仮面転生者ΑGITΩ 〜人類審査のオーヴァーロード〜 作:ただのファンだよ。
原作側が気になる人はハイスクールD×Dの四巻『冥界合宿のヘルキャット』を読もう!!
帰郷! その夏休み!!
夏である。
焼き付ける日差しと熱したコンクリートが放つ熱気に体力を奪われる、いわゆる夏バテが起こる季節だ。
「翔介ぇ〜、ダルぅ〜、暑いィ」
津上家の長女、つまり俺の姉さん『津上 雪菜』は現在夏の暑さにダウン中であった。
「もうすぐ晩ご飯できるから」
キッチンで夕食を作っている最中、料理中の熱気に当てられている俺に対して氷を入れた麦血を飲みながら愚痴る姉にイラつきながらも答える。
本日の夕食は採れたて新鮮な夏野菜を使っている。
メインには大振りな茄子を素揚げしてから、挽き肉と辛味噌の炒め。トマトはチーズと、きゅうりはポテトと共にサラダに。冷蔵庫に残り物のタケノコがあったのでニンジンと共に砂糖と醤油、味醂等で甘めに煮付ける。
机に並べればそこそこの量がある事に気付くが、問題はないだろう。なにせ今日は…
「
「……ふふ、ありがとね翔介」
俺と姉さんだけじゃなくて父さんと母さんも居るんだから。
夏である。
しつこいようだが季節は夏、夏真っ只中。そして現在は学園は夏休み。しかも只の夏休みではない。夏休みは始まったばかり……ド級の夏休み
───『ド夏休み』だッ!!
………。
「ド夏休みってなんだよ…?」
どうやら夏の暑さで頭がやられていたようだ、冷たい麦茶で一度冷却しよう。…うん、美味しい。
ごほん、話を戻そう。現在夏休みにより学業が停止。この長期の休暇に俺と姉さんの津上家姉弟は東京の実家に帰郷している。……と、言っても長期休暇の度に一度は実家に帰る為、あまり久しいといった感じはしない。
去年も夏休み、冬休み、春休みの全てで一度……期間的には凡そ1週間程を実家で過ごす。流石に俺は高校生、姉は社会人。両親はレストラン勤めなので共に出掛けるなんて事はしない。精々夕食時に家族揃って離れている間にあった他愛のない事を話しながら食事する程度である。
そして今日、姉は学生時代の旧友と集まって趣味のツーリングに出掛けていた。姉曰く「ヒャッハァー! かっ飛ばすぜベイビー!!」だそうだ。くれぐれも事故だけはしないように頼みたい所存である。
対して俺は……
「本当に久しぶりだな津上!」
「帰ってきてたんだ翔介くん」
中学時代のクラスメイトに捕まっていた。
……言っておくが別に仲が悪かった訳ではない。寧ろ友好的な相手であったと個人的には思っている。今回、高校で駒王町の学園を選んだ俺と違い地元の高校に進学した彼らは夏休みだから皆で出掛けようと事前から予定を立てており、そこに偶々俺が遭遇したというだけである。
去年は帰省中に再会する事がなかった為、丸1年ぶりに再開した彼ら。元から集まって遊ぶ予定である事もあり、軽く会話して終わり……かと思ったのだが何故かその場の全員の意見が一致して俺が連行される事になった。正直都会の夏の暑さにダウン気味なので元気がないのだが、そんな俺が数とフレンドリーの暴力に抵抗筈もなく、気付けばショッピング中の女子の荷物を持ち、新調するという水着について意見を述べ、手頃なファーストフード店で昼食を摂り、ボウリングでストライクをとって歓声にガッツポーズを挙げていた。……おや? いつの間にか楽しくなってる???
「いやー、遊んだ遊んだ!」
「楽しかったね〜」
「ね〜」
夕方、夏だという事もあり時間に比べてまだまだ空は明るいがここらで解散の時間が迫っていた。
「今日はごめんね翔介くん。突然…」
「いや、特に予定もなかったし。なにより楽しかったから」
「また今日みたいに皆で集まって遊びに生きてぇな。なぁ津上、お前どれくらい此処に居んだよ」
「元々1週間ぐらいの予定で、今日で…3日目だな」
「ああっ……ごめんアタシ予定埋まってるわ」
「……その、私も」
「そっか」
どうやら今回のメンバーは殆どが予定が決まっているようで、俺が居る期間でもう一度集まる事は出来なさそうだった。……正直残念だと思う気持ちは大きい。
「来年……あ、いや、冬休みにも帰ってくるつもりだし。その時にでも誘ってくれ」
俺の言葉に僅かに暗くなりつつあったその場の雰囲気が立ち直る。すると今回、遊びの計画の立案者である旧友(男)が肩を組んでくる。馴れ馴れしい……が、この明るい性格がコイツの長所だという事はよく知っているから不快には感じない。寧ろ懐かしく感じつつあった。
「じゃあさSNS。俺らのグループにお前も入れよ」
「……いいのか?」
「当たり
全員から快諾され、小さく笑いながら携帯を取り出す。
暫くして旧友グループに俺のアカウントが追加された。
「お前が羨むような写真上げまくってやるからな!」
「やめろ、疎外感を感じるだろ。イジメか?」
「その分、俺らと集まる時に期待感が増すだろ?」
「……違いない」
コイツがしてやった顔でニシシと笑い、つられて俺も笑う。周りの奴らも俺とコイツのやりとりを見て笑っている。今この瞬間が、悪魔とか堕天使とかアギトが関わらない“ 普通 ”って感じがして好きだった。
アザゼルと名乗った堕天使と遭遇して以来一度も変身する機会はなかった。アザゼルの言った通り、以降堕天使が人に害を為す事はなくなりはぐれ悪魔とか言うバケモノ共の気配も感じない。このまま、何事も起きず…やがてアギトである必要性がなくなれば俺も父さんや母さんのように
そんな未来に僅かに期待して……
「…お? 誰かと思えば元女子校に入学したツガミ君じゃん!」
「……」
……うっわ、来たよ。
「おいおい、帰ってきてたのなら連絡しろよな」
「……」
タンクトップとジーンズ姿の男。高揚してた気分が一気に萎えさせたコイツはせ、せ……せー……………
「……せか?」
「
「あ、ごめん」
「ヂッ…!」
そうだそうだ、確か『世良田』だ。
……? 違う、か…???
