ヴィクトリアの元軍人兼傭兵   作:Mrミステル

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はい、どうもこんにちは!作者でございます。

と、言う訳で前回はカゲロウ君がヴィクトリアの廃都市に来たところまでお話が進みましたね!
今回もカゲロウ君は廃都市での任務に励んでもらいます。

では、どうぞ


困難は突然に

偵察任務2日目、俺たちは朝礼のために通信基地の1番広い部屋に集まっていた。

 

「総員、傾注!....まぁ今は作戦行動中じゃないし、楽にしてていいよ」

 

「朝イチで呼び出すとは、重要な連絡でもあったのかい?」

 

「ええ、そうよミッドナイト。私たちが発見したレユニオンを『廃都市に残された民間人を救出する』という名目で掃討する事になったわ」

 

「...民間人なんていたか?」

 

「...生きている確率も低い上に、生きていたとしてもヴィクトリアに見捨てられたと考えるだろうな。レユニオンに新しく入隊した、と考えるのが妥当だろう」

 

「...と、言う訳で。今から3日後に援軍と兵站が到着するから、それまでここがバレないようにまた偵察を繰り返します。なにか質問は?」

 

上から順にバグパイプ、ミッドナイト、オーキッド、スポット、俺、バグパイプの発言だ。

するとこれまで黙っていたラップランドが手を挙げた。

 

「いいよ、ラップランド」

 

「...仮にここが、もしくは個人が偵察中に敵にバレてしまった場合、どうすればいいんだい?」

 

「それに関しては俺が話そう。ラップランド、喜べ、バレたら戦闘OKだ。というか殺せ。いいか?ラップランド。"バレたら"だぞ?他意はないからな?」

 

マジで突撃とかしないでね?

 

「フフっ....アッハハハハハ!!!そうかいそうかい!分かったよ!バレたら殺せばいいんだね!?あぁ!一気に気が楽になったよ」

「なんで気が楽になるんだよ」

 

コイツ人の心とかないんか?...ないな、コイツ。そういえば。

 

「えっと...できればバレないで欲しいんだけど...」

 

ほらぁ、バグパイプも引いてるじゃん。いやバグパイプだけじゃねぇな。ポプカル以外は皆引いてるわ。

 

「...?...殺して...いいの?」

 

「なんて恐ろしいこと言うんだポプカル!?」

 

こうして朝礼は無事(?)終了した。

 

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偵察、と言っても今日は夜に行う予定だから、今はまっっっったくする事がない。俗に言う暇と言うやつだ。これが休日だったら惰眠を貪るのも悪くないと思ったが、生憎ここは作戦地区だ。いつ奇襲があってもおかしくない。故に俺は訓練をして過ごすことにした。(ラップランドにバレないように細心の注意を払っている)

 

「やぁ、カゲロウ。精が出るね」

 

「フゥー、ミッドナイトか。何か用か?」

 

「いやなに、俺も混ぜてもらおうと思ってね」

 

「そうか、組手でもやるか?」

 

「いや、止めておくよ....前回君がラップランドと組手やった時のこと忘れたのかい?俺なんかじゃ君の足元にも及ばないしね。見学させてもらうことにするよ」

 

「えー...やらないのかよ....ん?痛った!?」

 

「あー...脇の下に原石クラスターができてるね」

 

「んだよもう...ふっ」

 

「...いつ見ても壮観だなぁ」

 

「んあ?」

 

ミッドナイトには何度かこの力を見せたことがある。というかこういうカラッとした奴の前でしかこの力は使わない。使えない。重症の人の前ではさすがに煽ってるみたいで良心が傷つく。

 

「おーい!カゲロー!どこだべー?!」

 

「おやおや、女房が呼んでるよ」

 

「誰が女房だって?バグパイプか?HAHAHA!冗談だろ?」

 

「....え?」

「....え?」

 

「あ!いた!また機械の使い方分からないから来て!!!」

 

「またァ?今度はなんだよ...爆発するもの?」

 

「違うべ!今度は爆発しないやつ!」

 

「ほんとかよ...すまんミッドナイト、ちょっと待っててくれな。で、どれだよ...」

 

そう話しながら2人は通信基地の中に入っていった。

ちなみに昨日のガスボンベの爆発で負傷したと思っていたらすぐに応急処置を終えて2人ともケロッとしていた。

そして何より...

 

「....この俺が空気になるとは....というかバグパイプさんもアレが相手だと苦労しそうだなぁ」

 

ミッドナイトはジメジメとした曇天の下、1人取り残された。足元を小石が転がっていくのを眺めていたミッドナイトをオーキッドが目撃し、本気で心配していたのはまた別のお話。

 

------------------------------

 

「で?どれだよ」

 

「これ!」

 

「え?扇風機?こんなんそこのスイッチ押せばええやん」

 

「でもつかないの。なんで?」

 

「えー...?別にコンセントから抜けてる訳じゃないしなぁ…壊れたか?」

 

「まだここに来てから2日と経ってないべ!なんで壊れちゃうの!おりゃ!」

「おい待てバカ叩くな。また爆発しt「ついた!」おぉー」

 

確かに扇風機が動き出した。涼しい風が体を撫でるように吹き抜けていく.....いや待てなんかガタガタ言ってねぇ?

