わらない。

 

 

「んっ...はぁ...」

 

「ジェニー? どっか怪我したのか?」

 

「んーん? 全く! 私は元気じゃないとね!」

 

「?? まぁお前には元気が似合ってるけども」

 

「...ふふっ。カゲロウ。私から1つ教えてあげるよ」

 

「俺学業に関してはお前よりよっぽど成績いいんだけど」

 

「うるさいなぁもう! ...カゲロウ。気づいてなくてもさ、責任って発生するよ。.......んっ。んぅ...」

 

「は? 何言ってんだおめェ。ほら、おぶってやるから帰るぞ」

 

「一緒に寝よ!」

 

「ザケンナお前。俺が殺されるわ」

 

カゲロウは背後に感じる双丘から意識を逸らしながらホテルへと帰った。

ジェニーはカゲロウにバレないように位置を調整しながら液体を押し込んだ。

 

 





はい。(はい)

テラの世界には倫理観なんてありません。
故にこの小説にも倫理なんてものは存在しません。Q.E.D。

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