暑いですね!筆者は毎日背中がびしょびしょになります!鬱陶しいことこの上ないですね!
というわけで前回の後書き通り、今回は廃都市の偵察に来たカゲロウ君達のお話です。
それでは、どぞー!
今、俺はバグパイプ、俺、ラップランド、行動予備隊A6とヴィクトリアの廃都市探索へ来ている。隊長はバグパイプ、副隊長はオーキッドさんが務めてくれている。
「......と、言うわけで、ここからは散開。レユニオンが潜伏しているのを見つけたら地図に書いておくように」
「「「「「了解」」」」」
「はーい」
バグパイプは軍人モードに入るとやはり頼りになるな。一緒のベットに入ってた時との同一人物とは思えん。ここまで1人たりともレユニオンとバッタリしなかったし、遠目から一方的に敵の存在を知ることが出来たのはひとえにバグパイプの指示のお陰だろう。
ラップランドも意外と素直に指示に従っている。マジで意外すぎる。
あ、いや全然だったわ。両手が剣を握ったまま震えてるわ。しばらく戦闘してないから禁断症状出てるやん...。いやそもそも戦闘してないから禁断症状って何だよ。
「えっと...俺のルートはこっちか」
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「ふむふむ...なるほどなぁ」
ロドスから出発する時にドクターから貰ったこの廃都市の地図。どうやらドクターとバグパイプが敵の位置を予見し、戦闘力まで予想してあるな。そして、ここまで見事なまでにその地図の予想は当たっている。
「あっちは狙撃6、こっちは盾兵3、向こうには流れ者とブッチャーの混在部隊ねぇ...」
恐ろしいな、ここまでドンピシャだと。もう偵察とか要らねぇんじゃねぇの?
この廃都市の東と北側はほとんどがレユニオンの巣窟と化していた。俺たちは通信基地を設置した南側から乗り込んだから、基本的には敵と接触しないようになっている。
「そんで、ラップランドと合流、と」
「やあ!カゲロウ!お早い到着だね」
「この地図のお陰だろ。見張るべきポイントが既に書かれていたから助かった」
「ほんとだねぇ。....ねぇカゲロウ」
「ん?」
「ちょっと...ほんの少しだけでいいからボクと戦ってくれないかい?....ほんとにしばらく戦っていないと手の震えが収まらなくて...」
「....」
マジでどういうことだってばよ。
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「ちょっと2人とも!?何してるのよ!?」
「あ、オーキッドさん。お疲れ様です」
「よそ見してる暇なんてあるのかい!カゲロウ!」
「お疲れ様です、じゃないわよ!あなた達なんで戦ってるの!敵にバレたらどうするのよ!?」
「ほんとだべカゲロウ!ちょっと2人とも!止めなさい!!」
「俺防いでるだけだしラップランドを止めてくんね?」
俺が一方的に受けの展開、と言っても刀で受けるようなことはしていない。鉄と鉄の打ち付けあった音でバレちゃうからね。避けの一手だったわ。
さて、ラップランドの禁断症状も収まったことですし。
「報告だ。特に変わった事はなし。概ね地図の通りだった」
「うん、ボクもカゲロウと一緒かな」
「私とポプカルのルートもよ、あんた達2人は?」
「俺の方も同じかな」
「俺もだ、特に問題はない」
「よし、では撤退します。各員整列!」
「はッ!!」
ここで俺がヴィクトリア軍式の立ち振る舞いをした事にオーキッドやミッドナイトは少々驚いていたが、俺の事をなんだと思っているのだろうか。
「あなた、そんな軍隊みたいなことできたのね」
「ああ、俺も少し驚いたよ」
「...どういう意味だよ」
「そのままの意味よ、あなたがここに来てから軍人らしい所作なんて一切しなかったじゃないの」
「いやまぁ....そりゃ軍人の時間よりも傭兵としてやってた時間の方が長いからなぁ。でもよ、たま〜に思い出すんだよ。ヴィクトリア式のアレコレを」
今回俺がやったのもそれだ。てか未だに体に染み付いている事に俺もびっくりしてる。軍隊の時にあれだけ扱かれたからなぁ...ハハッ
「...カゲロウお兄ちゃんの目が死んでる...」
「...1人で一体何を考えているのかしら」
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「うん、今日の任務はこれで終わりかな。お疲れ様でした!私は隊長としてロドスと通信するから皆は休んでてね」
「ありがとうね、バグパイプ。申し訳ないけど先に休ませてもらうわ。行くわよポプカル」
「じゃあ俺も一杯やろうかなぁ。どうだい?スポット?」
「...一杯だけだぞ」
「ボクは剣の手入れをしてくるよ」
A6とラップランドの面々は終わったと同時に自分の時間へと入っていく。おそらくオーキッドさんは戻ってきて書類を手伝うだろうが、ポプカルを寝かせることが先決だ。俺はと言うと...
