仮面転生者ΑGITΩ 〜人類審査のオーヴァーロード〜   作:ただのファンだよ。

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短めッ!!
前後に繋がりなくいきなりブッコムので注意!





対処しろッ! その修羅場!?

 

 

 

「な、なんで……?」

「え? ……え?」

 

 怯える様な声に困惑する声。

 

「あ、()()()()……」

()()()()()()()…?」

 

 髪色と同じ様に顔を青くする少女(ゼノヴィア)に、ゼノヴィアの様子に心配そうな顔をする少女(アーシア)

 

「ふ、……ふた、」

「ふた…?」

「ふ、二人は……どういう、関係、なんだ?」

「…え?」

 

 どうして、こうなった。

 

 

 

 

 

 

 

 平日の昼時。駒王学園も昼食休みの時間、お弁当を持って教室を出たアーシアに共に昼食を食べようとしたゼノヴィアが後を追い。そしてアーシアと以前ゼノヴィアが出会った「彼」……津上 翔介と並んで歩いているのを目撃した。

 手に持っていた弁当が手から落ち、その音で二人が振り返る。アーシアの手は、指が、「彼」の、翔介の上着の裾を摘んでいる。仲良く、逢引きしている様に並んでいる光景に脳が焼ける様な錯覚を覚えてゼノヴィアの脚がガクガクと震える。

 困惑しつつも心配そうに見つめてくるアーシアに漸く出た言葉は二人の関係性を問うものだった。

 

「(頼む……)」

 

 心からの懇願だった。

 もしも、二人の関係が恋人同士だったとしたら?

 

「(私に、勝ち目なんかない……ッ)」

 

 アーシア・アルジェントの性格の良さを知ってる。

 アーシア・アルジェントが努力出来る人だと知っている。

 アーシア・アルジェントは人に寄り添える人物である事を知っている。

 家事も、勉強も、心身共に支える事もアーシアは自身の上をいっている。剣を振るう事以外にしてこなかった自分じゃアーシアには勝てないと思い込む。

 

「ぜ、ゼノヴィアさ」

「───お久ぶりです」

 

 アーシアの言葉を遮って翔介が話し掛ける。

 ゼノヴィアの視線がアーシアから翔介に向く。

 

「同じ学園に通っていたんですね」

「え? あ、いや。わた、しはつい最近転校してきたばかり、で」

「……なるほど。それじゃあ何かやりたい事は見つかったって事ですか?」

「あ、う、うん。その、この国の学業に、興味、あったから」

「へぇ。今は何処に?」

「あ、その。この町で知り合った人が用意してくれたマンションに」

「………」

 

 翔介が問いにゼノヴィアが辿々しく答える。

 ゼノヴィアの状況を知ると同時に、彼女の思考を逸らす算段だ。

 

「……と、自己紹介がまだでしたね。俺は津上 翔介」

「ツガミ…ショースケ。私は、ゼノヴィア……といいます」

「よろしくお願いしますねゼノヴィアさん」

 

 片手を差し出す。ゼノヴィアは翔介の手と顔を交互に視線を移し、やがて手を握る。握手と言われる友好の意を伝える行為だ。

 

「(……硬い、男の手。これが、彼の、ショースケの手)」

 

 彼女はより硬い手を知っている。鍛えられた戦士の鉄すら握り潰し、鋼を叩き割る、巌の様な手を。

 だが、今握るこの手は、今まで触れてきたあらゆる手よりもずっと力強く、頼もしく感じる。奥に秘められた底知れないパワーを。

 

「それで、俺とアーシアの関係ですよね。友達ですよ、大切な友達です」

「「……!」」

 

 ゼノヴィアが翔介の握手に夢中になっている隙に畳み掛ける。

 ゼノヴィアの心象を機敏に感じ取り望む言葉を放ち、同時にアーシアの機嫌を悪くしない為に一言付け足す。文字だけ受け取れば二人の少女を言葉巧みに操るクズ男の様に見えるが本人は必死である。

 ただでさえ二人の間には軋轢がある*1のにこれ以上関係を悪化させる訳にはいかない。どういう訳か目の前の少女、ゼノヴィアも気配が人間のものから悪魔化している。これからアーシアと接していく時間は増えていくだろう。

 

 と翔介は考えている。

 

「そうか、友達。……そうか」

「大切……えへへ、大切…!」

 

 なんとかこの場はやり過ごせたかな?