 

「....ねぇカゲロウ、なんかガタガタ言い始めたよ?」

 

「....なんでだろうな」

 

もうしーらね。俺また訓練に戻るから、ミッドナイト残してきてるし。

 

「俺もう訓練に戻るぞ」

 

「えー?もう?確かに大事だけどさぁ、もうちょっとお話しない?お互いに積もる話なんて全くできてないよ?」

 

「....今は一応作戦中なのを忘れるなよ」

 

「....はーい。ぶー...」

 

「ガキじゃねぇんだから....」

 

なんか俺が知ってるバグパイプはもっと勇猛で、かっこいいイメージだったんだけどなぁ。

どうしてこうなった。

さて、ミッドナイトのところに戻るか。

あぁ〜、なんかたった今出てきた建物の中から爆発音がするナ〜(現実逃避)

 

しかしミッドナイトは既にいなかった。(オーキッドとお茶中)

 

「.....まぁいっか」

 

そして俺は日が暮れるまで鍛錬に励んだ。

 

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夜。

日が暮れて、俺が鍛錬を終えて戻ってきた時、バグパイプは爆発の後始末を終え、丁度飯時になった。

 

「ところで、ご飯って何日くらいもつの?」

 

「あー...今のペースで毎日食ってたら...2.5日くらい?」

 

「でも援軍の到着はもう2日後だろ?特に問題ないんじゃないか?」

 

「それがあるのよスポット。援軍の車が野盗に狙われた上に天災が近くに来ているみたいなのよ」

 

「そりゃ....文字通り災難だな。何日くらい遅れそうなんだ?」

 

「ドクターの見立てだと1週間くらいですって。ドクターも申し訳ないと謝ってたわ」

 

「え、じゃあ飯どうすんの?」

 

食事中の俺たちを重い空気が支配した。毎日一食ずつ抜けばプラス2日は行けるだろうが、1週間はさすがに無理だ。

 

「....おい、どうすんだ隊長」

 

「...待って今考えてる」

 

明るいバグパイプも黙り考え込んでしまった。それほどに状態は切迫している。俺も頭の中の情報を色々整理し、引き出してはみるが..

 

「近くに集落は」

 

「ない」

 

「行商」

 

「いない」

 

「森、川、山」

 

「ここは荒野のど真ん中」

 

360°手詰まりか。

....今、俺は1つ案を思いついた。倫理的にも世論的にも最悪な手だが一応提案してみるか...。

 

「カニバリズム」

 

「.....」

「さすがに認められないわ」

「さすがにそんな事する前に食料奪えばいいじゃないか」

 

「デスヨネー」

 

まぁだよな。バグパイプにいたってはマジの引き顔してるし、無意味に俺が傷ついただけだったわ。

 

「...ポプカルを寝かせてくるわね」

 

「あぁ、おやすみポプカル」

 

「...ぁい...おやすみ....」

 

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「四方手詰まりじゃねぇか。どうすんだ」

 

「レユニオンから奪う....けど絶対バレるぞ」

 

「俺、もう1回地図見てくるよ」

 

「私も行ってくるわ」

 

夜分、ポプカルを除いたA6と俺たちは今後来たる食糧難についての対策を練っていた。まずは一日の食事量を減らす。これは決定したのだが、ポプカルにはさすがにちゃんと食べさせることにした。

次に日中の探索だ。今日はこの会議をしているため出来なかったが、普段は夜に偵察に向かう。だから昼のうちにここら一帯を歩き回って食べられる野草などを探す。荒野に生えている野草なんてたかが知れてる上に鉱石病の危険もあるが、背に腹はかえられぬ。

そして、強奪。上のふたつの案で耐えられなくなった時の最終手段だ。とりあえずはこの3つの案でやりくりしていくしかない。ドクターとの通信でも許可は得た。

ちなみに、ここから1番近いロドスの基地からでも6日はかかるため、ロドス本艦と大差ない。よっぽど此方の食料は尽きるだろう。通信基地を細やかに漁ってみた結果、予備の食料が少しだけ残っていたのが救いだが、結局は恐らく4日で限界だ。2日も飲まず食わずでは、俺たちはともかく、ポプカルに支障が出る。

 

「...とりあえずこの案で進めよう。本当にダメだったら撤退も視野に入れる」

 

「さすがのドクターも天災が急に起こるのは想定外だったか」

 

「ロドス本艦も今大慌てみたいよ。トランスポーターがことごとく泣かされたらしいわ」

 

「そんなにか」

 

今回の天災はトランスポーターが全く予測できなかったらしい。原石も何もない所にいきなり天災が発生するのは珍しいことではないが、今回は本当に予兆が無さすぎたらしい。

 

「...よし、じゃあ解散。明日の朝一番にもう一度レユニオンを偵察してから探索を開始しよう」

 

「「「「「了解」」」」」

 

 

 

 

そして俺は爆発と怒号。つまりはレユニオンの襲撃で目覚めることとなった。

俺は枕元の刀を引っ掴み、服を着替える暇もなく扉を開けて飛び出した.......

 

 




と言う訳でいかがでしたでしょうか。

いきなりカゲロウ君達を襲った食糧難という危機。
そもそもね、急ピッチで作られた簡易的な通信基地(という設定)だから保存食が少ないのは仕方ないね。
さてはて、どうなってしまうのでしょうか

ではまた次回
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