「
ああ〜、……そんな名前だったか? まあいいや。
コイツも中学、だけじゃなく小学校も一緒で……髪や肌の色は違うが、顔はなんとなく覚えている……何が気に入らないのか知らないが何かと俺に絡んでくる奴だった。正直ウザくて面倒な相手ではあったから駒王学園に入学して離れられた時は清々した事は覚えている。
「…で? なんのようだ」
「……、随分な言い様じゃないか。俺は只、仲の良かった友人を久々に見かけたから話しかけただけだぜ?」
「ほぉ、お前の言う“
「…っ、テメェ…!」
「どうした、何を怒っているんだ?
俺のアイサツに世良が不快感を隠す事なく顔に出す。今にも掴み掛かってきそうだ。
段々と思い出してきたが、相も変わらず気の短い奴だな。
「うっわぁ、変わんねぇな津上の奴」
「…う、うん。あの容赦のない言葉、久しぶりだね」
「あの時の津上くんの目付き、怖いんだよね」
「カッコいいよね、あの目と言葉遣い」
「「「…え?」」」
「…?」
なんか後ろでコソコソ話しているな。
「おい、…マジか」
「あ、あはは。趣味嗜好はそれぞれだし」
「アンタ、そっち系?」
「…? えっと、ギャップって言うのかな? 普段は眠そうな……ぽわん、て感じなのに」
「あー、なる…ほど…?」
「それにあの目をした翔介君って頼もしいし」
「「「それはわかる」」」
「わあ! でしょでしょ!」
何の会話してるんだ???
「おい、無視すんじゃねぇ」
「……あ、悪い。なんの話だったか?」
「〜〜ッ…!」
俺の言葉に等々キレた世良が一歩踏み出した。
このままなら殴りかかってきそうだな。
「──……」
「ッ!? ……っ」
だから少し睨み付けてやった。
そうすれば世良の奴は足を止め、踏み出した足を戻し、結局何も言うことなく見るからに機嫌が悪いといった様子で去っていった。
「……はぁ」
アイツが見えなくなってから溜め息を吐く。気分は控えめに言って最悪だった。
「大丈夫か?」
「気にしなくてもいいよ、あんな奴の事なんて」
「そうだよ…」
「……ありがと」
気遣ってくれる皆に礼を言う。
なんとも言えない空気感が漂い、取り敢えず解散する事になった。「連絡したら返事しろよぉー!」と別れ際に手を振って大声で言ってくるのに苦笑しつつ片手を挙げて応えて別れる。
津上 翔介
夏休みにつき東京に帰省中系オリ主。
アザゼルとの対話以降一度も変身しておらず、今後アギトとして戦う事はないんじゃないかと期待と不安を懐いている。不安…? 何故? なぜ俺は安堵ではなく不安を……?
その問いに答えはなく、世界の創造主たる闇の力は何も応えない。
元クラスメイト.s
中学が同じだった少年少女達。
無鉄砲だが思い遣りとリーダーシップのある少年A、気が弱く少々人見知り気味だがそれ故に他者の感情に機敏な少年B、元気一杯なオタクにも優しいタイプの軽ギャル系少女A、普段は大人し目だが中学の時からオリ主のギャップを見抜いていた少しアレな少女B。
といった4人。オリ主と特別仲が良いグループ……という訳ではないが友好関係ではある。
裏設定として4人共オリ主により窮地を救われた事がある。もしもオリ主が居なかったら? 一人は死んで、一人は病んで引き篭もり、一人は親を亡くし、一人は子供を産んで独りで育ててた。……重い、重すぎるッピ。
誰がどれかは決めてないし、今後の出番は多分無いし有ってもチョイ役か友人枠と思われる。
世良 斗真
今章の犠牲者(ネタバレ)
アワレ、ハイクを詠むがいい。
染めた金髪に不自然ではない程度に焼けた肌、運動部のエースらしくガタイも良い、勉強も並には熟せる。顔も良くてモテるが裏では女癖が悪いと典型的なNTR漫画の竿役男。ただしオリ主との相性は最悪で、オリ主の隠れ特性『かわいそうは抜けない』で悪行は徹底的に阻止してました(無自覚)
小学生の頃はテストの点数や体育の授業で負けて逆恨みから始まってなにかと因縁付けていたがオリ主からは同学年の一人としか認識されておらず、余計拗れて中学で暴走気味に。オリ主の友人だったりオリ主に好意を持ってたりする女生徒に先んじて近づき、好意がオリ主から自身に向けばその度に愉悦を感じていたがオリ主からは毎回「何してんだコイツ?」って目を向けられてしまいにはガン無視されてしまい返って憤慨を繰り返していた。