「見回り行ってくる」
「あ、ちょっと待ってカゲロウ」
俺は夜番だ。通信基地の外へ出て、異常がないか見て回るだけ。...酒飲んでても出来そうだな。...と行きたいところだったが、隊長に止められては無視できない。
「どうした?」
「いや...この機械の使い方が分からなくて....」
「....そういやそうだったな」
そうだった。コイツ超がつくほどの機械音痴だったわ。コイツに電子機器類を持たせると1週間でブラックアウトしちまう。アニメとか漫画みてぇだな。
「えっと説明書説明書....あ、あった。なになに?まずは電源に入れて...」
5分ほどで画面の先にドクターが映った。
「やあ2人とも!そっちの方はどうだい?地図はどれくらい当たってたかな」
「はい、敵の位置は概ね予想通りでした」
「ほぼドンピシャだ。助かったよ」
「うんうん。やはり私の予想は当たってたか...。よし、レユニオンなんて潰しておくに越したことはないし、此方から増援を送るよ!そこら一体のレユニオン、殲滅してくれるかい?」
「援軍はいつ頃の到着になりそうですか?」
「あと、飯の問題とか補給もあるだろう。今回そんな持ってきてねぇぞ?店があってもレユニオンが持ってってるだろうし」
「3日後。兵站は此方から持って行かせるよ」
「了解。他に指示はありますか?」
「うーん...特にないかな。君たち2人の指揮能力も素晴らしいし、撤退の判断なんかも君たちに任せるよ」
「了解。では、通信終わります」
「うん、お疲れ様!」
「お疲れ様でした。...カゲロウ、どうやって切るの?」
「あ?ここのボタン押すんだよ」
「仲良いね君たち」
「否定はしn「あ!このボタンだべ!」ブチッ」
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「アッハハ、切られちゃったよ」
「バグパイプは本当に機械音痴なのね...」
「うん、ところでサイラッハ。君、援軍の隊長、任せてもいいかい?」
「え!?隊長!?...えっと...うん、わかった。任せてよ!」
「よし、じゃあ後はどの面子にしようかな〜」
そしてドクターは目線を手元の書類に移した。今度の援軍のメンバーを選んでいる。あ、そうだ。
「ドクター、チェン警視がカゲロウに会いたいって言ってたよ」
「ん?....あ、そっか。カゲロウとチェンは同級生か。そりゃ会いたいよなぁ...となるとバランス的にエクシアあたりも入れるか...前衛は...カゲロウにやってもらえばいっか。あ、あと医療オペレーターも...補助オペレーターは...オーキッドが向こうにいるし要らないかな」
ドクターが集中し始めたのでサイラッハはそそくさと執務室を後にした。
「ふぅ...隊長かぁ。頑張らないと!」
そして十字路を直進し、食堂へと入ると、そこには赤髪の
「あ!おーい!サイラッハー!アップルパイ食べるー?!」
「エクシアさん!頂きます!」
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「ん〜!美味しい〜!さすがはエクシアさんのアップルパイ!」
「あはは〜、褒めてもアップルパイしか出ないよ!」
「じゃいっぱい褒めないとですね!...あ、そういえば次の作戦にエクシアさんが参加するかもしれない、とドクターが言ってましたよ」
「次の?どんなやつ?」
「今バグパイプとカゲロウが行っているヴィクトリアの廃都市のやつです。レユニオンが多数見られたから掃討するから援軍を送るーって、その援軍の中にエクシアさんの名前が...え?どうしたんですか?」
「...!!いっ、いや!なんでもないよ!わ、わかった!教えてくれてありがとう!ち、ちょっとお手洗い行ってくるね!」
「あ、はい...どうしたんだろ、エクシアさん。顔赤かったし、急にモジモジしだしたし、そんなに我慢してたのかな...」
そんな事はない。エクシアはカゲロウの名前が出た時に、彼との夜を思い出してしまっただけである。モスティマが言っていたように、エクシアはカゲロウと一夜を明かした事がある。その時の名残が今なおエクシアに残っている。それだけの事だ()
そして、そんなエクシアを見たモスティマが青筋を浮かべながら笑顔でドクターに作戦への参加を直談判()したのは言うまでもない。
果たしてカゲロウ君はどうなってしまうのだろうか。
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「ぶぇっくしゅ!!」
「どうしたの、風邪?」
「これでもオニの端くれだぞ?風邪なんかひかねぇよ」
「そっか。ところでカゲロウ、この機械ってどうすれば動くの?」
「え?これただのガスコンロなんだけど。機械と呼べるかすら怪しいんだけど」
「むー。いいもん!私が1人でやる!...えい!」カチッ
「....え?つまみ回しただけだよね?なんで光っt」
ドガァァァァァァァァァン!!!
偵察隊
本日の成果 敵の位置のおおよその把握
死者 なし
負傷者 2
というわけでいかがでしたでしょうか。
バグパイプが機械音痴なのは確か公式設定じゃなかったかな?
次回は援軍との合流の話をメインに書こうと思います。
皆様も暑さにはお気をつけて!
ではまた次回