 翔介が内心でホッと安堵するも、

 

「なら私にもまだチャンスはある訳だな、ショースケ!」

「うおっ」

「ゼノヴィアさん!?」

 

 元気を取り戻したゼノヴィアは持ち前の快活さを発揮して翔介の隣*2に並んで腕を取る。

 

「ツガミ ショースケ、私は君が好きだ!

「……、……はっ!?」

「えぇ!?」

 

 突然のカミングアウト。

 大胆な告白は女の子の特権、とはこの事か。

 

「あの日、あの夜、私は君に救われた。今私が生きているのは君のお陰だ。君に生きる理由を貰ったんだ」

「………む、むぅ」

 

 ゼノヴィアの真っ直ぐな言葉に翔介は歯痒い様な照れ臭い様な微妙な感情に成る。

 

「私は私のしたい事をするよ。私は、いつか君を手に入れる!! だから、君も私を好きになってくれ!」

「……なんですか、それ」

 

 苦笑を浮かべる。でも悪くはない。

 ここまで純粋に求めてくれる事を嬉しくないと言えば嘘になるからだ。

 

「───ま、負けません!」

 

 其処に待ったを掛ける存在、少女が一人。

 アーシア・アルジェントだ。

 彼女は翔介の腕を強く抱いて自身に引き寄せる。ぎゅむぅ、と密着し制服越しでも柔らかい女の子の躰の感触。ぷくー、と頬を膨らませて嫉妬する一人の女は恋のライバルに眼光を向ける。……御世辞にも迫力があるとは言えない愛らしい仕草。

 だからこそ、

 

「強敵、だな。……ふっ、望むところだ」

 

 ゼノヴィアもアーシアをライバルと判断した。

 彼女達の関係は今や親友と言っても過言ではない。過言ではないが、それはそれとして同じ男を好む好敵手(ライバル)だ。

 

「折角だしショースケ、お昼を共にしないか?」

「ダメです! ショースケさんは私と一緒に食べるんですぅ!」

「そんな、仲間はずれにしないでおくれよアーシア。私だって翔介と共に弁当を………あ」

「「……? ……あ」」

 

 硬直する三人の視線の先、其処にあるのは持ち主の手から落下して包みの入り口から僅かに中身を露見するお弁当───だったものだ。

 ………食べれなくは、なくわないとしても中身はぐちゃぐちゃだろう。ゼノヴィアが二人に目を向ける。心なしか瞳は潤んでいる気がするが彼女の名誉の為に追求はしないでおこう。

 

 

 結局、ゼノヴィアのアーシアと翔介の二人から弁当を分けてもらって事なきを得た。因みに落ちたゼノヴィアの弁当は翔介が(無理矢理奪って)平らげた。

 

 ───ピロリン、ゼノヴィアの好感度が上がった!

 

 

*1
と翔介は思い込んでいる

*2
アーシアとは反対側





津上 翔介
助けた女の子二人から慕われてる件。
二人を不仲にしない為に全集中して仲を保ったが、三人の会話はばっちり周りにも聞かれていた。人の口に戸は立てられず、瞬く間に学園中に噂として広まった。
Ω<二股? あの津上君が…?
Ω<二人の女の子から言い争っていたの言葉巧みに諌めてたんだって。意外だよねぇ…。
Ω<案外遊んでたりするのかな?
Ω<他にもいるのかも!
etc.


アーシア・アルジェント
きららぁん(効果音)
私、アーシア・アルジェント。駒王学園に通う転生悪魔の女子高生♪(キャラ崩壊)
どうしましょう、お友達のゼノヴィアさんの想い人が私と同じ人だなんて。ううん、友達だからこそ私負けられません!
ゼノヴィアさん! 正々堂々勝負です!
次回もTwilight・Healing


ゼノヴィア
一杯勉強して、一杯遊んで、一杯食べて、一杯イチャイチャして、一杯エロい事して、一杯子供を産みたいと思ってた直後に再開した想い人が眷属仲間の女の子と並んで歩いていて脳が焼かれた系女剣士。
アーシア相手だと女として勝てないからデュランダルで「お前を殺して私も死ぬッ!」ってなってた可能性が微レ存。
狙うは勿論一番だが、最悪二番目の地位を得ようと画策している。
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